どうも、ヨシカツっす。

前回の神楽坂戦で又目立ってしまった俺は知名度を不動のものとしたようです。

曰く、オシリスレッドのくせに遊城十代の次にやるデュエリストだそうで……長いわ!


それから、やりくりターボが島内でもはやるようになりました。

ギミックが使いやすいものが多いので入れ込みやすいし、ドロー加速もなかなかになるしね。

基本フリーチェーンだからトラップマジックの破壊に強く、決まれば大量ドローになる。

一度十代が試してみた所、3ターン目ほどで手札に悪夢の蜃気楼、ゴブリンのやりくり上手3枚、非常食が揃い。

一発で13枚ドローするという恐ろしい結果を見る事になった。

その後どうなったかって?

融合モンスターの大量召喚、そして、融合解除なんかも同時に発生して、1ターンキルでした(汗)

十代はこれではちょっと詰まらないからと、ゴブリンのやりくり上手を封印しました。

確かに、十代限定で禁止にしたいカードではあるな……。


対して俺は神楽坂戦後、デュエルでギミックがそろわず、ゴブリンのやりくり上手を単体で使う事が多い。

もう少しやりやすくしないといけないなと感じている。

ただ、非常食は使い勝手がいい、リビングデッドの呼び声で呼びだしたモンスターを生贄召喚等した場合、

リビングデッドの呼び声が残ってしまい場を圧迫した場合や、無駄にはってしまった永続罠や魔法、

異次元からの帰還や魂の解放が単体しか来ないまま追い込まれたり使用に困るトラップやマジックを伏せれば、

ライフ回復に役立てられる。

他にもバトルや召喚反応型のトラップならチェーンして発動する事で回復する事も出来る。

そもそもライフ4000しかないのだから、1000の回復でも割とありがたかったりするのだ。


だから、コンボのやりやすさも上げるため、ゴブリンのやりくり上手と非常食をもう1枚づつ追加した。

その代わり、いずれ制限になる増援を2枚から1枚にする事にし、なぜか誰も引っかかってくれない落とし穴も外す事にした。

モンスターのほうは、ダーク・ヒーロー ゾンバイアを手に入れたので、投石部隊と入れ替えた。

攻撃力2100のレベル4アタッカーと言うのは美味しい、多少デメリットはあるがいざという時使い勝手はいい。


早乙女レイが編入し、ブルー寮に侵入した事件、結局十代に惚れて帰って行ったのを微笑ましく見送った。

今現在灯台は一人十代が崩れ去っている状況だ、見えなくなるまで手を振っていたのが原因か?

むしろ十代が何であんなに落ち込んでいるのかがわからないんだが……。



「どうしたんだ? 将来美人になりそうじゃないか?」

「恋愛はよく分かんねーし、あんな小さい子相手に恋愛できるかよ!?」

「今はそうかもしれないが、後5年もすれば……」

「っていうか、お前もイリーニャがいるだろ」

「俺は可愛いと思ってるぞ? 恋愛対象としちゃ子供だが」

「妙に前向きだなヨシカツ、お前もデュエル好きじゃないのか?」

「デュエルも好きだが、恋愛はな……。

 もてたいと思った時には女性から疎遠になってるってのが相場なんだよ……」

「なんだか実感こもってるな……」



いやまあ……もてた事が無い人間だからねー俺は(汗)

こっちの世界に来てからは戸惑う事ばかりだが、好かれると言う事はうれしいものだ。

最もそれだけ女性も己をむき出しにしてくるので、重いと言うのも分かるんだが。

十代はその重さを受け止められるほど成長していないんだろう。



「アニキー!」

「んっ、どうしたんだ翔?」

「はぁ、はぁッ! 大変なんだよアニキ!

 ノース校との親善デュエルの代表にアニキが選ばれるかもしれないんだ!」

「ノース校ってどこだ?」

「デュエルアカデミアは幾つか姉妹校があるんだよ!

 その一つで一番北にあるからノース校っていうんだ!」

「すっげぇ! そこにもデュエリストが沢山いるってのか! 行ってみてえな」

「だから、そのノース校との親善デュエルの!」

「でもまだ選ばれたわけじゃないんだろ?」

「まっ、まあそうだけど……多分アニキか三沢君に決まるんじゃないかって」

「へぇ、どうなるか楽しみだな!」

「まったく、お前はデュエルの事になると元気になるな」

「あったり前だろ! 俺はデュエルが大好きなんだぜ!」

「知ってるけどな……」



全く現金な奴だよ……。

元気を取り戻した十代の後ろを翔が追いかけていく。

ハネクリボーがたまに出現しては十代に何か話しかけているようだ。

俺にはくりくりしか聞こえないがな。



「そう言えば……あの時、神楽坂はどうして……」
 


一瞬だけふわりと落下速度が緩んだ神楽坂、あれは偶然とは思えない。

何か特殊な力が働いたのか?

それとも……。

いつの間にか、灯台から暫く歩いた先にある、神楽坂とデュエルをした橋の下。

岸壁になっているその場所に来ている自分がいた。


すると、眼鏡を掛けた少女がふらりと歩いてくる。

服装は緑を基調にした、ハイネックのノースリーブとスパッツ。

かなり知的な印象のする少女だが、明らかにデュエルアカデミアの生徒じゃないな。

しかし、なぜか見た事がある様な印象がある……どういう事だ?



「貴方、精霊が見えるのね?」

「……唐突だな、もし見えたとしたら何かあるのか?」

「いいえ、ただ珍しい存在だというだけ」



囁くような声だったが、不思議と耳に届く。

その目は俺をまっすぐ見据えていて、しかし、その瞳に感情の光はない。

何か俺の事を観察しているだけというような、透徹した印象のある瞳だ。



「何故ここに来たの?」

「ただの散歩さ、オシリスレッドは暇なんでね」

「ふぅん」

「君は? デュエルアカデミアの生徒には見えないが?」

「私? そうね……研究者よ」

「施設の研究者なら白衣を着ているものじゃないか?」

「今日はOFFだから」

「そういうものかね……まあいい、じゃあな」

「ええ、近いうちにまた会いましょう」



最後にふわっ、と一瞬だけ頬笑みの表情を見せたように思えた少女は、身をひるがえして去って行った。

俺自身も橋の上に戻る最中だったが、どっちに向かったのか気になり振り向いてみるともうそこには誰もいなかった。

もしかして、あれも精霊か? そう思ったが、あえて首を突っ込もうとは思わなかった。

そもそも、そんな事を考えても答え等でないのだから。



「ちょっと、そこの君!」

「えっ、俺っすか?」

「そうだ! 君だよ君!」

「はい……?」



登った所で人に呼び止められた、俺はその人を見て絶句する。

テニスのユニフォームを着た男……テニス部長じゃないか!?

確か、名前は綾小路ミツルだっけ?

でも部長で通ってしまう、それくらいに濃いというか名前よく覚えてたな俺。



「今の美しい女性は誰なんだい!?」

「え?」



あれ?

てっきり精霊かと思っていたけど、部長に見えるってことは普通の女性なのか?

しかし、部長はついこの間まで明日香のフィアンセを主張していたと思ったが……。

明日香とさっきの少女との比較してみると、ちょっと冷徹そうな所と、胸の大きさは似ていなくもない。

眼鏡で栗毛だからそれ以外はあまり似ていないが、もしかして部長……巨乳マニアなのだろうか?



「この間明日香君の事を青春の汗と一緒に流した僕に新たな出会いが待っていたなんて!

 君! この恋に協力してくれたまえ!」

「えっと、なんというか申し訳ないのですが……俺もさっき会ったのが初めてなんすよ……」



事実、精霊か何かじゃないかと疑っていたくらいだ、相手の事なんて何も知らない。

とはいえ、確かテニス部長って、あんまり人の話聞かなかったよーな……。



「嘘をつくな!! さっき君はかなり親しげに話していたじゃないか!」

「そう言われても……、アカデミアの研究者らしいって話しか聞いていませんよ」

「研究者だって?

 そういえば、アカデミアはデュエルの精霊を研究している機関があるとか聞くけど……。

 なら、名前はなんていうんだい?」

「聞いていません」

「嘘だ!!

 アレだけ親しげに話していたんだ名前くらいは聞いているはずだ!」



あっ、一瞬某同人ゲームのヒロインが言う有名なセリフ”嘘だ!!”が重なって見えた。

こりゃとても言う事を聞いてくれる感じじゃないなー。



「ならばテニスで勝負したまえ!!」

「えー、ちょっと。ここはデュエルでっていう所じゃ……」

「ふっ、前にそう言う事があって、デュエルをしたら卑怯にも相手がルール違反をしてね。

 だからテニス勝負をする事にしている!」

「あーうん、気持ちは分からなくもないですが……」



十代のあの闘い方はある意味ルール違反だよな、九分九厘追いこんで勝ったと思った瞬間逆転負けだもん。

特に部長はデュエルにはかなり自信があったろうから、そういう気持ちも分からなくはない。

とはいえ、この部長の性格も大概だった事も覚えている。

ここで断っても粘着して何度も勝負をかけてくるだろう。

なら負ければいいと思うかもしれないが、負けて名前を知らないじゃすまない。

恐らく俺は研究所に侵入してでも名前を聞き出せという感じで連れて行かれるに違いない。

一芝居うって見せるしかないのか……。



「しょーがないな、教えてもいいですよ。ただしデュエルで負けたらです」

「ふっその手に乗ると思っているのかい? 君も妙なカードを使って闘う気だろう?

 青春に近道はない! 僕はそういう囁きには屈しないぞ!!」

「青春か……いいですねえ、ならこうしませんか?

 部長のライフ、5000対、俺のライフ4000これなら多少カードに差が出ても負けないでしょう?」

「う”、騙されないぞ……それに対抗できるチートカードがあるに違いない」

「ならば6000でどうです?」

「……8000だ! 倍のライフならやってあげてもいい」

「了解しました、そういうのもたまには面白そうですしね」

「ふん、僕は元々カイザーに匹敵するデュエリストだよ。チートカードがないなら負けはしない」

「ということは部長は2年のNO1デュエリストという事ですね?」

「う”っそれは……相性というものがあるからね、ハハハッ……」



あっ、部長遠い目をしている、同年代にも誰か敵わないデュエリストがいるという事だろうか?

それはそれとして、倍のライフか……結構厳しいな。

負けたら研究所を探しあてて潜入しないといけないかと思うと鬱だ……。

バーンカード多いからなー部長は、その辺を何とかしないとやばいな。



「「デュエル!!」」



佳克:LP4000  綾小路:LP8000



「先行は僕がもらう! 僕のターンドロー!!」



あっ、デュエルディスクの先攻後攻決定より先にやりやがった。

そっか、こう言う事も本当にあるんだな……まあ仕方ない、彼は後攻ではやばいデッキでもあるしな。

だが、バーンカード次第では1ターンで4000くらい削り切るからな。

彼がカイザーと同等というのもあながち間違ってはいない訳だ。



「さて、先ずはこのカードだ! マジックカードサービス・エース!

 僕はカードを一枚選択する、このカードの種類を当て、当たればカードは破壊される。

 当たらなければこのカードを除外して君は1500のダメージを受ける。さあ選びたまえ!」

「モンスターカード」

「ふぅん、それでいいのかい?」

「ああ」

「案外意思は固いほうなんだね、でも残念」



部長は白い歯を見せてキランとさせて言う。

ちょっとうざい、体育会系は嫌いじゃないんだが、決めポーズはやめてくれ。



「トラップカード、和睦の使者だ、よって僕はこのカードを除外して君に1500のダメージを与える」

「うっ……」

佳克:LP4000→LP2500




やっぱり、モンスターの有無に関係なく来るダメージは大きい。

1500なんてダメージは初っ端からはなかなか当てられないものだ。

相手が事故らない限りは。

それに、アニメの4000ライフではバーンカードの強力さが思い知らされる。

3回決めれば終わりだもんな……(汗)



「僕はカードを一枚伏せてターンエンドするよ」

「俺のターン、ドロー!」



悪いが、俺は部長のテニスデュエルをある程度知っている。

伏せてあるカードは8割がたレシーブエース。

直接攻撃を無効化して1500のダメージを与える罠だ、マジックシリンダーの下位互換トラップになるだろうか。

モンスターがいても使えるマジックシリンダーはダメージも相手モンスターに寄るが大きい。

だたし、今は制限カードなので1枚しかいれられない。

それ以前に、武藤遊戯のカードなので市販されているかどうか怪しいが。

その代わりとしては悪くないのかもしれないな。


俺の手札にあるのは、

早速来てくれたな、ダークヒーロー・ゾンパイア。

ダーク・ヒーロー ゾンバイア:効果モンスター/星4/闇属性/戦士族/攻2100/守 500


他のカードはトラップマジックばかりか。

おっ、早速非常食が来てるな、これはありがたい。

バーンデッキ相手に回復がないのは辛いからな……。

ならば……。



「俺はダーク・ヒーローゾンパイアを召喚!」

ダーク・ヒーロー ゾンバイア:効果モンスター/星4/闇属性/戦士族/攻2100/守 500


「おいおい、そいつは確かダイレクトアタック出来ないんじゃなかったっけ?」

「まあな、でも壁くらいにはなるだろ?」

「そうかなー? まあいいや、君がそう思うならそうすればいい」

「さらに、3枚のカードを伏せてターンエンド!」



実際問題、次のターンではもうやばいラインに到達する可能性が高い。

かなりの短期決戦を想定しないと勝ち目は薄そうだな。



「僕のターン! 僕は伝説のビックサーバーを召喚!」

伝説のビックサーバー:効果モンスター/星3/地属性/戦士族/攻300/守1000



おうおう、またキラキラしやがって……。

女性相手にやってろよ、俺が見てもイライラするだけだっての。

ウザ度数が上がっていくのを感じるよ。



「攻撃力が低いと思ったかい?

 だけどこのモンスターはダイレクトアタックができるんだ!

 バトル!

 伝説のビックサーバーでダイレクトアタック! ファイヤーサーブ!!」

「ぐっ」

佳克:LP2500→LP2200


「更に伝説のビックサーバーの効果発動、このモンスターはね。

 相手にダメージを与えるとデッキからサービスエースを一枚手札に加える事が出来るんだ。

 そして、君も一枚ドローしてくれたまえ」



部長ノリに乗ってるな、また歯を光らせやがったよ。

実際このデッキなら運が良ければ十分カイザーを倒す事だって出来るんだろうがね……。

もっとも1度だけだろうな、2度目はない。

カイザーも当然次からは、マジックの封殺を図ってくるだろうから。

だが俺のカードにマジックを封じるカードはない。

ともあれ、俺もカードを一枚ドロー、出たのは異次元の女戦士。

バトルは数がものを言うし、丁度いいな。



「……なるほどね」

「またサービスエースを発動するよ。さあ、今度のカードは何かな?」

「マジックカード」

「またまた残念、今度はモンスターカード、ニードルボールだ。

 僕はニードルボールを除外して君に1500のダメージを与える」

「ぐっ!!」

佳克:LP2200→LP700


「おやおや、僕に一度もダメージを与えられないまま終わる気かい?

 流石にそれはちょっと興ざめだなー。

 このカードで終わりになったらすまないね、これも実力の差っていうことで。

 マジックカード、スマッシュエース。

 カードを一枚ドローし、そのカードがモンスターカードだった場合1000ポイントのダメージを与える」



もうすでに勝った気でいるようだ、ドローにそんなに自信があるのだろうか。

だとしても、そのまま終わらせる気はないが。



「じゃあ行くよ、ドロー!

 出たのは2枚目のビックサーバー。よって1000ポイントのダメージ」

「チェーンしてトラップ発動! ゴブリンのやりくり上手!」

「気でも違ったかい、ライフがゼロになるんだ。今さらドローしても」

「更にチェーン発動、速攻魔法・非常食! フィールド上にある2枚のトラップを墓地に送り。

 ライフを2000回復する!」

佳克:LP700→LP2700


「くっ、そう言う事か。往生際が悪いね君……」

「墓地に行ったゴブリンのやりくり上手の効果発動!

 1枚墓地に同名カードがある事により2枚ドローして1枚デッキに戻す!」

「だが1000のダメージは受けてもらおうか!」

佳克:LP2700→LP1700



「まだまだ有利な事に変わりない、僕はまだノーダメージなんだからね。ターンエンド」

「俺のターン、ドロー!」



さわやかだった部長も倒しきれなかった事におかんむりのようだ。

しかし、さっきターン終了した時は手札が2枚まで減っていたのに、

やりくりターボで+1枚、相手の効果で+1枚ドローで+1枚と既に5枚まで手札が回復している。

ゴブリンのやりくり上手がまた1枚来ているのはお約束という奴か。

さっきライフに変えたリビングデッドの呼び声は少し痛かったが、多分このデュエルでは使わないだろうしな。



「俺は、異次元の女戦士を召喚!」

異次元の女戦士:効果モンスター/星4/光属性/戦士族/攻1500/守1600


「バトル! ダークヒーローゾンパイアで伝説のビックザーバーを攻撃!

 エンディニティ・ミスト!」



一瞬フィールドが霧に包まれ、ゾンパイアがビッグサーバーの背後から現れる。

そして、真っ赤なマントがまるで触手のように伸びてビックサーバーを突き刺す。

ビックサーバーが消滅すると、その一部が部長にも突き刺さりダメージを与えた。



「うわぁ!!」

綾小路:LP8000→LP6200


「ゾンパイアは攻撃終了後に攻撃力が200下がる」

ダーク・ヒーロー ゾンバイア:攻撃2100→攻撃1900


「そして、速攻魔法サイクロンを発動! 伏せカードを破壊する!」

「えっ、このタイミングでどうして!?」

「その伏せカードを仕掛けたターン、モンスターを召喚しなかったでしょう?」

「ばれてたか……破壊されたのはレシーブエースだ」

「やはり、先にダイレクトアタックしてたらやばかったですね。

 というわけで、安心した所でダイレクトアタックに行きます!

 行け! 異次元の女戦士! 次・元・斬!」

「くおお!?」

綾小路:LP6200→LP4700



「カードを2枚伏せてターンエンド」



これで何とかなってくれるならいいんだが……。

まだLPの差は3000ある。

これをバーンデッキ相手にひっくり返すのは結構事だな……。



「僕のターン! ドローだ!

 早速だけど、前回のコンボまた使わせてもらうよ。

 僕は、2体目になる伝説のビッグサーバーを召喚させてもらう」

伝説のビックサーバー:効果モンスター/星3/地属性/戦士族/攻300/守1000


「そして、ダイレクトアタック!!」

「トラップ発動! 迎撃準備!」

「なっ?」

「このカードはフィールド上にいる戦士族か魔法使い族のモンスター一体を裏守備表示にする。

 俺が裏守備にするのは、伝説のビックサーバー!」

「なななな……」



流石に攻撃力300のモンスターを迎撃されるとはあまり考えていなかったのだろう。

だがこれ以上サービスエースをもらう訳にはいかない。

もう1700しかライフが残っていないのだ、サーバーとサービスエースで1800ダメージ。

つまり、終わってしまうからな。



「ならば僕は、さっきドローしたカード、スマッシュエースを使わせてもらう」

「なっ、それの2枚目も来ていたのか……」

「カードを一枚ドローする、ドローしたのは……伝説の柔術家! よって1000ポイントのダメージ!」

「ッ!!」

佳克:LP1700→LP700 


「ターンエンドだ」

「俺のターン! ドロー!」



正直、既にLPが百の桁が整っていない時点でデュースが発動する可能性は低い。

それよりは、次に来る伝説の柔術家の効果が怖い。

しかし手札のカードじゃ……あ。



「俺は、ゴブリンのやりくり上手を発動! デッキから2枚ドローし1枚デッキに戻す」



よしよし、これなら……コンボ的には地味だがな……。

伏せカードの対処がいらないから楽だ。

まあ、結局フルバーンのデッキは手札消費が激しすぎるってことか。



「俺は、ダーク・ヒーローゾンパイアを生贄に、偉大魔獣ガーゼットを召喚!」

偉大魔獣ガーゼット:星6/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0


「このカードの攻撃力は、生け贄に捧げたモンスター1体の元々の攻撃力を倍にした数値になる!

 ダーク・ヒーローゾンパイアの元々の攻撃力は2100、よって攻撃力は4200となる!」

偉大魔獣ガーゼット:攻撃0→攻撃4200


「えっ、おいちょっと待ってくれたまえ!?」

「往生際が悪いですよ先輩、

 バトル! 裏守備のビッグサーバーに異次元の女戦士で攻撃! 次・元・斬!」

「くっ!」


「更に! 偉大魔獣ガーゼットでダイレクトアタック!」

「4200ならまだ……」

「速攻魔法発動! 突進! ガーゼットの攻撃力が700アップ!」

偉大魔獣ガーゼット:攻撃4200→攻撃4900


「行け! グレート・ヴァンピール・クラッシャー!!」

「ちょっ、おまっーーーーーー!?」

綾小路:LP4700→LP0



そりゃまあ、LPが4000以上もあって1ターンで決着をつけられるとは思わないか。

カイザーみたいな凄まじいのでもないのにな。

しかし、数が増えてきたことへの対処はできなかったようだな。

まあそれはそれとして……。



「なかなか楽しい、デュエルでしたよ先輩」

「くそ、くそ、お前なんか大嫌いだ!! うおおーーーーー!!!」


ああ、また砂浜のほうに向けて走って行ったな。

こりゃ……あの人のパターンなのだろうか。



「青春のバカやローーー!!」



なんというか、あの人はあの人で幸せそうだ。

俺から口を出すような事はないな……。

さて、帰るとするか。




あとがき

1500のダメージは美味しいけど、手札コストもあるので普通かもしれんww

今なら、制限なしで使えるかも(汗)



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