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マブラヴ 転生者による歴史改変
36話
(マブラヴオルタネイティヴ)
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 ワーニング、ワーニング
 R15警報発令中、ほどほどに下ネタ、エロ描画があります。
 その手の表現が苦手な方は閲覧を控えることをお勧めします。
 なお、この話では本編に絡む進展は殆どないので、見なくても問題はありません。
 オーバー



 めでたく19歳に突入。
 やらはたまであと1年でした。なぜ過去形かって?まあ、その話題は追々。
 というわけで西暦1993年、スワラージ作戦発動の年です。
 この作戦の結果如何で今後のBETA大戦の行く末が大きく左右されるそんな年。

 まりもを助けるためだけに突っ走ってきたのに、いつの間にやらそんな作戦に絡むようになってしまった。なぜだ?
 それはともかく、春にはまりもと共に無事学科を卒業。正規兵となりました。
 まりもは衛士なんでいきなり少尉。こっちは伍長だよ、ばかやろう。
 給料なんて額面で10万円近く違う…
 ちくしょう、おれたちの技術力だって半端ないのに。これが、最前線と後方支援部隊の差か。
 まあ、金なんて裏で運用しているのがいっぱいあるから別に良いけど。
 スワラージ作戦の開始は9月に決定。
 そのために色々と準備が進められている中にあって、日本帝国においては5月に作戦に参加する部隊員達の壮行式が行われた。
 偉そうな人達の有難いお話を聞き流して式が終わるのを待つ。
 今回の作戦における日本帝国軍の最高責任者は、九條雅臣少将。どうやら五摂政家の人間らしい。
 血筋だけの無能者なら穏便に辞任してもらおうと探りをかけたが、意外とまともな人物であることが判明したので、そのまま最高指揮官にいてもらっている。
 持つべきは情報網と、同じ五摂政家の煌武院家のコネだな。
 一時期は悠陽をお飾りの最高責任者にして将軍となるための実績を積ませるような動きもあったらしいが、さすがにまだ若すぎるのと紅蓮のおっさんたちの猛反発により立ち消えになったらしい。
 悠陽も大変だよな。
 そんなこんなで無事壮行式が終わったその夜、それは起こった。
 今思い出すと、悪夢のような桃源郷のような不可思議な一夜の夢。未だにどう捉えれば良いのか自分でも整理のつかない出来事。
 これから話すのは、そんな話だ。



 「はーい、来たわよ」

 「こんばんは、隆也くん」

 チャイムの音に呼ばれて出てみれば、そこには夕呼とまりもが立っていた。
 夕呼の手には一升瓶が、まりもの手には料理の材料が握られている。
 まりもの手にあるものはいいのだが、夕呼の手にあるのはなんだ。
 いや、日本帝国の飲酒可能年齢は18歳からだから法律的には問題ないのだが、この間夕呼が「まりもと飲むとろくな事にならないわね」とぼやいていたのはまだ記憶に新しい。
 それなのになぜに酒を?
 おれと夕呼だけで飲むのか?ま、いいか。

 「よう、待ってたぜ。汚い部屋だけど、ま、勘弁してくれ」

 これはおれとまりもが戦場に行くと言うことで、夕呼が企画してくれた「無事生きて帰ってきなさいよね、べ、別に心配なんかしてないんだからね」とはまあ口にしてはいないが、内心そう思っているに違いない夕食会だ。
 ちなみに参加者はおれ、まりも、夕呼の三名。人数的には寂しいが、気の置けない仲間という意味ではこれ以上の面子はないとも言える。あとおれの部屋は、整備学科に入学してから一人暮らしを始めて以来ずっと住み続けている部屋だ。2LDKの贅沢な間取りである。
 主賓はおれとまりもなのだが、料理を作るのはまりもである。まあ、夕呼に家庭的な技術は期待していないので問題ないが。

 「しかし、あんたたちが戦場にね。なんかピンとこないわね」

 「まあな。そもそも大陸東部が安定しているおかげで、近くに戦線がないせいでそういう認識が薄いのは仕方がないさ」

 「でも、少々平和ぼけしすぎな気もするわね。こうやっている瞬間でも、前線ではBETAとやりあってるんでしょう?」

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