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マブラヴ 転生者による歴史改変
29話
(マブラヴオルタネイティヴ)
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 やあ、皆々様おひさしぶり、隆也のどきどきタイムのお時間がやってまいりました。
 今回のミッションは、衛士育成学科に進学した者が受ける最初の試練、衛士適正試験の現場を生レポートすることだ。
 え?そんなことして何が楽しいって?
 バカだな、普段ならそうなんだが、今回に限っては別。
 なにせ、まりもがその試験を受けるのだ。
 そう、帝国軍の情報をある程度閲覧できるおれにとって、衛士訓練生が身につける衛士強化装備の特殊な事情は容易に知ることが出来る。
 ピッチピチのラバースーツと名付けてもおかしくないほどの扇情的なデザインの強化装備なのだが、恐るべきことに訓練兵が着用する強化装備においてはさらなるエロ方面への強化がなされているのだ。その強化とはすなわち、保護皮膜が半透明な素材で作られたものへと換装されることなのだ!
 これはエロい理由からではない、前線における男女平等、羞恥心削減のために必要な処置なのだ。ほかにも細々とした理由があるが、それらは全て衛士訓練生のために必要であるから採用されている。
 そう、半透明なエロエロ強化装備を訓練兵に身につけさせるのは、合理的な理由から行われる処置なのだ。
 ここまでいえば、賢明なる皆々様ならおわかりになるだろう。
 そう、おれの真の目的とはエロエロ強化装備を身につけたまりも晴れ姿をこの目に焼き付けることなのだ。
 ちなみに同期生では女性があと2〜3人いるという情報をゲットしている。
 こちらもおろそかにはできない。
 そう言えばなんで入学後に衛士適正試験が行われるのか、普通最初に適正検査を先にするべきじゃない?という疑問があるのだが、これにはちと事情がある。
 おれが施した耐G機能の向上により、殆どの人間が戦術機の操作を行うことが可能になったため、まずこの適性試験に落ちる人間はいない。それでもやはり適正があまりに低い人間がいるのだが、そう言う場合は戦術機甲大隊の専属CP要員としての育成を行うことになる。
 衛士としての訓練を受けることで、戦術機甲大隊のCPを努める際に、その経験を生かすことでより適切な戦況指示を行うことができる要員の育成を行う、と言う理由らしい。
 最初からCP要員として育成するほうがいいのでは、とおれは思うのだが、この辺りはお偉いさんの決めることなので手の出しようがない。

 と言うわけで、鎧衣さんから教えてもらった技能をいかんなく発揮し、戦術機シミュレーターが設置されている衛士育成学科の奥深くに位置する建物への潜入を果たした。
 そういえばおれの潜入技術については、忍びの技術も加わっている。いや、すごいね、忍者だよ、忍者。武家があるんだから、忍びの者がいてもいいじゃない、と思って探したらものの見事にいました。
 それも現代化の流れに乗って、新しい警備システムの研究とかにも余念がなく、ハイテク装備を苦もなく操るその姿はまさに科学忍者だった。
 武術の師匠とか、鎧衣さんとかの人脈をふるに使い、忍びの里で研修を受けたのも良い思い出だ。
 隠れて待つことしばし、人声がシミュレーター室内に届いてきた。
 きたきた!
 テンション上がりまくりのおれは、ひっそりと気配を周囲へと同化させる。
 これで簡単には見つからないはずだ。唯一の不安要素はまりもだが、いかにまりもといえどもここまで隠形の腕を磨き上げたおれを見つけるのは容易ではないはずだ。
 ただなあ、最近になってまた「女の勘」がレベルアップしたんだよな、あいつ。それだけが不安のタネか。
 最重要ターゲットはまりもんだが、このご時世に衛士育成学科を志望する女性にも興味がある。
 先頭をきって入室してきたのは教師だろう。40前後だろうか、なかなかに厳つい面構えの屈強な男だった。
 次にぞろぞろと学生達が入ってくる。

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