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ONE PIECE ONLINE
第3話 「クエスト:世界最強の見極め 後編」
(ONE PIECE)
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ツリーエのありがた〜い話を終え、俺たちは、海軍基地に前の茂みに隠れていた。
門の前には、門番が二人いる。
はて、俺はなんでこんなことをしている?
「なぁ、なんでこんなところに隠れているんだ?」
「はぁ、そんな当たり前のことを、聞かないで下さいよ」
ツリーエは、溜息をつく。
その挙動が、いちいちウザったい。
むかつくな。
そんな俺の心中を知ってか知らずか、
ツリーエはなおも、ウザったい態度で言葉を続ける。
「もしかしたら、門番がどこかに行ってくれるかも知れないじゃないですか」
その言葉を聞き、今度は俺が溜息をついた。
はァ
なるべくウザったく。
俺の行動は、上手く言ったらしく、ツリーエはむっっとしていた。
「なんですか。もしかしてそんなわけないとでも思ってるんですか?」
まぁな。
「なんでそう言い切れます?」
そんな当たり前のこと聞かないで下さいよ。
ここは、ゲームの中じゃないですか。
・・・とは、言えないので。
「勘だ。第六感的何かが、そう告げた」
「ええっ!?」
「つーわけで、行くぞ!」
ツリーエが驚いているが、関係ない。
茂みから飛び出し、門番の前に、姿を現す。
門番が、驚きの表情を浮かべる。
「な、何者だ!?」
その時、目の前にウインドウが現れる。
そこには、『海賊か、海軍だと、お答えください。または、自分のなりたい職業をお答えください』と、書かれている。
ふむ、・・・job設定か。
俺は、もちろん、
「海賊。名は、シイグ」
そう答える。
すると門番が、先ほどより驚いた顔で、叫ぶ。
「ぬぁにっ!! お前が“ルーキー”のシイグかっ!! おい、おれはこのことを中尉に伝えてくる。お前はここで足止めしといてくれ」
「えっ? いや無理だから。お前が足止めしてくれよ」
ちょっと、“ルーキー”ってなに?
俺、知らないんだけど。
けど、俺の疑問を答えてくれる者はいない。
二人で言い争っている。
しかし、片方がもう片方を押し倒し、
ダァアアアアアアアアッッ!!
という音とともに、突っ走って行った。
残った方は、立ち上がり、俺に聞いてきた。
「なぁ、本当に“ルーキー”のシイグなのか?」
いやいや、まったく知らないんだけど。
おいおいどーする、これ。
「そうだ!」
「ぬぅあ!! 本物ならおれ一人じゃ・・・」
え?
言ってることと考えてることが、違うって?
怯えてくれるなら、それに越したことはないじゃん。
それに、俺の予想じゃ、登録したばかりの海賊は、皆“ルーキー”になるんだと思う。
「だがな、中尉が来るまでは、もたせてみせる!!」
なんかいつの間に、覚悟したような顔してるし。
門番は、手に持っている槍を構える。
「うぅおおおおおおおおおおっっ!!」
掛け声とともに、槍の刃を下に向けながら、こちらに向かってくる。
門番は、俺の胸辺りを貫こうとする。
俺はそれを、何とか左に避ける。
ぅ、危ねぇ・・・。
意外に速い。
だが、門番はその俺の行動を見切り、攻撃を一旦止め、再度俺を貫こうとする。
「マジすかっ!?」
「ハァアアアアアアアアアアッッ!!」
「ック・・・・・・」
重力に任せ、身体をかがめる。
ギリギリ間に合い、門番の攻撃は、空を切る。
その瞬間を見逃さず、脛に蹴りを入れる。
「ぐぅおっ・・・・・・」
門番は、脛を抱えてうずくまる。
クリティカルヒットだ。
俺は右手を振りかぶりながら、素早く立ち上がる。
ふんっ、
くらえっ・・・
「ウゥルゥアアアアアアアアアアアアっ!!」
俺の拳骨が、門番の顎を的確にとらえた。
鈍い音をたてて、門番の身体は倒れる。
ポーン。
何の音だ?
レベルアップか?
ウインドウを開く。
レベル2だ。
先の攻撃により、スキル『攻撃・強』を覚えていた。
このスキルは、攻撃の威力を強化するらしい。
「す、すごいっすね・・・」
遅れてツリーエが茂みから出てくる。
遅すぎでしょ。
「ずっと見てたのかお前」
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