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学園都市Golden 第17話:Devil May Cry
作者:亀鳥虎龍   2019/03/17(日) 18:19公開   ID:Iagjyn7tR9w
 アグナスを撃破し、歌劇場の地下へと向かったダンテ。

そこに設置されている閻魔刀を引き抜き、地獄門は再び閉ざされた。

亡き兄の形見を取り返し、ダンテは閻魔刀を肩に置く。

「あとは、アイツだけだな」

そう言って彼は、外へと出るのであった。






Devil May Cry悪魔も泣きだす






 歌劇場の外へ出たダンテは、地獄門が見える位置へと歩き出す。

「大層な文化遺産だが、ブチ壊させて貰うぜ。 ――ハッ!」

鞘から閻魔刀を抜き、その真空刃で地獄門を切り裂く。

再び鞘へと納めると、同時に門の上部分が落ちたのだった。

そんなダンテの元に、トリッシュが歩み寄って来る。

「取り戻せた?」

「こっちはな。 あの黒髪のお嬢ちゃんと、そのナイト様は?」

「応急処置の後、出来るだけ安全な場所に避難したわ」

「そうかい」

「……ところで、助けは必要?」

「ん〜……いや、住民の避難を頼む」

「了解」

トリッシュは再び離脱し、ダンテは不敵笑みを見せる。






 ダンテと別れ、街の悪魔たちと対峙する当麻達。

「おらっ!」

ギルガメスを左腕に着けた為か、当麻は生身でも戦闘が可能となった。

「魔界の武器って、結構スゲェもんがあるんだな」

「上機嫌なのはいいですが、油断は禁物ですよ当麻」

ジョルノがゴールド・エクスペリエンスを発現させ、悪魔たちを吹き飛ばしていく。

「ええ。 相手は人間ではない上に、油断したら命取りです」

雪泉はそう言うと、手にした巻物を解放する。

「忍・転・身!」

すると彼女の制服が、白い和装姿へと変わった。

「雪泉、鎮魂の夢に沈みましょう」

扇子から氷の弾を放ち、悪魔たちを打ち抜く。

「私達もいくよ。 セイバーは地上を、アーチャーは上空の敵をお願い!」

「うむ!」

「了解した」

白野の指示を受け、セイバーは剣を振るい、アーチャーは弓で敵を射抜いた。

「ダンテがネロとキリエを救出するまで、出来るだけここは死守しましょう!」

「ああ、そうだな!」

「はい!」

「うん、やろう!」

こうして彼等は、悪魔と激突したのだ。






 当麻達とは別の場所にて、

「くそっ! 斬っても斬っても湧いて出やがる! キリがねぇぜ」

「ですが、ここで諦めるワケにはいきません」

肩で息をしながら、ユーリと神裂は背中を合わせる。

「ところで、浦飯幽助は?」

「あっ。 そういえば、あいつは?」

うっかり幽助を忘れていた二人は、彼の方へと視線を向けるが、

「オラオラどうした! まだまだやれるぜコノヤロー!」

幽助は上機嫌で、悪魔たちを殴り飛ばしていた。

それも、とても楽しそうな顔で。

「心配は必要ねぇみてぇだな」

「…そうですね」

これには流石に、唖然とするしかない。






 その頃、神と対峙していたダンテは、

「フン!」

神の胸部の突起に、閻魔刀を深く突き刺していた。

『バカめ! いくら閻魔刀でも、この神を破壊する事は出来ない。 諦めるがいい!』

勝ち誇る様に叫ぶサンクトゥスだが、ダンテは一度下がった後、

「“”がダメなら、“”からってな!」

エボニーとアイボリーを連射させる。

弾丸は一列になるように、閻魔刀の柄に命中。

そして閻魔刀は、神の体内へと潜ったのだ。

刀身は肉塊に刺さり、ダンテは叫ぶ。

「さあ…おはようの時間だ、坊や! 一緒に遊ぼうぜ!」

返事が返ってこない。

最後には、“彼”の名を叫んだ。

「ネロ!」





 肉塊から伸びた右腕が、閻魔刀の柄を掴む。

そのまま刀身を下ろし、切り開いた。

「がは……」

そして中から、捕らわれていたネロが出て来たのだ。

「やっと起きたか、坊や! ヒーロー役はくれてやる! 俺にしちゃ、大サービスだ! せいぜい楽しみな!」

「楽しめ……?」

生きるか死ぬかの局面の中、ダンテは「楽しめ」といった。

普通の人間なら、「ふざけてるのか?」と思う。

だがダンテだからこそ、容易くネロを救えたのだ。

「分かってる…分かってるさ…。 俺がカタを付ける! それで良いんだろ!」






 フォルトゥナ都市より、少し離れた場所にて、

「……魔剣士スパーダの息子」

黒いローブで姿を隠した男が、神とダンテの戦いを眺めていた。

「サンクトゥス…バカな男だ。 理想を求め、力を得たことで、人間として大切なものを捨てたか。 そう、あのスパーダですら知っているものを…」

男は不敵な笑みを浮かべながら、

「まあ…どの道、奴はここで終わりだな」

それだけ言うと、男は姿を消す。

果たして、男の目的は一体?





 場所は再び、神の内部。

足を進めるネロは、最深部らしき部屋に着く。

肉の様な質感で、十数メートル四方程の広さはある。

その奥に、サンクトゥスが立っていた。

頭には角が生え、背中には翼が生え、額には宝石のような赤い突起。

その姿は、まさに悪魔そのものだった。

手には彼等が『神』と呼んだ魔剣士が、己の名前を冠した魔剣『スパーダ』が握られている。

更にサンクトゥスの背後の壁から、キリエの姿が確認出来た。

「……キリエ」

彼女の姿を目にしたネロに、サンクトゥスは問いかける。

「何故だ? 貴様が不信心者であった事は聞いている。 それでも貴様は、教団に属し仕えた身だ。 なのに何故、今になって刃向かう? 大人しく従っていれば、このような真似をせずに済む」

スパーダの切っ先をキリエに向けながら、彼はネロの返事を待つ。

ネロ自身も、当然のように答えた。

「いろんな事に、ムカついただけだ。 実際、殺されかけたしな。 アンタ等が陰で悪事を働いてましたってんなら、俺もそこまでムカつかなかったさ。 そういう連中は、ゴマンといるからな。 俺がどうしても許せなかったのは、お前等がキリエを巻き込んだからだ」

「なんだそれは? 愛か?」

壁に吸い込まれるようにキリエが消え、ネロとサンクトゥスは睨みあう。

「思えば貴様を捕えた事に安堵し、ダンテを野放しにした事が失策だった。 早めに奴を、叩いておくべきであった」

「知るかよ!」

すると外から、神と交戦中のダンテが叫ぶ。

「坊や! そろそろ終わらせようと思うんだが、そっちはどうだ?」

「ああ、こっちもすぐに終わる!」

ネロが叫んだ瞬間、サンクトゥスは即座に動いた。

「調子に乗るなよ、小僧!」

床をすり抜け、ネロの背後からスパーダを振るう。

ネロも閻魔刀でそれを防ぐが、この一撃で吹き飛んでしまう。

「成程、閻魔刀は素晴らしい魔剣だが、スパーダを超える魔剣は存在しない」

再び身を隠し、次の攻撃を仕掛けるサンクトゥス。

「……ハッ、かくれんぼが好きなジジイだな」

ネロは辺りを見渡しながら、サンクトゥスの行方を探す。

「来な、勝負だ!」

彼が叫び、背後からサンクトゥスが現れ、

「喰らうがいい!」

凄まじい突進突きを放った。

振り返ったネロは、閻魔刀で防いだ。

しかし同時に、閻魔刀が上に弾かれ、宙を舞ってしまう。

「私の勝ちだ――小僧ぉぉぉ!」

スパーダを上に挙げ、刃を振り下ろさんとするサンクトゥス。

だが彼は、大きなミスを犯していた。

ネロの武器は、閻魔刀だけでない事を――。

「勝ち誇るのは、早ぇんだよ!」

何故なら彼には、悪魔の右腕デビルブリンガーという最強の武器が存在するからだ。

右腕の拳が顔面に命中し、サンクトゥスはそのまま怯んでしまう。

「なっ――」

「テメェなんかより……クレドやダンテの方が、よっぽど強かったぜ」

そして落ちてきた閻魔刀を受け取り、ネロは横一線に薙ぎ払った。






 口から血を吐きながら、サンクトゥスは魔剣スパーダに視線を向ける。

「な、何故だ!? 何故勝てない!? スパーダは最強無双の魔剣! 私がスパーダの血筋でないとしても、この程度の力しか引き出せなぬはずがない! 教えて欲しい、魔剣スパーダよ! 一体私に、何が足りぬというのか!?」

剣に問いかけるサンクトゥスであったが、ネロには理解出来た。

「お前、本当に教皇か? 偉そうに皆の前で説教しといて、自分は何一つ信じちゃいなかったのか?」

「なに?」

不信心者のネロですら理解でき、サンクトゥスには理解できない。

スパーダが何故、人間の為に戦えたか。

その力の源は、たった一つだけだったからだ。

「スパーダは人間を愛したからこそ、人間の為に戦ったんだ。 だがアンタには無いんだよ――人間を愛する『心』がな!」

人間を愛する『心』――それこそが、スパーダが人間界の英雄と呼ばれる理由である。

「愛を笑い、力だけを手に入れようとしたお前に、スパーダが手を貸すワケがないだろ!」

「だ、黙れ!」

追い詰められたと察したサンクトゥスは、壁から姿を見せたキリエに刃を向けた。

「お、大人しく閻魔刀を捨てろ! さもなくば、女の命は無いぞ!」

人質を盾にするという、小悪党の定番を見せるサンクトゥス。

黒幕とは思えない見苦しさに、ネロは内心で呆れてしまう。

「今度こそ、キミを助ける。 待っててくれ」

彼はそれだけ言うと、キリエも笑顔で頷く。

「早く捨てろ! 女が死んでも――」

必死に叫ぶサンクトゥスであったが、ネロは閻魔刀を彼に向けて投げた。

「なっ!?」

コレを見たサンクトゥスは、驚きを隠せなかった。

自分で言った事とはいえ、本当に捨てる奴がいるのかと――。

だがここで、彼は再び忘れていた。

ネロには悪魔の右腕デビルブリンガーがあることを。

「そらっ!」

右腕から発せられた青白い腕が、サンクトゥスの体を壁に叩き付ける。

再び手にした閻魔刀で、キリエを壁から解放し、

Jackpot大当たりだ!」

背中越しに閻魔刀の刃を、サンクトゥスに突き刺した。

刃を引き抜き、同時に落ちて来るキリエの体を抱えるネロ。

「あぐ……ぐあぁぁぁぁぁ!」

そしてサンクトゥスじゃ、断末魔を上げながら消滅した。

「待たせてゴメン……キリエ」

こうしてネロは、キリエを救出する事が出来たのである。





 悪魔達の数を減らした当麻達は、ダンテの元へと駆け寄る。

「ダンテ!」

丁度この時、ダンテはリベリオンで神の攻撃を防いでいた。

巨体の相手が放つ拳を、一本の剣だけで防いだダンテ。

「よう、そっちは終わったみてぇだな」

当麻達の姿を目にし、彼は余裕の笑みを見せている。

「いや、どんだけ余裕だよ!?」

驚きを隠せない当麻だが、これには神裂も同意であった。

「(あの巨体と対等に戦えるとは、さっきまで悪魔と戦っていた自分が、惨めに見えますね)」

そんな中、神の動きがピタリと停止する。

「おっ、ようやく終わったか」

拳をどけると、神は全く動かない。

そして額の突起から、キリエを抱えたネロが飛び下りて来たのだ。

彼女を抱えながら、堂々と歩くネロ。

その姿は、捕らわれの姫を救った騎士ナイトにようであった。

「フッ、遅刻だな」

「悪かったよ」

「待ってたんだよ」

この光景に誰もが安堵を見せたが、それも束の間である。

「うおぉぉぉぉぉぉ!」

「っ!?」

神が獣の様な咆哮と共に、再び立ち上がったのだ。

その顔は中世的なものではなく、サンクトゥスに似た老人の顔になっていた。






「ど、どういう事だよ!? あの爺さんを倒せば、解決じゃあなかったのか!?」

当麻が叫ぶが、ジョルノが「まさか!?」という顔になる。

「いや…恐らくあれは、教皇が自身の魔力で動かしてる! その姿は神と呼べるものじゃあない。 寧ろ、“偽神ぎしん”と呼ぶべきだろう」

「確かに、あのしぶとい爺さんには、お似合いの名前だ」

ダンテはエボニーとアイボリーを手に取り、何時でも戦える体勢を取る。

「どうやら、完全にぶっ壊さないといけないみたいだ」

だがそれを、ネロが制止した。

「ここは俺の街だ。 最後くらいは、俺の手で終わらせる」

「……確かにな。 んじゃ、行って来い」

ネロの意志を汲んだダンテは、最後を彼に託す。

「すぐに戻るよ」

「…うん」

キリエも笑顔で見送り、ネロは歩み寄って行き、

「右腕がこうなった時から、神様を呪ったよ。 この手で、ぶっ殺してやりたいくらいにな。 今からそれを……実行するぜ!」

気合いを入れ、楽しそうな笑みを見せた。






「うおぉぉぉぉぉ!」

「おら!」

豪快に右の拳を振り下ろした偽神であったが、ネロは右腕で殴りつけた。

今度は左の拳を振り下ろしたが、再びネロの右腕で弾かれる。

「今……分かった…」

跳び上がったネロは、悪魔の右腕デビルブリンガーで偽神の顔面を掴む。

「この腕は……悪魔お前達を殺す為にあるんだってな!」

顔面を掴まれた偽神は、必死に振り払おうとする。

「この…一撃で……終わりだぁ!!!」

しかしネロは右腕に力を込め、偽神の顔面を握り潰したのだ。

地面に着地したネロは、「よし!」と小さくガッツポーズを決める。

その光景に、当麻達は驚きを隠せず、

「あの右腕…パワーだけなら、俺より上かもな」

最後にダンテがそう言った。

こうして、フォルトゥナ都市で起きた悪魔事件は、今度こそ解決したのである。






 静寂の中、ダンテはネロの方へと歩み寄る。

「今度こそ終わったな」

「…ああ。 それと…その……感謝してる」

「おいおい、礼を言うような性格じゃないだろ?」

「自分でも自覚はある。 でも、世話になったのは事実だし」

「そう言うな。 責任の一応、こっちにもあるからな。 じゃあな」

背を向けたダンテだが、ネロはある事を思い出す。

「待てよ」

「ん?」

「忘れものだ」

それは閻魔刀の事だ。

元々ダンテは、亡き兄の形見の刀を回収する事が目的だった。

閻魔刀を返そうとしたネロであったが、ダンテの返事は予想外のものだ。

「やるよ」

「えっ?」

これにはネロも、驚きを隠せなかった。

「良いのか? 家族の形見なんだろ?」

「大事なもんを人にやっちゃ悪いって、そんな決まりはないぜ? お前だから預けても良い……そう思っただけだ。 じゃあな」

背中を向け、今度こそ立ち去るダンテだが、ネロは思わず口を開く。

「ダンテ、また会えるか?」

コレに対して返事をせず、軽く手を振って――。






 ダンテが立ち去り、その背中を見届けたネロ。

今度はキリエが歩み寄る。

「これで終わったの?」

「多分ね…」

「街がボロボロ…」

「そうだな……」

辺りを見渡しながら、街の様子を目にする二人。

「でも、私達はこうして生きてる」

笑顔を向けるキリエに対し、ネロは複雑な表情を浮かべる。

悪魔である自分も、喜んでいいものだろうかと――。

「キリエ、俺は悪魔かもしれない…。 少なくとも、人間じゃない。 それでも、一緒にいてくれるか」

隠そうとし右腕を、彼女は両手で掴む。

「ネロはネロでしょ? 貴方が何者であろうと関係ない。 誰よりも人間らしい」

その言葉に心が救われたネロは、彼女の首にある物を着けた。

歌姫の祝いにプレゼントした、あのペンダントだ。

二人は見つめ合い、互いの唇が重なろうとする。

だがその瞬間、ネロはブルーローズの銃口を左へと向ける。

放たれた弾丸は、一匹の悪魔に命中。

振り返ると、スケアクロウの一団が取り囲んでいた。

どうやら地獄門から湧き出ていた残党のようだ。

「邪魔が入ってそうだとは思ってたが……キスはお預けだな」

「ううん、いいの。 待ってる」

笑顔で見送るキリエに背を向け、ネロは悪魔の右腕デビルブリンガーを伸ばしながら叫ぶ。

「いくぜ、Let's Rockロックの時間だ!」

今ここに、新たなデビルハンターが誕生した。






 フォルトゥナの一件から暫く経ち、便利屋『Devil May Cry』では、

「御苦労さま。 お陰で仕事も安泰よ」

トランクを持って訪問したレディを、ダンテとトリッシュがすぐに迎え入れる。

「そんじゃ、早速報酬を貰うぜ」

「ええ、勿論よ」

レディはトランクを開けると、中に入っていたのは札束だった。

但し、一つだけである。

金に執着心がないトリッシュだが、こればかりは納得できなかった。

「ふぅ〜ん、随分と安い報酬ね? 誠意って言葉、知ってる?」

コレに対してレディは、意地悪そうな笑みで返す。

「あら? 元はといえば、アナタがスパーダを教団に渡したのが原因で、話がややこしくなったって聞いたけど?」

そして二人は、ダンテに視線を向ける。

本人はコミック本で顔を隠すが、トリッシュに取り上げられてしまう。

「おいおい、良いところなんだ」

「貴方の意見はどうなの?」

「まあ、何だ……貰えるもんは貰っとくさ」

そう言ってダンテは、どこか嬉しそうな笑みを見せる。

レディが依頼人になった仕事には、ロクなことが起きない事は分かっていた。

しかしフォルトゥナの件に関しては、金では手に入らない報酬を得た。

それだけでも、ダンテにとっては良い収穫だったのだ。

「じゃあ、交渉成立って事で」

立ち去ろうとしたレディだが、デスクの電話が鳴りだす。

トリッシュが受話器を手に取り、「デビルメイクライ」と事務所の名を告げる。

幾分の間があり、彼女はダンテに目を向けた。

「合い言葉ありの客よ。 すぐ近くみたい。 どうする?」

尋ねられたダンテの答えは、既に決まっている。

「決まってる!」

エボニーとアイボリーを手に取り、リベリオンを背に差して扉へと向かう。

「ご一緒していいかしら?」

「別に良いが、タダ働きになるぜ?」

「半分は趣味みたいなものよ。 貴方もでしょ?」

「まあね…」

レディとトリッシュも彼を追うように歩きだす。

「OK! それじゃ行くぜ!」

扉を蹴破り、ダンテ達は外へと出た。

「Come on Babes!」

「「Let's Rock!」」

Devil May Cry悪魔も泣きだす”――。

その名が示す通り、彼等は悪魔を狩り続ける。

コレからも、そしてその先も……。






 一方の学園都市では、こんな事が起きていた。

「はい、これ」

ベルベットから渡されたメモに、神裂は首を傾げてしまう。

「あの、何ですかコレは?」

「見ての通り、報酬の額よ」

「報酬の額?」

「こっちの承諾なしで話しを進められて、変なガスで眠らされたのよ? それに怪我までして、あの化物と戦った。 オマケに、関係ないフィーやジョルノ達まで巻きこんだんだし」

深くため息を吐いたベルベットであったが、神裂はメモの内容に青ざめる。

数字で『300000』と書かれており、報酬で30万円を渡せという事だろう。

「コレくらいの額は、貰っても文句は言わないわよね?」

「ま、待って下さい! そもそも、あの一件でアナタ方を連れていくようにと提案したのは土御門です。 報酬なら、彼に請求するのが普通では!?」

「本当ならね。 でも、当麻が来た時には……」

『暫く学園都市を離れます。 報酬が欲しいんなら、ねーちんに請求しといて♪』

「という、ふざけた書き置きがあったらしいから」

「なに人に押し付けて逃げてんだ、あのアロハグラサン野郎ぉぉぉぉぉ!」

こうして神裂は、ベルベットと当麻に報酬30万円を土御門の代わりに支払う羽目になったのであった。







魔剣教団編――完!


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■作者からのメッセージ
 長い長編、ようやく終わりました。

次は何するか考えています。
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