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Job Frontier
つんデレ?な妻と陽気な夫
(ファンタジー)
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時は魔族がはびこる就職時代。
人々は騎士(ナイト)や格闘家(ファイター)、
魔道士(ソーサリア)などの『超級職』を身に着けなくては、
世渡りもままならぬ時代だった。
そんな時代を生きる、一つがいの男女の話。

『Job Frontier』
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今作は、いずれ私がブログ上で書きたい一次創作の、
1話分を試しにここに投稿してみようと思った単発物です。
ゲームの『汎用キャラ理論』を用いています。
○以下注意、備考
・この世界のギャンブラーは、手の内を読まれぬ為に、
常に笑みを浮かべています。
・ツンデレ好きの方は色々と注意したほうがいいです。

最初に言っておく、これはかーなーり、ヒドイ。

でも、より多くの人に楽しんでいただけるよう、頑張ります!
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 ハロウ、エブリワン、僕はアルカード、しがない賭博者
(ギャンブラー)さ。
 今、僕は酒場(バー)に居る。
ま、たまには夫婦で飲み明かすのもありって思っただけだよ。
「お、おい!聞いてんのかお前!」
おっと、突然耳元で立てられた大声に驚きながら我に帰り、僕は声の主である、
ショートヘアで活発そうな顔立ちの女騎士(レディナイト)もとい「最愛の妻」に笑顔を向ける。
「あ〜、ごめんごめん。な〜あに?」
「なあ、やっぱり、この格好、やめないか?性に合わん。」
そう言い、頬を赤らめながら、スカートの裾を軽く持ち上げる彼女を見て、僕はつい吹き出してしまう。
折角のバーだからと、僕は男勝りな彼女に似合うはずも無いドレスを着せたんだ。まあ、僕の趣味が大半だけどね。
「まあ、確かに僕みたいなのは都会派(アーバン)で礼的(フォーマル)なスーツで充分決まるけど、
君みたいに戦場を駆けるのが売りの女には野蛮(ヤーバン)で辺境的(ルーラル)な方が、
断然似合ってるからねぇ〜……ふ、フフハハハハハハ!」
 つい自分で笑ってしまった僕に彼女は突っ込みを入れる。
「馬鹿やめろ!なに一人でつまらない事言って笑ってるんだ」
 続けて顔を赤くしながら更衣を要求する彼女を、僕のS心は解放してはくれない。終いには僕を睨みつけ
「お前……私がナイトって忘れてないか?斬るぞ?」
そう剣を抜きかける彼女に、僕はウサ耳と接着剤を見せつけ、笑顔で無言の圧力をかける。
「そもそも、食事くらい、家で摂れば充分だろ!」
 まあまあ、たまにはこういうのも良いじゃん。
無愛想な声を出す彼女に僕はそう返す。
 僕にとって恩人である彼女へのお礼だなんて、直接言ってあげるつもりは無いさ。
 そう思い、僕は彼女との出会いを思い出す。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
「君、ヤバイじゃん!大丈夫?」
 何気なく山中を歩く僕は膝が血だらけの彼女に出会った。
それを見た僕はたまたま知り合いの医師(ドクター)からもらっていた
救急具を取り出し、彼女の前にしゃがみこむ。
「な、離せ!自分のことなど、自分でどうにかする!」
彼女はそう言うが、僕にはとても放っておけなかった。
だって、人が……しかも、女の子が大怪我してるんだよ?
尚更見捨てられないよ。
 始めはただの人助けのつもりが、気がつけば、僕は彼女と別れるのが辛くなっていた。
彼女とずっと一緒にいたい。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
そんな僕のわがままを嫌がりながらも聞いてくれる彼女に僕はお礼を果たしたい。
今回、彼女と外に出たのはそんな理由だ。
もしかしたら……僕はふと思い、彼女に向き直る。
そして、不思議そうにこちらに眼を向ける彼女に僕は言う。
「もし君がナイトで無かったら、こんなに長続きしたかな?
あるいは、僕らは出会えずに生きていたかもしれない。」
それを聞いた彼女が驚愕の表情を浮かべる。

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