集結するAtoZ/悪【しびと】


ゼロたちは街に散らばり、まだ人体に挿入されていないメモリを捜索し、少しずつだが順調に成果を伸ばしていた。
そして一気に三本のメモリを回収したとき、ゼロたち仮面ライダーは奴等との邂逅を果たすのだ。

「じゃーん!高校生ルートで見つけちゃいましたぁ!」

風都イレギュラーズのクイーン&エリザベス。
彼女達は風都の学生達に随分顔が利くらしく、この短時間で三本のT2を回収してみせたのだ。

回収されたのはACCEL(アクセル)KEY(キー)BIRD(バード)のT2メモリ。

「AとKとBのメモリかぁ。人とメモリは惹かれあうっていうから、何か意味があるのかもしれないね」

亜樹子はそういっていたが、正にその通りであろう。
何しろゲスト出演している人達に準じたのだろうし。

「・・・・・・・・・」

【QUEEN】

「あ、クイーンお前!メモリをパクろうとしたな!」

クイーンが隠し持っていたT2クイーンメモリは、クイーンの体と反応し合い、今にも体に挿されようとしている。

「メモリと呼び合ってる!」
「とりあえず、取り上げるか」

と、ゼロが片腕一本でクイーンからメモリを取り上げる。
すると、後方から妙な寒気が・・・。

「・・・・・・・・・成る程、奴さん自らのお出ましか」

ゼロが後ろを向いて見たのは、バイクに跨った女と黒人の男だった。

「皆さん、私は貴方達にとってどんな人間に見えますか?」

黒人の男は満面の笑みでそう質問した。

「え?善い人じゃないの?」

亜樹子がそう答えた瞬間、

「ハッ!やはり何年経とうがダニはダニのままで進歩がないな!ことの本質を全く理解していない!」

黒人は笑顔から蔑みの表情となっていた。
そんな黒人と、横に居るクールな女にゼロはこう挨拶した。

「初めまして、というべきかな?羽原レイカ、それにDRよ」
「知ってるんなら、この先の展開はわかるわね?」
「憎き魔人の同族よ!絶対悪が為にある水の龍の力で溺死しろ!」

DR(ディーアール)と呼ばれた黒人は水色のガイアメモリを起動させて手の甲のコネクタを出現させる。
レイカも同じように赤いメモリを起動させ、鎖骨あたりのコネクタを露にする。

【AQUA】
【HEAT】

「ヒートだと!?」

翔太朗は驚いた。
レイカの使うT2が、Wの使うものと同種類品だったのだから。
驚いてる間に二人はメモリを投げ、意思があるように戻ってきたメモリがコネクタに挿しこまれることにより変身する。

炎を連想させる赤い体色に女性らしい体型をした熱き記憶のヒート・ドーパント。
水色の体色に水の龍をイメージした姿、水流の記憶のアクア・ドーパント。

「「きゃあああああ!!」」

それをみたクイーンとエリザベスは逃げ出してしまう。
だがある意味ソレは好都合だ。

『フフ・・・!』
『フン!』

ヒートとアクアは炎弾と水弾を発射してゼロたちの目をくらました。
そしてヒートは自前のバイクで疾走。
アクアは空気中の水素と酸素を結合させて大量の水分をつくり、その水流を操って水をスケボーのように乗りこなして低空飛行するかの如く移動していく。

「フィリップ!」
「リインフォース!」

二人はドライバーを装着。

「「変身!」」

【CYCLONE/JOKER】
【MAGICAL/LEADER】

二人はWとイーヴィルに変身してハードボイルダーとイビルホイーラーに乗ってあとを追う。

それなりのスピードだったので、追い始めてから数分程度で、ヒートとアクアに追いつく。

『来たわね』
『さあ追って来い』

もっともアクアもヒートもそれくらい予想していたようだが。

――バシュバシュバシュバシュ!!――

ヒートとアクアは先ほどどうように火炎弾と水撃弾を何発も撃ち込んで行く。
しかしWとイーヴィルは手馴れたバイクテクニックでそれを難なくかわしていく。
勿論攻撃がかわされることくらい向こうは承知済み。
本当の目的は・・・・・・。

「やってるやってる!」
「手筈通りね」

四人の異形の通過を見る二人。
クネクネとしたオカマの泉京水(いずみ きょうすい)と、イブニングドレスの巨乳美女のジェニュイン。

「序盤戦の開幕に・・・」
「ワタシ達もそろそろ、行こうかしら」

【LUNA】
【CHARM】

T2を起動した二人はメモリを前方に投げた。
そしてメモリは例の如く勝手に二人の方へと飛んで行き、T2ルナメモリは京水の額、T2チャームメモリはジェニュインの豊満な胸に谷間に挿しこまれていく。

「きたぁ・・・!」
「ウフフ・・・!」

そして、

『キタキタキタキタキタァァ!!』
『オホホホホホホホ!!』

京水は黄色い体色に長い触手を伸ばした幻想のルナ・ドーパント。
ジェニュインは桃色の体色にグラマラスな体型で、手には殺傷性抜群の鞭を持った魅惑のチャーム・ドーパントとなった。

『いーってらっしゃーーい!!』
『御行きなさい、下僕(ジュニア)たち』

ルナは腕をふり、チャームが鞭を振るうとバイクに跨ったマスカレイド・ドーパントとアント・ドーパントの一団を幻影として出現させた。

Wは後ろからくる八体のドーパントを垣間見て、

「まさかミュージアムまで絡んでるのか?」
『違う。こいつらはメモリの力で創られた幻想だ』
『確かにそうだな』
「マスカレイドは兎も角、アントまでここにいるはずがない」

そう、アントメモリはビギンズナイトの時、ダークネスリーダーの暴走で全てブレイクされたはずなのだ。
かつてとあるハッカーはこういった。
”追いながらにして追われるとき、敵はもっとも脆くなる”。

まさに今の状況の事だ。
だがWとイーヴィルには通じない格言だ。

「目障りだな。先に片付けるぞ」
「おうよ!」

Wとイーヴィルはバイクの進行方向を反転させてマスカレイドたちのほうにむかっていく。
その内、一体のマスカレイドとアントがバイクの前輪を上げながら体当たりしてこようとしているのを眼にし、大胆にも二人のライダーはバイクから飛び降りてその二体の黒バイク後輪に・・・!

「オラァ!」
「ハアァ!」

回し蹴りをいれた。

『『おあああああ!!』』

それによって黒バイクから放り出された二体は哀れにも消え去る。

そこからバイクに乗りなおして一気にトンネルに入ると、

「邪魔だ!」
「うせろ!」

トンネルないでさらに二体をリタイアさせた。
そしてトンネルを出ると、一般車両がいるなかでの戦いとなる。

――パンパンッ!――

マスカレイドの一体が拳銃で車両のタイヤをパンクさせ、ライダーと衝突させようとするが、イーヴィルもWもそこで終わるほど安くはない。
バイクで思いきりジャンプして切り抜けたのだ。

【HEAT/TRIGGER】
【SONIC/BLASTER】

――バンバンバンバンッ!――

そこからヒートトリガーとソニックブラスターにチェンジすると、トリガーマグナムとブラスターキャノンを発砲し、後続してくるマスカレイドとアントを一体ずつ攻撃して倒す。

【CYCLONE/JOKER】
【MAGICAL/LEADER】

基本形態にもどり、マシンを走らせる。
すると残った二体ずつのドーパントが前後からライダーを挟み込もうとする。
そしてマスカレイドとアントたちが黒バイクから飛び立って攻撃しようとすると、イーヴィルもWも己がマシンを斜めに傾けた状態で跳躍させて、まず前方にいるマスカレイドとアントを倒し、そして広報にもいたマスカレイドとアントには蹴りをくらわせる。

「悪いな」
「先を急ぐのでな」

といってWはハードボイルダーを、イーヴィルはイビルホイーラーを走らせた。



そして、ヒートとアクアが人気の無い廃工場地帯でとまると、

【CYCLONE/TRIGGER】
【MAGICAL/BLASTER】

当然のように追跡者が左半身を変化させて狙いを定めてくる。

『しつこいわね・・・!』
『確かに鬱陶しい』

【CYCLONE・MAXIMUM DRIVE】
【MANTIS】
【EVIL/BLASTER・MAXIMUM DRIVE】

Wはトリガーマグナムにサイクロンメモリをインサートし、イーヴィルはマンティスフォンと合体したブラスターキャノンでツインマキシマム。

「『トリガー!エアロバスター!!』」
「『ブラスターマンティスアウト!!』」

トリガーマグナムから発射される一際強力な風の弾丸。
ブラスターキャノンから発射される刃状の魔力の弾丸。

この二つのマキシマムはヒートのバイクとアクアの足元に命中した。

『『タアァァアア!!』』

だがアクアもヒートもただでは引き下がらない。
マシンを失い、脚部にダメージを食らわされても、Wとイーヴィルに蹴りと体当たりをしてバイクから引き摺り下ろしたのだ。

そしてヒートとアクアはそのまま肉弾戦にもちこむ。
武器が銃火器となっているいじょう、今の形態で戦うのは少し辛い。
メモリ換装の機会を狙っていると、

「おぅらあああああ!!」
「フフン♪」

棍棒をWにぶち当てようとしたのは、頭にバンダナを巻いていて服の上からでもわかる筋肉質な男、堂本剛三(どうもと ごうぞう)
もう一人は、金属製の巨大な大鎌でイーヴィルを切り裂こうとした白人の美形な優男、テラだった!

「チッ!増援か・・・」

イーヴィルが舌打ちしていると、剛三もテラも巧みな棍棒捌きと鎌捌きで、トリガーマグナムとブラスターキャノンを手から叩き落とした。

「このヤロッ・・・やる気か!」

Wは剛三、イーヴィルはテラを掴んで向こう側の材木置き場にぶん投げた。
剛三はダイナミックに着地したが、テラは自分の顔を護るように腕を組んで着地する。

「立て。貴様等ならこんなもの屁でもないはずだ」

イーヴィルの言葉どおり、剛三もテラも楽勝で立ち上がった。
体にも大した怪我はないらしい。

「あー良かった。この大事な美しい顔に傷がつかなくて」
「なんなんだこいつら?人間なのか?」

テラの余裕さに、Wは戦慄めいたものを感じる。
すると剛三は崩れた材木のなかに埋もれたものを見つけ出し、拾い上げた。

「ハハハハハハ!!漸く出逢えたぜぇ!俺のメモリィ!」
「なら、一緒にやるかな?」

【METAL】
【GROUND】

二人はT2を無造作になげる。
剛三はいきなりジャージを脱いで上半身裸になると、背中にコネクタにメモリが勝手に入り込んでいく。
テラの方もメモリが勝手に彼の頬へと入り込んでいった。

そして、剛三は全身が金属で出来ているかのような鋼鉄の闘士のメタル・ドーパント!
テラは全身から刃が生えて土に塗れた土竜(モグラ)の如き地面のグラウンド・ドーパント!

「今度はメタルかよ!」
「しかも、血族たちのメモリも・・・!」

イーヴィルとWが呟いていると、

『Wと同じメモリばかりが、ワタシ達のもとに集まるなんて!』
『まさか、こいつはルナ?』
『全くもって皮肉なものよね・・・』
『こっちは・・・ジェニュイン?』

ルナとチャームが登場し、フィリップとリインフォースが言い当てる。

『テメェらはもう引っ込んでろってことだろうぜ!』
『大人しく埋葬されてくれないかな?美しく死化粧を整えてね』
「ふん、どうかな?」
「墓穴にもう一度埋まるのは貴様らだ」

【HEAT】
【METAL】
【SONIC】
【KNIGHT】

【HEAT/METAL】
【SONIC/KNIGHT】

腕力と防御に秀でたヒートメタル、高速性に特化したソニックナイト。

「いくぜ!」
「ハッッ!」

今此処に、二対六という圧倒的に不利な戦いを始まった。

『先手はこちらが貰うぞ!』

リインフォースがそう宣言する。

【EVIL/SONIC・MAXIMUM DRIVE】

「『ハァアアア!!』」

イーヴィルはベルトのマキシマムスロットでツインマキシマムを発動し、超高速移動を行う。

――ザシュザシュザシュザシュ!!!――

『『きゃああああああ!!』』
『ああああぁぁぁあああん!!!』
『『『ぐおおおおああああ!!』』』

次々と切り刻まれ悲鳴をあげるドーパント達。
イーヴィルも「やったか?」と思う。
しかしそれはぬか喜びにすぎない。

『甘いわね!』

――パァァン!――

「な、なに!?」

チャームによって背後から攻撃されるイーヴィル。

『天まで届け!!』

――バチンッ!――

「ウおぁああ!」
『やった!当たったぁ!』

さらにはルナによって叩かれるW。
そう、イーヴィルが斬ったのはルナとチャームがつくりあげた幻惑にすぎなかったのだ。

『コラ立てェェ!』
『おねむには早いよ!』

メタルとグラウンドはイーヴィルとWを無理矢理立たせ、メタルは右手に持ったメタルクローで、グラウンドはさっきと同じ大鎌で二人の体にダメージを与える。
そして向こう側に投げ飛ばす。

だがこれで終わるようなイーヴィルではない。
ここは廃工場地帯=廃棄されたのは木材だけではない。大量の金属もそんざいする。
ゆえにイーヴィルは近くにあった鉄骨を手当たり次第ドーパント達に投げつけた。
それも彼らの足の踏み場がないほどに。

「魔界777ッ能力・・・城壁の苔(イビルサラウンダー)

人差し指と親指にはさまった小さな球状の物体。
手から離れると同時に、それは幾つモノ小さなモノへと分かれて散らばり、鉄骨に張り付いたすると、


――ビシュルルルルルルル!!!――


鉄骨からは肉食猛獣のような植物が生えだし、ドーパントらを攻撃しだした。
城壁の苔(イビルサラウンダー)はエサとなる金属を外敵から護る魔界の植物なのだ。

『鬱陶しいわねこの雑草!!』

ヒートは両の手に特大サイズの火炎を発生させて当たり一面にバラ撒いた。
勿論味方にはあたらず、敵性植物にのみ命中して燃やし尽くす。

「こいつら・・・強い・・・・・・!!」
「くッ・・・(この状況を切り抜けられる能力は・・・)」

イーヴィルが魔界能力の知識と記憶を引き出していると、

――ビュウウゥゥゥゥゥウウウン!!――

上空からあの緑色の竜巻が現れてWを連れ去っていった。

――ピカァァアアアァァァァン!!――

『ッ・・・この術式と魔力の波長――――』

さらにはイーヴィルの足元には魔法陣が光を帯びて描かれだし、それ以上は有無を言わさずに転移させてしまった。

『あぁ・・・行っちゃった〜』
『あの駄犬め・・・余計なことを・・・』

ルナは残念そうに、チャームは腹正しそうにしていた。



そしてWとイーヴィルは・・・。

――ビュウウウゥゥゥゥン!!――
――ピカアアアァァァァン!!――

彼らに助けられた。

『サイクロン・・・?』
『ワイズマン、か・・・?』
『『・・・・・・・・・』』

きかれても、風のサイクロン・ドーパントと賢者のワイズマン・ドーパントは無言で去ってしまった。





*****

園咲家の食堂。

「街が、騒がしいようだね」
「なんでも、テロリストまがいの連中が動いてるとか?」
「新しい血族込みってのがまた・・・・・・」

家長の琉兵衛の言葉に、若菜と大地はそうこたえる。

「いよいよ牙を剥いてきたか・・・あの女・・・!」

琉兵衛はなにやら意味深な発言をした。




*****

地下ガレージ。

「検索開始」

リインフォースは記憶の書を片手に次元書庫にアクセスしていた。

『調査項目は、敵の正体。ファーストキーワードは”大道克己”。セカンドキーワードは”傭兵”。サードキーワードは”新しい血族との同盟”』

本がどんどん絞られていく。
が、リインフォースはそこで最期のキーワードを口にする。

『ファイナルキーワード、”復活”』

そして最期に残ったのは、Dead Body。

『死体・・・か』

リインフォースはその本を読み、情報を伝えた。

「死者の兵士、ということか?」
「この地球でそれほどの技術が?」

照井は兎も角、ディアンは疑わしげに言った。

「そうだ。大道達はNECRO(ネクロ)-OVER(オーバー)・・・通称NEVER(ネバー)と呼ばれる存在だ。特殊な薬品やクローニング技術によって死者の蘇生を行い、刀剣や銃弾を用いて急所を貫かれてもすぐさま回復するタフさを備え、死体であるが故に運動能力のリミッターも外れている」

リインフォースはページに浮かんでくる文章を読み上げる。

「かつてはミュージアムのガイアメモリとで競争を行ったが、貧弱で普通な人間だろうとメモリ一本で手軽にドーパントになれるというガイアメモリの特性に比べ、NEVERは一人を強化蘇生するのにも手間がかかるという点と上級ドーパント程の実力を出せなかったが故に敗退したらしい。しかし彼らはプロジェクトが凍結されたあとも、世界中で実践と調整を繰り返して来た」

「そんな・・・新しい血族のドーパントだけでも厄介なのに・・・!」
「もしそんな奴らがメモリ使って暴れだしたら・・・!!」
「・・・風都はお終いだ・・・」
「これは逸早く対策を練らなければ・・・!」

ヴィヴィオと亜樹子とフィリップには焦燥感。
翔太朗には絶望が浮かんだ。




*****

風都タワー。
それはこの風都の住人にとってシンボルといえる風車型の発電タワー。
今日のイベントに集まった人たちが喜びの笑顔を花開かせている裏で・・・・・・奴らは動いていた。

まず最初に車でタワーの地下に到着すると、途中経路にいた警備員を完膚なきまでに叩きのめした。

克己はナイフによる戦法。
レイカは格闘術。
剛三は棒術でのパワーファイト。
京水はどうでも良さげなのは得意の鞭でぶちのめしたが。・・・・・・

「男前じゃない!」

とか言いながらイケメンに毒牙をかけようとしたりしていた。
そして、

――バンバンバンッ!――

「ゲームオーバー」

NEVER最期の一人、芦原賢(あしはら けん)は特技の銃撃を行っていた。

一方新しい血族は・・・。

「・・・・・・・・・」

シックスはなにもせずにただ歩いているだけ。

「退けダニどもが!」
「美しくないね、君らの象徴(アイコン)は」
「ごめんね。・・・悪いけど、死んで」
「道を開けなさい!偉大なる絶対悪のお通りよ」
「火火火火火火火火火ィィ!!燃えろ燃えろォ!!景気良くなぁ!!」

彼の指先が道を開いていた。



そんでイベント会場では、

「はい皆さん!明日は皆さんお楽しみの風都タワー花火大会です!」

――パチパチパチパチパチパチ!!――

司会の女性の説明に盛り上げる客達。

「じゃあふうとくんと写真を撮りたい人、手を上げてぇ!」

「ハイ!」
「はい!」
「ハァイ!」
「はぁい!」
「はーい!」
「ハーイ!」

これに対しては希望者が殺到する。
老若男女を問うていないところからすると、単にジンクスだけでなく、ふうとくんというキャラクター自体の人気も匂わせる光景である。

しかし、

――バンバンッ!!――

銃声。
静まり返る客たちが振り返ってみたのは、一個の拳銃を上方に向けて発砲したシックスと、その後ろにいる5本指とNEVER。

「「「「「きゃああああああああああ!!!!」」」」」
「「「「「うわああああああああああ!!!!」」」」」

当然のことながら客たちを含めたその場の『人間』が皆風都タワー外へと逃げ出してしまう。
たむろしていた邪魔者を追い出すことに成功した彼らは、風都タワーの上層中枢へと侵入していった。

「ここが俺たちの聖地になるのか?」
「あぁ。ここほど相応しい場所は無いよ。風都にとっても、ミッドにとってもね」

克己とシックスは不気味にそういった。




*****

地下ガレージ。

「NEVER・・・新しい血族・・・あんな残忍至極極まる連中を、ずっとマリアさんたちは追っていたのか・・・・・・」
「はぁ・・・今頃どうしているのやら・・・?」

フィリップとリインフォースは回収したT2メモリとアナザーT2を並べながら思い悩んでいた。
すると、

――ピリリ、ピリリ!――

マンティスフォンに電話がかかり、リインフォースがでると、

『少しいいかお嬢さん?』
「アダム捜査官・・・?」

電話をかけてきたのはアダムだった。

『調査機関と管理局から増援が到着することになった。集合場所に指定された風都タワー開発予定地に来てくれ。無論、回収したメモリごとな』

これがリインフォースとフィリップにとっての、悪夢の始まりと言えた。





*****

風都タワー開発予定地。
集められたメモリを持ってきた一同は、人気が全くないここにきていた。

ちなみにメンバーはゼロ・リインフォース・ヴィヴィオ・御霊・翔太朗・フィリップ・亜樹子・照井・ディアンといった感じだ。

「マリアさん!」
「アダム捜査官!」

存外に早く姿を現した二人。

「「・・・・・・・・・」」

しかし、その二人の視線の先は、

「「「「「「「「「・・・・・・ッッ」」」」」」」」」

NEVERの大道克己と、新しい血族のシックス。

「お前は・・・!」
「大道克己・・・!」
「よぉ!・・・兄弟」

「「「「「「「「「・・・・・・???」」」」」」」」」

一同は克己の言葉に首を傾げる。

「お前のことだよ、フィリップ。運命的に誕生した科学の怪物。俺たちは同じ・・・化物だ」
「フィリップは化物じゃねぇ。死人のお前らと一緒にすんな」

翔太朗は静かなれど怒気を燃やして反論する。
すると今度は、

「やぁ、初めましてだね、魔人・無限ゼロ君」
「あぁ、初めまして」

シックスがゼロに挨拶してきた。

「先に言わせて貰う。君の妻の命は、我々が頂く」
「ッッ・・・・・・いきなり私の機嫌を最高潮に不快にさせる悪意的発言だな」
「フフフ、ありがとう・・・最高の褒め言葉だよ」

ゼロもシックスの発言に怒りを燃やす。

「今から君達に見せてあげよう。君らのいう死人と悪意・・・・・・NEVERと新しい血族の力をね」

シックスは黒いアナザーT2、克己は白いT2メモリ。

「お前らもドーパントか?」
「違う。私たちは・・・!」
「仮面ライダーだ!」

克己はロストドライバー、シックスはシングルドライバーを装着。

【ETERNAL】
【IMMORTAL】

ガイウィスパーは発声され、メモリはスロットにインサートし、スロットが展開され、

「「変身・・・!」」

【ETERNAL】
【IMMORTAL】

変身した。

白いボディをしていて、仮面にはEの字を横倒しにしたような触覚と∞を描くような黄色の複眼。上半身と右上腕と左太腿にスロット付きのコンバットベルトを装備し、青いグローブといういでたち。そして黒いマント=エターナルローブを身に纏っている。

黒いボディをしていて、仮面にはIの字型の一本角に紫色の一つ目。
上半身と左上腕と右太腿にスロット付きのコンバットベルトを装備し、血に染まったグローブをはめて、白いマント=イモータルローブを纏っていた。

「「仮面ライダー」」

二人の悪のライダーは異口同音の後、

「「エターナル/イモータル」」

同時に名乗った。

永遠の名を持つ白い悪魔。
黒い脳細胞を持った不滅の絶対悪。

最恐にして最悪の存在が、今此処に並び立った。

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