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マブラヴ 転生者による歴史改変
32話
(マブラヴオルタネイティヴ)
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ちっ、リア充め、そんな男なんぞもげてしまえ。
伊隅みちる
特殊技能情報
・冷静
・味覚音痴
特殊属性
・マブラヴALメインキャラクタ
AL支配因果律規定事項
・2001年12月25日 死亡確定
というわけで、5人増えて、合計7名。
みちるは少々歳がいっていたが、そこは何とかてこ入れを行っている。
とまあ、そんな教え子たちの前で、おれは華麗に空を舞っていた。
武と純夏は見慣れた光景なので、わーとか良いながら見ているし、新規加入の4人はかなり引き気味でみている。ちなみに晴子だけは、面白そうにきゃっきゃ言いながら笑っている。
重力にひかれて激しく地表に叩きつけられたおれは、よろよろと立ち上がり、夕呼を視野に納める。
「ふっ、さすがだなゆうこりん、日々一撃が重くなっていく。このままでは、おれが再起不能になる日は近いのかも知れない」
「なにバカなこと言ってるのよ。それより本当に今日わざわざアタシを呼び寄せたのはその為なの?」
「おう、なにせ、折角まりもんが帝都に行っている日だからな。この提案をするには今日を置いて他にはない」
「へえ、まりも、帝都にいっているの?でもなんで?」
「ああ、進路が帝国軍技術廠所属のテストパイロットになったんで、顔合わせとか適性検査とか、その他諸々の調整だな」
「ちょっと、まりもがテストパイロットなんて、聞いてないわよ?」
珍しいことに夕呼が慌てておれに突っかかってきた。
「あれ?まりもんから話が行ってなかった?」
「ええ、初耳ね。まりもめ、このアタシに黙ってなにかしようなんて、生意気ね」
なにやら黒いオーラを出しているのを置いておいて、おれは再び夕呼にお願いをする。
「まあまあ、いいじゃないか、そんなこと。それよりだ、こんな好機はしばらく来ない。従って、ゆうこりんよ、これを着てくれ!頼む!」
「いやよ」
「なぜだ!いいじゃないかちょっとくらい、別に減るもんじゃなし」
「だからいやよ。あんたに見られるといろいろと減りそうな気もするし。そもそもアタシにはなんのメリットもないじゃない」
とりつく島もない夕呼だ。
ふふふ、だが、当方に迎撃の用意ありだ。まあ、こっちが一方的に攻勢を仕掛けてたたきつぶされているんだから、迎撃もくそもないんだが。
見ろ、これがおれの秘密兵器だ。
「じゃじゃじゃじゃーん、しさくがたりょーしでんどうのー!」
持ち込んでいたバックから、人の頭大の箱を取り出して夕呼に見せつける。
「え?」
さすがの夕呼も急な展開に目が点になる。
量子電導脳、夕呼が研究する時空因果律量子理論を応用した超高性能電算ユニットだ。
言ってみれば夕呼の夢の一つ。一つの到達点。それが目の前にぶら下がっているのだ。
「ふふふ……どうだね、夕呼くん。君がちょっと脱げば、これは君の物だ。おまけにこれは量子コンピューター技術を使っているからね。普通に君が作ろうとしたら、果たして何年かかることかな?」
悪役そのものの笑みを浮かべて夕呼に迫るおれ。どん引きするマブレンジャーたち。苦悩する夕呼。
よし、もう少しだ。もう少しで、おれは夕呼のエロスーツ姿が拝める。
「くっ、いいわ、対価があるのならアタシも文句はないわ」
「ん?いいのかね、そんな上から目線で?」
「あ、あんたねえ!」
「ふふふ、まあ、いいだろう、おれとゆうこりんの仲だ。今回は目をつむってやろう。さあ、奥に戦場で使用する簡易更衣室が設置してある。さっさと着替えたまえ」
「今回は、あたしの負け。それは認めるわ。でも覚えておくことね。アタシは作った貸しは必ず返させる質なの」
「ああ、楽しみにしているよ、ゆうこりん」
悔しげに顔をゆがめて簡易更衣室へと消えていく夕呼を見送りながら、おれはこれから目の前に繰り広げられるであろう、心躍る光景に思いをはせていた。
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