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遊戯王GX 正直者の革命
第二十九話 生命 (レアメタルを産み出せない賢者の石なんて産廃という考え方)
(遊戯王GX)
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※注意
・今回は少し短いかもしれませんが、切りがいいところで切っているためです。
 前編AパートBパート、後編AパートBパート、みたいな感じの予定です。
・今回はアニメのオリカが割と多いので、詳細説明はだいたい省きます。
・もう、計算疲れました。なので、計算ミスがあっても書き直すつもりはありません。ミスがあったらごめんなさい。



                  ◆



「サレンダーだ」

「!!?!」

 俺の宣言に、セブンスターズの最後の一人、アムナエルは驚きの声を上げた。
 そりゃそうだ。だって先攻1ターン目降参だし。

「もう俺が楽しんでいいイベントは終わっちまったからな。後は十代の奴に任せるよ。
 とはいえ―――――――――」

 懐からデッキケースを取り出して歩み寄る。

「俺は楽しい、ギリギリのデュエルを見たいんでね。このカードをやるよ。
 その代わり、一つだけ条件がある。デュエルの様子、撮影させてくれ。あとで見たいから。
 この条件、飲んでくれるよな?」

 アムナエルは黙って、俺の差し出したカードを受け取った。


                   ◇

「あ、あれ?」

 一瞬だけ鍵が光ったような気がしたのだが、気のせいか?少し、意識しすぎか。
 全力で探しているのだが、まだ、大徳寺先生は見つかっていない。そう、昨日校長が言っていた。十代の言う通り、今もどこかで、俺たちの助けを待っているのか、それとも............
 そのまま考え込んでしまったようで、生徒手帳に通信が来た時には、日も暮れる時間になってしまっていた。
 慌てて、生徒手帳を開く。通信は、万丈目からだ。ひどく狼狽えている。

「三沢、まずいぞ!!」

「万丈目、何かあったのか?」

「ああ。

 先輩が、消えた」

「!?それは、どういう意味だ」

「さっき、デッキ調整のために、先輩の部屋に行ったんだ。
 そしたら、オートロックの扉が開いていて、そこに先輩のデュエルディスクとデッキが置いてあったんだ」

「先輩が?確かに、それは怪しいな」

 先輩はあれでも、特注の金庫を購入していることからも分かるように、防犯には気を使っている。扉を開けっ放しにはしないだろうし、ましてやデッキをそんな場所に置いておくことなんてまずない。

「ん?なんだ?」

「どうした?」

「これは確か、錬金術の授業で習った、錬金術のマークか?」

 錬金術のマーク?確か、円の中に黒丸、だったか?でも、なんでそんなところに。

「待て。消えた?いや、今度は窓の外に?
 ............なるほど、誘われているということか。
 悪い、あとでかけなおす」

「やめろ万丈目、危険だ!」

 俺の声が届いたかどうか。通信は切られてしまった。
 急いで、ブルー寮に向かい走り出すとまもなく、鍵が光りだした。くそっ!
 距離が離れすぎていたため、到着するまで十五分もかかってしまった。まだ、鍵の光は残っている。この感覚は、森の方か!
 俺はひたすらに走る。だが、それほど走らないうちに、光は消えてしまった。代わりに俺の前に出現したのは、万丈目が言っていた錬金術のマーク。黄緑色の光を放っている。それが俺を導くように、森の奥へ断続的に進んでいく。
 着いて行くしかないようだ。


                 ◇


「カイザー!」

「十代!翔!
 お前たちは無事だったか!」

「ああ、だけど、それなら今戦っているのは............」

 鍵は三回光った。つまり、二人が敗れ、もう一人が戦っているということだ。

「急ぐぞ、翔、隼人、カイザー!」

 十代は森へ向かって走り出そうとした。
 しかし、その時、突如地響きが鳴り響く。

「な、なんだ!?」

「ああっ、あれは!?」

 遠くの空に、光の柱が立ち上った。

「見て、あっちも!」

「いや、あっちにもあるぜ」

 次々と、光の柱が立ち上る。その本数は、五本。島を取り囲むように立ち上っている。さらに、空に暗雲が立ち込め、雷まで鳴り始めた。

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