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混魂 第二話:オリキャラを出す時は設定が必要
作者:亀鳥虎龍   2020/01/14(火) 15:53公開   ID:SITQgi7z/cc
 4月初日、線路を走る電車。

車内には、多くの乗客。

その中に一人、一人の少女が窓の外を眺めていた。

彼女の名は『常城つねしろあおい』。

元々は都会で暮らしていたが、彼女の人生は一変してしまう

一年前、強盗に家族が襲われたのだ。

強盗はナイフで両親を刺し、蒼も刺されてしまう。

幸か不幸か、彼女は瀕死の状態で生きのびた。

数日間昏睡状態だったが、彼女は生死の境から目を覚ます。

しかし、生きのびたのは彼女のみである。

そして母方の叔母に引き取られる事になり、彼女は転校を余儀なくされたのだ。

都会を離れ、結は電車で転校先の学校がある地方へと向かう。

「………」

美しい長く青い髪が、日光で美しく映える。

彼女の行き先は、一体どこへ……?





―第二話:オリキャラを出す時は設定が必要―





 電車を降り、駅を降りた蒼。

外へ出ると、一人の女性が手を振っていた。

ポニーテールの黒髪に、整った顔立ち。

モデル並みのすらっとした長身、そして口には煙管を口に咥えている。

「キミが常城蒼ちゃんね?」

「は、はい」

「そっか、こんなに大きくなって。 憶えてないと思うけど、実はアタシ、キミが5歳の時にあった事があるんだよね」

ニッと笑いながら、女性は結の頭をなでた。

「アタシはキミの母親の妹、つまり叔母の『城戸満』だよ。 今日から、キミを引き取る事になったから。 よろしくね」

「よろしく…お願いします」

「とりあえず乗りな」

二人は満の車に乗り、彼女の自宅へと向かうのだった。






 満の自宅に着き、二人は車から降りる。

それは一軒の二階建て住宅で、満は玄関の鍵を開ける。

看板には『城戸探偵事務所』と書かれていた。

「入りな」

「お世話になります」

「ええ、今日からよろしく」

茶の間に腰掛け、満が買って来た弁当をテーブルに置く。

「流石に夕飯作るヒマがなかったんでね」

こうして蒼の、魂郷町生活が始まったのだった。






 4月某日、結はある学校に来ていた。

魂郷学園…それは多彩な種族の学生が通う、世にも奇妙な学校なのだ。

3年H組の教室に辿りつき、蒼は教壇の前に立つ。

「え〜、今日から皆さんと過ごす事になった、常城蒼さんです」

「宜しくお願いします」

軽く頭を下げる結に、教卓の男は着けている眼鏡をかけ直す。

男の名は糸色望。

この教室を担う教師で、通称『絶望先生』と呼ばれたりする(勿論、本人は嫌がる)。

「では、常城さんはあちらの席に」

「はい」

指定された席に座ると、隣の席の少年が声をかける。

高校生離れした、195cmの長身と頑強な肉体。

そして鎖の付いた長ランと学帽がトレードマーク。

「え…と、常城蒼です」

「空条承太郎だ。 まあ、宜しく頼むぜ」

「はい、宜しく」

「では、今日のホールルームを終わります。 では皆さん、今日も一日を過ごしましょう」

ホームルームが終わり、蒼の学園生活が始まったのだった。





 放課後、蒼は下校する。

帰り道、偶然飲み屋の近くを通った時だった。

「この天然パーマぁぁぁ!」

ドガァァァ!と、凄まじい轟音が響き、

「ぐはぁぁぁぁ!」

男が扉を破り、吹き飛んで来たのだ。

そのまま男が直撃し、蒼は倒れてしまう。

「いい加減に家賃払いやがれぇぇぇぇ!」

「だ・か・ら! ちゃんと払ってるじゃねぇか!」

「払ってんのはユーリとマイだろうが! テメー、今まで自分で稼いだ金で払った事があんのかコラァ!」

男と老女が激しい口論を繰り広げるが、倒れた蒼は意識が朦朧としていた。

「(だめ…意識…が……)」





 スナックお登勢にて、事件は起こった。

いつまでも滞納している家賃を払わない銀時に、お登勢が怒りの鉄拳を放った。

「この天然パーマぁぁぁ!」

ドガァァァ!と、凄まじい轟音が響き、

「ぐはぁぁぁぁ!」

銀時が扉を破って、吹き飛ばされたのだ。

「いい加減に家賃払いやがれぇぇぇぇ!」

「だ・か・ら! ちゃんと払ってるじゃねぇか!」

「払ってんのはユーリとマイだろうが! テメー、今まで自分で稼いだ金で払った事があんのかコラァ!」

二人は口論していたのだが、銀時がムニュっと何に触れた。

「んあ?」

視線を向けると、そこには少女が倒れている。

性格には、気絶していたのだ。

制服からして学生。

それも、魂郷町このまちで有名な魂郷学園の学生だった。

「「………」」

更に付け加えると、銀時が触れたのは少女の胸だ。

「ああああああああああああああ!?」

状況を理解した銀時は、その場で叫んだのである。

「オイィィィィ! どうすんだよコレぇぇぇぇ!?」

「オメェ、何してやがんだ!? 学生を気絶させてんじゃねぇぞ!」

「何言ってんだババァ! 元はと言えば、テメェが俺を殴り飛ばしたせいだろうが!!!」

口論を続ける銀時とお登勢であったが、それを他所に……、

「マイ、とりあえず運ぶぞ。 お前確か、バアさん家の部屋を一つ借りてんだよな?」

「はい、そうですけど」

「悪ィけど、その部屋貸してくんねぇか? コイツを休ませるわ」

「分かりました」

ユーリとマイは、少女をマイの寝室へ連れていくのだった。





「……んあ」

蒼が目を覚ますと、そこには知らない部屋。

「ここは?」

「おう、目が覚めたか?」

ユーリが声をかけると、蒼は彼の方へと目を向ける。

「ウチの所長と大家が悪いことしたな。 俺はユーリ・ローウェル。 んで、コイツはラピード」

「ワン!」

「マイ=ナツメです」

「常城蒼です」

二人と一匹が自己紹介し、蒼も彼等に名乗る。

「一応、親御さんに迎えに来て貰うから、番号を教えてくれ」

「あ、はい」

連絡先が描かれたメモを受け取ると、ユーリはそれをマイに手渡す。

「マイ、連絡頼むわ」

「すぐに行ってきます」

マイが電話に出ている間、ユーリはジュースを淹れたカップを蒼に差し出す。

受け取った蒼は、その場で啜った。

「大丈夫か」

「はい」

「随分と落ち込んでるけどよ。 何かあったのか?」

「………」

「まあ、お前の問題だ。 俺がどうこうする問題じゃねェ」

「………」

過去うしろを気にするよりは、まずは未来まえに目を向けな。 そうすれば、良い事があるって」

不敵な笑みを見せるユーリの励ましに、蒼は此処辺りを感じる。

両親の死で心を閉ざし、周囲との距離を置いていた。

自分から接するのが怖かったから。

でも本当は、全くダメだと分かっていた。

「まあ、明日からがんばれば良いだけだ」

この言葉によって彼女は、心の氷は溶けたような気がしたのである。






 叔母の満が迎えに来た事で、蒼は彼女の来るまで帰って行った。

「……ごめんなさい」

「何で謝るの。 転校先で緊張してたから、仕方ないと思うわよ」

謝罪する蒼に、満は笑って彼女を許す。

「途中でファミレスにでも寄ってく? 流石にお腹も空くし」

「はい」

ファミレスに車を停め、二人は食事をするのであった。








〜オマケ・オリジナルキャラクター紹介〜


常城ツネシロアオイ

性別:女性

髪の色:青

瞳の色:青

身長:165.5cm

体重:56.7kg

スリーサイズ:B87/W60/H75

趣味:読書

能力:???

所属:私立魂郷学園・高等部3年H組

設定・詳細:この物語の主人公。
一年前に両親を強盗事件で亡くし、母型の叔母である満に引き取られるが、同時に転校先の地方である魂郷町に引越しする事になる。
両親を亡くした経験からか、自身と関わった相手が何かの事件に巻き込まれる事を良しとしない。
胸には、強盗に差された時の傷跡が残っている。





城戸キドミチル

性別:女性

年齢:27歳

髪の色:黒

瞳の色:青

身長:176.8cm

体重:77.7kg

能力:???

スリーサイズ:B92/W72/H85

趣味:音楽鑑賞

所属:『城戸探偵事務所』の店長

設定・詳細:結の母方の叔母で、魂郷町で探偵事務所を営む店長。
火を付けていない煙管を愛用し、常に口に咥えているのが特徴。
さっぱりとした性格で、お客の悩みを聞いたりする姉御肌。
警察の依頼も引き受けるため、警察からも信頼されている。


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 第二話は短めに書きました。
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