「く……私としたことが……」
 真夜中の町中をネギと明日菜にさよと駆けつつ、刹那は思わず悔やみの言葉を漏らしてしまう。
さて、何が起きているのか? それは少々時間を遡って説明しなければならない。
 現在、ネギ達は修学旅行の真っ最中なのであるが……刹那としては少しばかり気が重かった。
翔太達と行動を共にしていた時にネギま!のコミックスを読んでおり、このかの誘拐が実際に起こるのでは?
という危惧から学園長と相談したのだが……結果は芳しくなかった。
学園長もそのことを危惧していたのだが、ある理由でこのかや生徒達の護衛となる人員を増やすのは困難だったのだ。
ある理由とは2つ。1つはボルテクス界に通じる穴の監視。
異界のようなことがまた起きないとも限らないため、監視の必要があったのだが……それに人員を取られてしまっているのである。
 もう1つが関西呪術協会への配慮の為である。
前もって説明したとしても、中には何かしらの意図があるのではと勘ぐる者も出てくる可能性はある。
そして、それを理由にいざこざを起こす者も出る可能性もあった。他にもあるが、今は省かせてもらう。
その為、護衛は必要最低限となってしまった。幸いなのはエヴァが修学旅行にこれたことだが……
なお、余談ではあるがエヴァが修学旅行に行くことは前もって学園長に話してある。
翔太が知り合いに頼んで行けるようにしてくれた……と、詳細を隠した上でだが――
 それはそれとして、刹那はその時にネギが関西呪術協会に親書を渡す特使をすることを聞いた。
このことに刹那はネギ達に事情を話し、警戒するように伝えた。もちろんこのかにも。
もしかしたら、このかが狙われるかもしれないということも含めて――
この話を聞いたネギ達も手伝うと言い出すが、刹那は気持ちだけを受け取ることにした。
このことにネギ達は反論するものの、刹那に特使の仕事も大事であると言われてしまい――
このかのことももしかしたらと言われたために、ネギ達は大人しく引き下がるのであった。
 で、修学旅行当日。早速、新幹線の中でコミックスでもあったカエルの大量発生が起きた。
このことでネギが親書の無事を確認しようと取り出してしまい、それを鳥の式神に奪われてしまう。
もっとも、警戒していた刹那によって取り返さされたが……これにネギは反省することとなる。
 で、京都に到着したのだが……恋占いの石でクラスメイト2名が落とし穴にはまるという事態が起きた。
このことでもしやと思った刹那が音羽の滝に先回り。案の定、滝の1つが酒にすり替えられていた為、これを撤去した。
なお、酒の方はなぜかエヴァが持って行ってしまったが……
 そんなこんなもあったものの、無事に旅館に着いた……が、安心は出来なかった。
念のため式神返しの結界を張ったおかげか、コミックスであったこのかが温泉に入ろうとして式神の襲撃というのは無かったが……
それで気を抜いてしまったのが悪かったと刹那は後で考える。
今後のことをエヴァや真名、楓と話し……その間にこのかがトイレに行く為に離れてしまったのである。
刹那が気付いて駆け込んだ時にはすでにこのかはさらわれた後で……すぐさま外に出ると猿の式神に絡まれたネギを発見。
それにより猿のきぐるみのような物を着た者がこのかをさらったことがわかり、追跡を開始。
程なくしてこのかを抱きかかえる猿のきぐるみを発見し、追跡の真っ最中なのであった。
 むろん、ボルテクス界で鍛えた刹那であればすぐに追いつけるのだが――
「く、しつこい!」
 それがわかってか、猿のきぐるみを着た者は猿の式神を何体も出して妨害したのである。
刹那には敵では無いが、数が多すぎてどうしても足を止めずにはいられなかった。
結果、駅まで追い掛ける羽目になってしまったのである。
「ちょっと! いくら終電間際にしても客も駅員もいないわ!」
「人払いの結界でしょう。普通の人では近付くことも出来ません」
「待て〜!」
「待ってくださ〜い!」
 駅が無人なことに明日菜が不思議がっていると刹那が説明し、その間にきぐるみを着た者が乗り込んだ電車に飛び乗る。
ネギとさよもわずかに遅れて乗り込むと電車は発車し――
「待て!」
 すかさず刹那は追跡を再開しようとしたが――
「ふふ……ほな、二枚目のお札ちゃん行きますえ」
「む! さよさん! あのお札を壊してください!」
「は、はい!」
 きぐるみを着た者がお札を取り出すのを見て、刹那は即座にそんな指示を出した。
それにさよが飛び出し――
「お札さんお札さん、うちを逃がしておくれやす」
 直後、着ぐるみを着た者はお札投げてから即座に隣の車両に乗り移り――
「わ〜!?」
「な、何!? この水!?」
 そのお札から大量の水が発生し、刹那達がいる車両を呑み込もうとした。
このことにネギと明日菜は驚き、そのまま流されそうになる。刹那は流されぬように耐え――
「ガル!」
 飛んでいるとはいえ、まるで水が無いかのように進んでいくさよは魔法を放ち、お札を破壊したのだった。
「んなアホな!?」
「んぁ?」
 このことにきぐるみを着た者は驚愕し、慌てて逃走を再開した。この大声でこのかが起きてしまったが。
さて、なぜさよは水に流されなかったのか? 確かにさよは生体マグネタイトによって実体を得た。
しかし、幽霊であることには変わりなく、幽霊ではお馴染みである壁抜けなども普通に出来たのである。
幽霊だった時の癖かそれを一般の人達がいる前でやってしまい、ちょっとした騒ぎが起きたこともあったが……
それはそれとして、水に流されなかったのもその応用なのである。
「く! なんて奴らや!」
「え? あれ? うち……」
 予想外のことに舌打ちしつつもきぐるみを着た者は電車が止まると共に飛び出す。
一方、抱えられているこのかは状況がわからずにおろおろとしていたが――
「まったく……よ〜ここまで追い掛けられるもんや……だけど――」
「せっちゃん……」
「あ、あの人は!?」
「あの姉ちゃんは!?」
 このまま逃げてもダメだと思ったのか駅を出た所できぐるみを着た者が立ち止まると、そのきぐるみを脱ぎ捨てた。
きぐるみの中の者は腰の辺りまで伸びる黒髪に整った顔立ちにメガネを掛ける女性であった。
着ている物がどこかの制服っぽいのだが……その女性を見てネギとカモは驚いていた。
なぜなら、ネギが外に出る時にすれちがった者であり、カモも新幹線の売り子をしていた女性だと思い出したからである。
 一方、女性に抱えられるこのかは心配そうに刹那達を見ていた。
「ん? あいつの目……」
 この時、刹那はその女性のおかしなことに気付いた。目が……瞳に光が無いように見えたのだ。
それである考えがよぎったのだが……それを確かめる為にも刀を構えた。
「でも、ここでおさらばさせてもらうわ。お札さんお札さん、うちを逃がしておくれやす」
 一方、その女性はそんなことを言いつつお札を投げ――
「三枚符術! 京都大文字焼き!」
 女性の掛け声通りの大の字に広がった炎が刹那達の行く手を阻んだ。
「ほほほ、その炎は並の術者では――」
「せっちゃん!」
「ネギ先生! 強力な魔法であれを吹き飛ばしてください!」
「あ、はい! ラス・テル・マ・ステル・マギステル! 吹け! 一陣の風!
風花風塵乱舞(フランス・サルティオ・プルウェレア)!!」
「なぁ!?」
 余裕の笑みを浮かべて立ち去ろうとした女性に驚くこのかであったが、
刹那の指示で初心者用の杖を使って魔法を使ったネギによって炎はあっさりと吹き飛ばされてしまった。
このことに女性は驚きを隠せない。なぜなら、今の炎は普通の魔法や術では消せるような物ではなかったのである。
「逃しませんよ! このかさんはボクの生徒で……大事なお友達です!
契約執行(シス・メア・パルス)! 180秒間! ネギの従者『神楽坂 明日菜』!」
「ん……」
 女性のやり方に怒りを覚えたネギは明日菜に魔力供給を開始する。
そのことに顔を赤らめる明日菜。まぁ、魔力供給による影響なのだが、それもすぐに収まる。
「そこのバカ猿女! このかを返しなさ〜い! 来れ(アデアット)!」
 明日菜も女性のやり方に怒りを覚え、ネギとの仮契約によって得たカードを出すと共にそれをハリセンに変えた。
ハマノツルギ……それが明日菜が仮契約によって得たアーティファクトである。最初はなぜハリセンで出るのか? とか不満はあった。
しかし、エヴァとの修行によって魔法を打ち払う事が出来ると判明し、今では心強い武器となっている。
「く! 猿鬼! 熊鬼! こいつらを倒すんや!」
〈クマ〜〉〈ウキ!〉
 この状況をマズイと感じた女性は式神を喚び出すのだが……その姿はどう見ても猿と熊のきぐるみにしか見えなかった。
「行きますよ、明日菜さん!」
「うん!」
 そのことに動じない刹那は明日菜に声を掛けて共に駆け出し――
「は!?」
「てやぁ!?」
〈ウキィ!?〉〈クマァ!?〉
「な!? んな、あっさりと!?」
 刹那と明日菜はあっさりと式神を斬り倒してしまう。明日菜の場合は打ち砕いたと言った方が正しいかもしれないが。
このことに女性は驚きを隠せない。というのも――
(なんや、あいつ……猿鬼をあっさりと還してしもた)
 見た目こそ着ぐるみであるが、まがりなりにも式神である。常人であれば圧倒出来るだけの力を持っている。
それがハリセンで叩かれて還された。女性にしてみれば、ハリセンで叩かれただけで還されるほど脆い式神を作った覚えは無い。
 一方でこのかは見入っていた。刹那の戦いぶりに――
「はぁ!」
 女性がそんなことを考えている間に刹那は駆け寄り――
「え〜い」
「は!」
 何かが飛んでくるのが見え、刹那は直角に飛ぶ形でそれから逃れた。
直後、刹那がいた場所に何かが降り立つ。それは少女であった。背は刹那と同じくらい。
白い髪を腰の辺りまで伸ばし、女性と同じくメガネを掛けた可愛らしい顔立ち。
可愛らしい帽子に洋服を着ているが……その両手には太刀と小太刀が握られていた。
「どうも〜、神鳴流です〜、おはつ〜」
 と、少女は穏やかな顔で挨拶をするのだが、刹那は静かにその様子を見守っていた。
「見たとこ、あなたは神鳴流の先輩さんみたいですけど、護衛に雇われたからには本気で行かせてもらいますわ〜」
「月詠はん! そいつらをとっとと片付けてや!」
 にこやかに話しかける月詠と呼ばれた少女だが、女性は凄い剣幕でそんなことを言いつつ新たに式神を喚び出す。
女性にしてみれば想定外のことばかり。このままでは捕まると思ってのことであった。
「はいなぁ〜」
 それに対し、どこか間の抜けた返事をする月詠であったが、その動きは速かった。
即座に刹那との間合いを詰め――
「え〜い、やぁ、たぁ、とぉ〜」
 どこか間の抜けた掛け声だが、その剣筋はそれに似合わぬほどに速く、苛烈であった。
刹那はそれを剣で受け、時には身をよじるようにしてかわしていく。
「ほほほ、伝統か知らんが、神鳴流の剣士は化物相手用の馬鹿デカイ野太刀を後生大事に抱えてるさかいな。
小回りの利く二刀の相手をいきなりするのは骨やろ?」
「せっちゃん!?」
「刹那さん! く! 邪魔しないで!」
〈くまぁ〜!〉〈ウキィ〜!〉〈〈〈〈〈ウキキッ!〉〉〉〉〉
「うぷ!? わわ、しまった!?」
 刹那の様子から優位を確信した女性が余裕表情でそのようなことを言い出し、このかは状況が悪いと思って思わず叫んでしまう。
明日菜も助けに入ろうとしたが、それを女性が喚び出した式神に阻まれてしまった。
女性も先程の二の舞を恐れたのか猿鬼と熊鬼の2体だけでなく、猿のぬいぐるみのような式神も十数体喚び出していた。
確かに明日菜もエヴァに修行をつけてもらっているが、まだ基本の段階である。そのため猿鬼と熊鬼の猛攻に打ち込めずにいた。
ネギの方もぬいぐるみのような式神に何体も絡まれてしまい。引き剥がすのに必死で呪文を唱えるのもままならない。
「ざ〜んが〜んけ〜ん」
 その間に月詠は神鳴流の奥義で刹那に斬りかかるが――
「はれ?」
 その場に刹那がいないことに気付いて辺りを見回してしまう。
「さよさん、ネギ先生達をお願いします」
「わかりました!」
 刹那はといえば月詠から少し離れた場所で立っていた。その刹那の指示を聞いたさよは返事と共にネギの方へと飛んでいく。
「月詠……とかいったな……引く気は無いか?」
「はぁ? 何言ってますの?」
 刹那の問い掛けに月詠は首を傾げてしまう。その表情を見れば何を言ってるんだというのが見て取れる。
月詠としては刹那を格好の相手として見ていた。楽しみたかったのだ。刹那と斬り合うことを。
先程見失ったのも刹那の実力の高さを示す。それを考えると高揚感が増してくるのを月詠は感じていた。
 この時、月詠が刹那を良く見ていれば、感じたのは高揚感ではなく警戒心だったはずである。
なぜなら、刹那は大して気を使っていなかったのだから……
「そうか……」
 ため息を漏らす刹那。それを見て月詠はむっとするが、次の光景に目を見開いた。
「峰打ち……まさか、なめてますの?」
「違うな……このちゃんの前で人殺しなんてしたくないだけだ」
 どこか怒ったようにも見える月詠の言葉に、剣を構える刹那はそう答えた。
刹那の今の言葉はある意味本音でもある。なぜか? これはボルテクス界で戦ってきた弊害とも言える。
ボルテクス界に存在する悪魔には人とほぼ変わらない姿をしている者もいる。その相手に刹那は最初は躊躇っていた。
人とほぼ変わらない姿をしているのだ。どこか人殺しをしているような感じがして躊躇ってしまったのである。
それも戦い続けている内にその躊躇いも無くなっていった。躊躇っていては自分が殺されかねないからだ。
今の刹那は大切な者を守るためなら人を殺めるのもいとわないだろう。だが、それを見たらこのかはショックを受けるかもしれない。
そうしたら、自分を嫌いになってしまうだろう。いや、例えそうなっても構わない。
けど、ショックを受けるのは変わらない。このかにはそんな思いは出来るだけして欲しくは無い。
故に刹那は峰打ちという形で剣を構えたのである。
 そんなことを知らない月詠は不満そうにしていたが、すぐにそのことに気付いた。
刹那の気が高まっていくのを感じたのだ。そのことにくすりと笑みを漏らし――
「いいですよ……こちらも本気で行かせてもらいますね〜」
 月詠も二刀を構え、己の体と剣に気を纏わせた。睨み合う刹那と月詠――
「ざ〜んが〜ん――」
 先に動いたのは月詠だった。その動きは速く、すでに刹那を間合いに捕らえていた。
なのに、刹那は動く気配が無い。この時、月詠は自分の刀が刹那を斬ると確信していた。


 突然だが、刹那はボルテクス界にいる間にスカアハから色々と教えてもらっていたのは前にも話したと思う。
これはその時の話である。
「あの、お聞きしたいのですが……なぜ、気を抑えて戦わなければならないのでしょうか?」
「そうだな……これは私の知り合いの指示でな」
「知り合いの……ですか?」
 腕を組むスカアハの返事に問い掛けた刹那は首を傾げていた。
刹那としてはスカアハが何かの考えがあってしていると思ったのだが――
「なに、その知り合いもお前と同じような技を使えてな。ともかく、そいつが言うには力とは理解することなのだそうだ」
「理解する……ですか?」
 答えるスカアハだが、刹那は意味が理解出来ずに更に首を傾げてしまう。
その様子にスカアハは思わず笑みを漏らしていたが。
「そいつの言葉を借りるとだな、力とはただ使うだけではダメなのだそうだよ。
何をどうすればどのようなことが出来るのか? そういうのを把握することで色々と違ってくるそうだ。
気を抑えて戦えというのもその一環だ。現に色々とやっているだろう?」
「え、ええ……」
 話していたスカアハに聞かれ、刹那は戸惑いながらもうなずいていた。
最初は気を抑えながら戦うことに悪戦苦闘していた。でも、慣れてくるとどうすれば良いかと考えるようになったのは確かだ。
それでも思いつかずにスカアハに聞いたりしたこともあったが――
「気に関しても同じだ。気をどのように使えばどんなことが出来るのか?
それを把握すれば戦いに幅が出来るし、技の威力を高めることも出来るようになるのだ」
「なるほど……」
 スカアハの話に刹那は思わず納得してしまう。確かに今までは気を身体能力の強化や技の力として使ってきた。
けど、そのようなやり方を今まで考えたこともなかった。
それ以来、刹那は教えられたことをスカアハと相談しながら実践していくこととなる。


「はえ?」
 斬りかかろうとした月詠だが刹那の姿を見失い、思わず目を見開いて戸惑ってしまった。
刹那から目を離していなかったのだ。わずかな動きでも見逃すつもりはなかった。
だが、結果はあっさりと見失うというもの。それで戸惑ってしまったのである。
 結論から言えば、刹那は消えたわけではない。回り込んだだけである。
スカアハと共に刹那は気の扱い方を考え、それによって前よりも効率的に気を扱えるようになったのである。
身体能力を強化しながら技の威力を高めるために気を高めつつ、瞬動を行う。それがより効果的に出来るようになっていた。
 しかし、月詠も見た目こそ可愛らしい少女だが、まがりなりにも剣士であるのだ。
戸惑いは一瞬で済ませ、すぐさま刹那の姿を探し……剣を振り抜こうとする刹那の姿を見つけた。
「くっ」
 避けようにも体勢的にほぼ無理。ならばと二刀を交差させて迫り来る刹那の剣を防ごうとし――
「てやあぁぁぁぁ!?」
「おぐぅぅ!?」
 その二刀を砕かれた挙句、胸を打ち抜かれて月詠は吹っ飛んでしまった。
「うぐぅ!? ぐ、あ……かふ……」
「月詠はん!?」
 そのまま、月詠は激突するかのような形で地面に倒れ、血を吐いてしまう。
その様子に女性は驚きを隠せずにいた。月詠が圧倒していると思った。
だが、ふたを開けてみれば、倒されたのは月詠。このことに女性は混乱しそうになる。
月詠にとって不幸だったのは3つ。まず、刹那の実力を見誤ったこと。
これは油断もあったのだろうが、刹那が終始全力を見せずに戦ったのがそうさせたのかもしれない。
2つ目は刹那の剣だ。実は日本刀は結構脆い。
数回斬っただけでその切れ味を失ったり、斬った時の力の入れ方次第では曲がったり折れたりする。
神鳴流の剣士は使っている日本刀が少し特殊なのもあるが、気で強化することでそれを防いでいた。
が、刹那の剣は元は出来のいい程度の物であった物を精製されたフォルマによって強化している。
これによって気で強化しなくとも切れ味を失ったり、簡単に曲がったり折れたりしなくなった。
素でそれなのだから、気で強化すればどれほどになるかは……先程の結果でわかったと思う。
そして3つ目だが……これは月詠にとっては予想外もいい所だろうが……結論から言おう。今の刹那は実力的に月詠を上回っている。
どういうことか? 確かに刹那は3週間もの間、翔太達と共にボルテクス界で戦ってきた。
そこで戦ってきた悪魔は月詠と同じくらいか少し弱い程度、時には月詠よりも強い悪魔とも戦ったこともある。
刹那はそんな悪魔達と戦ってきたが……実はこれだけではない。思い出して欲しい。刹那はボルテクス界で戦ってきたのだ。
ボルテクス界は生体マグネタイトに満ちた世界である。そこで戦い続けてきた翔太がどうなったかは説明はいらないだろう。
それと同じことが刹那にも起きたのである。刹那も生体マグネタイトが無い世界から来たのだから、影響を受けるのは当然だろう。
ボルテクス界にいた期間が短かったせいか翔太よりも影響は少なかったが……それでも多少ではあるが、身体能力が強化されたのである。
「さて……このちゃんを返してもらおうか……」
「ひ!?」
 刹那に睨まれて、女性は思わず怯えてしまう。状況は女性にとってあまりにも悪すぎた。
頼りだったはずの月詠は倒されてしまった。内蔵をやられたのか呼吸が少しおかしいので、戦うのはおそらく無理だろう。
それにネギと明日菜もさよのおかげで式神を倒し、刹那へと駆け寄っていた。
2対4……いや、月詠が倒された以上、実質的に1対4。刹那達の実力を考えれば、勝のはほぼ無理だろう。
「く、来るな!? 来たら、お嬢様がどうなるかわからしまへんで!?」
「え? あ……」
 あまりの状況の悪さに恐慌状態に陥った女性は思わずこのかを人質にしてしまう。
いきなりのことに理解が追いつかないこのかは混乱していたが――
「あ、ひ、卑怯ですよぉ〜!?」
「そ、そうよ!?」
「このかさんを離してくださ〜い!」
 このかを人質に取られたことに慌てるネギと明日菜にさよ。それを見た女性は今頃になって気付く。
最初からこうすれば良かったと……
「はは……ははは……なんや、手だし出来へんのか? ほんま、この娘は役に立ちますなぁ。
この調子でこれから……も?」
 一転して優位に立ったと思い、余裕から笑いも出ていたが……そこで女性は気付いた。
刹那があからさまなため息を吐いていたことに。
「なんや? お嬢様がどうなってもええんか?」
「いや、まさか本気で私達だけだと思っていたのかと思ってな」
「は? 何言って――」
 刹那の言葉に最初はいらついていた女性は首を傾げてしまうが――
「そこまでにしてもらおうか?」
「へ?」
 不意に背後から声が聞こえ、女性はポカンとしてしまうが――
「え? なんやって、ひぃ!?」
「おっと、動かないでもらおう。でないと、その胸が無残なことになると思うからね」
 胸に堅い感触を感じで顔を向けると、そこには胸に突きつけられた銃があった。
そのことに驚く女性に銃を向ける人物はそう言い放った。
「龍宮さん!? どうしてここに!?」
「拙者もいるでござるよ」
「あ!?」
「はえ?」
 それが真名だとわかって驚く明日菜。その間に楓もやってきて、ひったくるようにこのかを取り戻した。
そのことに女性は驚き、このかはいきなりすぎて何が起きたのかわかっていなかった。
なぜ、ここに真名と楓がいるのか? それは刹那がこのかがさらわれたとわかると追跡しながら2人に連絡したからだ。
感情のままに行動するのは時として良くない結果を生み出すことがある。
だから、何がどう必要なのか? そういったことを見極められるようになれ――
と、スカアハに教えられたのだ。今回もその教えを元に罠の可能性を考えて、真名と楓に協力を要請したのである。
「観念しろ。逃げ場は無いぞ」
「く……」
 刹那の言葉に女性は悔しさの余り唇を噛む。だが、自分の不利を否定することは出来ない。
このかは奪い返され、自分は銃を突きつけられている。月詠は未だに動く気配が無い。いや、無事なのかさえわからなかった。
万事休す……女性がそんなひと言が脳裏をよぎった……その時――
「ぐおぉぉぉ!」
「く! 真名!」
「ちぃ!」
「きゃ!?」
 突然の雄叫び。それに刹那が叫ぶとほぼ同時に真名は女性を突き飛ばしてその場から跳び退いた。
その直後、真名達がいた場所に何かが降り立つ。それは悪魔……ボルテクス界ではなく、この世界に存在する方の悪魔であった。
「へ?」
 その悪魔は女性を抱えるとあっさりと跳び去ってしまう。女性の方はいきなりのことで呆然としていたが。
「は!? しま――」
 刹那が気配に気付いて振り返った時にはすでに遅かった。月詠も別の悪魔によって連れ去られた後であった。
「く、やはり仲間がいたか……」
「すまない……私が油断していたばかりに……」
 顔をしかめる真名に刹那はすまなそうな顔を向けていた。
刹那としては女性がおかしなことをしないように注意を向けていたのだが、それが仇となってしまった。
普通に考えるなら相手にも他に仲間がいてもおかしくはなかったのに……
「まぁまぁ、このか殿が無事だっただけでも良しとするでござるよ」
 と、このかを抱きかかえる楓がにこやかに話しかけるが……刹那と真名としてはうなずくことが出来なかった。
なにしろ犯人を取り逃したのだ。コミックスでもあったように更なる妨害やこのかの誘拐をしてくる可能性がある。
「ふぅ……とりあえず、今回のことは学園長に報告して、対策を考えてもらおう」
 ため息混じりに真名がそう言い出す。確かに逃したのは痛いが、何もしないわけにはいかない。
せめて、最悪な状況にならないようにするのは当然だろう。
「そうだな……このちゃん、大丈夫?」
「え? あ、うん……うちは大丈夫やけど……せっちゃんは大丈夫なんか?」
「うん、私は大丈夫だよ」
 戸惑いながらに答えながらも心配そうに見てくるこのかに刹那は笑顔で答えた。
その笑顔がこのかにはまぶしく感じて……なぜか、顔を背けそうになる。
「このか、大丈夫?」
「このかさん、大丈夫ですか?」
「え? あ、うん。うちは大丈夫やよ」
 そこに明日菜とネギが心配そうに駆け寄ってきたのでこのかは笑顔を向けていたが……
この時、刹那はなぜか言いしれぬ不安を感じていた。なぜ、そんな不安を感じるのか……今はまだ気付かないままで――


 一方、悪魔に連れ去られた女性と月詠は刹那達がいた所からかなり離れた所で降ろされていた。
「大丈夫、千草さん?」
「あ、ああ……助かったわ、新入り……」
 ネギと同じくらいの背格好に白髪でどこか無表情とも言える少年に千草と呼ばれた女性は戸惑いながら返事を返していた。
まぁ、いきなり連れ去られたも同然だったため、ここに連れてこられるまで千草は何をされるのかと怯えていたのだ。
ちなみに彼女の名は天ヶ崎 千草。
このかを拉致し、その力を利用して関西呪術協会を牛耳ってやろうとこのようなことを起こしたのだが――
「しかし……あの神鳴流の剣士……とんでもない奴やな……」
「ああ……そうだね……」
 悔しそうに言葉を漏らす千草に同意するかのように少年もうなずきながら答える。
少年も刹那を強いと感じている。戦えば勝つのは自分だろうが、簡単には勝てない相手と見ていた。
「こうなったら、アジトに戻って計画の練り直しや」
「その方がいいね。月詠の傷もひどい。肋骨が砕かれているよ……内蔵をやられなかったのは奇跡と言っていいね」
 悔しそうにしながらもそう言い出す千草に少年もうなずく。
月詠も刹那にやられた傷がひどく、早く治療しなければ命に関わる可能性があった。
峰打ち……しかも、少年の見立てでは刹那はあれでも本気を出してないと見ている。
もし、真剣の方で更には本気を出していたら……たぶん、月詠は何も出来ずに斬り倒されていたかもしれない。
「まさか、護衛の神鳴流の剣士があそこまでやるなんてね……まったくの予想外だよ……」
「どうしたんや、新入り?」
「なんでもないよ。さぁ、行こう」
 千草にそう答えつつ、つぶやいていた少年は月詠を抱きかかえて自分達のアジトへと向かうのだった。
少年……フェイトというのだが、実は今回の騒動を起こした張本人は彼である。
ある目的のために千草に暗示を掛けて主犯にしたてたのである。
でなければ、関東魔法協会に恨みを持つ千草がフェイトを使うような真似はしなかっただろう。
ちなみに目的とは……あえて詳細は省くが、騒ぎを起こすのが目的であった。
(ともかく、あの神鳴流の剣士は要注意かな。でも、いいか……大筋の計画には支障は無いしね)
 と、フェイトは考えていたのだが……この時はまだ気付いていなかったのである。
自分の計画を根幹から揺るがす事態が起きていることに……そして、自分の計画に介入しようとする者がいることに……


 刹那達と翔太達が再開する日は……近い。



 あとがき
というわけで刹那無双なお話でした。
そして、このお話は本編に繋がるお話でもあったりします。
それがどんな形になるかはお楽しみに〜。
さて、拍手レスですが……うん、今回多いね^^;

>主人公やヒロインはペルソナかガーディアンを身に付けないんですか?あとなのはを無印からだしてほしいです。
>もしくは魔人学園系のどれかを。魔人学園は世界観が若干似ているのでやりやすそうな気がしなくもないですが。
>言っておいてなんですけどなのははかなり無理があるでしょうか?なのはというかとらハのほうならわりといけそうな気もしますが。

翔太はすでに魔人融合が出来ます。理華の方は……まぁ、見て頂いたとおりです。
ちなみになのはは……まだ内緒です。それと魔人学園、実はまったくもって知りません^^;
なので、出ることは無いでしょう。とらハも実は似た理由で……申し訳無いです。

>女性タイプの仲魔にもひかれるものはありますがやはり個人的にはメガテンの代表的な悪魔に仲魔になってほしいです。
>ティターニア、アバドン、ヤマタノオロチ、アラハバキ、キクリヒメ、オーディン、トール、ガルーダ、バロン、ランダなど。
>主人公はマグネタイト量がかなり多いようなので仲魔を多く持てると無理でしょうか?
>キャラの多くなるのは今更感もありますし、今後も増えていくのもわかりきっていますし。
>仲魔はむりでも結構重要なほうの位置では無理でしょうか?

仲魔の最後の1人はすでに決定済みですが……ある悪魔が物語に登場するのは決まっております。
また、ティターニアなども検討中ですが……今はどうなるかわかりません^^;

>更新お疲れ様です。今回も楽しく読ませていただきました。
>Fate編に入ったと思えばボルテクス界に帰還ですか〜
>バゼットは仲間に入るのかな?次回の展開が楽しみです。
>それでは次の更新も頑張ってください。

ありがとうございます。バゼットは見ての通りとなりました。
次回をお楽しみに〜

>そういえばキャスターの宝具で最上級なのは金羊の皮でしたよね。
>仮にもサモナーを名乗っているのだからドラゴン系の悪魔を仲魔できるのかな?
>金羊の皮自体にも精霊がやどってるらしいですし。

こちらはキャラ紹介で明かしましたが、悪魔化の影響により宝具が使えなくなっております。
この辺りはどうしようか悩みましたけどね^^;

>あれ?キャスターがここにいるってことは、小次郎は出てこないのかな?
>あと、式の一人称は「俺」ですね。幕間6で「私」とあったので。

小次郎は出ますが、どのような形で出るかは内緒にしておきます。
後、式の一人称間違えてたのは気付いておりませんでした。申し訳ないです。

>お疲れ様です!今回も楽しませていただきました。
>まさかバゼットがサマナーになろうとは…予想外です。燃えますね。
>士郎も燈子に弟子入りするようだし、強くなって聖杯戦争に参戦ですか?楽しみです。

まぁ、バゼットの場合は借金返済の為に……というのもあるのですがね。
士郎の方は実はそんなに強くなってません。魔術の方もやっと基礎に入った段階ですので。

>バゼットの口調に違和感が?
>バゼットの口調が違いませんかね。敬語口調だったような・・・

すいません。私の資料確認不足でした。 本当に申し訳無い。

>いいですね〜だれか、地母神メディアのイラスト描いてくれないかな〜
本当に誰か描いてもらえないものか……

>エヴァが東方をやる…。
>なんか「最強の私がやるからには難易度最大が当然だ」とか言っていきなりルナティックに挑んで、
>一面でピチュって意地でもルナティッククリアしてやるって気になってクリアした後、
>設定資料見て「なんだこのデタラメな能力は!?」ってキレるところまで見えた。

そのネタをやろうか悩んでおります。ていうか、やった方がいいのか?

>メガテンで「メディア」と言うと、「ああ、全体回復魔法だね」となってしまうのう。
>地母神だから、当然メディア系は使えるだろうしね、「メディアのメディアで回復」とか。
>「メディアのメディラマで回復」ならややこしくないかな。

その描写はほとんどやらないと思うので大丈夫だと……(え?)

>誤字報告。
そちらの方は後ほど修正してもらうようにお願いしておきます^^;

>いやはや、レディースサマナーの面目躍如、とめどなく増える女性陣。見事なまでのハーレム状態…コレなんてエロゲ?(笑)
私はそういうのが好きな人です(おい)

>…それと翔太。お前に一言物申す!
>『あそこら辺の悪魔だと俺はともかく…』
>いや、お前でも軽くオーバーキル出来るから!…

翔太の場合、自分の実力を把握出来てません。
まぁ、いつも戦うのが格上ばっかりだし、それと戦って重傷負ったりしますしねぇ……

>更新お疲れ様です。毎回楽しく読ませていただいています。
>今回はセイバー召喚でしたが、士郎の家の土蔵の中の魔方陣以外で召喚出来るとは思いませんでした。

サーヴァントの召喚は条件がそろっていればどこでも出来る……という自己解釈をしております。
今回、セイバーの縁の品である鞘は士郎の体内にありましたしたので。え? 聖杯と繋がり無いとダメなんじゃないかって?
描写してませんが、今回の出来事でよほどの事がない限り繋がっています……というのはダメか?(おい)

>気になる質問。
>そういえば、フォルマで造った武器ってサーヴァントに有効ですか?教えてください。

有効です。概念武装や神秘ほどではありませんが悪魔の力が宿っておりますので。
ただし、倒せるかどうかは別になりますが……

>東方の原曲を幻想郷の人(人じゃない方が多いけど)に聞かせたらどんな反応するんだろうかとふと思った。
>しかし次は文と椛?はたて?とりあえず続き楽しみにしてます。

私もそれは気になりますが……色々と難しそうなのでやらないかも。
なお、登場したのは文とはたてでしたw

>こうなると赤い方のアーチャーの性格が気になりますね。
>原作のままだと、悪魔の侵略(?)を阻止している「正義の味方」な翔太を嫌いそうだ・・・

アーチャーは原作基準にしております。で、どうなるかは物語の方で。

>なんか、「アイテム」の力で「進化」とかいうと、
>「モーショボー」−進化−>「ダルクモン」
>「シルフ」−進化−>「ウィッチモン」
>「ルカ」−進化−>「シューツモン」
>とか考えてしまうよ。トシかなあ。
>ちなみに成熟体にとどめたのは「後2回の進化を残してあるのだよ。完全体、そして究極体へのね!」と言うため。

私、デジモン知らないのですが^^;

>更新お疲れ様です。今回も楽しませていただきました。
>これは、暫らくはボルテクス界での冒険が続きそうですね〜
>聖杯戦争の介入はまだ先かな?実は期待しています。ランサー戦のような戦いを…。
>しかし、今回のような展開も捨てがたいです。次回が楽しみです。頑張ってください。

次回は士郎の世界ですよ〜。サーヴァント戦は……まだ待っててね。

>更新お疲れ様です。今回はケルベロスですか!いいですね
>最近、高位の悪魔が出てきて楽しみです。もしかしてケルベロス仲魔フラグですか?
>そうなら嬉しいです。結構好きなので…。

というわけで仲魔になりました。どうでしたかね?

>ついにケルベロス登場ですか。激しい戦闘になるんでしょうね。
>戦闘した後はやはり仲魔になるんでしょうか?ケルベロスの女性体はかえって弱体化しそうですね。
>となると、バゼットの仲魔になるのかなぁ。翔太の素人くさい戦い方と比較してバゼットの洗練された戦い方が気に入ったとか何とか……
>って、下に落ちたメンバーにバゼットさんいねーじゃん!上にいたメンバーにバゼットの名前がないから一緒に墜ちたと思い込んでいたよ!
>バゼットさんが一気に強化されるいい機会と思ったんだが。やっぱりランサーを仲魔にするのかなぁ。

ケルベロスの女性化は完全に私の趣味ですが、女性化したからといって力が落ちるということはありません。
バゼットさんはどうなるかはお楽しみに〜

>レディースサマナーここに極まり!ですね。しかも今度は幼女…。
>やはりというかケルベロス仲魔になりましたか。良い展開です。

姿の方は完全に私の趣味です!(おい)

>いちおう神話上はケルベロスはオスなんだけどねえ。まあ、メガテン世界なのでそれでもいい……のか?
>まあ、「ジャック」フロストや「ジャック」ランタンが「クイーン」化してるんだから今更か。
>どうせなら「キマイラ」を使えばよかったのに。あれメスですよ。

まぁ、この作品のオリジナル設定ということで(おい)

>研修生を高位悪魔が居ると分かってるのに送り出したのが疑問。普通止めるかと、足手まといって分かってるのに。
>あとキャラが増えてくと空気になりがちなのが……名前しか出て来ない時もありますし
>次回楽しみにしています

詳しく書いてなかったのでここで説明しますと、サマナーに基本的に研修生制度というものはありません。
これはギルドが出来たばかりでそういったものがありません。
なので、今現在はサマナーになるとそのまま実戦へ……という状況にあります。
今回のことは研修というよりも新人に実戦というものがどういうものなのかを見せる為でもあります。
また、翔太達ならば大きな危険は無いと判断された為でもあります。なので、今回の事は色々と予想外だったのです。
キャラの方は……なんとか出番があるようにとがんばっております。

>かなり深刻な事態になってまいりましたね〜萌える展開もありましたし…。
>ま、悪魔になっても理華ちゃんは可愛いという事で…。

可愛いは正義ですね(おい)

>メアフレムではなくメムアレフでは…?
ごめんなさい。勘違いに気付かないままでした。修正いたします。

>また出たチートオリ主ww
>霊夢が嫉妬ってww

シンジ君は確かにチートですが、色々と黒いです(おい)
霊夢に関しては……こういうのもありじゃないかと(おいおい)

ここでは書いておりませんが応援の拍手をくださった方々にも改めてありがとうございますと言わせていただきます。
さて、次回は士郎の世界に戻った翔太達。今日は士郎の家で一泊、と行ってみればそこには桜の姿が。
なぜ、桜がここにと思ったら式が――
というようなお話です。お楽しみに〜



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