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学園都市Golden 第20話:Wとビルドの共闘/風都へようこそ
作者:亀鳥虎龍   2019/04/12(金) 22:24公開   ID:Iagjyn7tR9w
 風都……風の街の異名を持ち、風車がいくつか建っている。

そしてこの街のシンボルとなっているのが、風都タワーである。

風都ランナーグランプリは、この風都タワーまで辿りつくスポーツ大会なのだ。

「着いたぜ、風都!」

大会の舞台に辿りついた銀時は、不敵な笑みを見せながら仁王立ち。

彼の隣には、新八と神楽が立っている。

その背後には、戦兎と万丈が呆れていた。

当麻、ジョルノ、白野、ベルベット、ライフィセット、雪泉、幽助の7名にも誘ったのだが、以下の理由で断られた。

当麻→インデックスやネプテューヌ達と買いもの。

ジョルノ→図書館で読書、及びテスト勉強。

雪泉&白野→アルテラと共に買い物。

ベルベット&ライフィセット→デート。

幽助→屋台の仕込み。

というワケで、この5人が来る事になったのだ。

「いくぜぇぇぇぇ! 目指すぜ優勝!」

「なあ、戦兎……。 これって、俺等が場違いじゃね?」

「最悪だ」

金一封に目が眩んだ銀時に、万丈も戦兎も呆れたのだった。





―Wとビルドの共闘/風都へようこそ―





 風都風花町一丁目二番地二号にある、『かもめビリヤード場』の二階。

この階には、鳴海探偵事務所と呼ばれる事務所がある。

「…もうすぐ風都ランナーグランプリか」

スーツ姿の青年が、新聞の記事を読みながらコーヒー啜る。

彼の名は左翔太郎。

ハードボイルドを志すも、勘定を面に出してしまう『ハーフボイルド』。

「最近は県外からの参加者も来るらしいよ」

緑色の髪をクリップで留めた少年が、白紙の本を呼んでいる。

彼の名はフィリップ。

本名は園崎来人で、翔太郎の相棒。

「そんなに有名なんだ」

藤色のロングヘアが映える美貌に、妖艶な容姿の女性が尋ねる。

彼女の名はときめ。

実は記憶喪失で、とある事情から翔太郎の助手を務める。

「ああ。 なにせ、優勝者には金一封と優勝トロフィーが貰えるんだからな」

すると翔太郎の携帯電話から、着信音が鳴り始めた。

「ん?どうした、亜樹子――」

電話に出た翔太郎であったが、凄まじい大声が聞こえたのだ。

「翔太郎君、大変! ドーパントが暴れてる! すぐに来て!」

「何っ!? 分かった、場所は何処だ!」

電話の相手から場所を聞くと、翔太郎は携帯電話を切る。

「今、亜樹ちゃんの声が聞こえたが…」

「ああ! 亜樹子がドーパントと遭遇した! 行くぞ、ときめ!」

「うん!」

翔太郎とときめが事務所を出ると、フィリップは顎に手を添えた。

「ここ最近…ドーパントの出現率が高くなっている気がするが……どうなってるんだ?」






 愛用のバイク『ハードボイルダー』に乗り込み、翔太郎とときめは街の中を駆ける。

「あれか!」

目と鼻の先には、一体の異形が暴れていた。

「翔太郎君! ときめちゃん!」

すると、一人の女性が手を振っている。

彼女の名は照井亜樹子。

鳴海探偵事務所の所長で、仕事上は旧姓の『鳴海』を名乗っている。

「ったく、もうすぐ大会があるってのに…。 ときめ、亜樹子と避難してろ」

「うん。 行こ、所長さん」

「翔太郎君! 遠慮なくやっちゃえ!」

「ああ、止めてやるよ。 俺が……いや、な」

ベルトを巻き付けると、懐から黒いガイアメモリを取りだす。

「いくぜ、フィリップ!」

事務所にいるフィリップも、緑のガイアメモリを手に取る。

《CYCLONE》

《JOKER》

「「変身!」」

自身のメモリをベルトの右スロットに差し込むと、彼はその場で意識を失う。

フィリップのメモリが右スロットに転送されると、翔太郎は自身のメモリを左スロットに差し込む。

そして左右のスロットを展開させると、その場で彼の姿が変わった。

《CYCLONE・JOKER》

右半身が緑で左半身が黒、W型のアンテナに赤く光る両目。

そして首のマフラーを、風がなびかせていた。

風都をドーパントから守る、二人で一人の戦士『仮面ライダーダブル』が降臨したのだ。

「『さあ、お前の罪を数えろ!』」






 街の中を歩いていた戦兎と万丈。

「なあ、銀さん達……放っておいて大丈夫か?」

「俺に言われてもな……街の地理も知らねぇのに、不用意にどっか行っちまうんだからさ」

宿を取ったと同時に、すぐさまどっかに出た万事屋トリオ。

三人の中で常識人の新八ですら、推しのアイドル『寺門通』のコンサートツアー先だった事で、一気にタガが外れたのだ。

――絶対に優勝しましょウルトラゼットォ!!

「……あの三人ん中で、一番ヤバいのは……実は新八じゃねぇか?」

「最っ悪だ」

深くため息をする二人だが、まさにその時である。

「うわぁぁぁぁ!」

「きゃぁぁぁ!」

逃げ惑う人々に、思わず反応したのだ。

「おい、アンタ等! 早く逃げとけ! 怪物が現れたぞ!」

逃げる人々の一人から告げられ、戦兎も万丈も「まさか!?」という顔になる。

「いくぞ、万丈!」

「おう!」

すぐさま彼等は、騒ぎのあった方角へと駆けだした。






 Wは目の前の敵と、激しい攻防戦を繰り広げていた。

「おりゃ!」

怪人を蹴り、その反動で距離を開けたW。

すると怪人は、一気に突進してきたのだ。

「うおぉぉぉぉぉ!」

「やべっ!」

コレを見たWも、即座に回避する。

その怪人はビルの外壁を突き破った。

「あ、あぶねぇ…。 まともに食らえば、大怪我じゃすまねぇぜ」

『だがメモリの正体が分かった。 あの外見から『ライノセラス』だ』

「らいのせ…なんだって?」

『ライノセラス。 英語でサイを意味する』

「犀って、あの動物のか?」

『ライノセラスはあの頭部の角を使った突進や頭突きを武器とする。 それさえ気を付ければ勝機はある』

「だったら、コイツだな」

《HEAT》

《METAL》

ベルト『ダブルドライバー』のメモリを挿し替え、Wはスロットを展開させる。

《HEAT・METAL》

右半身が赤で左半身が銀色に変わり、背中の武器を手に取った。

基本形態の『サイクロンジョーカー』から、剛力形態の『ヒートメタル』へとチェンジしたのだ。

「豪快にぶっ飛ばしてやるぜ!」

棍棒型武器『メタルシャフト』を構えると、怪人のライノセラス・ドーパントを迎え撃つ。

「うおぉぉぉぉぉぉ!」

「予想通り、突進してきたか」

『ここで決めよう、翔太郎』

「ああ」

メタルメモリを抜くと、メタルシャフトのスロットに差し込む。

《METAL・MAXIMUM DRIVE》

端から炎が噴き出し、突進するライノセラスへと叩きこんだ。

「『メタルブランディング!!』」

必殺の一撃が決まり、ライノセラスが吹き飛ばされてしまう。

「ぐがぁぁぁぁぁ!」

爆散したライノセラス・ドーパントは、元の男の姿へと戻ったのだ。

「ふう、あとは警察に任せるか――」

変身を解こうとしたが、まさにその時である。

《モール》

《クロー》

「!?」

背後から、何者かが襲撃してきたのだ。

「ぐあぁ!」

襲撃者の正体は、両腕に鋭い鉤爪を持ったドーパントと、モグラのような外見のドーパントだった。





「くそっ、新手かよ!?」

『クローにモール…鉤爪とモグラか? 流石に連戦は厳しいな』

「シャァァァァァ!」

クロー・ドーパントが跳びかかり、Wに襲いかかる。

「くそっ! コイツは攻撃が素早ぇぞ!」

苦戦を強いられるが、フィリップが何かに気付いた。

『翔太郎! モールがいない!?』

「なにっ!?」

モール・ドーパントの姿が見当たらず、思わず見渡して貰う。

しかし、その時だ。

何かが足を掴んだのである。

「なっ!?」

足元を見ると、そこにはモールの姿があった。

『しまった! モグラは地中を自在に掘り進む事が出来る! クローとの戦いの間に、地宙へと潜って来たのか!』

「くそっ! 足を掴まれたら、こっちも身動きが!」

「どどどどどうしよう!」

「っ!」

戦いを見守っていた亜樹子もときめも、最悪の展開を想像してしまう。

迫って来るクローであったが、まさにその時だ。

「おい! 流石に、二対一はズルイんじゃないか?」

ベージュ色のコートを羽織った青年が、声をかけて来たのである。

「い、一般人か!? おい、早く逃げろ!」

「悪いね。 そういうのは好きじゃないんで」

叫ぶWであったが、青年が両手に小さなボトルを構えた。

「さあ、実験を始めようか」

《ラビット! タンク! ベストマッチ!》






 騒ぎのした方へと駆けつけると、戦兎と万丈の目の前には、

「アレって…仮面ライダーか?」

「左右非対称の仮面ライダー?」

何処かビルドの似て非なる姿の仮面ライダーが、二体のドーパントと交戦していた。

しかしモグラのドーパントが地中を掘り、彼の足を掴んだのである。

「マズイな!」

「おい、戦兎!」

危険を察した戦兎は、すぐさま駆けだしたのだ。

「おい! 流石に、二対一はズルイんじゃないか?」

「い、一般人か!? おい、早く逃げろ!」

「悪いね。 そういうのは好きじゃないんで」

叫ぶライダーであったが、戦兎は両手に小さなボトルを構えた。

「さあ、実験を始めようか」

《ラビット! タンク! ベストマッチ!》

ビルドドライバーにボトルを挿し込み、レバーを回しだす。

《Are you ready?》

「変身!」

《鋼のムーンサルト! ラビットタンク! イェーイ!》

そして彼は、仮面ライダービルドへと変身したのだった。






 跳び上がったビルドは、クローを蹴り飛ばした。

「な、何者だ!」

クローに問われ、ビルドは当然のように名乗る。

「ビルド…仮面ライダービルド。 “創造”、“形成”を意味するビルドだ。 宜しく」

「『仮面ライダー!?』」

初めて見る仮面ライダーに、流石のWも驚きを隠せない。

カーリングが螺旋状になっているのを除けば、非対称という点では殆ど自分達に似ているのだ。

「まさか、Wに似たライダーが現れるたぁ……」

『兎と戦車の組み合わせとは…とても興味深い』

「ボトルで…変身した……」

「ひ、一人W!?」

ときめも亜樹子も驚きを隠せなかったが、モールが背後から襲いかかって来た。

「背中がガラ空きだ!」

だがこの奇襲は、無意味に終わってしまう。

「おりゃぁぁぁ!」

「んが!」

万丈の剛腕で投げられたモノが、頭に命中したのだ。

「戦兎、使え!」

彼が投げたのは二本のフルボトルで、モールの頭を跳ねてビルドへと飛んで行く。

受け取ったビルドは、ドライバーのボトルと差し替えたのだ。

《ドラゴン! ロック! ベストマッチ!》

ドライバーのレバーを回すと、スナップライドビルダーが出現し、

《Are you ready?》

「ビルドアップ!」

新たなハーフボディを身に纏ったのだった。

左頭部・右上半身・左下半身が紺色で、右頭部・左上半身・右下半身が金色。

ドラゴンの横顔が左目で南京錠が右目、角と掛け金がアンテナのように伸びていた。

《封印のファンタジスタ! キードラゴン! イェーイ!》

ドラゴンと錠前のベストマッチ、キードラゴンフォームへと変わったのだ。






 ビルドは左腕から伸ばした鎖で、モールの体を縛ると、

「しま――」

「おらっ!」

豪快にクローの方へと投げ飛ばしたのだ。

「んが!」

「ぐぎゃ!」

モールとクローはぶつかり、その場で怯んでしまう。

「助かったぜ」

「気にすんな」

駆け寄ったWは、ビルドと共に目の前の敵へと駆けだす。

《HEAT・JOKER》

徒手空拳に優れたヒートジョーカーに戻ると、炎の拳でクローに隙のない攻撃を与える。

ビルドもモールに対し、青い炎を纏った拳を叩きこむ。

《ラビット! タンク! ベストマッチ!》

《CYCLONE》

《JOKER》

そのまま二人は、互いに基本形態へと戻り、

《Are you ready?》

「ビルドアップ」

《鋼のムーンサルト! ラビットタンク! イェーイ!》

《CYCLONE・JOKER》

即席とは思えない連携で追い詰めていった。

「うぐっ!」

「がはっ!」

モールとクローの体力が限界を迎え、Wもビルドもトドメに入る。

『翔太郎、メモリブレイクだ』

「ああ、コレで決まりだ」

「勝利の法則は、決まった」

《JOKER》

《Ready GO!》

《ボルテックフィニッシュ!》

《JOKER・MAXIMUM DRIVE》

二人は一気に跳び上がると、ビルドはグラフ状のエネルギーに沿って、Wは左右の半身が上下にずれながら急降下で、

「『ジョーカーエクストリーム!』」

「はぁぁぁぁぁ!」

必殺技の『ボルテックフィニッシュ』と、『ジョーカーエクストリーム』を放ったのだった。

「「グギャァァァァァ!」」

このダブルライダーキックが炸裂し、モールとクローは爆散したのである。

二人のドーパントは人間に戻り、メモリもその場で砕け散った。





 互いに変身を解くと、翔太郎と戦兎はその場で顔を向く。

「そういや、名前がまだだったな。 俺は左翔太郎、仮面ライダーWだ。 お前は?」

「仮面ライダービルドの桐生戦兎だ」

「戦兎ぉ!」

すると、万丈もすぐに駆け寄った。

「ん?」

「お、万丈」

「どうやら、勝てたみたいだな」

「まあな」

戦兎がドラゴンボトルを投げ渡すと、万丈は反射的に受け取る。

「え〜と…そいつは?」

「え、俺?」

「いや、お前以外は誰がいんだよ?」

「ああ、悪い。 万丈龍我だ」

「今回はお前等に助けられたな。 礼と言っちゃなんだが、ウチの事務所に来ないか?」

「どうする?」

翔太郎に誘われ、戦兎と万丈は腕を組んで考えたが、

「まあ…先住民の人と、交流を深めておくのも悪くないな」

「じゃあ、決まりだな。 亜樹子、ときめ。 コイツ等を事務所に連れてくぞ」

「え、うん。 分かった」

「えっ、ちょっと!? 私、聞いてないよ!?」

こうして翔太郎と戦兎達は、鳴海探偵事務所へと向かったのであった。

「そうだ。 その前に、一つだけ言っとくぜ」

「「?」」

「ようこそ、風の街・風都へ――ってな」

仮面ライダーWと仮面ライダービルド。

この二人のライダーが出会った時、新たな物語が始まったのである。






風都編……開始!

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■作者からのメッセージ
 遂に、Wとビルドを共演させました。

基本はビルド視点とW視点で物語を書くつもりです。
テキストサイズ:10k

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