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俺の片目は戦争兵器
幼馴染みと右目と
(オリジナル)
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 春休み。それは学生にとってそれほど大きな休みではないだろう。       
 しかし、今年の春休みは大きな出来事があった。     
 それがこの改造された右目だ。      
 こんな目じや未来が不安だ。そう思うとため息が出る。     
 そんなことを考えていると家インターホンがなった。     
 俺は早急に玄関に向かった。      
 「きくーちょっといいかな」       
 こいつの名前は住友 明夏(すみとも みょうか)俺の幼馴染みだ。     
 「こんな日になんの用だ」           
 「様子見に来たよってその右目どうしたの? 眼帯なんかして」       
 「あぁこれはな」        
 「また中二病に目覚めたのね。きくがなるなら私も」      
 「人の話は最後まで聞け」       
 俺は混乱している明夏を落ち着かせた後、この右目のことを話した。      
 「ほんとに中二病になっちゃったのね」              
 「だから中二病じゃないってば、よし今から見せてやるよ」      
 そう言って俺は明夏を中に入れた。      
 「今からビーム出すからな。よーく見とけよ」      
 俺は眼帯を目がすべて出るようにずらし念じた。      
 案の定、ビームは出てきた。            
 明夏は口を開けてぽかーんとしていた。      
 「だから言っただろ」               
 何も返事がない。気絶してるのか。      
 俺は明夏の頭を軽く叩いた。すると明夏は我に返った。     
 「ひひひひひははははは」       
 我に返っていなかった。            
 そして、今度は体を揺すってみた。今度こそは我に返ったはずだ。      
 「それにしても右目が改造されてるのがほんとだったとは」       
 よかった。今度は我に返ってた。          
 「でもなんでそんなことになったのよ」      
 「俺もわからない。ただ言えるのはこれを改造する技術がすごいと言うだけ」   
 俺だってなぜこうなったのか知りたいさ。      
 「それで用って何?」      
 「あれ? なんだったっけ?」       
 忘れたのかよ。まぁこれを見せたあとじゃ仕方ない。      
 「ちょっとその目見せてよ」       
 「まぁいいけど気を付けろよ」       
 明夏は興味津々に俺の右目を見ている。      
 「すごい精密そうね」      
 それにしても顔が近い。後ろから押されたら唇が当たりそうだ。     
 「ビーム以外になんか機能ないの」       
 やめてくれ顔が近すぎる。吐息が触れる。      
 俺は少し混乱していた。一般から見たら俺の状況を羨望するかもしれないが、俺はほんとに愛しているやつとしか嫌だ。
 「あっそうだ思い出した!」        
 やっと明夏は俺の顔から離れた。そしてカバンから一枚の紙を取り出した。     
 「これよこれア・ル・バ・イ・トアルバイト」      
 どっかで似た言葉を聴いたことがある気がするが気にしない気にしない。      
 「私がよく行ってる喫茶店なんだけど。力仕事をする男のウエイトレスがインフルでこれないみたいだから三日でいいから探してるんだって」
 金欠の俺には美味しい話だ。      
 「時給は?」          
 「時間単位じゃなくて十時から十八時で一万」     
 計算すると一時間1250円だとー。これはでかい。     
 「そのバイト俺にやらせろー」       
 ちょっと興奮気味である。        
 「話が早いね明日から頼んだわよ場所は紙に書いてあるから」     

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