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ラブ・ドラッグ
薬の原料
(オリジナル)
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ここが未来かと思うのは当然だ。来たことがないからだ。
「何ボッーとしてるのよ早く行くわよ」
俺はそう言われやっと我に戻った。周りを見ると知らない建造物ばかりだ。いったい何年先の未来なんだ?
突然手を掴まれた。
「行くって言ってんでしょ!」
俺は手を掴まれたまま無理矢理連れていかれた。
引っ張られること五分くらいでまとめは立ち止まった。
「着いたわよ。ここに来たかったのよ」
前を見てみると俺の街には似合わない、ビルが建っていた。
「結構・・・高いな」
「こんなのまだ低い方よ」
俺は頭のネジが吹っ飛びそうだった。
「さっきからボッーっとしてばっかね」
当たり前だ。あの街がこんな都会になったら唖然してしまうしかないだろ。
「中に入るわよ」
「心の準備が・・・」
俺は良いなんて言っていないのに無理矢理ビルの中に連れていかれた。
ウィーンと自動ドアが開いた。
「いらっしゃいませ」という言葉は天井から聞こえた。
「ここってどういうところ?」
「ショピングモールだけど」
こんなビルがショピングモールだなんて俺の街はいったいどうなったんだ。
「またボッーっとして早く行きましょ」
「あ、ああ」
俺はまだ緊張が止まらなかった。周りはよくわからないものばかりだからだ・・・?俺は知っているものを見つけた。
「まとめこれって包丁だよな」
「それ以外に何に見えるの」
「なんかまだあったんだなって」
そこは料理道具売り場だった。
「料理とかは変わらないからね」
まとめが料理ができたのは変わらないからだったのか。
「そんなとこいいから目的の場所行くわよ」
目的って薬の原料のことだろうか?とにかく行ってみよう。
俺たちはエレベーターを使い四階に来た。そこのフロアは『ドラッグ売り場』とエレベーターの横の壁に描いてあった。
「原料が売ってるのは河内屋だから・・・」
名前は未来らしくないんだなと思った。
「行くわよ」
また手をつかんで引っ張られた。
「え〜と?全然ないじゃない」
「どうした?目的の物がないのか?」
「そうみたいね。やっぱあそこが一番いいわね」
あそことはどこだろうて言うかわかるわけないか。
「もう出るのか?」
「え?え・・・出たくないなら出ずに付き合ってあげるけど」
なぜ一瞬動揺したのか?まぁ別にいいが。
「行くとこ何て特に・・・」
俺は考えた。よくわからない場所で決めるなんて難しすぎる。そうだ!
「まとめここの世界で俺のお金って使えるか?」
「え・・・?使えないと思うけど・・・」
俺はがっかりした。使えるならまとめに服を買ってあげようと思ったのだが。
「そうか・・・ならいい」
「じゃあ、あとひとつ行くとこがあるから付き合って」
俺たちはショピングモールを出た。
そして歩いて十分くらいがたった。
そして、俺はまとめついていき薄暗い路地裏に入った。
「ここよ!ここ」
路地裏の奥にこんな古い店があったとは・・・?薬の濱口?なんだ?
まとめは立ち尽くす俺を置いていくような感じで店の扉を開けた。
「いらっしゃい、おーまとめちゃん」
中には一人のおじいさんがレジで座っている、少し薄暗く隠れ家的なお店だ。
「まとめちゃん今日は彼氏連れかい」
「何いってるのよ、ただの荷物持ちよ」
俺はそう言うことでつれてこられたのか。
「ここならあると思って来たんだけど」
まとめは狭い店内で探し始めた。
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