どうも、ヨシカツでございますー。

GX世界転生生活も1年を迎え、アカデミアの2年に進級しました。

去年は本当に色々あった……。

ともあれ、1年間でどうにかカード不足も解決の兆しが……。

でも、まだテーマデッキ化は難しいんだがねぇ。


とまあ、脳内独り言がすっかり癖になった俺だが、

進級試験でオシリスレッドからラーイエローに出世(?)した。

ラーイエローといえば、空気化するはずがロリコンになった我が友ミサワっち。

それにモノマネデュエリスト神楽坂なんかがメインだろうか、ゴブリンデッキの2人もいたなそういえば。

他にもいた気がするが、メインでもないので今一把握できていない。

ともあれ、一番重要なのはラーイエローは飯が旨いと言う事だ。

GXのアニメでオシリスレッドとの差を出すためだろう、ブルーほどではないとはいっても、いいものが多い。

定食レベルの食べ物は食堂に置いてあるってことだからな。

それと、毎月のDPの支給も500から3000にアップした。

笑えるくらいの対応の差、ブルーになったらどれくらいになるんだろう?


レッド寮の仲間達にはかなり文句を言われたが、それでも十分な快適空間だ。

なにせ、イエローの寮は2人部屋なのだ、しかもレッドの3人や4人部屋より数段広い。

変わり者と言う事で、今シングルになっていた三沢の部屋に俺が転がり込んだ格好になる。

精霊を憑けている者どうしと言う事でちょうどいいかもしれない。


とはいえ、これからレッド寮は大変な時期に入る。

ナポレオン教頭とクロノス校長代理によるレッド寮廃寮への動き。

このおかげで、何度もレッド寮は崩壊の危機に陥っている。


もっとも、それとは違う、デュエルモンスターズ全体への危機もある。

良くわからない占いを信じてのエド・フェニックスによる襲撃。

エドを裏で操る斎王琢磨の光の結社騒動。


そして、直接関係あるのかは分からないがジェネックス大会。


今年は大きなイベントが盛りだくさん、下手をすると遊戯王の世界なのに死亡フラグが立つかもしれない。

少し慎重に物を考えないといけないな。

ともあれ、今日は1年のデュエルアカデミアの入学初日と言う事で、十代は恐らくエドとデュエルしている頃だろう。

悪いが俺は俺でやる事がある、勝つと分かっている事でもあるしそちらを優先させてもらう事にしよう。


同時に、イエロー寮では歓迎パーティが開かれている。

ラーイエローになった新入生はだいたい参加しているはずだが上級生も含めて100人前後と言ったところか。

良く見ればティラノ剣山とその取り巻きもいる。

レッド寮にはどれくらい新入生が来たのか忘れたけど、GXを見ていた限りでは2年目ではあまり見掛けなかった気がする。


俺としては、折角俺のデッキに宿ってくれた精霊であるアウスを生かせるデッキを組みたいが、

アウスというのは凄まじくシナジーが薄いカードなのだ……。

アニメGX放映時を考えるとと、カードは2005年10月までに発売した物しか売っていない。

禁止カードも2005年9月のものに準拠しているため、死者蘇生が使えなくなり、早すぎる埋葬が使用可能だ。

天使の施しは禁止になったが、強欲な壺はまだ使える、微妙な時期なのだ。


幸いにして、ペガサスとお知り合いになった事で無理やり作らせた新カードである”光帝クライス”や、

精霊の世界に行って取ってきた”神獣王バルバロス”があるが、どちらも普通に考えればシナジーは薄い。

地属性でどうにかバルバロスとアウスは一緒に入れているんだが……。

クライスはどうするべきか……愚かな埋葬を使うかな……。

仕方ない、シナジー無視してでも無理やりデッキに突っ込んでおこう、普通に強いし。

ともあれ、これに普通に売っているカードを加えた、地属性メインだけどシナジーはどうだろう?

というデッキが今の俺のデッキだった、アウスのお陰で引きがいいので結構強いが、デッキ的にはまだまだだ。

シンクロもエクシーズもないし、強力なコンボカードもまだ少ない今の状態では、

メインキャラ達のデッキくらいしかいいデッキがない、しかし、レアなカードが多いので俺には手が出ない。

つまりはそう言う事なのだ。


それでも、今なら互角に渡り合えるんじゃないかと思っている。

十代の鬼引きやカイザー亮のサイバーエンドデッキには対抗し辛いが。

まあ、考えた所で仕方ないだろう。


それに、俺はどうやらティラノ剣山に目を付けられたようだ。

俺の視線に気づいたのだろう、返しの視線で俺にパーティから抜け出すように指示している。

俺は思わず笑みを浮かべて奴についていった。

人けのない裏口、しかし今は俺と剣山と剣山の取り巻き、結構な人数がひしめいていた。



「知ってるドン!

 あんたはオシリスレッドからラーイエローに昇格したっていう天谷佳克(あまやよしかつ)。

 レッドの頃から授業熱心で、カイザー亮、遊希十代らと五分にやりあった。

 2年で5指に入るデュエリストザウルス!」

「へぇ、よく知ってるな……」



5指かどうかは微妙な所だが、確かにそれなりに知名度は得てきたと思う。

もっとも、そんなもの今の三沢の知名度と比べれば大したことはないが。

いや、マジで空気になるはずだったとは思えない知名度だ。

恐らくは、十代や三沢に仕掛ける前哨戦として俺に仕掛けてきたのだろう。



「アンタなら、ティラノ団のアカデミア最初の獲物に相応しいザウルス!」

「そうだ!」

「やってやれ団長!」

「恐竜の凄さを見せてほしいっす!」

「ッ!?」



そういえば、剣山は最初そんな事やってたな。

安定デュエルを脱却したいんだっけか……。

言うほど安定してると思えないけどな。

とはいえ、アニメ効果のジュラシックワールドはOCGとは比べ物にならない、注意は必要だろう。



「俺達が勝ったらデュエルディスクをもらうザウルス!」

「なら、俺が勝ったら、お前の持っている”俊足のギラザウルス”をもらおうか!」

「へっ、アンティかドン。面白いザウルス! 受けて立つドンッ!」



俺のデッキは地属性、恐竜族とは相性のいいものが多い。

特に、生贄として使いやすいギラザウルスは欲しい所だ。

しかしまあ、ドンか……この語尾には萌えんなぁ……。

まあ面白くはあるがw

遊戯王のキャラはこう言うのが多いが、肉体派ギャグキャラというのは初めてだったかもしれん。

さほど印象は強くないが。



「「デュエル!!」」


佳克LP4000  剣山LP4000



「俺のターン、ドロー!」


お、珍しく先攻を取れたな。

手札は、モンスターが、


光帝クライス:効果モンスター/星6/光属性/戦士族/攻2400/守1000

激昂のムカムカ:効果モンスター/星5/地属性/岩石族/攻1200/守 600

メガロックドラゴン:効果モンスター/星7/地属性/岩石族/攻 ?/守 ?

げっ、召喚できるモンスターがいねぇ……。

マジックトラップはどうだ。

神剣−フェニックスブレード、我が身を盾に。

うん、事故ってるなー、ラストの一枚は幸い手札抹殺だ。

やってしまったほうが得だな。



「俺は、マジックカード手札抹殺を使う!

 互いに全てのカードを捨てて、捨てた枚数デッキからドローする!」

「ははーん、手札事故かドン、これなら簡単に勝てそうザウルス」



半目で俺に言ってくる剣山、否定できないけどね!

さて、引きなおしたカードは5枚。

これならいけるか?



「俺は戦士ダイ・グレファーを召喚!」

『トォッ!』

戦士ダイ・グレファー:通常モンスター/星4/地属性/戦士族/攻1700/守1600



「カードを一枚伏せてターンエンド」



まあ、手札抹殺しても、カード1枚ロスするからあまり得とはいえない。

互いの墓地を肥やす上に、相手も手札交換してしまうからだ。

とはいえ最初に変えたならそのデメリットはハンドアドバンテージ分くらいか。

問題は次のターン、アレの効果がどうなっているかだ。

さて、どうなる?



「俺のターンだドン! ドロー!」



剣山はニヤリと言う感じで笑った。

不味いな……、既にコンボの用意が出来ていると言う事か。

とはいえ、流石にここから一撃必殺とはいかないはずだ。

次の俺のドローは重要になってきたな……。



「手札から俊足のギラザウルスを特殊召喚だザウルス!!」

俊足のギラザウルス:効果モンスター/星3/地属性/恐竜族/攻1400/守 400


「なっ……!?」



俺は、ギラザウルスのデメリット効果で光帝クライスを出すつもりだったが、

クライスは復活しなかった……。

つまり、この効果はアニメ効果だと言う事か……。

ギラザウルスの特殊召喚にデメリットどころかコストも無いという事は。

特殊召喚のし放題と言う事だ……。

一瞬俺は呆然となるが、ギラザウルスを賭けの対象にして良かったとも思う。

この効果なら、手札消費以外は気にせず特殊召喚をしまくれる。



「それで次はどうする?」

「分かっているようで何よりだドン!

 俊足のギラザウルスを生贄に、暗黒ドリケラトプスを召喚ザウルス!」

『ギャオオオオオーーーンッ!!!』

暗黒ドリケラトプス:効果モンスター/星6/地属性/恐竜族/攻2400/守1500



当然来ると思っていたモンスターが召喚された。

守備表示貫通型モンスター、だんだんと増えていくが、今は結構珍しいタイプだ。

俺も、結構お世話になった思い出がある、というか、かなり欲しい。





「いくザウルス!

 暗黒ドリケラトプスでダイ・グレファーを攻撃! 怪鳥(けちょう)ォォ!!」

「速攻魔法突進! ダイ・グレファーの攻撃力を700アップ!」

戦士ダイ・グレファー:攻撃1700→2400


「これで、攻撃力は並んだ! 迎撃しろダイ・グレファー! グレートソード!!」

『ウォォォォ!!』

『キシャーー!!』



互いのモンスターは相打ちに終わる。 

低レベルモンスターで高レベルモンスターを潰すのはやっぱ気分がいいね。

だが、今俺は手札アドバンテージで負けている。

次のターンが重要になってくるな。



「クッ、カードを一枚伏せてターンエンドン」

「俺のターンドロー!」



俺の引いたカードは……ぶっ、2枚目のダイグレファーかい!

2枚入れてあったから既に全部手元に来ている事になるな。

どんだけ好かれてるんだよ俺……。



「俺はダイ・グレファーを召喚する!」

『ハァッ!!』

戦士ダイ・グレファー:通常モンスター/星4/地属性/戦士族/攻1700/守1600



「さっきと同じかザウルス!?」

「アニキ頑張れ!!」

「そんな奴に負けないでくれ!!」



やっぱダイグレファー嫌われてるなー、って俺か? 

まあ、どうしようもないし、それに嫌われるのは勝者の常って事にしとこう。

そうでないとやってられん。



「ダイ・グレファーでダイレクトアタック! グレートソード!」

「トラップ発ドン!! リビングデッドの呼び声ザウルス!!

 蘇生するのは、手札抹殺で墓地に行っていたダークティラノザウルス!!」

ダークティラノ:効果モンスター/星7/地属性/恐竜族/攻2600/守1800


「フィールドに異変があったためバトルは巻き戻される。

 ダイ・グレファーの攻撃を中断する」



やられた、大物が墓地に行っていたのは俺だけじゃないという訳だ。

ティラノ剣山ってパワーばかりのデュエリストイメージだがそうとも限らないという事か。

因みにダークティラノは微妙にアニメオリジナルカードだ。

暗黒恐獣という似たようなカードが出ているが、

アニメにする時にトラップマジックがあってもダイレクトアタックが出来る事に気付き急きょ変更したのだとか。

暗黒恐獣は相手フィールドに守備モンスターしか無い時のみ。

つまりトラップマジックがある場合はダイレクトアタックできない。



「カードを一枚伏せてターンエンド」



剣山は俺をにらみつけている、さっきの事がよほど気に障ったのだろう。

ダイ・グレファーがズタボロにされそうな予感が……。



「俺のターンドン! ドロー!!

 ふっ、はっはっは! 来たザウルス!!

 そのまま手札から、フィールド魔法ジェラシックワールド発ドン!!」

「なっ!?」



フィールドがヤシ科の植物で覆われていく、気温が上がったわけではないが熱気がしてくる。

そして、フィールド上の暗黒恐獣が声を上げた。



「このフィールドでは恐竜族、鳥獣族の攻撃力守備力は300ポイントアップだドン!」

ダークティラノ:攻撃2600→攻撃2900



「更に、このフィールド魔法がある間は恐竜族、鳥獣族をトラップの対象に出来ず、

 また攻撃を受けた時に守備表示に変更できるというお得なフィールド魔法ザウルス!!」

「へえ、なかなかいいカードだな」

「やらないザウルス!」



だが、後ろの弟分たちが妙にくつろぎ始めた。

安定した勝利があればこうなると言うものでもないはずなんだが、何がそうさせるのだろう?

正直アニメの説明ではいまいちわからなかったな。

それにまあ、このフィールド魔法は強力ではあるが、ヘルバニアとか、失楽園と比べればね。

それに、虹の古代都市−レインボー・ルインはかなりチートだ。

OCGよりはかなり強い効果ではあるが、それらと比べるほどでもない程度のものだ。

安定感に埋没してしまうという弟分達の気持は正直分からない。



「更に、ハイパーハンマーヘッドを召喚!」

ハイパーハンマーヘッド:効果モンスター/星4/地属性/恐竜族/攻1500/守1200


「ジェラシックワールドの効果で攻守300アップするザウルス!」

ハイパーハンマーヘッド:攻撃1500→攻撃1800


「バトル! ハイパーハンマーヘッドでダイグレファーを攻撃ザウルス!」

「トラップ発動! 鎖付きブーメラン! その2つの効果を同時に発動!

 攻撃をしてきたハイパーハンマーヘッドを守備表示に変更!」

「対象を取るトラップの効果はジェラシックワールドにより無効化されるザウルス!!」

「だが、このカードは装備カードとなり装備したモンスターの攻撃力が500アップ!」

戦士ダイ・グレファー:攻撃1700→攻撃2200


「クッ、だが、自爆特攻で手札に戻す事が出来るザウルス!!」

「何ッ!?」


「行け、ハイパーハンマーヘッド!! ヘッドバンキング!」

剣山:LP4000→LP3600


「グッ……だが!」



自爆特攻、その名の通り自分のモンスターを戦闘破壊させる事で効果発動を狙う戦い方だ。

もちろんそれは……後ろに控えるダークティラノの攻撃を当てる為だろうが。



「墓地に行ったハイパーハンマーヘッドの効果発ドン!

 戦闘で破壊出来なかったモンスターを手札に戻すザウルス! ダイグレファーを手札へ!」

「チッ……」

「そして、ダークティラノでダイレクトアタックザウルス! レックス・ボムッ!!」

「ぐぁァァッ!!?」

佳克:LP4000→LP1100



「カードを1枚伏せてターンエンドン!」



今のはかなり効いた、1回でライフの7割がた持っていかれるとは。

ティラノ剣山のパワーは流石に要注意ってところだな。



「俺のターン、ドロー!」



これは! かなりいいカードを引く事ができたな。

この世界でも使者蘇生が禁止になったので入れておいてよかった。

また禁止になるんだろうけど暫く時間はあるはずだ。



「手札から、ライフを800払い装備魔法早すぎた埋葬を発動する!」

佳克:LP1100→LP300


「くっ……」

「自分で止めを刺すザウルス? 残り300なんて一ひねりドン」

「それはどうかな?」

「!?」


おお、動揺してる動揺してる。

俺の手札は使った早すぎた埋葬も含めて3枚。

このターンで決めるのは難しい……。

さてどうすべきか。



「光帝クライス! 墓地より復活しろ!!」

光帝クライス:効果モンスター/星6/光属性/戦士族/攻2400/守1000


「あれは……すげぇ、キラキラ光るモンスター。ヨシカツのアニキかっけぇ……」


剣山の取り巻きが光帝に見とれている。

剣山も気が気ではないだろう、実際俺はにやりと笑っている。



「何だドン!? その見た事もないモンスターは!?」

「なあに、ペガサス会長と知り合いでね、先行生産されたテストカードの一枚を貰ったのさ」

「なっ……欲しいザウルス!!」

「勝ったらな」

「ッ、早く進めるドン!」

「ああそうだな」



どうやら剣山自身も心を奪われた様子。

もっとも、恐竜デッキとは合わない気もするが。

まあ、俺のデッキでもシナジーは微妙なんだけどね。



「光帝クライスの効果発動!

 このカードは召喚、特殊召喚された時フィールド上のカードを2枚まで破壊する事が出来る!

 俺が破壊するのは、フィールド魔法、ジェラシックワールドと永続トラップ、リビングデッドの呼び声!

 行け! シャイニング・カタストロフィ!!」



フィールド魔法による映像が途絶え寮の裏側に戻る、そしてその場には光り輝く帝の姿。

正直、これだけならデメリット効果も大きいので勝てるかは微妙なんだが。



「なっ!? フィールドががら空きに!?」

「クライスが破壊したカードのプレイヤーは、破壊された枚数ドローする事が出来る」

「2枚ドローするザウルス……」

「更に、光帝クライスは召喚、特殊召喚されたターン攻撃する事が出来ない」

「それでどうやって戦う気だドン?」



俺はニヤリと笑ってやった。

恐らく残っている伏せカードは攻撃反応型だろう。

アニメを考えるなら、攻撃してきたカードを守備表示にする”琥珀の落とし穴”あたりか。



「俺は、手札からマジックカードハリケーンを発動する!

 互いのトラップマジックゾーンにあるカードは全て手札に戻る」

「まさか!?」



そう、俺はハリケーンを取っていた、理由は単純だ、使っても次のターンには元に戻ってしまう。

メリットがはっきりしている時でなければ出来るだけ温存したいカードだからだ。



「だが、トラップカードインシュランスが手札に戻った事で500ライフを回復するザウルス!」

剣山:LP3600→LP4100



本来、十代が剣山を相手に使っていたカードじゃないか。

てっきり琥珀の落とし穴かと思ったが、なかなか面白い手で返してくるな。



「更に速攻魔法、神秘の中華なべ発動!

 光帝クライスを墓地に送り、攻撃力か守備力を選択し回復する。

 俺が選ぶのは攻撃力! よって2400の回復!」

佳克:LP300→LP2700


「そして、再び早すぎた埋葬を発動!」

佳克:LP2700→LP1900


「光帝クライスを復活」

光帝クライス:効果モンスター/星6/光属性/戦士族/攻2400/守1000


「クライスの効果でもう一度クライスと早すぎた埋葬を破壊する! シャイニング・カタストロフィ!」

「一体何がやりたいザウルス!?」

「2枚を破壊した事で破壊されたカードのプレイヤーである俺は2枚デッキからドローする!」

「何!?」



博打気味になってしまったが、

おっ、ギガンテスに、もう一枚は……。

悪くないなこれは。

後は引っかかってくれるかどうかだ。


「墓地から激昂のムカムカを除外し、ギガンテス特殊召喚!」

ギガンテス:効果モンスター/星4/地属性/岩石族/攻1900/守1300


「さらに、ハイパーハンマーヘッドの効果で手札に戻っていた戦士ダイ・グレファーを召喚する!」


戦士ダイ・グレファー:通常モンスター/星4/地属性/戦士族/攻1700/守1600


「俺は墓地から2枚目のダイ・グレファーと光帝クライスを除外し、

 神剣−フェニックスブレードを手札に加える」



なんだか凄く回ってきてるのを感じる。

これならこのターンで決める事も可能か?


「神剣−フェニックスブレードをダイ・グレファーに装備!」

戦士ダイ・グレファー:攻撃1700→攻撃2000


「ギガンテスでダイレクトアタック! ギガス・クラブ!」

「うがぁぁァ!?」

剣山:LP4100→LP2200


「続けてダイグレファーで攻撃! グレートソード!」

「ぬぉぉぉ!?」

剣山:LP2200→LP200


「カードを一枚伏せてターンエンドだ」



後は剣山の引き次第ってところだな。

2枚ドローしている事が問題だ。

1枚バウンスしているし、1枚は元から持っている。

更にドローすれば5枚という事になり、手札アドバンテージでは大きな差となる。

何せ俺0枚だし……。



「俺のターンドン! ドロー!

 マジックカード強欲な壺を手札から発ドン! デッキから2枚ドローするザウルス。

 ふっ、ははは! 前のターンは危なかったザウルスが、今度こそ止めを刺すドン!!」

「ほう」

「手札から始祖鳥アーキオーニスを召喚!」

始祖鳥アーキオーニス:効果モンスター星3/風属性/鳥獣族/攻300/守1300


「更に、マジックカード超進化薬を発ドン!

 このカードは、フィールドの爬虫類族か鳥獣族を生贄に手札から恐竜族モンスターを特殊召喚出来るドン!

 恐竜さんの祖先は鳥だったと言われているドン、その始祖鳥が長い年月を経て今進化する!

 現れるザウルス! 究極恐獣(アルティメットティラノ)!!」

究極恐獣:効果モンスター/星8/地属性/恐竜族/攻3000/守2200



微妙な差だが、OCGでは爬虫類族しか生贄に使えない。

シナジーが少なくなっている分大変ではある。



「そして! マジックカード魂の解放を発ドン!

 墓地にあるダークティラノ、ハイパーハンマーヘッド、暗黒ドリケラトプス、俊足のギラザウルス、

 そして、最初の手札抹殺で墓地に行った猛進する剣角獣を除外するザウルス!」



5枚の除外、なるほど来るか恐竜族のフィニッシャー。

発売はまだ先だった気がするが、彼なら持っているんだろう多分。



「更に、マジックカード、早すぎた埋葬!

 手札抹殺で墓地に行っていたディノ・インフィニティを復活させるドン!」

ディノインフィニティ:効果モンスター/星4/地属性/恐竜族/攻 ?/守 0


「ディノインフィニティは除外されている

 自軍の恐竜族モンスターの数×1000の攻撃力になるザウルス!

 よって攻撃力5000!」

ディノインフィニティ:攻撃?→攻撃5000


「これで終わりザウルス!」

「ああ、そうだな、トラップ発動! 異次元からの帰還!!」

「なっ!?」

「ライフを半分払い、除外されている自軍のモンスターを可能な限り特殊召喚できる!

 俺が召喚するのはダイ・グレファーと激昂のムカムカ、そして光帝クライス!!」

佳克:LP1900→LP950

戦士ダイ・グレファー:通常モンスター/星4/地属性/戦士族/攻1700/守1600

激昂のムカムカ:効果モンスター/星5/地属性/岩石族/攻1200/守 600

光帝クライス:効果モンスター/星6/光属性/戦士族/攻2400/守1000


「まさか!!」

「そのまさかだ! 光帝クライスの効果!

 ディノインフィニティと究極恐獣を破壊!! シャイニング・カタストロフィ!!」

光の奔流の中で両フィニッシャーモンスターは消え去る。

もっとも、こちら側もエンドフェイズまでしか持たないので攻撃は出来ない。



「くっ…2枚ドロー、でももう召喚出来ないドン……。

 カードを2枚伏せてターンエンドン……」



フィニッシャー2体を一気に砕かれた事で流石に剣山も気落ち気味のようだ。

とはいえ次のターンで終わるかどうかは、正にカードの引き次第。



「俺のターン、ドロー!

 俺の引いたカードは……憑依装着−アウス! そのまま召喚!」

憑依装着−アウス:効果モンスター/星4/地属性/魔法使い族/攻1850/守1500


(随分と待たせてくれたものね)



場に出たアウスから声がかけられる。

いわゆるカードの精霊、もっとも一部の人間にしか見えない彼女らは下手に会話すると病院行きである。

俺は無言で頷き、彼女も視線で返す。



「一回目! ダイグレファーでダイレクトアタック! グレートソード!」

「トラップ発ドン! 炸裂装甲! ダイグレファーを破壊するザウルス!」

「二回目! ギガンテスでダイレクトアタック ギガス・クラブ!」

「トラップ発ドン! 琥珀の落とし穴!

 攻撃宣言をしたモンスターを守備表示にし、表示変更出来なくするザウルス!」

「ラストだ! 憑依装着−アウスでダイレクトアタック! 地霊操牙!」

「うわぁぁぁぁ!?」

剣山:LP200→LP0



「なかなか楽しいデュエルだったぜ!」

「負けた……、でも、すげぇ熱かったドン!」



確かに、フィニッシャーが3体も出てくるとは思わなかった。

上手く逆転できたものだと思う。

だが……弟分達は既にいなくなっていた。



「なあ、ヨシカツのアニキ」

「ん?」



ああ、先に俺が倒したから……、妙なフラグが立ってしまったっぽい(汗

これは……十代の戦力ダウンになるんじゃ……。

まあおれ自身戦力のつもりでいる事はいるんだが……。



「これからアニキって呼んでもいいザウルス?」

「まあいいけど、ついて回ったりするなよ。

 俺はアニキ体質って訳じゃないんだから」

「わかったドン! これからよろしくな! アニキ!」



うーん、どうしたものだろう……。

これから妙な方向にいかなきゃいいけど……。







あとがき

あまり上手くネタを絡められなかったかもしれませんが、ティラノ剣山登場ですw
後1話でストック切れなので、その後はせいぜい月2話程度のペースになるかと思いますが、これからもよろしくお願いしますね!



押していただけると嬉しいです♪

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