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マブラヴ 転生者による歴史改変
30話
(マブラヴオルタネイティヴ)
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ついにこの日が来た。
この日、マブレンジャーたちが身体強化を取得する。
今までの苦労を思い出すと、目から涙があふれ出てくる。
だって、やつら、おれの言うことを全然聞かないんだよ。千鶴と慧は喧嘩ばっかりするし、美琴は人の話を聞かないし、壬姫はすぐ泣くし、おれの心の支えは冥夜だけだった。
まあ、わかるんだよ。精神と感覚の強化の訓練なんて、退屈で詰まらないだけだって。それが遊びたい盛りの子供に、どれだけのストレスになるかも分かってはいるんだけど。
そう言う意味で言えば、こいつらって凄いのかもしれないな。文句はいいつつも、なんだかんだで特訓をやり遂げたんだから。
それでもさあ、少しはおれもおいしい思いしてもいいじゃないか。
なのにあいつら、滝行の際に、
「師匠、スケベな目で見ないでください。あっちいってください」
「あの、師匠、恥ずかしいので見ないでいただけるとうれしいのですが」
「エロ師匠、ロリコンははんざいですよ?」
「お師匠〜、なんか視線がねっとりしてますよ。壬姫、そう言う視線おぼえがあります。確か、近所でも有名な変態さんが」
「あはは、師匠の目つきなんかやらしいね」
て言って、おれに見せてくれなかったんだよ。水に濡れて肌に白襦袢が張り付く姿を。
あ、何度も言うようだがロリじゃないですよ、紳士です!
それにしても9歳で気強化を取得するに至るか。
まりもといいこいつらマブレンジャーといい、ある意味才能だよな。
ちなみにおれはいろいろとずるだから比較対象にはならないんだけど。
武と純夏についても順調で、あいつらもつい最近身体強化を覚えたばかりだ。実を言うと、マブレンジャー京都部隊に比べると、成長率がよかったりする。
原因はたぶんまりもだろうな。過去に自分が苦労しているだけあって、武達がどこで伸び悩んでいるかについてもよく分かるらしく、その際の対応の仕方というものを分かっている。
でもそれ以上にあいつ、物事を教えるの上手いんだよ。さすがは教師志望だっただけはあるよな。
はあ、はやくまりもが教師になれる日が来るといいんだが。
それはそうと、武達との成長差があまりに離れると、教師まりもの招集を考えた方が良いかもしれない。
特に気については、まりももその取得に苦労していたからな。
飛翔術の訓練がてら一緒にくるのも良いかもしれないな。
〜〜〜
「というわけで、まりもんに出張教師をお願いしたいんだけど」
おれは正座しながらまりもにお伺いをたてていた。
なぜ正座かというと、まりもから説教を受けていたからだ。
なぜ説教を受けていたかというと、この間の衛士適性検査試験、潜入がばれていました。
おそるべし、女の勘。
ちなみに教師については、あの後軽く気を込めた一撃を頭に当てておいたので短期記憶は飛んでいるはずだ。
その後、データの改ざんを行ってふう、と一息ついて後ろを振り向くと、いましたよやつが。
ものすっごい、良い笑顔で。
「隆也くん、あとでお説教ね」
「はい…」
なんで良い事したのに説教を受けないといないんだろう。まあ、確かにやっていることは限りなく犯罪チックだけどさ。
そういえばまりもがたたき出した適正数値についてなんだけど、平均を百だとすれば二千程度だった。
平均の20倍ってどんだけだよ。一応改ざんして、百五十程度にはしておいたけど。補足だけど日本帝国での最高は二百五十くらいらしい。
うーむ、まりもも大概人外だよな。いやまあ、分かっちゃいたんだけど。
ちなみにおれは計ったことがない。戦術機に乗るのに興味がない訳じゃないんだけど、今は戦術機を弄っている方が楽しいんだよな。
あとあの衛士強化装備は微妙に恥ずかしいし。あるんだよ、おれにも羞恥心って言う物が。まあ、普通の人に比べるとやや少なめで、かつずれていることは否定しないけど。
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