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マブラヴ 転生者による歴史改変
35話
(マブラヴオルタネイティヴ)
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さすがのまりもでも、いきなり実機での演習は厳しいだろうからな。
というわけで、シミュレーターの設置完了。
え?早いって?
ちょっ、おまっ、それは思春期の男に言ってはいけない言葉だよ。
まあ、それはそれとして、まりもがわざわざ帝都まできたので、真面目にシミュレーション訓練はしないとな。
「と言う訳で、はい、これ」
おれが手に持っていた人の頭部大のものをまりもに渡す。
「あ、うん、って、なにがと言う訳なの?そもそもこれってなに?」
ちっ、状況に流されなかったか。説明するのめんどくさいから、なし崩し的に持っていきたかったのだが。
「それ、見覚えないか?」
「これ?」
まりもが手にした物体をまじまじと見つめ直す。
しばし考えた後、なにやら気づいたようにおれのほうを見つめた。
「これってまえに夕呼にあげた、量子電導脳?」
「おお、当たりだ。さすが、まりもん。もっとも正確には量産型戦術機搭載用量子電導脳だがな」
「戦術機搭載?」
「そう。本来であれば戦術機には、アビオニクス、戦術機用OS、各火器管制システムなどがつんであるんだが、それらを統合した機能をもたせてあるんだ」
「へえ、すごいのね」
手にした量子電導脳をまじまじと見つめるまりも。
「ちなみにMOSとよばれるシステムを積んでいる」
「MOS?」
「そう、すなわち、まりもんに(M)お仕えすることに喜びを見いだす(O)スレイブ(S)だ」
「ええ!?SLAVEって、奴隷?でもどうしてそこだけ英語?っていうか、なにそのMっぽい嗜好は?」
まりもが思った通りの反応を返してくれた。うんうん、やはりまりもを弄るのは楽しいな。
「なかなかナイスな突っ込みだな、まりもん。まあ冗談だ、気にするな」
「え?そうなの。よかった。私の名前がつくなんて心臓に悪いものね」
「気にするのはそこかよ。でも、まりもの名前はつくぞ。だって、正確にはまりもんを(M)お仕置きすることに喜びむせぶ(O)サディスト(S)が、正式名称だからな」
「いやー、お仕置きされるのはいやー」
まりもが拒絶反応を起こしている。うむ、若気の至りでいろいろといたした弊害だな。おれが言うお仕置きという言葉に異常に敏感な反応をするようになってしまった。
反省反省。
「あ−、冗談だ、冗談。本当は、マルチ(M)オペレーション(O)システム(S)だな。さっきも言ったとおり、複数の機能を一つのユニットに持たせたからな」
「…隆也くんの意地悪」
「ふははは、なにせまりもんだからな。弄らないと失礼だろ?」
「いや、その理屈はおかしい」
などと会話を交わしながら、おれはシミュレーターの設定を調整していく。
「でもこのMOS搭載の量子電導脳、どうするの?」
「ああ、説明がまだだったな。こいつは独立したユニットになっていてな。シミュレーターで再現するには処理能力などが高すぎるんだ。だから、そのユニットに関しては実機と同じで管制ユニットに設置して使うようになっている。ちなみに今のところそいつにかかっている制作費は1億くらいだから、取り扱いは慎重にな」
「い、1億!?」
急におっかなびっくりな手つきになったまりもを見つめながら、おれはまりも弄りの楽しさを再確認していた。
「さてと、初期設定は完了。まりもんはエロスーツに着替え済みと。それじゃ、早速シミュレーターの動作確認をするか」
「エロスーツじゃなくて、衛士強化装備!それに訓練生用の強化装備はもう卒業したんだから」
とおかんむりのまりも。そう、残念なことに訓練生から訓練兵になったときに、エロスーツがすけすけラップ仕様から、通常衛士仕様にかわってしまったのだ。ガッデム!
ちなみにすけすけラップ仕様のエロスーツは個人的に入手済みだ。なぜなら、夕呼に着させるという野望をまだ果たしていないからな!
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