―――復活の呪文を入力しろ―――
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 ――――――――――――――





悠二
「おい、なんだこれは?」

ゼロ
「なんだって、復活の呪文だが」

悠二
「なんでだよ!?なんで前書に復活の呪文入力スペースあるんだよ!?」

ゼロ
「なんだ貴様。復活の呪文をメモしてなかったのか?」

悠二
「前回のどこにもなかったろ復活の呪文!というか今時こんな前時代的なパスワードシステム搭載してるゲームなんてないから!」

ゼロ
「仕方ない奴だ。では私が入力しよう」

するとゼロはこのシリーズに登場する主要人物と作者の名前を入力する。

悠二
「大丈夫かよ?そんな適当で・・・」

ゼロ
「心配は要らん」





リン転裁判

リインフォース
「異議あり!!」





悠二
「オイィィィ!なんか別のゲーム始まってるぞ!リインフォースさんに何やらせてんだよ!!」

ゼロ
「うるさいな貴様。はいはい、わかったよ。ではもっとマトモなので」

悠二
「好い加減にしろ!!さっさと本編に入れ!!」


フォースクエスト・続きから

Vキング!/2【ふたり】


謎の青年・村木大地の刺客、バグ・ドーパントによって肉体を侵食されていくリインフォースを救うべく、ゼロは幻想郷から現れた黒井悠二と八雲紫と共にミクロ化してリインフォースの体内に突入した。

そして、ウイルス群と戦い瀕死の重傷を負った白騎士に伝言とドラゴンシンフォニーを託され、ゼロ達は覚悟を決めて戦いに臨む・・・!





「ようこそ、ワクチン王国へ」

門を抜けると、そこには同じ甲冑を身につけた衛兵がいた。

「ここから北に行けばワクチン城、東に行けばビフィズス菌村、南に行けば大腸菌村に行けるぞ。だが西の毛細血管の洞窟には気をつけろ。ウイルスの巣窟だ。今のお前達のレベルでは返り討ちに遭うぞ」

そういうと、甲冑姿の門番は口を閉じる。

「え・・・ちょ・・・なにこれ・・・・・・なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

悠二は絶叫して叫んだ。

「なんでアイン先生・・・もといリインフォースさんの体内に甲冑姿の奴等がウヨウヨしてんだよ!?なんで白甲冑の国があるんだよ!?なんで武器屋あんの?なんで宿屋あんの?なんでRPG風なんだよ!?」

とあるツッコミ眼鏡に匹敵する勢いでツッコム悠二。
しかしゼロと紫は余り驚かずにズカズカと前進する。

「あれ?お前ら何所行くんだよ?」
「決まってるだろ?RPGと行ったら色々資金が必要だからな」





*****

カジノ場。

「ってなんでカジノに来てんだよ!?」
「だから資金調達と言っただろ。色々アイテムや装備も買いたいしな」
「いや、そんな能天気いってる間にもリインフォースさんはウイルスに侵食されてんだぞ!」
「まあ落ち着け。貴様もやってみろ、楽しいぞ」
「そんな寄り道してたら本来の目的忘れるだろ!!」

――ポン、ポン、ポン――

「短気は損気よ、悠二。次の町でも”普通の帽子”のままで良いの?」
「なんだよ”普通の帽子”って!?」
「知らないわよ。”鉄の帽子”買えなくても」

さり気にスロットで遊びながら紫がボケる。

「知らんわんなもん!いいから先に進め!!」





*****

教会。

「では、神にコレまでの行いを告白しなさい」

神父が厳粛にそう告げる。

「ってセーブしてる場合か!!」
「なんだ黒井?何が不満だ?」
「知らないわよ。セーブせずに町でて行き成り強敵に出くわしてゲームオーバーになっても」
「あ、そうか。黒井は宿屋でHP&MP全回復させる派か。マメだな」
「こんなとこで一々セーブするお前等のほうがマメだろ!!話進めろっつってんだろ!!」





*****

大通り。

「いいか?さっきも言った通り、こうしてる間にもリインフォースさんは苦しんでるんだぞ。もうちょっと真面目にやれ!」
「では聞くが、貴様は具体的にどうすれば良いのかが理解できるのか?」
「そ、それは・・・」

悠二は口を噤む。

「言っておくがここは我々からすれば完全に敵地(アウェイ)だ。周りの白甲冑共も敵か味方かすらもわからん」
「心配は要らん」

背後から何時も聞いてる女の声。

「彼らは私の手の者達だ」

そこにはリインフォース(猫耳・尻尾・爆乳Ver.)がいた。

「案内するから、付いて来て」
「えぇー!?なんでだ?なんでリインフォースさんの体内でどうして本人登場するんだよ!?」
「まだ無傷のシステム領域があったので、即席で分身を作ってきた」
「というか大丈夫なのか?あんたの身体?」
「貴方達が頑張っているのに、私だけ寝込んでいるのは申し訳ないからな」
「す、すんません。まだ俺達カジノ行っただけで・・・」

悠二はマジで申し訳なさそうにする。

「これより生存している全てのシステムが貴方達のサポートに回るだろう」
「え、まさかコイツらも?」

悠二は回りにいる白甲冑を見やる。

「その通り。彼らは私に元々備わっていたワクチンプログラムが変異したものだ」
「ワクチン?コイツらがか?」
「彼らは私の体内に侵入したウイルスを駆除するのが役目。こうして体内で巣をつくり、私を守るようになったらしい」
「これ本当に守ってるのか?ドラクエごっこしてるようにしか見えんぞ・・・・・・」
「問題ない。彼らにとって貴方方はこの身体(せかい)を救いにきた勇者と認識するように設定した。皆惜しみなくウイルス退治を手伝ってくれるだろう」

リインフォースは顔色一つ変えずに答える。

「まずはワクチン王に会い、話をしよう。彼の協力なしでバグを倒すのは困難だ」
「あ、そういえば俺達、伝言も頼まれていたな」
「そうだったな」

ゼロは託されたドラゴンシンフォニーを抜刀して刀身を眺めた。





*****

そんでもってワクチン城前。
門番に事情を説明し、証拠としてドラゴンシンフォニーを見せると、あっさり通してくれた。

「そういえば二人とも」
「なにかしら悠二?」

唐突に悠二が尋ねる。

「お前と無限さ、何時何所で知り合ったんだ?妙に親しげだけど」
「幻想郷が幻想郷と呼ばれるようになった頃、丁度五百年前ね」
「あの時は観光がてら『欲望』と『謎』を探してネウロと一緒にな」

それなりに返答する。

「ホント、ゼロとネウロが居座った一週間と、二人が魔界に帰ってから一ヶ月、皆希望を喪失して鬱病寸前になっちゃったのよね〜〜。出鼻くじかれちゃったのよね〜〜」

ねちっこく説明する紫。

「鬱病!?なにしたんだよあんた等!?」
「ん、少し調教(あそび)相手になっただけだが」
「オイィィィィ!!いま”あそび”と読んで調教と書いたろ!!隠す気さらさらないぞコイツ!!」

んでもって――――




*****

王の間。

「おぉトントン。死んでしまうとは情けない」

王様の第一声。

「死んでない、勝手に殺すな。というかなんだトントンって?どんだけ簡易な名前だ?」
「次のレベルに上がるまでトントンはあと、1008ポイントの恋愛経験値が必要だ」
「なんだそれは?なんの恋に敗れたら女は強くなるんだ?つーかトントンって誰?」
「スケさんはあと5361ポイントの一夏の経験が必要だ」
「なにそれ?どんだけ一夏過ごしてんだよ!?ってかなんでスケさん!?」

明らかに本筋から離れすぎた会話。

「恋の復活の呪文を聞いていくかね?」
「そんなの聞きたいのは引き摺ってる男だけよ。女は常に新しい恋に一直線よ」
「何時からこのゲーム恋愛RPGなんてジャンルになっているだ?どんだけ昔の想い出に左右されてんだ!」

ゼロは石ツブテを王様に投げた。

「痛い痛い!!心に残るあの娘の言葉がいたい!」
「知らんわ!!」

そして漸く伝言を伝える。

「なんだと?我がワクチン軍がウイルス軍に敗北したと申すか?」

鼻血だしながら王様が問う。

「あぁ。傷ついた騎士がドラゴンシンフォニーと共に託した最期の言葉だ。できればウイルスの魔の手がこの国に迫る前に、王様には逃げ延びて欲しいと」
「しかし恋から逃げると後で後悔するものだぞ」
「テメーもう恋話から離れろ!どんだけ高校二年生なんだよ!?」

やっぱり本筋から離れそうで離れない。

「この国の為に戦ってきた者達を残し逃げる。何故そのようなことができようか?
旅の人よ。この国には古くから伝わる言い伝えがある。”この国に大いなる災い降りかかりし時、異界より、仮面の戦士が現れ偉大なる聖剣によりこの地を救わん”」

王様はRPGにありがちな設定を口にしだす。

「まさかと思うが・・・いや言葉にする必要は無い。滅亡を待つだけの国の為に戦うなどと誰が言えようか?」

「言えようかって全部喋ってるじゃない。あの王様服や髭、なにからなにまで全部白々しいわね」
「まどろっこしいぞスペル●ジジイ。取りあえず敗残兵全員我が下僕として寄越せ。そして宝物庫のアイテムと宝も全部」
「・・・勇者どころか盗賊じゃねーかよ・・・」

ゼロの無理難題な物言いに悠二はあきれ果てる。

「おぉ!戦ってくれるか!やはりそなた等は伝説の仮面の戦士!・・・しかし我が国は戦で疲弊しており、軍を貸す余裕はない・・・」
「やかましい。そこの衛兵二人と貴様がいるではないか。馬車馬のようにコキ使うまでだ」
「おいゼロ、止せって!」

傲岸不遜ぶりに拍車のかかるゼロ。

「・・・では代わりにワクチン王国最強の兵士を一人だけ授ける」
「え、マジでか?」

王様の提案に悠二は少し安堵する。

「出でよ。ワクチン王国のツインドラゴンと恐れられる二強!戦士クローズド、武闘家ダルディウン!!」

王様の呼び出しによって登場してきたのは、



一匹の巨大な山猫と、ヨボヨボの老人だった。



「どちらでも好きな方を連れて行くと良い」
「どっちも要らないんだけどォォォォォォ!!オイィィィ!これの何所がツインドラゴンなんだよ!?どこが最強なんだよ!?つーかなんでクローズドの後ろで王女らしき人物が泣いてるんだよ!?お前コレ完全に王女拾ってきた山猫捨てようとしてるだろ!!」

悠二のツッコミが冴え渡る。

「うぅ・・・連れて、行くの?」
「行かない、連れてかないから!というかこんなデッカイ山猫どうやって連れてきた!?」

王女は安堵の表情を浮かべる。

「クローズドは嫌か。ならお父・・・ダルディウンの方を連れて行くが良い」
「お父さん!?今ダルディウンのことお父さんって言い掛けなかった!?ダルディウンお父さんって呼んだぞ!!」

――ガシッ――

ゼロは王様の胸倉を掴む。

「トンデモないなこの中年。御役御免で役立たずで穀潰しなお父さんの世話が嫌で勇者のパーティーに身売りしようとしたぞ」
「最低な奴ねホント。まずウイルスより先にこいつ駆除したらどう?」

ゼロと紫は冷えたまなざしで王様を見る。

「待って待って!それって誤解、全く誤解!いやホント勘弁してくださいよ旦那。たまに学校の先生をお母さんって呼んじゃうことあるっしょ?アレッス、いやマジで!」
「もう全然王様じゃないぞ、そこらにいるチンピラみたいになってるぞ」

堕落しまくる王様。

「確かに嫁と、お父さんの介護で喧嘩しましたよ。確かに玉子がデカイ猫拾ってきて、喧嘩しましたよ。でもそれとこれとは全然違う「違わんだろ!全部リンクしてるではないか!」

「ホント違うんですって!この二人ね、今でこそこんな姿してますけど、ウイルスに呪いを賭けられてるんです!真理を映し出すという”マジの仮面”さえあれば即元通りです!即戦力になります!是非お試しあれ!」
「なにが”マジの仮面”だ!そういう貴様はマジで堕落した王様、略して”マダオ”だろ!」

すると、

「在るぞ。マジの仮面なら、ここにある」

リインフォースがその手にマジの仮面を持っていた。

「それを何所で?」
「ここは私の体内。探し物など何の苦にもならん。侵食されながらも検索した結果、バグ・ドーパントやバグ・ウイルスは高度な擬態能力を持つという。眼に見えるものだけを信じていては、奴等には勝てない」

リインフォースは説明しながらマジの仮面を被る。
そうするとマジの仮面の眼の部分から眩い眼光が。

「さあ一体なにが見えるのか?クローズドかダルディウムか?それとも別の何かか?」

光は部屋全体を明るくする。
そしてこの光に反応したのは、

「「「ッ!」」」

それは、

「お、王様が!」
「シミの数、半端じゃないな」
「どうでもいい、死ぬほど。・・・あれ待て、王様のシミの数と大きさが増してきてる!?」

シミは王様の服をドンドン黒くしていく。

「中々やるではないか・・・!」

そして服全体が黒くなると、王冠のVの文字がBに変わった。

「まさかこのバグ・ウイルスの擬態を見破るとはな!フッハハハハハハハ!!」

王様に擬態していたウイルスは高笑いする。

「って、おい!これがウイルス?服が白から黒に変色しただけだろ!」
「悠長なこと言ってる場合か!ワクチン王国の王様が既にウイルスにやられているということはつまり・・・!」
「「ッ!!」」

悠二のツッコミにゼロと紫は気付く。

「そう。助けを求めこの国に足を運んだようだが、一足遅かったな。既にこの国は王を始め、衛兵は勿論!・・・お父さんも・・・王女・玉子も・・・・・・全て黒甲冑一色よ!!」

語ってる間にも、ワクチン王国の民全てが黒甲冑のウイルスとなって迫ってくる。

「我等は全てを喰らう。全てが黒甲冑になるまで、喰らい尽くす!!」

王様ウイルスは自信満々だ。

「フッ、やって見ろ。ただしその頃には、あんたらは八つ裂きになってるだろうけどな!変身ッ!!」

【SKULL】

悠二はロストドライバーを装着し、スカルメモリをインサートして骸骨の戦士・仮面ライダースカルに変身する。

「変身」

【HENSHIN】

紫も黄金のカブティックゼクターを呼び出し、右手首のライダーブレスにセットして黄金の神速闘士・仮面ライダーコーカサスに変身した。

「よし、私も「待てゼロ」・・・なんだリインフォース?」
「今イーヴィルに変身すれば、バグの侵食が加速的に進む。代わりにそのドラゴンシンフォニーを」

するとどうだろうか。
ドラゴンシンフォニーからは神々しい光が洩れている。

「その聖奏剣(せいそうけん)・ドラゴンシンフォニーは余りにデータ容量をが大きく、一振りしか創れなかったが、あらゆるウイルスの特性を瞬時に自動検索し、そのウイルスを消去(デリート)するのに最も有効な特性に変化する優れものだ」

――バシュゥゥゥゥ!!――

説明を受けた直後、ゼロは刃を振るって十人近くのウイルスを簡単に消去した。

「これは良い。魔力を無駄遣いせずに済むな」

どうやら気に入ったらしい。

【SKULL・MAXIMUM DRIVE】
【MAXIMUM RIDER POWER】

「スカルパニッシャーーー!!」
「ライダーキック」

スカルとコーカサスも必殺技を発動し、その場に居た半分近くのウイルスを駆除する。
しかしこの国にいるウイルス全てを相手にしていては日が暮れてしまう。

「一旦引き上げるぞ」
「させるかぁぁーーーー!!」

王様ウイルスが跳んでくる。

「貴様らは此処で死ぬのだッ!!」
『ミャァァァァ!!!!』

――ガブッ!!――

すると山猫=クローズドが王様ウイルスに噛み付く。
リインフォースは素早くマジの仮面をかぶり、眼光をクローズドに浴びせる。

「マジの仮面よ、真理を導き出せ!我を守る比類なき戦士に、再び剣を!」

リインフォースがそう告げると、クローズドは光に包まれる。

「な、なんだあれ?山猫が・・・・・・人の姿に」
「人ではない、あれこそが・・・!」

――ドガァァァァァン!!――

突如起こった大爆発。
それによって部屋にいや全てのウイルスが消し飛ぶ。

「あれこそが、数多のウイルスを駆逐し、私の体内の平和を守り続けた最強のセキュリティプログラム。正真正銘、本物の・・・・・・ワクチン王だ」

爆煙が晴れ、あらわになったワクチン王の顔は、

「ッ!?・・・・・・ぜ、ゼロォォォォォォ!!!??」





*****

王国の町並み。

「クソー何所行った?」
「探せ!乳毛の根分けてでも探し出せ!」

なんか最低な単語を交えながらゼロパーティーを捜索するウイルス達。

「・・・・・・・・・行ったようだな」

それを建物の陰でみるワクチン王。

「主殿。何れここも気付かれます、一度体制を立て直しましょう。大腸エリアが最適かと、あそこは迷路だ。身を隠すなら打って付けです」

それを間近でみるゼロ。

「ワクチン王。我々は逃げるために来たのではない。戦いに来たんだ」
「やはり私のボディプログラムを改竄してあんな山猫の姿に変えたのは貴女でしたか。私がウイルスと戦い討ち死にしないように」

ワクチン王の顔をマジマジと見るゼロ。

「貴方に死なれては困る。来るべき戦い時のため・・・そう、今この時まで、貴方には生きて貰う必要があった」


――ガシッ――


いきなりワクチン王がゼロの胸倉を掴む。

「さっきからなんなんですか?いくら主殿の婚約者といえど、雑菌だらけの顔を近づけないでください。殺菌しますよ」
「すまんすまん、かなりイイ男がいると思ってな・・・ってんなわけないだろォォォォ!!」

――ガシャァァァン!!――

ゼロはワクチン王にアイアンクローをかまして後頭部を壁に叩きつける。

「私の顔でくどいコスプレしおって。なんだその鎧甲冑は?なんだそのマントは?なんだその装飾剣は!?」

「お、おいリインフォースさん。なんでワクチン王がゼロと同じ容姿を?」
「バグの影響で突然変異した私のシステムは全て、私の記憶や思考の影響を色濃く受ける」
「ということは?」
「私を守るセキュリティプログラム・ワクチンは、なにより強い存在でなくてはならない。故にゼロがモデルに選ばれてもおかしくは無い。・・・つまり、最強の二人がそろったと言う訳だ」

リインフォースの説明が終わると、ゼロとワクチン王の喧嘩もストップする。

「そうか、貴方が私の起源(オリジナル)・・・。でもここまで人格データが違うとなると、性格は高く評価されてないようですね」
「なに?」

ゼロは眼を細める。

「当たり前ですよね、こんなドSじゃ。・・・・・・言っておきますが、主殿の体内を守護するのは私のお役目。貴方達の出る幕はないと思ってください」
「フン、それは私のセリフだぞ」





*****

同時刻。
バグ・ドーパント本拠地。

その最重要箇所では・・・。

『それで、彼奴等の動向は?』
「ハッ!今現在、ワクチン王と合流し、このウイルス城に向っている模様です」
『そうか、ではもうお前は下がって良い」
「はい、承知しました」

命じられたまま、ウイルスはバグ・ドーパントが居を構えし、魔窟の根源たる混沌の間から出て行く。

そして、その部屋でドッシリと威圧感を駄々漏れにする、混沌を象徴するような禍々しいフォルムを黒と紫で彩ったバグ・ドーパント。

『フッフッフ、彼奴等が来たところで、オレには勝てん・・・!フフフフフ、ハーッハハハハハハハ!!!!』

それから、数分間、ウイルス城にはバグ・ドーパントの高笑いが響いていた。

『ハハハハハッてゴホゴホッ!!・・・・・・む、咽ちまった』



フォースクエスト、次回へ!

次回、仮面ライダーイーヴィル

V&Eの伝説/聖【ゆうしゃ】

「この『欲望』はもう、私の手中にある・・・」

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