いやー、本当に10回目ですなー。

ヨシカツっす、記念に芸でも……何か俺芸出来たっけ(汗

この際腹を決めて腹踊りでも!

ダジャレがつまらんって? ごめんなさいorz


えーっと先ず、モンスターを一部変更しました。

ノーマルのエルフの剣士を排除、荒野の女戦士を3積みに。

罠はずしのマジックカードを2枚目の鉄の騎士ギア・フリードに。

そして、墓地から復活出来るリビングデッドの呼び声を入手!

死者蘇生と合わせて2回の蘇生、戦士の生還もあるのでかなり墓地から復活しやすくなった。

もったいないけど、攻撃の無力化を諦めて、代わりに入れる事にした。

これで随分と戦士系デッキとして出来上がってきたかなと思う。

まあ、連合軍はあえて入れていないけど。

連合を組んだ時のパワーはいいんだけど、減ってくると使いづらいから。


イリーニャのデッキは帝タイプのモンスタービートだったようだ。

トラップマジックも割と少なめで、デッキ捜索(愚かな埋葬など)や、全体破壊(激流葬など)がメインのようだ。

魔法使い族が多いデッキとしてはせめて、ディメンション・マジックを入れるように言っておいた。

まあ、相手をするのがかなりめんどいデッキになるだろう。


あの後、順調に三沢と万丈目のデュエルは三沢が勝ち、万丈目は大海原へと旅立ったようだ。

十代が森で見かけたという話をもとに、万丈目の捜索に向かったりもした。

レッド寮の面子だけかと思ったら、明日香と取り巻き2人の3人娘も同行したので、結構な人数になったが、

結局サルと十代のデュエルがあっただけで、その後ボートが失われている事が分かった。

万丈目には頑張ってノース校に向かってもらい、サンダーとして華麗に復帰してほしいものだ。


そして、そろそろ冬休みになる。

恐らく、サイコショッカーとのデュエルを冬休みにする事になるのではないだろうか。

俺はタッグフォースから入った口なのであまり期間を意識しておらず4月開始かと思っていたがアニメにおける季節は10月開始らしい。

つまり、いまはもう12月ごろ。

あまりの暑さで授業ができない南のほうではよくある方式なのだそうだ、入学は10月卒業は8月という感じだろうか。

だから夏休みは長い仕組みだ。


だからまあ、冬休みに入るまであまり時間がない事もある。

恐らく冬休みには実家に帰るだろう三沢となんとしても仲良くならねば。

今までが甘かった、これからは授業後待ちかまえるしかあるまい。

そして、授業後俺は出来るだけさりげなく見えるように気をつけつつも、

三沢のほうに半分走って近づいていった。



「三沢ちょっといいか?」

「ん、どうかしたか?」

「放課後時間があるな付き合ってくれないか」

「何か事情があるのか……?」

「そんなに深い話しじゃないが、ちょっとな」

「……わかった」



そうして、三沢と連れ立ち、人通りの少ない森の近くまで来た。

三沢は俺に不信そうな顔をしている。

まあ当然だろう、行きなりあまり仲がいい訳でもない男に呼び出されたのだから。

漫画版なら明日香のピンナップ等で釣る事が出来るのだが、アニメでは釣れるのは万丈目のほうだ。

そこで、俺は最近のDPをつぎ込んで魔術師系のパックを買いあさっていた。



「三沢、お前はデュエル博士と呼ばれるほど研究熱心だと聞いている。

 この前のデュエルでは万丈目を破り、今や破竹の勢いだ。

 出来ればデュエルをしてもらいたいと思ってね」

「買いかぶられたものだな、今の俺は十代を倒す7番目のデッキを研究するので忙しい。

 出来ればその後にしてほしいんだが」

「デッキ調整をするにも、誰かと闘ったほうがいいだろう?」

「後にしてくれと言って……!?」

「デュエルしてくれるならこのカードを譲ろう」

「なっ、このカードは黒魔導師クラン!?」



そう、三沢は白魔導士ピケルを所持している事はアニメGXのセブンスターズ編において明らかになっている。

しかし、黒魔導師クランのほうはどうか?

OCG化したのは2005年だが、ピケルの事を考えるとこの世界においては前からあるカードなのだろう。

故に頑張って探してみた所手にいれる事が出来た。

しかも、三沢が所持しているという話は聞かない、両方持っていればいろいろネタになりそうなものだ。

どっちにしろ、まあ、表向きは取り繕うんだろうが……。



「そっ、そんな応用の効かないカードはいらない」

「嘘をつけ、元々この手のカードはロックバーンに入れれば活躍を見込める。

 あえてそういう態度に出るのは自白しているようなものだぞ?」

「むっむぅ……」

「了承ととっていいな?」

「くそっ、わかった。一度だけだぞ?」

「分かっているさ」

「ヨシカツ、お前の事も俺は研究している。カイザーを残りライフ250まで追い込んだ男。

 一部では十代と合わせてオシリスレッドの双璧と言われている」

「あいつほど派手なデュエルも、強力な引きも持っていないがね」

「分かっているさ、だからこそ俺達のようなタイプはタクティクスを磨く。

 君のデュエルは、地の属性、能力が安定していて耐える力に優れる。

 ならば俺のデッキは風! 相手の動きより先に決着をつける!」

「へぇ、どんなデッキか楽しみだ」



三沢がアニメにないデッキで来るとは。

まあ、埋もれたデッキだけに、強力なデッキかどうかは分からないが。

三沢の事だ良く回してくるはずだ、一体どんなコンボをしてくるんだ?

これは楽しみだ。



「「デュエル!」」


佳克:LP4000  三沢:LP4000



「俺のターン、ドロー!

 俺はドラゴンフライを守備表示で召喚」

ドラゴンフライ:効果モンスター/星4/風属性/昆虫族/攻1400/守 900


「ターンエンド」



あえてトラップを伏せてこない。

攻撃して来いという合図だな。

まあこれも、モンスター破壊系のマジックがほとんどないこの世界ならではではあるが。

はっきり言って地砕きとか地割れはレアでなかなか手に入らない。

トラップも一応破壊系のトラップはあるがやはり入手確率は極端に低い。

スターダスト・ドラゴンすら一発で葬れる次元幽閉なんか伝説級に手に入りにくいだろう。

全くない訳ではないが、気にする必要がない程度と言うのが今の現状だ。



「俺のターン、ドロー!」



ふむ、今回の手札は……。

荒野の女戦士:効果モンスター/星4/地属性/戦士族/攻1100/守1200

荒野の女戦士:効果モンスター/星4/地属性/戦士族/攻1100/守1200

荒野の女戦士:効果モンスター/星4/地属性/戦士族/攻1100/守1200


あるェー?

なんでリクルーターが全部手札に来てるんだよ(汗

しかもそれ以外のモンスターがいないし……。

手札事故ってほどでもないが、めんどくさいなあおい。

後はエネコンと突進、鎖付きブーメランが来てるな。



「俺は荒野の女戦士を召喚!」

荒野の女戦士:効果モンスター/星4/地属性/戦士族/攻1100/守1200


「バトル! 荒野の女戦士でドラゴンフライを攻撃! ウエストランドスラッシュ!」

「ドラゴンフライが戦闘で破壊された時、墓地から効果を発動!

 攻撃力1500以下の風属性モンスターをデッキから特殊召喚する!

 俺は二枚目のドラゴンフライを特殊召喚!」

ドラゴンフライ:効果モンスター/星4/風属性/昆虫族/攻1400/守 900



リクルーターの面目躍如かね、これじゃ、ダメージを与えられない。

まあ、ある程度覚悟はしていた事だ、それよりは重要になるのは次のターンどういったモンスターが来るかだ。




「俺はカードを2枚伏せてターンエンド!」

「俺のターン、ドロー!

 俺はドラゴンフライを生贄に疾風鳥人ジョーを召喚!」

疾風鳥人ジョー:効果モンスター/星6/風属性/鳥獣族/攻2300/守1400


「風属性モンスターを生贄にして疾風鳥人ジョーの召喚に成功した事により、効果発動!

 全フィールド上のトラップマジックカード全てを手札に戻す! アスラティックツイスター!!」

「くっ!?」

「これでお前のトラップ・マジックは発動できない。

 そして、風属性モンスター一体を墓地から除外し、風の精霊ガルーダを特殊召喚!」

風の精霊ガルーダ:効果モンスター/星4/風属性/鳥獣族/攻1600/守1200


「バトル! 風の精霊ガルーダで荒野の女戦士を攻撃! 突風穿孔撃!」

「くっ!」

佳克:LP4000→LP3500


「墓地に行った、荒野の女戦士の効果を発動!

 攻撃力1500以下の戦士族、地属性モンスターをデッキから特殊召喚できる!

 俺が特殊召喚するのは翻弄するエルフの剣士!」

翻弄するエルフの剣士:効果モンスター/星4/地属性/戦士族/攻1400/守1200


「ならば、疾風鳥人ジョーで翻弄するエルフの剣士を攻撃! ストームブレイド!」

「グッ!?」

佳克:LP3500→LP2600


「だが、翻弄するエルフの剣士は攻撃力1900以上のモンスターとの戦闘では破壊されない!」

「流石だ、しかし、いつまでもつかな? カードを一枚伏せてターンエンド!」



流石三沢だ、こっちのトラップやマジックを奪ってから攻撃とは。

突進を使う事も出来たが、使った所でダメージが少し減るだけ。

多少ダメージを食らってもカードを残す方を俺は選択したが、

それに、攻撃順が逆になれば、モンスターは全滅していた。



「俺のターン、ドロー!」



ドローしたのは、装備魔法巨大化。

早々と来たが、さて、どう使うか。

この巨大化は、ライフが相手より低いと攻撃力が元々の数値分UPする(倍になる)。

という効果と共に、ライフが相手より多いと、攻撃力が元々の数値の半分下がる(半分になる)。

というデメリットがある。もちろんデメリットも使い方次第でメリットに変えられる。

だが、問題なのは倍の攻撃力として装備し、攻撃する事でライフが逆転するというもの。

そう、装備時に倍になっても、優勢になれば半分になる。


例をあげれば、翻弄するエルフの剣士に装備した場合、今は攻撃力が1400の倍の2800となる。

だがライフ差は1200しかないのだ、疾風鳥人ジョーを破壊すればライフ差700になる。

だから、三沢のターンに移り、もう一体モンスターを召喚された場合。

ガルーダで自爆特攻されると、ライフ差は逆転、攻撃力は1400の半分の700になる。

簡単に戦闘破壊されるだろう。

その辺りの見極めがこの装備魔法使用の肝だ。



「バトル! 俺は、翻弄するエルフの剣士でガルーダを攻撃!」

「攻撃力はガルーダのほうが上だぞ!」

「もちろんわかっているさ! 速効魔法突進! エンドフェイズまで攻撃力が700ポイントアップする!」

翻弄するエルフの剣士:攻撃1400→攻撃2100


「行くぞ! 精・剣・斬!」

「そう来たか……」

三沢:LP4000→LP3500


「更に2体目の荒野の女戦士を守備表示で召喚!」

荒野の女戦士:効果モンスター/星4/地属性/戦士族/攻1100/守1200


「カードを一枚伏せてターンエンド!」



実は俺がガルーダを先に倒したのには訳がある。

さっきはああ言ったが、実の所ガルーダの特殊能力の前には多少の攻撃力は意味をなさない。

相手ターンのエンドフェイズ、表側表示の相手モンスターの表示形式を変更できる。

つまり、守備表示にされてしまうので、自爆特攻以前に、普通に戦闘破壊されてしまうのだ。

かといって、巨大化を装備してガルーダを破壊すれば、なんとライフ差がゼロになってしまう。

攻撃力増幅が無くなり、疾風鳥人ジョーに普通に攻撃を受けるだろう。

使い時には気をつけないとな。



「エンドフェイズにチェーンして発動! 速効魔法、サイクロン!

 ガルーダの特殊能力を発動させないため、カウンターでもないのに速効魔法まで使って来るとはな。

 となれば当然、その伏せカードは翻弄するエルフの剣士を保護するものだろう。

 ならばそのカードは破壊させてもらう!」

「まいったな……」



俺が伏せていたカードは、鎖付きブーメラン。

これを装備すれば、翻弄するエルフの剣士の攻撃力は1900となり、実質戦闘破壊されなくなる。

ついでに相手を守備表示にできるすぐれものだ。

しかし、それを見越してくるとは流石は三沢、元の世界でもデュエリストやれるんじゃないか?


「俺のターン、ドロー! 手札からブレードフライを召喚!」

ブレードフライ:効果モンスター/星2/風属性/昆虫族/攻 600/守 700


「こいつこそ、地属性に対するメタモンスター。

 その能力は、風属性モンスターの攻撃力を500ポイントアップし、地属性モンスターの攻撃力を400下げる!」

疾風鳥人ジョー:攻撃2300→攻撃2800

ブレードフライ:攻撃600→攻撃1100

翻弄するエルフの剣士:攻撃1400→攻撃1000

荒野の女戦士:守備1200


「更に、装備魔法、明鏡止水の心を発動! ブレードフライに装備する!

 これで、ブレードフライは戦闘や対象モンスターを破壊するカードの効果では破壊されない!」



装備魔法、明鏡止水の心。

攻撃力1300以上のモンスターに装備すると自壊する。

その代わり、1300以下の攻撃力のモンスターは戦闘でも効果でも破壊されない。

弱点はいくつかあるものの、厄介なカードだ。

ブレードフライが場に出ている限り、地属性のモンスターはほとんど使えなくなる。

それを見越してと言う事なのだろう、偶然の部分が不思議と感じられない固いデュエルだ。



「ブレードフライでは荒野の女戦士の守備力1200を抜けないからな、あえて破壊しない。

 代わりに、翻弄するエルフの剣士にはじっくりとダメージを通してから消えてもらうぞ!」

「む……」

「先ずは、疾風鳥人ジョーで翻弄するエルフの剣士を攻撃! ストームブレイド!」

「ぐっああッッ!!!」

佳克:LP2800→LP1000


「更に、ブレードフライで翻弄するエルフの剣士を攻撃! アームズスラッシュ!」

「くぅ!」

佳克:LP1000→LP900


「ブレードフライの攻撃力は1100、よって、翻弄するエルフの剣士は戦闘破壊される」



なんてこった、見誤った。

確かに、三沢のやっているコンボは大したものじゃない。

どれもありふれたコンボに過ぎない、ただ、タイミングがいい。

俺のカウンターを予想したかのような動きをする。

三沢は強いとは思っていたが、ここまでとはな……。



「カードを一枚伏せてターンエンド」



三沢の手札は残り一枚、ここまで俺を追い詰めておきながらまだカードを残している。

単なる事故カードの可能性もあるが、三沢がそんな重いカードをデッキに入れるとは考えにくい。

つまり、伏せた一枚はかなりの自信があるカードということになる。



「俺のターン! ドロー!」



今の時点で俺が逆転するには、ある程度まとまった強さのモンスターカードがいる。

もしくは……逆転の発想もあるか……。

引いたカードは異次元の女戦士……これならブレードフライの影響は受けずに済む。



「三沢、流石だな……この手札でお前を破れるのかまだ自信が無いぜ」

「だが、やるつもりなんだろう?」

「当然だ、速効魔法発動! エネミー・コントローラー!

 その第二の能力を発動! 荒野の女戦士を生贄に、疾風鳥人ジョーのコントロールを得る!」

「チェーンしてトラップ発動! ゴッドバードアタック!

 疾風鳥人ジョーを生贄に、フィールド上に存在するカード2枚を破壊する。

 俺が選択するのは、荒野の女戦士とエネミーコントローラー!」

「やっぱり張っていたか……」

「ああ、強力なモンスターは利用されやすいからな」

「だが、お前の場にはもうブレードフライしか残っていない!

 俺は異次元の女戦士を召喚!」

異次元の女戦士:効果モンスター/星4/光属性/戦士族/攻1500/守1600


「くっ、異次元の女戦士は光属性、ブレードフライには影響されない……」

「更に! 装備魔法巨大化を異次元の女戦士に装備! その攻撃力は元々の攻撃力の倍になる!」

異次元の女戦士:攻撃1500→攻撃3000


「異次元の女戦士でブレードフライを攻撃! 無限・次元斬!」

「くぉぉぉぉ!!?」

三沢:LP3500→LP1600


「ターンエンドだ」

「俺のターン、ドロー!」



今の俺と三沢は手札が同じ枚数のようなものだ、とはいえ俺は荒野の女戦士を出すのは……。

なんというか、俺の方が先に手札切れを起こしている。

十代のチートドローを別にすれば、基本手札負けした事は少なかった。

理由は簡単だ、融合の使い手が多かったからだ。

どうあがいても、融合を使うデッキは手札消費が激しく、長期戦に向かない。

対して俺のデッキはそんなご大層なコンボはない。

結果的に手札が負ける事はあまりなかった、だが三沢もまた融合等は使わず堅実に戦うデッキ。

つまり、戦術で負けていると言う事になる。

デッキに関しては凄い差があるとも思えないしな……。



「俺はブレードフライを守備表示にし、更にドラゴンフライを守備表示で召喚」

ブレードフライ:攻撃1100→守備700

ドラゴンフライ:効果モンスター/星4/風属性/昆虫族/攻1400/守 900


「カードを一枚伏せてターンエンド」



「伏せカードか……」

「この伏せカードを対策しない限りこのターンでは倒せないぞ」

「やって見るさ! 俺のターン、ドロー!」



俺が引いたカードは……。

マジックカード守備封じ!



「これは、俺の引き勝ちかな」

「何!?」

「マジックカード守備封じ! ブレードフライを攻撃表示に!」

ブレードフライ:守備700→攻撃1100


「なるほど、しかし甘いぞ!」

「む!?」

「トラップ発動和睦の使者! このターン戦闘でモンスターは破壊されずダメージも受けない!」

「3体目の荒野の女戦士を守備表示で召喚し、ターンエンド」

荒野の女戦士:効果モンスター/星4/地属性/戦士族/攻1100/守1200


「ふう、危なかった……前のターンで引いてなければやられていたな」



だが、これで三沢の手札がゼロになり、場に残るトラップマジックは明鏡止水の心のみとなった。

後は引き次第だが、勝負を賭けるなら早い方がいいだろう。

もっとも、このターンをしのぎ切れるのかはまだ分からないが。


「俺のターン、ドロー!

 ふっ、その荒野の女戦士は攻撃してくれという合図かい?

 その手には乗らない、俺の引いたカードはハリケーン、次にモンスターが来ればどうなるかな?」

「わざわざ宣言してくれる訳か……ありがとうよ」

「この状況から逆転出来るなら君は本物だ。頑張って見てくれたまえ。

 俺はブレードフライを守備表示にし、ターンエンド」

ブレードフライ:攻撃1100→守備700


「全くプレッシャーかけてくれやがって。

 俺のターン! ドロー!!」



この状況で強欲な壺とは……やはり、土壇場でのツキはこの世界に来てからかなり上がっていると言う事だな。

元々の引きが悪くてもそこそこの戦績が残っているのはこのおかげだ。

理由は分からないけど感謝するぜ、だから……。

次の引きもたのむ!



「マジックカード発動! 強欲な壺! デッキから2枚ドローする!」

「土壇場で引いてきたか」

「そして、速効魔法発動、サイクロン! 明鏡止水の心を破壊する!」

「くっ」

「更に、荒野の女戦士を攻撃表示にし、そして鉄の騎士ギア・フリードを召喚!」

荒野の女戦士:守備1200→攻撃1100

鉄の騎士ギア・フリード:効果モンスター/星4/地属性/戦士族/攻1800/守1600


「だが、ブレードフライの効果は受けてもらう!」

荒野の女戦士:攻撃1100→攻撃700

鉄の騎士ギア・フリード:攻撃1800→攻撃1400


「バトル! 鉄の騎士ギア・フリードでブレードフライを攻撃! 鋼鉄の手刀!」

「くっ」


ブレードフライはあっさりと崩れさる、所詮は虫か。

守備力も700しかないしな、攻撃力が低下していようとギア・フリードの敵じゃない。



「ブレードフライが破壊されたことにより、攻撃力が元に戻る!」

荒野の女戦士:攻撃700→攻撃1100

鉄の騎士ギア・フリード:攻撃1400→攻撃1800


「そして、荒野の女戦士でドラゴンフライを攻撃! ウエストランドスラッシュ!」



ドラゴンフライも守備力は800に過ぎないのであっさりと崩れ落ちる。

もっとも、ドラゴンフライはリクルーター、何を呼んでくるかによって押しきれるのかどうかが決まる。



「俺は女忍者・ヤエを特殊召喚!」

女忍者・ヤエ:効果モンスター/星3/風属性/戦士族/攻1100/守 200



三沢が特殊召喚してきたのは……うん、ネタキャラだね。

お尻のエロさは異次元の女戦士をもしのぐけど、攻撃力は……。

まあ、トラップマジックを手札に戻す効果は悪くないけど、このタイミングで呼んできたという事は。

もう残ったモンスターに1500クラスの攻撃力のモンスターがいないということか。

遠慮はいらないな。



「止めだ! 異次元の女戦士で女忍者・ヤエを攻撃! 無限・次元斬!!」

『おぉぉぉ!!』

『キャァー!?』

「くぉぉぉぉぉ!?」

三沢:LP1600→LP0


「なかなか楽しいデュエルだったぜ!」



中途半端ながら、決め台詞はこれで行こうと最近思っている。

まあ、いいのがあればまた変える予定だが。

っと、目の前で膝をついている三沢を放置しちゃいけないな。



「……まさか有利なデッキのはずなのに負けるとはな」

「有利なデッキを組むのもいいが、一撃必殺の能力のないデッキは逆転負けしたりするから気をつけたほうがいいぜ?」

「それはもしかして一番君の事をいっているのか?」

「さあな、ただ、仲間が欲しいと思ってな」

「仲間?」

「そう、こういう事を話し合えるようなね。俺にはあまりいないんだよ」

「そうか……なら、いいかもしれないな。だが、次は勝つ!」

「俺も負けるつもりはないぜ?」

「メタだけでなく、一撃要素も入れて見せるさ」



どうやら、三沢の自信はかなり回復してきたようだ。

まあ、元々敗北にめげるタイプではない。

むしろ、彼は叩かれて伸びるタイプだろう。

叩いてくれる人がいないとそのまま空気化してしまうんだろうが……。



「所でクランのカードなんだが……」

「ああ、やるよ。元々お近づきの印だし」

「そうか!」

「よせ、大の男がカード一枚で頬染めるな!」

「うっ、そんな事はない!」

「あるだろうに……」

「そんな事はない!」

「わかったよ……兎に角、これからもよろしくな」

「ああ!」


これで空気化しないなんて言えない。

俺も一緒に空気化する可能性のほうが高いかもしれない。

まあ、それはそれでいいんだが。

とはいえ、ある程度は戦績を確保したいな、卒業後のために。

だが、十代を見捨てるわけにもいかないか……。

この先一体どうなるのか、かなり不安だな(汗




あとがき

とうとう初期のメインメンバー全員とデュエルをしました。
勝ちにするか負けにするか迷ったんですがね、
負けると三沢に認めてもらえない気がしたので、勝たせてみる事にしました。
風のデッキは想像ですが、なんらかそういうデッキはあるはずですしねw



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