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遊戯王GX 正直者の革命
第二十四話 続く (俺の続きに続き続けた続きの続きを続けて(ry  )
(遊戯王GX)
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 くそっ、どうして十代とその子分《こいつら》と居残り掃除なんてものを............
 そもそも、十代が悪いのだ。
 
 今日の大徳寺先生の授業は、伝説のデュエリストについてだった。その中で出てきた、古代エジプトの、デュエルの神と呼ばれた生涯無敗の少年王、アビドスV世。こともあろうに十代は、その神と戦ってみたいと言ったのだ。
 当然俺は言った。「神のワンターンでライフが0になるに決まっている」と。
 すると十代は、それに同意し、そしてこう言い放ったのだ。「万丈目の仇は、俺が取ってやるよ」と。
 どうして俺が負けることになっている!お前のことだ!
 そして口論が始まり、罰として居残り掃除を命ぜられたのだ。
 いや、確かに、授業中に私語を始めた俺にも非はある。だが、俺を挑発するようなセリフを言った十代の方がもっと悪い。
 
 俺がそんなことを考えながら、寮に向かって歩いていると、突然、絹を裂くような悲鳴が聞こえた。
 俺達は声のした方へと走る。
 崖下を見ると、灯台のそばにカイザーと天上院君が立っていた。その周りにはゾンビ。これは、まさか!?

「お兄さん!」

「翔、来るな!!」

 カイザーが叫ぶ。
 急いで助けに行かなければ。そう思い、走り出そうとした俺達だったが、足元から現れたゾンビに、道を阻まれる。

『鍵を、持つ者ぉ............』

 ゾンビたちが声を挙げた。

「くっ、セブンスターズか!」

 だが、それならある意味安全だ。少なくとも、直接的に危害を加えられる可能性は低い。俺は周囲を見回す。どこかに、このゾンビどもを操っているヤツががいるはずだ。

「あ、あれ!!」

 翔が天を指差す。
 俺もすぐに気がついた。天から光が降ってきていたからだ。
 雲の切れ間から、それ《・・》はゆっくりと姿を現す。
 黄金《こがね》色の船が、光を放ちながら、ゆっくりと降りて来た。
 その光景は、まるで絵画のように、幻想的で、非現実的だった。
 光が、だんだんと強くなる。それは、目を開けていられないほどになって―――――

 
 
「ぐぁっっ!!?!」

 額に強い衝撃を受けて、俺は目を覚ました。
 硬い床の上で、俺はのたうつ。
 
「おはよーさん、万丈目」

 上から、聞きなれた先輩の声。どうやら、俺にデコピンをしたのは、先輩のようだ。
 俺は起き上がり、文句を言いかける、が、すぐに口を噤む。
 俺は自分が、金色の床の上にいることに気付いた。つまり、ここはさっき見た船の上だということ。
 なるほど、多少手荒でも、早く起こした方が良かったという訳か。
 さて、ええっと、俺の他には、旭先輩、天上院君、カイザー、三沢、大徳寺先生(と猫のファラオ)、翔、そして――――――

 
 十代は変なうめき声をあげながら、のたうちまわる。

「ア、アニキ! 万丈目君、何してるんすかぁ!」

「あー、いや、すまん、つい」

 顔をまじまじと見ているとむかついてきて、腹にけりを入れてしまった。さすがにまずかったな。まぁいい。今はそれどころじゃない。

「要するに、鍵の守護者が全員そろったということか」

「そういうことだろうな。それより、見ろよ、あれ」

 旭先輩は顎で、左の方を示した。
 全員(十代除く)は、つられてそちらを見る。
 俺達のいる場所から一段高くなった舞台。その先に、玉座に座ってる男がいた。いかにも古代エジプトのファラオ、といった感じの仮面をかぶっている。
 
「うにゃぁぁぁっ!?」

「大徳寺先生!?」

 その男がこちらを見た瞬間、大徳寺先生は叫びをあげ、倒れた。

「放っておけ。どうせ役に立たん」

 まったく、どうしてこんなのがデュエルアカデミアの教員になれたのか。謎だ。 
 
 男が立ちあがると、誰かが壇に飛び乗った。
 十代だ。

「お前は、何者だ!」

「余の名はアビドスV世。セブンスターズの一人」

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