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Fate/Silver or Heart
第十訓:見参! 宇宙一バカな侍!!
(Fate/Apocrypha×銀魂×魔人探偵脳噛ネウロ×仮面ライダーW×テイルズオブヴェスペリア×Fate/Grand Order×その他)
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鬼兵隊の船では……、
「うおぉぉぉぉ!」
「おおおおお!」
真選組と鬼兵隊が、壮絶な戦いを繰り広げてた。
「おらぁ!」
当然、バーサーカーも浪士達を倒していく。
するとその時であった。
「まさか、“白”のサーヴァントが現れるなんてね……」
緑の衣に身を包んだ中年男性が、面倒そうな顔でため息をする。
「この気配、サーヴァントだな?」
「そうそう。 オジサンは“黒”のランサーをやってる、ヘクトールってもんだ」
「ヘクトール…トロイア戦争で有名な、あのギリシアの英雄」
「そういうこと。 悪いけど、アンタ達は消えて貰うよ。 真っ向勝負は得意じゃないけど」
槍を構える“黒”のランサーに、バーサーカーも剣を構えた。
「“白”のバーサーカー。 真選組副長代理・土方歳三!……いざ、参る!」
「はぁ、疲れるな……」
そう思いながらも、“黒”のランサーは槍を振るうのである。
―見参! 宇宙一バカな侍!!―
浪士達を切り伏せ、土方と沖田は足を進める。
しかし、その時であった。
「「「「ぐあぁぁぁぁぁ!」」」」
「!?」
隊士達の数人が、船の向こう側へと吹き飛ばされたのだ。
吹き飛ばした張本人は、ゆっくりと姿を現す。
「岡田……」
「似蔵……」
その正体は、一連の辻斬りの犯人にして盲目の剣士、岡田似蔵であった。
「ようこそいらっしゃった、幕府の犬ども」
不敵を見せる似蔵に、土方は鋭い眼つきで睨む。
「御用改めである、岡田似蔵。 江戸市中の辻斬りの罪により、神妙にお縄につけ」
出方を窺うつもりの土方であったが、沖田が迷いなくバズーカを放った。
「何してんだぁぁぁ!?」
「なにって、面倒だから早めに済ませようと思って」
「だからって撃つ奴があるかぁぁぁ!」
しかし、その時である。
「フン!」
似蔵は紅桜で、バズーカの砲弾を真っ二つにしたのだ。
「なにィ!?」
「ありゃもう、剣なんて呼べるもんじゃねぇや」
これには二人も、驚愕を禁じ得なかった。
飛んで来た砲弾を避けるならまだ良い。
しかし真っ二つに斬るというのは、予想できなかったのだ。
「おやおや? 天下の真選組が、この程度かい?」
「仕方ねぇ……副長、ここは」
「あん?」
挑発するかのように笑う似蔵に、沖田はある行動にでたのである。
「どうぞ。 斬るなり斬るなり」
それはなんと、土方を鉄パイプに縛り付けたのだ。
更に簡潔的に言えば、彼を囮にしたのである。
常に日頃から土方抹殺を企てる彼にとって、絶好のチャンスだと感じたのだろう。
“サディスティック星の王子”という称号がお似合いの見事なサディストぶりだった。
「おい、待て総悟! テメェェェェェ!!」
怒りの叫びを上げる土方であったが、沖田はスタコラ走り去っていく。
「たかだか警察の犬が、高杉晋助を捕えようなんざねぇ」
そして似蔵は、紅桜の刃を土方に向けた、
「嘘でしょぉぉぉぉぉぉ!?」
襲いかかる似蔵を前に、彼はこの窮地を脱する事が出来るのだろうか!?
果たして、その運命はいかに!?
その頃、セイバーはというと、
「はぁぁぁ!」
鬼兵隊の浪士達を、容赦なく斬り伏せていく。
本家新撰組の一番隊組長だけに、その剣捌きは人智を超えている。
「気を緩めるな! 刀で斬るな! 体で斬れ!」
「「「は、はい!」」」
彼女の剣幕に驚き、隊士達も敵へと向かっていく。
「ぐあぁぁぁ!」
そんな中、隊士の何人かが負傷を負ってしまう。
「!?」
即座にセイバーは、相手の姿を捉える。
呪わしい異形の顔を、髑髏仮面で隠した怪人。
和装の多い鬼兵隊の中で、唯一の燕尾服姿。
顔の半分は整った美顔であるが、両手の指先は鋭い爪。
「我が名はファントム・オブ・ジ・オペラ。 “黒”のバーサーカーとして召喚された」
「言葉が通じそうですね。 鬼兵隊の者なら、貴方を斬る!」
「おお〜、我が歌姫《クリスティーヌ》のため、貴方には消えて貰おう」
「宣言撤回、やっぱり言葉が通じないようです。 “白”のセイバー。 真選組一番隊特別副官・沖田総司……いざ、参る!」
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