■一覧に戻る
■ページ指定
■別話を閲覧する
■感想を見る・書く
Exceed a dimension
第五話 仲間
(新世紀エヴァンゲリオン×劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer- )
  [→]  【PAGE 1/2】
「あれが使徒・・・この世界の歪み・・・」



刹那はモニター越しの使徒を睨んだ。

しかし、すぐいつもの穏やかな顔に戻った。


「刹那・・・?」


アレルヤが心配そうに声をかける。


「なんでもない。気にするな、アレルヤ。」


微笑みながら言う刹那。

しかし、アレルヤにはどこかそんな刹那に違和感を感じた。



「イスラフェルが分裂したですって・・・!?まずいわね、こんなことになるとは想像してなかったわ。」


ミサトは焦りを隠すことができない。


「ミサト!ここは何とかしてやりきるから早く作戦考えてよ!」


アスカの怒号がNERV本部に響く。


「でも相手は使徒よ!?無茶だわ!」


「ああ!もうそないなこと言わんでええって!こっちは三機、向こうは二機!数ではこっちが上や!」


「トウジ君・・・分かったわ、三分間よ。その間、何としてでも切り抜けて!」



「分かったわ!三分と言わず、何時間でも相手してやるわああああ!!!」


「やるしかないで!ここでやれへんかったら、男が廃るで!」



アスカとトウジは既にスイッチが入っている。




「怖いけど・・・僕がやらなきゃ、誰もやらないじゃないか・・・」


先程までの威勢はどこに行ったのか、シンジの手は震えている。


イスラフェルを倒したと思ったら分裂し、更に攻撃の激しさが増していた。


シンジは、その光景に恐れてしまったのだ。



「シンジー!何やってんのよ・・・ってキャア!」


「アスカ!」



アスカがイスラフェルの攻撃を食らってしまった。


「どうしよう・・・アスカが・・・」



シンジはもうエヴァを動かす気力さえなかった。


「(もう・・・ダメだ・・・!)」




「諦めるな!」




NERV本部にいた刹那がシンジに呼びかける。


その場にいた全員が刹那に注目した。




「え・・・」


「お前は何のためにその機体に乗っている。」


「そ、それは・・・」



シンジは黙った。


刹那はシンジの応答を待つ。



「僕は、みんなを守りたい・・・もう誰かが死んでいくのは嫌なんだ。」


「僕が、皆を助けるんだ!」



シンジの叫びとともにエヴァンゲリオンが動き出す。



「刹那君・・・」


「奴の背中を押してやっただけだ。あとは、あいつ次第だ。」



「彼は、面白い子だな、碇。」


コウゾウがゲンドウに話しかける。


「さてな。私には関係あるまい。」


ゲンドウは相変わらず冷たかった。




「うおおおおおおおおお!!!」


シンジが乗るエヴァ初号機のパンチがイスラフェルにヒットした。


「碇!ようやくやるようになったんか!」


「心配かけてごめん。もう大丈夫!」


「ちょっと!アタシにも言うことあるんじゃないの!?」


「アスカ・・・ごめんね。」


「・・・ふん、早くしなさい。作戦時間が過ぎちゃうわ。」


「分かってるよ!」


シンジとアスカとトウジのコンビネーション技がイスラフェルを貫く。



「よし!あと一体―――」


シンジがそう言った瞬間、倒したはずのイスラフェルが復活した。



「なんでや!?あいつは不死身なんか!?」



「解析完了!敵は、二体同時に倒さないと撃墜するのは不可能なようです!!」


マヤが解析したことをミサトに伝える。



「こうなったら・・・」


ミサトが奥の手を出す。


「トウジくんは一旦下がって!」


「はぁ!?なんでや!?」


「いいから!」


「っく、了解や!」



ミサトの掛け声とともに、トウジの乗る参号機が後退し始めた。


「ミサト!何考えてるの!?・・・ってまさか・・・」


アスカはミサトの意図がすぐには読めなかった。

しかし、その後、理由が分かった。



「『シンジ君、アスカとのコンビネーション、できるわね?』」


「【アレ】、ですか?」


「『そうよ。アスカも、それでいいわね?』」


「面倒だけど・・・やるしかないわね。」



「ミサト・・・【アレ】・・・とは?」


「見ていればわかるわ。」



スメラギがよく分からないと言わんばかりの表情でモニターを見つめる。



「いいわね?最初からフル稼働、最大千速でいくわよ。」

「分かってる、62秒でケリをつける。」



そして二人の攻撃が始まる。

  [→]  【PAGE 1/2】

■感想を見る・書く
■別話を閲覧する
■ページ指定
■一覧に戻る