【Side:木山】

 正木太老――凄い人物だとは噂には聞いていたが、まさか既に幻想御手(レベルアッパー)のことについてまで、ここまで事細やかに調べ上げているとは考えもしなかった。
 提示された情報に恐らく誤りはないだろう。その上で私をこうして呼び出しのには理由があるはず。
 揺さぶりを掛けようとしているのか? 何れにせよ、返答次第では目の前のこの男が敵になることは間違いない。
 しかも、能力者と思しき風紀委員(ジャッジメント)の少女が二人に、学園都市第三位の超能力者(レベル5)が一人。状況は圧倒的にこちらが不利だと言わざるを得ない。
 何の能力も持たない、ただの科学者に過ぎない私を捕まえるにしては、余りにも仰々しい過剰な戦力だった。

「ミサカに聞きたいこと?」
「そう、お前等って脳波リンクを形成してるだろ?」

 後からきた幼い少女に、そんな質問をする正木太老を見て、私は確信した。
 やはり、彼は気付いている。幻想御手(レベルアッパー)の仕組みについても、大筋の仮説は立てているに違いない。
 誰にも出来なかった、あの妹達(シスターズ)の解放を成し遂げ、しかも強能力(レベル3)にも満たなかった彼女達の能力を、一夜にして大能力者(レベル4)へと進化させた稀代の天才科学者。
 誰にも不可能な現実を、実現してしまう奇跡の人物。
 今や学園都市の研究者で、彼の名前を知らない者は一人としていない。
 実験が中断させられたというのに、依然として静観を決め込んでいる統括理事会の動きも、その話の信憑性を高めていた。

 正木太老を問い質したくても、大能力者(レベル4)を一万人も統べる彼と、正面から争えるはずもない。しかも、本人の実力も未だに未知数という中でだ。
 話によれば、統括理事会直轄の暗部をたった一人で退けたという話もある。
 この学園都市の実質的支配者である統括理事会すらも、対応を考えさせられるほどの相手ということだ。

「犯人は、何故、こんな事件を引き起こしたと思います?」
「……分からないな。何が言いたい?」
「俺としては平和が一番なので、面倒なことは止めて欲しい、ってそれだけのことです。
 こんなことをしなくても方法ならあるし、その代替案≠俺は持っている」
「……何だって?」

 ただでさえ、予期せぬアクシデントにより、私の計画は大きく遅れていた。
 しかも、幻想御手(レベルアッパー)のことばかりか、あの子達のことまで知られている。
 そう思うと、冷静でなどいられるはずもない。私は、動揺を隠しきれなかった。
 彼は、私の過去すらも既に調べ上げていると言うことだ。
 あの、忌むべき事件のことすら――

『木山センセー』

 そう言って、こんな私を慕ってくれた子供達。あの時の記憶は、今でも鮮明に思い出すことが出来る。
 いや、忘れられるはずもない。あの事件は私の生き方を変える大きな転機となったのだから。

 私は、過去ある実験≠ノ関わっていた。
 その実験により、子供達は脳に障害を負い、意識不明の重体で今も眠り続けている。
 他の誰でもない――私が、彼等の未来を奪ったのだ。

「俺と、取引をしませんか?」

 それは悪魔の誘いか? 天使の誘惑か?

 ――目的のために
 ――子供達のために

 と悪魔にも魂を売ったつもりでいた私だったが、目の前のこの男はそれ以上の怪物に思えてならなかった。

【Side out】





異世界の伝道師外伝
とある樹雷のフラグメイカー 第28話『鬼の寵児』
作者 193






【Side:太老】

「太老! どういうことか説明してもらいますわよ!」
「また、何か隠し事してるんでしょ? 大人しく吐いた方が身のためよ?」

 一先ず、木山には一日だけ考える猶予を与え、その場をお開きにした。
 話について来られず、納得のいかない黒子と美琴が俺に詰め寄ってくる。
 初春も気になるといった様相だったが、目の前の二人の迫力に押され、後ろで大人しく様子を見守っていた。

「帰ってきた早々、何だ、この騒ぎは?」
「木原、お前生きてたの?」
「勝手に殺すなっ! 俺をパシラせやがって!」

 ようやく戻ってきた木原にまで絡まれる。
 いつも上に纏っている白衣は埃塗れ、しかも所々裂けていてボロボロだ。
 とは言え、一方通行(アクセラレーター)との戦ってこの程度で済んだというのだから、こいつも大概化け物だろう。

一方通行(アクセラレーター)を相手によく生きて帰ってこれたな、と思ってさ」
「ククッ、アイツの能力は隅々まで熟知してるからな。能力の特性を理解して、その隙をついてやれば造作もねェ。
 幾ら能力が凄いとは言っても、能力がなきゃ、そこらの糞ガキとかわらねェしな」

 俺との一戦では、それほど凄い奴には見えなかったが、確かに原作でも一方通行(アクセラレーター)を圧倒したことがある男だ。
 ただの男好きの変態ではない、ということか。

「でも、その割には随分と一杯一杯で手こずってたみたい、ってミサカはミサカは状況報告をしてみたり」
「てめェ! 見てやがったのか!?」
「ミサカが見てたんじゃなく、ミサカはネットワークで繋がってるから、ってミサカはミサカはその質問に答えてみる」

 ようは別のミサカが見ていた情報を、打ち止め(ラストオーダー)が受け取って、状況を知っていたということか。
 本当に便利な能力だ。まあ、食い物に釣られてきたのは確かだが、それだけ一方通行(アクセラレーター)のことも心配だったのだろう。

「くっ! 以前と違って能力に頼りきった動きじゃなくなってたんだから、仕方ねェだろうが!」
「太老に勝つのを目標に、色々と試行錯誤して勉強してたから、ってミサカはミサカは述べてみる」
「……俺に勝つため?」
「ロリコン呼ばわりされたのを怒ってたみたい、ってミサカはミサカは答えてみたり。
 それで、ミサカに銃の扱い方とか色々と教わってた、ってミサカはミサカは述べてみる」

 打ち止め(ラストオーダー)のためを、と思って教えてやった忠告が徒となったようだ。
 仕掛けてきても逃げればいいだけなのだが、変に知恵をつけているとなると厄介だ。
 これからは、より一層の警戒が必要となるだろう。

「……太老、まだこちらの話は終わってませんわよ?」
「私達を無視するなんて、いい度胸じゃない」

 背中から黒いオーラを出して、プルプルと肩を震わせる黒子と美琴の二人。
 どうやら、そろそろ限界のようだった。


   ◆


「そいつは置き去り(チャイルドエラー)≠セな」
置き去り(チャイルドエラー)?』

 黒子と美琴が、俺の話に割って入ってきた木原の話に疑問を浮かべ首を傾げる。

「何もしらねェんだな、てめェら。学園に捨てられたガキどものことだよ。簡単に言えば、実験動物(モルモット)ってとこだな」
『――なっ!』

 木原の話に、黒子と美琴、それに同じく話を聞いていた初春が、驚愕した様子で顔を青ざめていた。

 置き去り(チャイルドエラー)――何らかの事情で学園都市に捨てられた身寄りのない子供達。
 学園都市は入学した生徒が都市内に住居を持つことを原則としていることもあって、全ての学生が親元を離れ、この学園都市で生活を共にしている。
 その制度を利用し、入学金などを支払い学園に入れた後、そのまま親が行方を眩ましてしまうケースが頻発していた。
 コインロッカーに捨てたり、外に放り出すといった行為よりはマシに思えるかもしれないが、やっていることはそれと大差はない。
 毎年、かなりの子供達が、この学園都市に捨てられているという実態があった。

 そして、その置き去りにされた子供達を保護する制度が、この学園都市にはある。そのまま外に放り出す訳にも行かないからだ。
 しかし、その制度を逆手に取り、悪用する者達もいた。
 置き去り(チャイルドエラー)と呼ばれる子供達を使った非人道的な人体実験。この実験の犠牲者となった子供達は数知れない。
 木山春生もまた、その人体実験に関わっていた研究者であり、利用された被害者でもある。

「で、では……彼女が幻想御手(レベルアッパー)事件を引き起こしたと?」
「そうだけど?」
「何故、あの場で取り押さえなかったのです!? こうしている今も被害は拡大しているというのに――万が一、証拠を隠滅でもされたら!」
「その時は、俺が被害者の洗脳を解くさ」
「……へ?」

 黒子が間抜けな声を上げる。
 実際に詳しく調べてみないと分からないが、脳に干渉するようなシステムであれば、恐らく幻想御手(レベルアッパー)の解除は俺でも出来る。
 それに、木山は逃げない、と俺は確証していた。ここで彼女が逃げたところで、何のメリットもないからだ。
 木山春生の目的は、過去の実験の被験者となり、今も意識不明となっている子供達を快復させることにある。
 幻想御手(レベルアッパー)はその目的に過ぎず、他に方法があるのなら彼女が拘るべき点は何一つない。
 過去の非道な実験を嘆き悲しみ、子供達のためにこんな計画を思いつくような人物だ。今回の事件も本来であれば、望んでやりたかったことではないはず。
 だとすれば、目的を達成した後、幻想御手(レベルアッパー)に掛った患者の洗脳を解く方法も用意してあるはずだ。

「彼女の気持ちは分かりますが……ですがっ!」
「そうよ! それじゃあ、やってることは、その研究者達と何一つ変わらないじゃない!」

 黒子や美琴の言い分も分かる。しかし、世の中は、そんな綺麗事ばかりではない。
 これだけの実験だ。事故や行方不明で片付けるには多すぎる数の子供達が犠牲になっている現状を、統括理事会が何一つ知らなかったなどと弁明できるはずもない。
 しかし、治安維持を名目に活動してはいるが警備員(アンチスキル)も、そんな統括理事会によって権限を与えられている下部組織に過ぎない。
 現に、妹達(シスターズ)の件ですら、彼等の責任を追及することは出来なかった。学園都市とは、そう言う場所だ。

「実際に犠牲になった子供達を前にして、お前達はそんなことが言えるのか?」

 木山の気持ちも分からなくはない。俺も当事者であれば、その子供達を放っておけたとは思えない。
 それもあって、出来れば本人の意志で幻想御手(レベルアッパー)を解除するデータを出してもらいたかった。
 解析をして、それを用意するのも面倒だし、時間も掛る。
 それに、木山がどうこうのと言うより、俺自身が子供達を救ってやりたいと考えていた。

 実験に利用されたとはいえ、木山は自分の意志で実験に関わっていたことは事実だ。
 騙される方が悪いとまでは言わないが、いい大人の尻拭いを俺がしてやる理由はない。
 だが、子供達に関しては話が別だ。
 親に捨てられ、大人の都合で利用され、未来を奪われていく子供達の存在を知りながら黙って見過ごせるほど、俺は情け知らずでもない。

「あの……木山春生は幻想御手(レベルアッパー)を使って、何をしようとしていたんですか?」
「人間の脳を繋いで、膨大な演算力を持つ計算機(コンピューター)でも作り出そうとしたんだろうな」

 初春の質問に、俺は自分の考えを伝える。
 この世界の計算機(コンピューター)といえば、アカデミーにあるようなトンデモない物ではない。鷲羽(マッド)が『原始的』と称したように、あちらの世界の地球とそれほど変わる技術差がある訳ではなかった。
 この学園都市は多少進んでいるようだが、ほんの数十年、外の世界よりも進んでいるだけの話だ。
 オーバーテクノロジーと言うには無理がある。所詮は、宇宙にも進出していない初期文明の世界の技術水準だった。
 ようは、子供達を助けるための手段を講じたくて、通常の予測計算では不可能な、何十年、何百年と掛る膨大な演算を必要としたのであろうが、そんな演算能力を持った計算機(コンピューター)はそこらに存在しない。

「でも、それなら樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)の使用許可を申請すれば――」
「世界最高の演算能力を持つ計算機(コンピューター)だっけ?
 でも、学園上層部が実験の加害者なのに、そんな許可を出すとは思えないけど」
「そ、それは……」

 それがどれほどの性能を持つ計算機(コンピューター)かは知らないが、自分達の都合ばかりを優先するような連中が、犠牲になった子供達のために動くとは思えない。
 初春や、黒子、美琴の言っていることが間違っているとは言わない。
 しかし、世の中には幾ら正当性を訴えたところで、それだけでは通用しないことだってある。

「……太老はどうするつもりなんですの?」
「子供達を助ける。俺は、こういうのが虫唾が走るくらい大嫌いなんだ」

 研究者達や、木山春生だけでなく、幻想御手(レベルアッパー)を使用した連中も、知らなかったこととはいえ、ズルをしようとしたのだから自業自得だろう。
 俺としてはそんな連中を助けるよりも、幼女……子供達の方が心配だ。

「木原、お前なら内部事情に詳しいだろ? 子供達の居場所を探ってくれ。
 あと出来れば、他の関係者はどうなっても構わないから、子供達だけは必ず無傷で保護しろ」
「……やっぱり、俺にやらせるつもりだったか」
「え? 当たり前だろ? それに、お前には貸しがあったろ?
 今回のこれでチャラ≠ノしてやってもいいから、しっかり働け」

 木原なら、意識不明になった子供達の居場所に関して調べ上げることなど、造作もないことだろう。
 子供達が無事なら、木原がその過程で何をしようが、俺には関係ない。
 正直、妹達(シスターズ)の件から、かなりストレスが溜まっていたので、統括理事会が関与していると思われる事件や、研究者達には一切の手加減や情けなど掛けるつもりはなかった。

「先に言っておくけど、三人とも降りるなら今の内だから」
『……え?』

 木原や、妹達(シスターズ)はどの道、統括理事会に目をつけられている以上、俺と一蓮托生なので除外する。
 俺がこれからやろうとしていることは、学園都市全体を敵に回すことと同じ事だ。
 妹達(シスターズ)の一件で、統括理事会には目をつけられ、学園都市にも住み難くなってしまった。
 今回の事件が解決すれば、益々居辛くなるかもしれないが、いつかはこの街から出て行こうと思っていたのだから、それが早まったところで別に問題はない、と考えていた。

「俺にも譲れない物≠ェあってね。そのためなら、鬼≠ノだってなる」

 鬼の寵児――嘗て、そう呼ばれていたことがある。それは、鬼姫の庇護下にあったから、というだけではない。

 ――樹雷のやり方、鬼姫のやり方、そして俺のやり方
 ――それは樹雷の気質か?
 ――元海賊の血がそうさせるのか?

 話し合いの通じない理不尽な連中には、より大きな理不尽な力をもって撃滅≠キるのみ。
 アカデミー流にいけば、話し合いが通じないなら武力行使、力で黙らされるって奴だ。

 中には『アカデミー神拳武法』なんて大層な名前で呼ばれている物もある。
 ようは科学者など持論を持ったお山の大将の集まり、討論や会議をしたところで決まる物も決まらない、そう言う時、グダグダ言ってる奴を腕ずくで黙らせるためにこの武法がある。
 科学者の存在を、自分達で真っ向から否定しているような方法だが、俺もある意味で正論だと思っていた。
 こういう場合、倫理や正論を説いたところで意味がない。連中は、それが当たり前、正しいことと本気で信じてやっているのだから。

 そんな連中から幼……子供達を救い出すためなら、俺は再び『鬼』になる覚悟があった。





「もぐもぐ……何で、あんな心にもないことを言ったの? ってミサカはミサカは尋ねてみる」
「……食ってから話せ」

 色々と重い話をしてしまった所為で、気落ちしてしまった黒子達を先に帰し、木原も子供達の居場所を探らせるために外に放り出した。
 その後、俺は打ち止め(ラストオーダー)と、うちのミサカと一緒に夕飯を食べていた。
 重い空気を作ってしまった以上、飯代を出させるためだけに黒子達を残す訳にもいかない。
 金も残り少なく心許ないのだが、ここは俺の奢りだ。打ち止め(ラストオーダー)に約束してしまった以上、前回の件もあるので奢ってやるしかなかった。
 結局、芳川も金がなくて、妹達(シスターズ)に厄介になっているような状況だ。あの打ち止め(ラストオーダー)との約束は未だに履行されていないことになる。
 少しは遠慮してくれれば可愛げもあるのだが、打ち止め(ラストオーダー)もミサカも、遠慮なく注文してくれていた。

「ってか、待て! お前にまで奢るなんて言ってないぞ!?」
「これは打ち止め(ラストオーダー)を迎えに行った正当な報酬です、とミサカは主張します」

 最近は、余計な知恵までつけているようで性質が悪かった。

「たくっ……あ、そこの塩取ってくれ」
「余り塩分の取りすぎは良くないですよ、とミサカは忠告します」
「食い過ぎのお前等に言われたくない」

 幾ら、生体強化を行って、太り難くなった≠ゥらと言って、気にせずに食い過ぎだ。
 生体強化をしたら、誰もが太らないという訳ではないのだが、基本的に体内のナノマシンは、体のバランスを最適な状態で整えてくれるので、特に食事量などを気にしなくても太る≠ニいった心配がない。
 その代わり問題点の一つとして、俺のように異常にエネルギー消費が激しくなり、燃費が悪くなるといった不都合が出ることもある。
 妹達(シスターズ)に施した生体強化は、汎用型の物なので戦闘用と違ってそれほど燃費効率は悪くないはずだが、こいつ等の食欲は目を見張る物があった。
 食べるのが楽しみ、と言うのは別に構わないのだが、そのことで俺の財布を苦しめるのは止めて欲しい。俺よりも金持ちな癖して……。

「あんな言い方をしなくても、危険だから関わるな、って言えば簡単なはず、ってミサカはミサカは論じてみる」
「ああ……でも、学園の暗部に首を突っ込む訳だから危険だろ?
 少し脅しておかないと、正直に話したところで言うことを聞くとは思えないし」
「何を言っても聞かないと思います、とミサカはお姉様達の性格を考慮し、諭してみます」
「うん、ミサカも聞かないと思う、ってミサカはミサカは同意して頷いてみる」
「…………」

 余りに正直に自分の思ったことを言う二人に、反論の言葉も出なかった。
 確かに二人の言うように、初春はともかくとして、黒子と美琴は放っておいても間違いなく首を突っ込んでくるだろう。
 まあ、結果としてあの二人に関しては、こちらが何を言ったところで関わってくることは目に見えている。
 なら、多少焚き付けるようなことを言っておいても、明確な意志を示し、こちらで舵を握っておいた方が、まだ安心だ。

『ツンデレ?』
「おいっ!」

 どこで、そんな言葉を覚えてくるのか?
 芳川の妹達(シスターズ)の教育が本当に上手くいっているのか、疑わしくなってきた。
 よく考えてみると、研究一筋で生きてきた芳川も常識人≠ニは言い難いものがある。
 どうにも嫌な予感しかしなかった。時間を作って、芳川のアパートを覗きに行った方が無難かもしれない。

「悪いが、お前等にも働いてもらうぞ。調整費代わりに」
『…………』

 何だか、もの凄く嫌そうな顔を浮かべる二人を放っておいて、計画を練る。
 例えそれが、学園都市全体を敵に回す行為だとしても、今更後戻りする気などなかった。

【Side out】





 ……TO BE CONTINUED



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