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のび太「ドラえもん?」
作者:エース   2013/01/20(日) 00:01公開   ID:/qwab7is9JQ
のび太「ドラえもん?」



その言葉を聞いたとき
それが懐かしく思えた……でも

「聞いたこと無いよ、ごめんね」

「いいのよ、のび太さん」

しずかちゃんは悲しそうに言った。

「じゃあ僕はそろそろ帰るよ、しずかちゃん今日はありがとう」

「私も楽しかったわ、ありがとうのび太さん」

のび太は家の方に向って行った、
角を曲がってのび太が見えなくなるとジャイアンとスネ夫が出てきた

「しずかちゃん、のび太はもう……」

「ありがとう剛さん。でも私は」

「しずかちゃん‼ 僕がママに頼んでも無理だったんだよ もうあの頃ののび太は帰ってこないよ!!」

「やめろ!スネ夫! 」
「1番辛いのはしずかちゃんなんだよ」

「でもっ!!」

「でももくそも無いんだよ!」
ボコッ!

「いたいよ〜ジャイアン」

「俺、明日の放課後のび太にもう一回言いに行くよ!」

「武さん!私も行くわ」

「ぼ、僕も〜」



………



「ただいま」

家に入るとリビングにお父さんとお母さんがいた

「のびちゃん、おかえりなさい」

「おかえり、のび太」

お父さんとお母さんは嬉しそうにそう言った

「……しずかちゃんたちと会って来たんだ」

それを聞くとお母さんは急に態度を変えた

「のびちゃん、もうしずかちゃんたちとは遊ぶのはやめたら?」

「いいんだよお母さん」

僕はお母さんに笑顔でそういうと自分の部屋に向かった

のび太が部屋に戻るのを確認するとのび助が言った

「たまこ、辛いのはわかるが1番辛いのはみんなの親御さん何だよ」

「でも……」

「のび太に任せてみよう」


部屋に着くとのび太は呟いた

「ドラえもんか…」




次の日、
僕は学校に向かっていた。小学校じゃない、高校だ。
退院したばかりで友達は少ないが何とか勉強にはついていけそうだ

……

その放課後、校門にジャイアンたちが待っていた

「おい、のび太!今日は連れて来たぜ!」

「何を?」

「お前、見えないのか? ドラえもんだよ!」

「ドラえもんなんてどこにもいないじゃないか」

のび太の言う通り、ジャイアン スネ夫 しずかちゃんの近くにはドラえもんなんていない

「のび太さんやめて!」

「しずかちゃん……」

「ドラちゃんここにいるのよ、ドラちゃんの前で居ないなんて言わないで……」

「そうだぞ、のび太!」

でも、いくらみんなが言おうとのび太の目にはドラえもんなんて見えていない

しばらく沈黙が続くとジャイアンが言った

「そうだ! ドラえもん、のび太に道具を見せてやろうぜ!」

「そうだねジャイアン!スモールライトでのび太を僕よりチビにしてやろう!」

そういうとジャイアンは何かを持っているかの様な手の握り方をして、僕の前にそれを突き出した

「のび太くらえ!スモールライトだ!」




もちろん、僕には何も起こらなかった。



「なんで、何もおき無いんだよ!」

「きっと壊れているのよ ね、ドラちゃん?」

「ねえみんな、ここじゃなんだから空き地にいかない?」

「おう!わかったぜ!のび太も絶対来るよな!」
「俺のリサイタル久しぶりに聞かしてやるぜ!」

「そう、だね」

僕たちは空き地に向かった


「ねえ…ジャイアン」

「なんだ?スネ夫」

「リサイタルはまたにしない?ちょうどミットとボールがあるから、キャッチボールしようよ」

「そうか、ならキャッチボールするぞ!」

「よかった〜」

スネ夫は心底安堵した顔で言った



……


「スネ夫!!ボール行ったぞー!」

「高すぎて取れないよ〜〜」

パリーーン!

「やべ!カミナリさんちに入っちまった!」
「のび太謝ってこい!」

「そうだ!のび太のせいだぞ!」

「僕キャッチボールしてなかったのに」

僕は小さく呟いた

「のび太、俺様に逆らうのか?」

「わかったよジャイアン」




僕はカミナリさんちに入った
するとカミナリさんが待っていた

笑顔で

「すいませんカミナリさん」

「いいんだよのび太くん、ワシも割れた音が久しぶりに聞けて嬉しいよ」
「のび太くんが退院してよかったよ」

「いや僕は……」

「わかってるよのび太くん、あの子たちを何があっても君が見ていてくれよ」

「……わかりました」


のび太はそう言ってボールを返してもらうと空き地に戻った
すると空き地には高校の友達がいた

「お!のび太じゃん。今から遊びに行こうぜ!」

「ごめん今は…」

「あっそうか…お前も大変だな、まあ頑張れよ!次また遊ぼうぜ!」


「お前のび太に何するんだ!」

「ジャイアン⁉」

「こ、高校生がぼ、僕たちになんの用だ!」

「スネ夫まで⁉」

「のび太下がってろ、俺様が助けてやるから」

「私、お母さん呼んで来るわ!」

「ぼ、僕も〜!」

「ごめん友達くん!僕が何とかするから今は帰って!」

「わかったのび太」

「本当にごめんね」

「お前のせいじゃないだろ。じゃあな!」

友達くんは走って帰って行った


「何とか撒けたか…大丈夫だったか?のび太」

「うん……僕はなんにも無いよ」
「ジャイアン、今日は僕、家に帰るよ」

「そうか、わかった!のび太また明日な」


……


ジャイアンに別れを告げて僕は家に帰った、すると家には病院の先生とみんなのお母さんがいた


「のびちゃんおかえりなさい」

「のび太くん、久しぶりだね」

「久しぶりです。先生どうしたんですか?」

先生はカバンから薬の様なものを取り出した

「ついに、完成したんだよ」

それを聞いて僕の気持ちは高ぶった

「本当ですか⁉先生!」

これでみんなが戻る!

「ああ、しかし君にはしてもらうことがある」
「少し辛いことだが引き受けてもらえるか?」

「はい、みんなが戻るならなんでもします」


僕は先生に話を、聞くともう一度みんなを空き地に呼び出した、


……



「おいのび太、何だよ話って」

「みんな聞いて欲しいんだ、そして信じて欲しいこの話を」


僕は淡々と告げる、この真実を



「昔の話だこの町ではある実験があった、子供に夢を与える実験だ。」

「今の子供たちには想像力が乏しい、だから子供たちに想像力を埋めつける計画 ドラえもん計画が始まった」


「ドラえもん計画?ドラえもんと関係あるのか?」


「とりあえず聞いて欲しい、その計画は話の通り子供たちの脳に刺激を与えて想像力豊かな子供を作る実験だった。」

「それの名前はドラッグエンジン」

「実験に使われた4人の子供は、小学5年生になると、あるものが見えるようになった」


「それって……」


「そう、ドラえもんさ」

「正確にはドラッグエンジンモンスターの略なんだけどね」


「でも、そんなこと言ったってドラえもんはここに!」


「じゃあなんで僕に道具が効かなかったんだい?」
「なんで君たちは季節を巡るのに年をとらないんだい?」


「だいたいドラえもんは見えてるのかい?」


「だってドラえもんはここに!……」

「あれ?ドラえもん⁉ ドラえもん⁉」


「ドラえもんが見えなくなる条件はドラえもんは実はいないって少しでも思うこと」

「僕は事故で少し記憶が無くなってこの真実に気づいた」

「みんなも早く小学5年生を終わろう…僕はみんなと一緒に居たいんだ!」


「のび太さん……」
「私のび太さんを信じるわ」

「しずかちゃん…」

「俺もだぜ!」

「ジャイアン!」

「ぼ、僕も!」

「スネ夫」


「じゃあみんな、この薬を飲んで、これでみんな戻れるよ」


これでみんな戻れるんだ、




………


僕は病院でみんなが目を覚めるのを待った

あの後、薬を飲んだみんなは、副作用で眠り病院に運ばれた


夕日が沈む頃しずかちゃんが目を覚ました

そして、こう言った




「あなたは?」


薬の作用は記憶の消去、ドラえもんの記憶だけを、綺麗に消すことだったもちろん僕たち4人の記憶も…


僕は笑顔でしずかちゃんにこう言った



「僕はのび太、未来から来たんだ」


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