騎士設定


紅蓮騎士・狼姫(ロキ)
輪廻が鎧を召喚し現出する、真紅の魔戒騎士。
魔戒剣は幅広かつ両刃の大型長剣の「断罪剣(ダンザイケン)」となる。目と魔導火の色は黄金。
口元を隠すように長いマフラーを巻いて背中に垂らしており、女性らしい細身でシャープな姿をしている。騎士としての紋章はつぼきり型。
装着者の輪廻が魔術使いと魔戒法師の素養を併せ持つため、剣術に魔術と法術を組み合わせた独特の戦闘スタイルを取る。
後にレヴィロンとの決戦で”黄金騎士・狼姫”となり、鎧がそのまま黄金の状態で固定されたために称号は正式な黄金騎士となった。
尚、聖家は鎧と剣を継ぐことで初めて一族の当主を名乗ることができ、一千年の歴史の中で輪廻は三十代目にあたる。
輪廻曰く、ロキという称号の意味は旧魔界語で「愛」(独自設定)。

響赫(キョウカク)
狼姫の召喚する魔導馬。
その名の通り、メタリックレッドの装甲で全身を覆っている。青い鬣と尻尾、一本角が生えており、ユニコーンを連想させる姿である。
蹄音によって狼姫の断罪剣を「断罪退魔剣(ダンザイタイマケン)」へと強化させる能力がある。

黄金騎士・狼姫
一千年もの間「狼姫の称号」を受け継いできた祖先の英霊たちが輪廻に力を与え、さらには狼姫の鎧を新たな聖杯として英霊の魂を取り込んだことで発現した形態。
鎧の色は今迄の紅蓮から絢爛な黄金へと変色し、口元を隠すマフラーは真紅のマントへと変化している。額と胸に菱形の紅い宝石が埋め込まれている。目の色は鋼、魔導火の色は虹。
英霊エミヤの魔術を継承した結果、異端の投影魔術を行使することが可能となり、サーヴァントや伝説級ホラーとも対等以上に渡り合える実力を身に着けた。
無論、魔戒剣もより強力な物に変化しており、断罪剣から十字架の形状をした「英霊剣(エイレイケン)」へと進化を果たした(通常状態の魔戒剣の鞘と柄は黒から紅に変色している)。
そして、騎士の紋章もつぼきり型から短剣符型に変化している。
最終話では英霊剣と月光剣のを二刀流で使用することから「二刀使いの黄金騎士」とも呼ばれている。

天雅(テンガ)
狼姫が”黄金騎士・狼姫”へと覚醒したことに呼応して、響赫が進化した姿。
真紅の身体は黄金となり、緑色の鬣と尻尾が生えている。
蹄音によって”黄金騎士・狼姫”の英霊剣を「七聖英霊剣(シチセイエイレイケン)」へと強化する能力がある。
更には馬体から一対の長大な翼を生やした天馬となり、空を自在に駆ける力を持つ。

魔導輪ヴァルン
聖家の当主が代々受け継ぎ、彼女らの相棒で在り続けた魔導輪。壮年の男性らしき人格を内包し、渋い声音と口調で話す。縦長の一つ目と三日月のように裂けた口が特徴。
特別な方法で錬金されており、影に質量を付与して自由自在に操るという、他の魔導輪や魔導具には無い能力を有している。
輪廻=当主のことを「マスター」と呼ぶ。輪廻にとって「腹心」とでも言うべき存在。一人称は「ワタシ」。



暗黒騎士・鬼狼(ギロ)
雷火が鎧を召喚し現出する、漆黒の暗黒魔戒騎士。
闇に堕ちたとは思えない程に優美な姿をしており、額についた刀刃の如き一本角、牙が露出していない口元(正確にはX字型の口枷がある)、背中に付けられた雄大な黒いマント、両肩・胸部・両肘・両膝にはメタリックレッドの装飾、鎧の艶やかな金属光沢が特徴。
瞳のない眼光の色は黄金で、魔導火の色は白銀。装着者である雷火が吸血鬼なので、その身体能力と再生能力を活かし、特攻じみた方法で戦う。
また、姿を自在に変えられる雷火の能力によって、背中から蝙蝠の翼を生やして空を飛び、腕を伸ばすことで遠距離攻撃を可能にするなど、トリッキーな戦い方も得意とする。
武器は、断罪剣と酷似した赤黒い「煉獄剣(レンゴクケン)」、後にヴァナルから授かった柄が青黒くルーン文字エオローに似た三叉槍の「邪電槍(ジャデンソウ)」の二つである。

電光雷身(デンコウライシン)・鬼狼
雷火が自らのギロの鎧と、デュークが遺したロックの鎧を同時召喚し、それを変形・融合させた形態。
ロックの特徴である稲妻を模した肩部の装甲と漆黒の魔法衣を受け継ぎ、肘や膝の突起など全身の各所が紫に変色している。
そして、兜には猛々しい歯牙が生え揃い、雷火の感情が昂ると口が開閉する。
武装として煉獄剣と双弩狼銃剣を両手に携えており、刀身を摩擦することで紫電を発生させ、それをトリガーに自身を雷へと変異させる。
雷となっている際はその特性上、比類なきスピードと物理攻撃を透過するという特殊能力を発露させる。

叢雲(ムラクモ)
鬼狼の召喚する魔導馬。
漆黒の装甲で馬体を覆い尽くし、バイコーンの如き二本角を生やしている。また、蛇腹剣のような尻尾が三本生えている。
蹄音によってギロの煉獄剣を「無間地獄剣(ムゲンジゴクケン)」へと強化する能力がある。

魔導具バジル
尾を銜えた蛇を模した腕輪型の魔導具。口が悪く、雷火のことを「ヴァンプ」、雁夜のことを「デスメン」と呼ぶ。一人称は「吾輩」。
口から魔導火を吐いて敵に攻撃することも可能である。また、他の魔導具とは異なり自律移動が可能で、雷火の手首を離れて本物の蛇のように這いまわることが出来る。
ただし、自律移動できる分燃費が悪いため、雷火がホラーを捕食する度にその魂の一部を分けて貰う契約を交わしている。
神官ヴァナルによって雷火の許へ与えられた。雷火にとって「悪友」とでも言うべき存在。



紫電騎士・狼功(ロック)
デュークが鎧を召喚し現出する、紫色の魔戒騎士。
二振りの魔戒剣は「狼銃剣(ロウジュウケン)」となる。剣術と銃撃で敵を圧倒する速攻戦を得意とする。目の色と魔導火の色は橙色。
稲妻を模した両肩の装甲と、腰周りから踝にまで垂らすように着けた前の開けた漆黒の魔法衣が特徴。騎士としての紋章は稲妻型。

紫電(シデン)
狼功の召喚する魔導馬。
紫色の機械的な装甲で身体を包み込んだ、メカニカルな姿をしている。
頭部に据えられたガトリング砲から魔導火の弾丸を発射することができる。
雷火が電光雷身・鬼狼となった際は彼女に召喚され、その馬体を巨大なガトリング砲に変形させるという隠された能力を発揮した。

狼銃剣(ロウジュウケン)
デューク=ロックの為に神官ヴァナルが特別に手掛けた一対のソウルメタル製の銃剣。
グリップを曲げることで刀身が折り畳まれて銃口が現れ、あるいは刀身が銃口を塞ぐことで、銃型と剣型の二つを切り替えることができる。
刀身は勿論、銃身や撃ち出す弾丸も当然ながらソウルメタル製であり、専用弾は50口径のマグナム強装弾となっている。銃身に空間転移を発動させる術式が刻まれており、使い手の魔力を注ぎ込めば自動的に番犬所から幾らでも弾薬が転送されてくる。
また、一対の狼銃剣のグリップのプラグを接続することによって大弓型の「双弩狼銃剣(ソウドロウジュウケン)」となり、弓矢による精密射撃が可能となる。
マガジンに魔導火の火種を装填することで通常よりも遥かに強力な烈火炎装を発動することが可能となるため、デュークは常に火種を複数個持ち歩いている。
刀身と刀身を摩擦することで紫電を発生させて、短時間ながら切れ味を上昇させることが可能。ロックの称号の由来もここからきている。
聖杯戦争が終結すると英国に返還され、ルビネと共に新世代の騎士に継承されることになった。

魔導具ルビネ
カブトムシとクワガタムシを模したネックレス型の魔導具。礼儀正しい性格で、丁寧な口調で喋る。
顎と角の部分からプラスとマイナスの波動を有した魔力をぶつけることで閃光を生じさせる能力を持ち、これによって切嗣を勝利に導いた。
一人称は「己」。デュークにとって「片割れ」とでもいうべき存在。デュークの死後はヴァナルを介して英国に返還された。



紅蓮騎士・芽牙(メガ)
士郎が鎧を召喚し現出する真紅の魔戒騎士。
片刃の双剣「弔狼剣(チョウロウケン)」を武器とした二刀流で戦う。また、剣の柄尻のコネクト部分を連結させることで双刃と弓を兼ねた「紅蓮弔狼剣(グレンチョウロウケン)」に変形する。
百発百中の弓の腕は勿論の事、投影魔術によって魔戒剣を造り出し、それを連続掃射したり弓に番えて放つなど他の騎士とは一風変わったスタイルを確立している。
両前腕にはフックワイヤーが仕込んであり、装着者の意志に応じて射出され、ワイヤーアクションや敵の拘束といった幅広い活用法がある。
瞳と魔導火の色は緑。騎士としての紋章は鞘を連想させる凧形。全体的に当世具足を意識しつつ、蓮華を模した背中の装飾から垂らした長い黒の飾り布が特徴。

魔導輪ルルヴァ
竜の頭を模した魔導輪。川のせせらぎのように清く澄んだ少女の声をしており、礼儀正しい口調で話す。
ホラーの精神を封じた他の物とは違い、この指輪にはアヴァロンで眠るアルトリアの意識が封入されている。
ヴァナルとマーリンの共同で錬金され、アルトリア本人もアヴァロンで魔界に纏わることを約十年間に渡って学び、その知識で士郎に助言を行う。
魔導輪に宿っても聖剣の正当な所有者である事実は変わらない為、契約の繋がりがある限り鞘を宿す士郎に癒しの加護を齎す。
宿っている意識がホラーのものではないため、月に一日の命を捧げる必要性はないが、アルトリアの精神の定着を維持するべく極少量ながら常に魔力を供給している。
また、外見に違わず口から魔導火のブレスを吐くことができる。

流星(リュウセイ)
芽牙の召喚する真紅の魔導馬。
馬体に刻印された凧形の紋章と、金色の鬣と尻尾が特徴。
蹄音で剣を強化する力は持たないが、士郎自身が投影魔術で断罪退魔剣を創り出すことができるため問題にはなっていない。



後書き

ヴァルン
『皆様、今まで我らがロキの物語にお付き合い頂き、本当に……』

ルルヴァ
『本当に、ありがとうございました』



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