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古都の花
作者:鉄ちゃん   2008/10/26(日) 15:24公開   ID:BF.UcZvCx96
新葛飾署女子寮、磯鷲早矢はいつものように巻藁に向けて矢を放っていた。不意にチャイムが鳴る。
「はい」
早矢は返事をしてドアを開けた。同僚の雛野巡査だった。
「これ・・早矢さんの手紙が混じっていたから」
と言って封筒を差し出した。
「どうもありがとう」
雛野が出て行くと早矢は封筒を開けた。
「誰・・・」
封筒の中には見知らぬ女性の写真と手紙が入っていた。
「春日の地 花の咲く夜に 貴方に会いたい」そう書いてあった。
早矢はその写真の顔に見覚えがなかった。早矢は奈良にそのよう行事があることも知っていたし、弓道館は奈良県にあったので、奈良県にはよく行っている。しかし、この少女だけはどうしても見覚えがない。早矢はすぐに荷物を整え、亀有駅から常磐線各駅停車に乗り込んだ。
 途中駅も弁当の味もよく覚えてはいない。ただこの写真の人物は誰なのかただそれだけであった。
 京都駅に着くとすぐに近鉄のホームへ下った。急行奈良行きに乗り込み、奈良へ直行した。もうすでに辺りは暗くなり、人通りも多くなっていた。
 早矢は走った。「花の咲く場所」春日野園地へ・・・
 着いたときにはもう既に炎の花が咲いていた。早矢あまり見えない写真を手がかりに探した。すると・・・
「来てくれたんですね」
早矢は振り向いた。写真の少女だった。
「あなたは・・だれ」
「私は5年前貴方に助けてもらった者です」
「5年前・・ってあのときの」
「そうです」
そのとき、早矢の記憶には不良たちに囲まれた少女を長刀で叩きのめしたあの夜それから五年たっていたのだ。
「まさかあのことまだ覚えていたなんて・・・」
「一生忘れられません」
灯火が消えたとき早矢はこういった。
「又来年も来るからね」
「はい。いつでも来てください」
高校時代の大手柄そして今警官である自分不思議な巡り合わせを感じた早矢だった。














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■作者からのメッセージ
今回初めて二次創作を作りました。文章等メチャクチャです。今度書くときはさらにうまくなるようにがんばります。

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