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マブラヴ 転生者による歴史改変
21話
(マブラヴオルタネイティヴ)
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 なんとか無事に15歳になった。西暦は1989年だ。
 いや、本気で過労死するかと思った。
 帝都と柊町の往復に加えて、マブレンジャーどもの鍛錬、まりもの鍛錬、小塚さんへの技術提供用資料の作成、自分自身の鍛錬。
 成長期なんで睡眠時間だけは無理矢理にでも確保したんだが、そのせいで起きているときはかなりキツキツのスケジュールだった。
 その苦労の甲斐があって、マブレンジャー達は順調に感覚と精神の鍛錬ができている。このままの調子でいけば、まりもの時よりもはやく気制御を取得することも可能だろう。
 まりもについても自主鍛錬を行っているので、伸びは順調だ。まあ、真面目に学校に出ている分おれに比べると相変わらず伸びは遅いが、それでも十分だ。
 で、問題の夕呼なんだが、なんか知らんが時空因果律量子理論なる理論を発表して、一躍学会の注目の的になっているらしい。なんでも帝国大学からの誘いも来ているのだが、今のところはまだ移籍するつもりはないようだ。
 理由について聞いてみると、まりもやあんたといたほうが良い刺激になるのよ、べ、べつにあんた達と一緒にいたいからなんて理由じゃなんいだからね、などといっていた。若干耳が赤かったような気がする。
 「ツンデレ乙!」とからかったら、意味が通じていないはずなのにぼこぼこにされた。さすがは天才。侮りがたし。

 国内の動きなのだが、1986年に組織された帝国本土防衛軍とやらに、撃震弐型が正式採用されることが決まったらしい。
 F−15作ったアメ公、涙目、プギャー。などとお偉いさんがほざいたとか、ほざいていないとか。
 F−15の整備マニュアルと設計図を小塚さんに見せてもらったが、あれもなかなかのもんだと思うんだがな。ちょっと弄れば、初期の改良型・撃震弐型なみの数値はすぐにたたき出せるスペック持ってるし。
 まあ、費用面で見ると撃震弐型に軍配が上がるわけだが。管制ユニット周りについても、まるまる入れ替える必要があるしな。
 そういえば1987年、つまり一昨年なんだが日本帝国はめでたく国連の常任理事国入りを果たした。オーストラリアも同時期に常任理事国入りしたらしいんだが、こちらは拒否権が20年間凍結らしい。
 同時期に常任理事国入りしたのに日本の拒否権が凍結されなかったのは、各国への積極的な技術供与が高く評価されたためらしい。

 さて、ここから本題に入ろう。
 今おれの最大の懸念事項はいうまでもなくAL支配因果律、こいつだ。
 こいつをどうにかしないことには、最速で武が1998年に死んでしまう。
 武をのぞくマブレンジャーたちの死亡時期が同じことからいって、死亡確定にかかわるのは外的要因の可能性が極めて高い。
 もちろん、非常に強い毒性を持つウィルスが突如発生して、とかいう可能性もあるのだが、その可能性はほぼないだろう。
 AL因果律、これによる死亡確定に大いに関係すると予想されるのがBETAという要因だ。
 今までに死亡してきた人は数多くいた。寿命で死ぬ人、病気で死ぬ人、それぞれにすべてAL支配因果による死亡ということはなかった
 つまり、AL因果律死亡確定に記された人々は、AL支配因果律において何らかの意味を持つ死亡と言うことになる。
 AL支配因果律=なんらかの物語のシナリオ、という解釈をしているが、そうなれば死亡するということは物語に大きな影響を与える可能性があるからだ。
 そして前世では存在しなかったBETAと言う存在。これらを掛け合わせれば、自ずと答えはでるだろう。
 AL支配因果律の、とくに死亡確定に関しては鍵を握っているのはBETAではないかということだ。
 前世との違い、この世界ではBETAの存在が重要な位置を占める割合が非常に大きいと判断している。確かに日本国が、日本帝国になっているとかの違いはあるが、一番の違いやはりBETAの存在だろう。

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