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魂郷学園 第21話:駆け抜けるA/女神が振り切る
作者:亀鳥虎龍   2018/07/13(金) 21:34公開   ID:CUGywFsC2NE
 季節は夏。

太陽の日差しが強く、猛暑で人々が汗だくだった。

そんな暑さの続く中、万事部の方では…。

「あ…暑ぃ〜」

汗だくで項垂れていた。

ただし、銀時だけである。







―駆け抜けるA/女神が振り切る―






「暑ぃ〜……」

全身が汗だくになり、銀時はかなりダラけていた。

「銀さん、大丈夫ですか?」

持参したタオルで、自身の汗を拭く新八。

そんな彼に、銀時は当然のように呟く。

「何で今日は暑いんだよ?」

「夏だからですよ」

「ふざけんな! こんな暑い日に学校なんて開くなよ!」

マジギレの銀時に、流石の新八も呆れてしまう。

「ん? なんや?」

「あっ、日影さん。 聞いて下さいよ! 銀さんが、良い歳して――ってえぇぇぇぇ!?」

扉を開けた日影に、新八が驚愕してしまう。

今の彼女は、豹柄のブラとパンツだけの下着姿になっていたのだ。

「何で下着姿なの!??」

「暑かったから」

「視線とか気にしなかったの!?」

「そういえば、男子の視線が一点集中やったな。 中には股間を抑え取ったのもおったし」

「思春期男子特有の勃起じゃねぇか!?」

無表情で全く気にしていない日影に、新八は色々とツッコミを入れすしかなかった。

「落ち着け新八! とりあえず、日影の爆乳をこの目に刻むぞ!」

「お前が落ち着けぇ! あと教師がとんでもない事言ってんじゃねぇよ!」






 暫くが経ち、他のメンバーが部室へとやって来る。

しかし仕事が来ない為、全員がヒマを持て余している。

そんな中、銀時は承太郎に声をかけた。

「承太郎、その格好はどうにかなんねぇか?」

「ん、何がだ?」

声を掛けられた承太郎は、軽く首を傾ける。

「とぼけんじゃねぇよ! 何でこんな猛暑なのに、オメェは普通に学ラン羽織ってんだよ!?」

銀時が指摘する通り、承太郎は学ランを羽織っていた。

この猛暑の中でも平然としている為、見るだけでも暑いと感じてしまうのだ。

「やれやれ。 丁度、約束があったんだ。 ついでにsmileで冷たいもんでも口にするか? ドリンクくらいは奢るぜ」

「よっしゃぁぁぁ! 早く行くぞ!」

承太郎から「奢る」と聞かされ、銀時はやる気に満ち溢れていた。

「生徒に奢って貰うなよぉぉぉぉ! 普通は逆だろォォォ!」

そんな彼に、新八は怒号のツッコミを入れたのである。

「キミも大変だね」

新しく部員に入った花京院も、苦笑混じりで呆れたのだった。





 smileに着くと、承太郎は扉を開ける。

「いらっしゃい」

迎えてくれたベルベットに気付き、彼等も軽く挨拶した。

「あと、承太郎。 アンタにお客よ」

「ん?」

彼女が親指で背後の席をさすと、二人の男が座っている。

「承太郎、花京院、 久しぶりだな」

「青春を謳歌してるか?」

一人はアラビア衣装を纏った黒人男性で、もう一人は独特のデザインの銀髪をした白人男性。

黒人男性の名はモハメド・アブドゥル、白人男性の名はジャン・ピエール・ポルナレフ。

嘗て承太郎と共に、宿敵DIOに立ち向かった仲間たちである。

「よく来れたな」

「空港でポルナレフと再会した後、スピードワゴン財団の使いが車で送ってくれてな」

「そのまま、この喫茶店に来たってワケ」

「成程な」

全員が席に着くと、それぞれのメニューを注文した。






「それで、話には聞いていたが、杜王町はどんな状況だ?」

アブドゥルが問うと、承太郎は自身の知っている情報を説明する。

アンジェロの事件後に何があったのか、これには説明が必要だ。

杜王町にて仗助は、アンジェロをスタンド使いにした張本人『虹村形兆』との戦いで彼に勝利した。

実は彼の父親は『DIO』の元部下で、その細胞である『肉の芽』を埋め込まれていたのだ。

承太郎がDIOを倒した影響で肉の芽は暴走、父親は不死の異形となってしまう。

形兆は父親を殺してくれるスタンド使いを探す為、射抜いた者をスタンド使いに変える『弓と矢』を使った。

弟の『億泰』の目を盗んでは、多くの人間を矢で射抜いたため、中には覚醒出来ずに死亡した者もいる。

何時かは殺される覚悟を持っていた形兆であったが、その時が訪れてしまった。

電気をエネルギーに変えるスタンド『レッド・ホット・チリペッパー』によって、殺害されてしまったのである。

チリペッパーの本体を探すべく、承太郎は祖父の『ジョセフ・ジョースター』に捜索を依頼した。

しかし、それを嗅ぎつけたチリペッパーの本体『音石明』と激突を繰り広げる。

死闘の末、音石に勝利した一行は、彼をスピードワゴン財団に引き渡す。

スタンド能力による殺人は裁判では裁けないが、スタンドで盗みを働いたので窃盗の容疑で逮捕できた。

その後に出会った“透明になるスタンド能力”を持った赤ん坊をキッカケに、仗助とジョセフの間の気まずさも消えたのである。

「オメェ、学校にいない時が多いと思ったら、そんなことやってたのかよ?」

銀時が注文したチョコレートパフェを食しながら、ジト目で承太郎を見る。

「ったく、出欠を取る身にもなれってんだ」

「そう言うても、銀さんが真面目に出欠取ってるところ、ワシは見た事ないで」

「………」

日影に堂々と正論を言われ、銀時は目を逸らしてしまう。

「ところで、アンタ等は住まいとか考えてんのかよ?」

十六夜が問うと、アブドゥルもポルナレフも口を開く。

「一応、承太郎の自宅に居候する事になった」

「勿論俺等も、食費くらいは払うつもりだぜ」

「成程な……」

するとその時である。

「強盗だ! 金を出せ!」

「っ!?」

突然強盗が現れ、重火器を構えていた。






「動くなよ! 動けば撃つぞ!」

強盗のの数は3人。

その中の一人が叫ぶが、銀時は席を立とうとした。

「おい、お前! どこに行く気だ!」

「あん? トイレだよ」

「嘘吐くな! そう言って逃げる気だろ!?」

「いや、マジでトイレなんだけど」

「良いから席に着け! コイツが見えねぇのか!」

銃口を向ける強盗だが、彼は大きなミスを犯している。

目の前の相手が、常識破りである事を……。

「だ〜か〜ら〜……トイレって、言ってんだろうがぁぁぁぁぁ!」

銀時は銃口を掴むと、その場で容赦無い蹴りを入れた!

「ぐへっ!」

強盗は吹き飛ばされ、他の強盗が驚く。

「テメェ!」

咄嗟に銃口を向けるが、その時だ。

「死べ――」

横から何者かが、豪快に殴り飛ばしたのである。

驚く一行は、殴った相手へと視線向けた。

そこに立っていたのは……、

「せっかく涼んでたところに、騒いでんじゃねぇよ! 他の客も迷惑だろうが!」

赤い髪を二つに束ね、半袖のYシャツにネクタイを結んだ少女である。






「このガキィ〜!」

すると強盗は、懐から一本のメモリを取り出す。

《アイスエイジ》

その正体はガイアメモリで、強盗は首筋に挿し込んだ。

メモリを挿し込んだ瞬間、強盗はその場で姿を変える。

ホッケーマスクを被った様なデザインの顔に、白い装甲を纏った怪人。

『氷河期の記憶』を宿した、アイスエイジ・ドーパントへと変身したのだ。

「ドーパント!」

「さて、凍り漬けにされたい奴はどいつだ!」

それを見た少女は、深くため息を吐く。

「はぁ、仕方ねぇ」

そう言って腰に、一本のベルトを装着する。

バイクのハンドル部のようなデザインで、メーター部分にはスロットが付いていた。

《Accel》

「変…身!」

そしてガイアメモリを構えると、彼女はメモリをスロットに差し込む。

《ACCEL》

右側のスロットルを捻ると、その姿は大きく変化した。

オートバイクを模した赤いボディに、フルフェイスヘルメットを模したマスク。

背部と脚部のホーイールパーツに、フェイスガードの奥に青く光る円状の複眼。

「さあ、振り切るぜ!」

『加速の記憶』を宿す赤き戦士、仮面ライダーアクセルが参上したのだった。






 専用武器の『エンジンブレード』を手に取り、アクセルはアイスエイジを店の外へと吹き飛ばす。

「ぐっ! この!」

アイスエイジは手から発する冷気で、アクセルの足下を凍らせる。

しかしアクセルは、ベルト『アクセルドライバー』の右側にあるパワースロットルを捻った。

その瞬間に放たれた熱が、氷を溶かし始める。

「取れたぁ!!?」

自慢の能力が通用せず、アイスエイジは焦りを見せ始めた。

「くそっ!」

撤退を試みようとしたが、アクセルが早くも動く。

「逃がすかよ!」

ドライバーを手に持ち、一度飛び上がった瞬間だった。

背部のホイールと脚部のホイールが作動し、アクセルの体はバックそのものへと変形する。

高速形態『バイクフォーム』へとなったアクセルは走り出し、そのまま体当たりを喰らわせた。

「ぐがぁぁぁ!」

すれ違い様に体当たりを喰らったアイスエイジは、その場で怯んでしまう。

元の姿に戻ったアクセルは、ドライバーの左グリップのレバーを引く。

《ACCEL・Maximum Drive》

右グリップを捻ると、全身に光熱を纏い、

「でやぁぁぁぁぁ!」

一気に突進し、後ろ回し蹴りを叩き込んだ。

必殺技『アクセルグランツァー』が決まり、

「絶望が、お前のゴールだ」

「グアァァァァァァァ!」

アイスエイジはその場で倒されたのだった。

倒れた男は元に戻り、メモリもその場で砕ける。

変身を解いた少女は、店内に戻ると、

「ご馳走さん。 また来るよ」

勘定を払い、そのまま立ち去ったのだった。






 翌日、魂郷学園のとある教室にて、

「は〜い。 それじゃお前等、席に着け」

気だらくな顔の銀時は、当然のように煙草を咥える。

「今日は転入生を紹介する。 入ってこい」

扉が開くと、一人の少女が入って来た。

「(あっ、アイツ…)」

この教室の生徒である十六夜は、その顔に見覚えがある。

昨日の強盗騒ぎで、仮面ライダーになった少女だ。

「天王星うずめだ。 宜しくな♪」

Vサインを見せながら、天王星うずめは笑顔を見せたのであった。





〜オマケ@〜

万事部の部室では、メンバーがヒマを持て余していた。

「ちーす! 先生いる?」

扉を開け、うずめが楽しそうに笑う。

「お、うずめじゃん。 どうした?」

十六夜が尋ねると、彼女は一枚の紙を見せる。

そこには、『入部届け』と書かれていた。

「オレ、今日からこの部活の部員になろうと思ってんだ」

「マジか! そいつは良いぜ!」

「へへっ」

パン!とハイタッチを交わす二人であるが、再び声が聞こえたのだ。

「すみませ〜ん。 ちょっとい〜ですか〜?」

菖蒲色の長い髪を三つ編みに束ねた少女が、まったりとした口調で話してきた。

「お前…確か、プルルート……だっけ?」

「うん。 アタシも〜、万事部に〜入りたいのぉ〜」

そう言ってプルルートは、入部届けの紙を見せたのである。

こうして万事部に、新たなメンバーが加わったのだった。





〜オマケA〜

万事部

顧問:坂田銀時

部長:逆廻十六夜

副部長:空条承太郎

部員:志村新八、神楽、上条当麻、プルルート、天王星うずめ、岸波白野、花京院典明

詳細・設定:魂郷学園のB校舎3階にある部室。
部活動を名目にしたボランティア活動。
発案者は教頭、顧問は坂田銀時。
殆どは“問題児”を絵に描いたような、曲者ぞろいの学生ばかりである。


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登場人物紹介

『超次元ゲイムネプテューヌ』シリーズ

プルルート

天王星うずめ
テキストサイズ:8690

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