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魂郷学園 第32話:Sの正体/魔森島の古城
作者:亀鳥虎龍   2018/09/25(火) 23:34公開   ID:iYcaOJsNR36
 ベルベットがスタークにさらわれ、状況は急展開となった。

とりあえず銀時を連れ出し、闘技場の外へと出た白野達。

すると、電話が鳴りだした。

「もしもし?」

『岸波か? ユリウスだ』

「ユリウス?」

『どうしてもお前に、伝えておきたい事があってな』

「ん?」

暫く間を開けた後、ユリウスはある情報を伝える。

『奴の…ブラッドスタークの事だ』

「スタークの!?」

『ああ。 奴の正体は……』

「えっ!?」

スタークの正体を知り、白野は驚きを隠せなかった。

果たして、スタークの正体とは!?






―Sの正体/魔森島の古城―






 翌日、smileの店内にて……、

「ベルベットさんがさらわれたァァァァ!?」

新八が話を聞き、思わず叫んでしまう。

「許せないアル! スタンクめ、絶対にブッ倒すネ!」

「スタークね」

「ところで、スタークは魔森島と言ったのだな?」

「うん」

「そうか……」

「ところで、何で桂さんがおるんや?」

日影が問うと、当然のように皆の輪に入る桂を見る一行。

「フッ、そんなに驚く事ではない。 最近、出番が無くて寂しかっただけだ」

「知らねぇよ! それよりヅラ! お前知ってんのか!?」

銀時に問われ、桂は口を開く。

「魔森島とは、名前の通り『魔物が巣食う森の島』だ」

「魔物……」

「ああ。 あの島の森には、高密度の魔力が大気中に充満されている。 スタークが何故、ベルベット殿をその島へと連れ去ったかは分からん。 しかし、明らかにコレは罠だ」

「そうだね。 でも、行かないわけにはいかない」

「ヤハハハハ! 全くだぜ!」

「わしはもう一回、ベルベットさんの淹れたコーヒーが飲みたいからのう」

「俺も、インデックスが世話になってんだ。 死なせたくねぇよ」

「確かに。 彼女の料理を食べたがってる客もいるからな」

「そうですね」

「全くアル」

「皆で助けるんだよ」

「うっしゃ! いくぜ!」

上の台詞から順に十六夜、日影、当麻、承太郎、新八、神楽、銀時が立ち上がる。

「彼女は、良い人達に出会えたようですね」

「そうだな」

エレノアやアイゼン達も、どこか嬉しそうになった。

「行こう!」

こうして彼等は、魔森島へと向かうのである。







 一行が向かったのは、承太郎の実家。

「相変わらず……デカイ屋敷だな」

「やかましいぜ」

そんな彼等の後ろで、神裂やエレノア達が小言で会話する。

「(まままままさか承太郎の実家が、こんな大きな武家屋敷だったなんて!?)」

「(アイツ、意外とお坊ちゃんな生活してたのか!?)」

「(いえ、前に聞いたのですが、彼の祖父はアメリカで有名な不動産王だと聞いています)」

「(お坊ちゃんどころか、御曹司だった!?)」

「あっ、来た!」

するとジョセフとアブドゥル、そしてポルナレフの三人が出てきた。

「話は聞いた。 スピードワゴン財団に船の手配をさせている」

「助かる。 それと花京院達にも連絡しておいた。 現地の港へ集合って言っておいたぜ」

「それと、ライフィセットにも」

「よし、港へ行くぞ」

こうして彼等は、港へと向かうのである。







 現地の港へ着くと、花京院達と合流する。

「遅れてすまない」

「何時でも行けるぜ!」

「いこう!」

「よし、出発じゃ!」

こうして一行は船に乗り込み、出港したのであった。

目指すは、魔森島。

「(ベルベット…無事でいて……)」

ベルベットの安否を心配しながら、ライフィセットは内心で呟く。

そんな中、白野の昨日の事を思い出す。

電話でユリウスが言った、スタークの正体。

「(スターク……)」

拳を強く握り、怒りの表情を見せたのである。






 魔森島の海岸にある、巨大な古城。

その屋上に、スタークは寝そべっていた。

「早く来ねぇかな〜」

「アンタ、人質を縄で縛らないなんて、ふざけてるの?」

飄々して掴みどころのない性格は、人質であるベルベットですら呆れてしまう。

「だって俺、そういう趣味ないし」

「やっぱアンタ、ふざけてるでしょ」

包帯を解くと、異形の左腕を解放する。

「白野達が来る前に、アンタを倒してやるわ」

「ほう、面白い」

起き上がったスタークは、マスクの奥でニヤリと笑う。

「そんじゃ、その左腕は厄介だからな。 悪いが、そいつを貰うぜ」

「やってみなさい!」

こうして、ベルベットとスタークの戦いが始まったのであった。






 その頃、最上階の方では、

「〜〜〜〜」

ローブを纏った男が、呪文を唱えていた。

「さあ、目覚めるがいい! 柱の男よ!」

地面に描かれた魔法陣が光り、そこから三人の男が現れる。

「何物かは知らぬが、我等をこの世に解き放つとは」

「ほう、人間にももの好きな奴がいた者だな」

「宇宙空間に飛ばされた俺ですら、この世に呼び戻すとはな」

上の台詞から、ワムウ、エシディシ、カーズ。

この三人は、数千以上前から存在する『柱の男』と呼ばれる一族である。

「貴様か、我々を召喚した人間は?」

「はっ。 私は召喚術師のベルス。 秘密結社『ファウスト』の構成員です」

「召喚術師か…。 成程な」

すると、一人の男が駆けだした。

「ベルス様、大変です!」

「どうした?」

「岸波白野とその一行が、この島に向かっています」

「もう来たのか……。 ガーディアンを出動させろ!」

「はい!」

ベルスの命令で、男はすぐさまガーディアンを発進させに向かう。

「全く……スタークは何をしているんだ? 申し訳ありません。 私は屋上に向かいます」

「屋上か……我々にとっては、太陽の光は天敵だからな。 二階で待とう。 ついでに侵入者とやらも排除しておいてやる」

「助かります。 正直に言いますと、カーズ様を召喚する際、体質を元に戻す必要がありましたので」

「成程な。 構わん。 こちらに戻れた以上、贅沢は言わんからな」

「はっ!」






 前日、ユリウスからの連絡の後、

「BB! 今、大丈夫!?」

白野はある人物と会っていた。

「おや、先輩じゃないですか♪」

豊満な胸が目立つ白いブラウスに黒いミニスカート、そして黒いロングコートを羽織った少女。

彼女の名は『BB』。

白野を『先輩』と呼ぶ少女で、正体は月の電脳空間が生み出した知能生命体『ムーンキャンサー』。

現在はなんやかんやで、この街でネブラの研究員として暮らしている。

「BB。 今度の休み、デートしよう!」

「な、何ですかいきなり!? まさかのデートのお誘い!?」

「その代わり、頼みがある!」

「はいはい! 先輩の頼みなら、なんだってやっちゃいます♪」

承諾してくれたBBに、白野は持っている分のフルボトルを渡す。

「このボトルから、ビルドの強化アイテムを作れる? できれば、今夜中に!」

「ふふっ。 もちろん、BBちゃんに掛かれば、朝飯前ですよ!」

「今はまだ夜だけど」

「そこはツッコミは無しですよ♪」

こうしてBBは、ボトルから強化アイテムを製作するのであった。

因みに強化アイテムが出来たのは、その早朝である。






 そして現在、白野は仲間達と魔森島を歩いていた。

「この島は、海岸に古城があると聞く。 恐らくスタークは、ベルベット殿をその城の最上階にいるハズだ」

「何で分かんだよ?」

「馬鹿と悪党は高いところが好きだと言うからな」

ちゃっかり一緒にる桂であったが、新八があることに気付く。

どうして桂は、そんな事を知っているのかを。

「それにしても桂さん、よく知ってますね?」

「なに、大した事じゃない。 一回だけ、この島を訪れた事があるんだ」

そう言って背後の回想場面では、古城をバックに写メを撮る桂の姿があった。

(イエーイ!)

「オイィィィィ! 魔物の住まう島で何してんだアンタぁぁぁぁ!」

「折角来たのでな、記念撮影をしたくなったんだ」

「今更だけどオメェ、ホント馬鹿だよな!!」

桂の天然ぶりには、昔馴染みの銀時ですら呆れるしかない。

すると、その時であった。

「っ!?」

「あれは!?」

「ガーディアン!?」

ガーディアンの集団が、こちらへと向かって来たのだ。

「まずいぞ、こっちに向かって来る!」

「けど、突破するしかない」

《ラビット! タンク! ベストマッチ!》

白野はドライバーにボトルを挿し込み、

《Are you ready?》

「変身!」

《鋼のムーンサルト! ラビットタンク! イェーイ!》

仮面ライダービルドへと変身した。






 古城の屋上では、

「ぐっ……」

「おいおい、この程度か? 準備運動にもなりゃしないぜ?」

スタークの圧倒的な強さを前に、傷だらけになってしまうベルベット。

「アンタ…それ、全力じゃないでしょ?」

「当然だろ?」

「このっ――」

立ち上がろうとするが、スタークは顔面に容赦無い蹴りを放つ。

突き飛ばされたベルベットは、顔が血だらけになってしまう。

「うっ…」

「そんじゃ、宣言通り」

足で体を踏みつけると、スタークはスチームブレードを構え、

「貰うぜ、その左腕」

その凶刃を振るったのだった。






 ガーディアンを殲滅させた白野達は、遂に古城に着いたのである。

その時時刻は、既に夜を迎えていた。

「ようやく着いた」

「この城は3階建てで、屋上が存在する」

「それ、一回聞いた」

「よく、いくぜ!」

扉を開けた一行であったが、まさにその時だ。

「そこまでにして欲しいですね」

一人の男が、ゆっくりと歩み寄って来たのである。

「アルキメデス!?」

彼の名はアルキメデス。

パンドラボックスの管理の為に、聖杯から召喚されたサーヴァントである。

「学士よ。 何故貴様が此処にいる?」

「愚問ですね、薔薇の皇帝。 私はあのお方の命令で、貴方達の足止めを任されているのですよ」

「まさか、アンタも『ファアスト』のメンバーか!?」

「正確には、互いの利害が一致した関係です」

《マイティアクションX》

「変身」

腰のベルト『ゲーマドライバー』にガシャットを挿し込み、レバーを展開。

《マイティジャンプ! マイティキック! マイティ・マイティアクションエックス!》

彼はその場で、仮面ライダーゲンムへと変身したのだ。

「仮面ライダー!?」

「悪いが、貴様等を倒させて貰うぞ!」

「そんな簡単に、はい、「分かりました」なんて言えるかよ!」

《クローズドラゴン!》

そう言って当麻は、クローズドラゴンをドライバーに装填し、

《Are you ready?》

「変身!」

《ウェイクアップバーニング! ゲット クローズドラゴン! イェーイ!》

仮面ライダークローズへと変身した。

「岸波、此処は俺が引き受ける!」

「任せた!」

白野達は階段へ向かおうとするが、ゲンムが阻もうとする。

「行かせると思ったかぁ!」

ガシャコンバクヴァイザーを装着した腕を突き出そうとするが、クローズがそれを防ぐ。

「負わせると思ったか?」

「くっ!」

白野達を行かせ、クローズはゲンムとぶつかるのであった。







 二階に辿りついた白野達であったが、

「よく来たな、鼠共が」

三人の男達に行く手を阻まれてしまう。

「またか!?」

「くっ、簡単には行かせないという事ですか!」

戦おうとした一行であったが、ジョセフが思わず叫んだのである。

「バカな!? どういう事じゃ!?」

ジョセフは、この三人を知っている!

その正体を、誰よりも知っていた!!

「ワムウ! エシディシ! カーズ! 何故お前達『柱の男』が、此処にいるんじゃ!」

「むっ? 我々を知っているのか、老いぼれ。 しかし、貴様はどこかで――っ!?」

カーズがジョセフに視線を向けるが、彼の顔を見て驚愕する。

「いや、老いて分からなかったが! 貴様はジョセフ・ジョースター! JOJOぉぉぉ!!」

「何っ、JOJO!?」

「ほう、随分と年を取ったようだなぁ〜、JOJO」

嘗ての強敵を前に、ジョセフは汗が滲むほど奥歯を噛み締めた。

「何故貴様等がここに!? 特にカーズ、お前は宇宙空間に吹き飛ばした筈じゃ!」

「『ファウスト』の魔術師とやらのお陰だ。 お陰で我々は、復活を遂げたのだ。 ただ、俺はその対価で体質が戻ってしまったがな」

「そうか、なら……」

ジョセフは左手の手袋を外し、その下にある左腕を見せる。

嘗てカーズに落とされ、義手となった左腕を。

「この左腕の借り、ここで返させて貰うぞ」

「できるのか、JOJO。 老いぼれとなったお前に、我々が倒せるのか?」

「舐めるなよ、カーズ。 ジョセフ・ジョースターが戦いにおいて、あの頃とは年季が違うと言う事を、今から教えてやるわい」

そんな彼の隣に、承太郎が立つ。

「戦うのは、ジジイだけじゃあねぇぜ」

「承太郎……」

「たまには孫を頼りな」

「ふっ…」

「我々も戦います、ジョースターさん」

「アヴドゥル…」

「僕等も力を貸しますよ」

「花京院…」

「俺達の実力、見せてやろうぜ」

「ポルナレフ……ああ、そうじゃな!」

「んじゃ、俺も混ぜて貰うぜ」

「ワシも退屈しとったし」

「皆で戦えば、絶対に勝てるよ!」

アヴドゥルや花京院、ポルナレフに十六夜達が戦う体勢を見せる。

「お前等、此処は俺達が引き受ける」

「先に行ってくれ」

「……うん。 気を付けてね」

白野達が階段へと走るが、カーズ達はそれを追わなかった。

「追わんのだな」

「こちらも本調子ではないのでな。 肩慣らし程度は、付き合って貰うぞ。 ワムウ! お前が相手をしてやれ」

「はっ!」

指名されたワムウは、ジョセフ達の前に立つ。

「やはり最初はお前か、ワムウ……」

「JOJO、老いで衰えていない事を願っているぞ」

「試してみるか?」

こうして承太郎とジョセフ達は、ワムウと激突したのである。






 三階に辿りついた白野達。

そこには、ガーディアンの大群が待ち構えていた。

「ガーディアンが!」

「まだあるのか!?」

「どんだけあるんですか!?」

うんざりした顔で、セイバーとキャスターが叫んでしまう。

「仕方あるまい。 セイバー、キャスター、アルテラ! 貴様等は白野と共に屋上へ迎え!」

「うむ、そのつもりだ!」

「上等です!」

「はい!」

「ライフィセットも行こう!」

「うん!」

こうして白野、セイバー、キャスター、アルテラ、ライフィセットは、大群の中を潜り、屋上へと向かったのである。

「大丈夫でしょうか? スタークの能力を考えると、あの5人だけで大丈夫でしたでしょうか……」

エレノアが心配するが、アーチャーが不敵な笑みを見せた。

「安心しろ。 ああ見えて、彼女は“しぶとさ”と“諦めの悪さ”だけは天下一品だ」

「この贋作者の言うとおりだ、小娘。 少しはあやつらを信用せぬか、このたわけ」

「あ、はい!」

何度も攻撃をするが、ガーディアンの大群は減る様子はない。

「さて、このようなガラクタ共は、必ず操る技師がいるハズだ」

「確かにそうだな。 だが英雄王、貴様はそんな面倒な事はしないのだろう?」

「当然だ。 気に食わんが贋作者フェイカーオレと共闘する事を許してやろう」

「良いだろう。 では、畳みかけるぞ!」

「はっ、当然よな!」

そう言うと、赤き弓兵と黄金の王が地を蹴るのであった。






 階段を登り終え、白野達は屋上へと到着する。

相当時間をかけたのか、空は夕暮れ。

時刻的には、午後の18時を迎える。

「ほう、遅かったな」

そう言って、スタークは「待っていた」という感じで立っていた。

だが、その足下には……、

「ハァ…ハァ……うっ……」

左腕を失ったベルベットが、痛みに耐えながら倒れていたのだ。

「ベルベット!?」

「スターク! 貴様、ベルベットに何をした!?」

「見りゃ分かるだろ? 用済みの記念に、左腕を頂かせて貰った」

右手のスチームブレードを肩に乗せながら、左手に握ってるベルベットの左腕を見せる。

鋭い爪で左腕よりやや大きめ、見て分かる異形の腕。

「そうそう、この女は返すぜ。 しっかり受け取れ――よっ!」

サッカーボールのように、ベルベットを白野達の方へと蹴り飛ばしたスターク。

蹴り上げられたベルベットの体は宙を舞い、そのまま落下していく。

しかしそれを、ライフィセットが間一髪で受け止めた。

「ベルベット、しっかり! ベルベット!」

必死に呼びかける声に、彼女は視線を向ける。

「……フィー…来るのが…遅い…じゃない……」

無理に笑顔を作っているが、顔色は蒼白と呼べるほど酷い。

さらに切り落とされた左腕からは、多量の出血が流れる。

このままでは、命の危険が伴う。

ライフィセットは羽織っていた上着を破り、その切れはしで傷口を縛り付ける。

そして持ち前の治療術で、応急処置を行う。

「三人とも、ベルベットとライフィセットをお願い」

「うむ、了解した」

「お任せ下さい、ご主人様」

「気を付けてください」

ベルベットとライフィセットをセイバー達に任せ、白野はスタークの前に立つ。

《ラビット!》

「ようやく、楽しくなってきた」

《タンク!》

「こっちは、一発でも殴りたいけどね」

《ベストマッチ!》

ドライバーにボトルを装填し、レバーを回していく。

《Are you ready?》

「……変身」

《鋼のムーンサルト! ラビットタンク! イェーイ!》

そして彼女は、仮面ライダービルドへと変身する。

「そんじゃ、いくぜ!」

「スタークゥゥゥゥ!」

ビルドとスタークは正面から、互いに拳を突き出す。

そして両者の拳は、その場でぶつかり合ったのだった。





TO BE CONTINUED……


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 最新話、投稿しました。

次回、スタークの正体が明らかに!

意外なあの人が!?

銀時「誰なの!?」
テキストサイズ:13k

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