ルルーシュは何かに飽きていた。
そのため、危ない賭け事をするようになった。



そんな中、用意された弟との生活に違和感を覚えなかったが
自分が誰かを忘れているんじゃないかと違和感を覚えていた。


そんな違和感を覚えても答えは見つからず、月日が流れていったのだろう。


それを見ていた一夏はルルーシュに嫉妬してしまう。


自分を対等に扱って欲しいライが大切に思っている親友であるルルーシュは、
記憶をなくしてもライを求めていた。


二人は似ているとルルーシュの妹が口にしたのを思い出す。
ライの過去を知って、確かに二人は似ていると頷ける。


だからこそ、自分はどうやってライに認めてもらえるのか悩んでしまう。



ルルーシュがバベルタワーでチェスをするまで一夏はそんなことを考えてた。





ルルーシュが勝ったあと、すぐに黒の騎士団がバベルタワーに侵入したことで場がこ欄する。

一夏も突然の出来事に自分が考えていたことを中断して映し出されていく光景に視線がもどる。






ルルーシュは弟役のロロとはぐれ、ブリタニアの機密情報局のメンバーが彼の前にやってきた。



彼らから自分が監視されていること告げられ混乱する、そして、自分が殺されると確信したルルーシュは力を求めた。


それにC.C.は答えルルーシュにキスをする。




そして、彼、ルルーシュは自分がゼロであったことを思い出す。

「無力が悪だと言うのなら、力は正義なのか?復讐は悪だろうか?友情は正義たり得るだろうか?」

「悪も正義も無い、餌にはただ死という事実が残るのみだ」


「そうか、ならば君達には事実を残そう。
――――――ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる。
貴様たちは……死ね!」





記憶を取り戻したルルーシュは再び世界に反逆を再開した。






それから、すぐに黒の騎士団に各自配置つかせる。

最後に残った青く装飾された月下を見る。


この月下は藤堂たち残した月下をC.C.が青く染める要命令してライにのせただけで
以前乗っていた月下とは別物である。


「ライ、お前には話したことがある降りろ」


自分の名前を呼ばれ少し驚いたライは月下から降りた。



ライの顔を見てルルーシュは複雑な気持ちに支配される。

それをみていたC.C.はニヤニヤと笑みを浮かべる。



「てっきり、ルルーシュがお前を思い出したことに驚くかと思ったが」

「僕の記憶だけ蘇らせないなんて都合のいい方法があるとは君は言ってなかったからね、
こうなることは予測していた」


ルルーシュはライの顔を見る。そこには自分と同じギアスの紋章が両目に浮かんだ。

そのことで、ライに関する記憶を消したのはライ自身だと知る。
ライもルルーシュなら気づくと予測しギアスを発動できる状態にし、
自分の両目に宿ったギアスを見せる。




ライの行動に一夏達は嫉妬した。
警戒なしにギアスを見せるその姿はルルーシュを信用している証拠なのだから。


「ああ、先に言っておく。ライにギアスを与えたのは私じゃないぞ」



「ああ。そうか」


ルルーシュは不機嫌そうに答える。


「なぜ、俺たちの前から消えた?」


ルルーシュの問いにライは素直に自分の出自を話した。


本来なら信じられない話だが、不老不死の魔女にギアスが存在することでライの話が事実だと受け止めるルルーシュ。



「最後の質問だ……なぜ、俺達からお前に関する記憶を消した?」



その質問にライは本心を伝えた。


「僕がいなくなったと知ったら君たちは悲しむと思った。僕は君たちに苦しんで欲しくなかった」



その言葉でルルーシュは感情を爆発させた。


「ふざけるなっ!! 記憶を消せば、俺たちが苦しまないだと!? 悲しまないだと!?
本当にそう思っていたのか!?」



自分の感情に素直に従いライの胸倉を掴み叫んだ。その手は震えていた。


「俺達がどれだけ苦しんだと思っている!?」


その言葉で、ライはカレンを思い出した。
ルルーシュは言葉を続ける。


「ナナリーは理由もわからず泣き続けたんだぞ?
会長もシャーリーもリヴァルもニーナも何かを失ったように苦しんだんだぞ!!
……スザクだって!!」


ライという人物の記憶を失って苦しんだと伝える。
ブラックリベリオンまでスザクもどこか悲しんでいたルルーシュは気づいていた。




そして、自分はライが長く生きられないと知ってすぐに最新の医療サイバネティクス技術に関する情報を集めていた。
死んで欲しくなかったと強く思い探した。

けど、ふと外を見たとき比光の粒を見た瞬間ライに関する記憶を失った。


その後から、今まで自分は誰もいないのに話しかける癖がつていた。
誰もいないと知ると、自分ががっかりしていると気づく。




無意識に誰かを探していた時もあった。


それでも、自分が知りたがっていた答えは見つからなかった。




ルルーシュは片手、ギアスが宿る目を塞ぎ自分の本心をさらけ出した。



「約束しろ。二度と、俺の記憶を消すような真似をするな。
二度と、俺の傍から離れるな」



そんなことを素直に言うルルーシュを見て笑みを浮かべるC.C.。



「約束しなくてもギアスを使えば確実だろ?」


その答えに一夏達は驚愕する。
ギアスの力を最も知るライから出た言葉とは思えなかった。
そして、どうじに、ルルーシュがギアスを使わないか不安になるが。

「俺が、お前をギアスで従わせたいと思うのか?」


「そっちのほうが確実だという話だよ」


「俺のそばにいて欲しいのはライ、お前という意志を持った人間にいて欲しい」



自分の気持ちの変化にルルーシュは内心苦笑する。
最初にあったときは警戒していた。そして、有能だと知るや手駒に欲しいと思った。


けど、ナナリーに笑顔を与えるライを見て気づかぬうちに彼を認めていた。
いや、気付かないようにしていたかもしれない。

自分と対等に話せ、自分を信頼しているライにそばにいて欲しいと思っていた。
スザクと共に自分のそばにいて欲しいと思った。
だからルルーシュは素直に自分の気持ちを告げた。



「僕にとって君は初めての親友だ。
君たちを守りたかったから無意識に警戒していた軍に入らずC.C.の話にのり黒の騎士団に入った。
ゼロの正体が君だと知らずにね」


日本人たちにとって黒の騎士団は正義の味方だと思われていたが、
ブリタニア人にとってはテロリストであった。






「そんな自分勝手な僕を傍に置いてくれると言うのならば」


ライはルルーシュに向けて微笑んだ。


「僕は永遠に君の味方であり続けよう。そしてたとえこの世界の全てが君の敵になったとしても。僕は絶対に君の味方だ、ルルーシュ」



ルルーシュはライに手を伸ばす、
そして、ライも手をのばして、握手を交わした。



このやりとりは鈴達だけでなく一夏まで嫉妬した。
お最もカレンもこの場にいたら彼等以上に嫉妬していただろう。




光景が変わり、バベルタワーが敵の援軍で包囲される。


ルルーシュとライだけが、これを冷静に見ていた。

そばにいたカレンは愚か、それをみていた一夏達も害はないにしても焦った。
絶望的な状況で二人はそれを覆した。

援軍を全滅させただけでなく、指揮官であるカラレス総督の殺害そして、
脱出ルートまで確保した。



途中でライが奪った試作機と同じ機体に邪魔されたが、
ライの機転でそれを退けた。





ルルーシュは学園に戻り、ライはゼロの衣装を使い全世界にゼロの復活を知らせた。




それから数日、ブリタニアは捕まえた黒の騎士団を明日の正午に処刑すると報道する。



そのあと、総領事館で異変が起きる。

中華連邦の兵士が黒の騎士団のメンバーを殺し始めた。


ライは卜部達に留まるよう告げ、一人で騒ぎがあった場所に向かう。


そこには何人かの黒の騎士団の仲間が殺されていたが、
ライは冷静に分析していた。



武器を持った中華連邦の兵士達が襲いかかってくる中、ライは応戦した。






記憶がなかった頃は無意識に行動で応戦していただろうが、
今は記憶があり本能と理性そして過去の経験が一致する。

その結果は、騒ぎが起きた場所は血まみれになった。
その血はライを襲った中華連邦の軍人のものだ。


ライはマシンガンを打たれる前に素早く近くにいる敵に接近して顎を打撃を与え行動不能にした、
その敵のマシンガンを奪い、マシンガンを奪った兵士を盾にして、残った兵士のマシンガンを的確に狙った。


そのせいで接近戦にもち込むしかなくなった兵は、
刀剣を手にしてライに襲いかかった結果はライによって彼らは撃退された。







ライは自分の感覚を確かめるように、今の戦闘を脳内で自分の動きを思い出していた。



(久々の白兵戦だが、思ってた以上に反応は悪くなかった…、
それどころか、反応速度は若干昔より良くなっている、バトレーの実験の所為か、
だけど、なんでこの反応速度が記憶がなかった時に出さなかった?
体に染み付いた限界だから、無意識にバトレーによって強化された反応速度を出さなかったのか…
それはともかく、今の限界を知る必要があるな、咲世子さんに組手を頼むか)





ライがそんなことを考えていると。


「我が直属の兵士をこうも容易く殺すとは…」


黎星刻がやってきた。



「まだ生きてますよ。 今すぐ手当すれば助かるはずです
(この男もできる、なら…)」



ライは殺気を込めた。


「なんでこんなことをしたか質問していいでしょうか?」


穏やかな口調でライは星刻に質問するが星刻は腰の刀剣の柄を掴みライに攻撃した。



ライはそれ軽く避け、手にしていた武器を放り投げ体術で応戦。


星刻はそれを避ける。


(ブリタニアの体術だけでなく、日本の柔術…、いや、古武術か?)



ライの猛攻に星刻は避けるも、ブリタニアの体術とライが母親から教わった古武術を
合わせた猛攻に徐々に避けられなくなり防御するようになった。

(ブリタニアと日本の体術をここまで使えると…厄介だな、
それどころか、速度が上がってきてる!)



ライは攻撃の途中で、足元に転がっている刀剣を足で蹴りあげた。

そして、それを掴み星刻に斬りかかる。



「何!?」


咄嗟の行動に驚く星刻はライの攻撃を距離をとって避ける。

そのせいで、バランスを失うが直ぐに体制を立て直した。



ライは転がっているマシンガンも刀剣と同じように蹴り上げ、
それを掴み星刻に接近する。


星刻はライの戦術に驚いていた。


本来、落ちた武器を使うのは別に不思議ではない、
ただし、手にする時はしゃがんで手にするのが普通だ。
だが、ライは慣れたように刀剣もマシンガンも蹴り上げた。

恐らく体術で自分を攻撃している時に場を把握したのだろうと星刻は思った。



それは正しい、ライは体術を繰り出してる中、落ちている武器、武器に利用できそうなものがどこにあるか把握していた。


それはライの癖であった。

かつて戦場に出ていた頃、ライは誰よりも体は小さかった。
まだ成熟していなかったライは倒れている敵や味方、または相手をしている敵から武器を奪い、
敵を殺していった。


そういう戦術をとるためにあらゆる武器を扱わなければならなくなったが、
ライは才能と努力と覚悟でそれをクリアした。

だが、それだけで戦場を生き残るには足りなかった、
もう一つ必要だった要素は空間認識能力だ。

戦場では悠長に倒れている兵士の武器を探している暇なんてない。

ライは視覚に映る情報で誰が倒れているのか、何が落ちているのかを
一瞬で把握する術を身につけた。


そのため、常人を超える空間認識能力を持っている。
そのおかげで高い状況判断能力を身につけた。
そしてルルーシュ並み指揮能力があるライは戦士としても指揮官としても完成しているといってもいい。



そのライを見て星刻は思った。


(この男…生身の戦闘になれている…)


暗剣を使おうとも思ったが、先ほどの体術で自分の武器は把握されているだろうと予想する星刻。
実際に星刻の暗剣は把握されていた。


(この男はまだ余力を残している、このまま戦えば私が殺されるな)


星刻はライの力量を図るために仕掛けたことを後悔した。




そんな時、ここに近づく足音を耳にする。










するとライは足運びから黒の騎士団ではないと知り武器を捨て、先ほどと同じ質問をした。
星刻は爆発事故に見せかけ総領事を殺すつもりだったと素直に答える。

その中には黒の騎士団に罪を着せようとしたことは口にしなかったが、
ライはそれに気づき、自分たちがやったことにすればいいと告げる。








ライはC.C.達に報告。
翌日、ゼロは見事囚われていた騎士団を救い出した。

それと同時に、敵であるロロの懐柔に成功した。


ルルーシュはそんなロロを見て。


(ふはははは、ナナリーの場所を奪った偽物め。
散々使いたおして、ボロ雑巾のように捨ててやる!!)


と、心に誓った。その感情に一夏達の背筋は凍った。



 





その後、帰ってきた黒の騎士団のメンバーはライを警戒していたが、
カレンや卜部の言葉もあってか、すぐに受け入れられた。





翌日、スザクが学園に戻ってきて彼の歓迎会をやることになった。
その時、多少のハプニングがあったが、ナナリーがエリア11に来るという情報を手に入れた。


ライはラクシャータと合流して、調整の終わったヴィンセントを取りに行った。




そして、ヴィンセントに乗り、ルルーシュ達と合流するために出撃した。








ライが潜水艦が出撃した少し後で黒の騎士団は作戦を開始していた。


最初こそは。航空艦に取り付いて、戦況は押していたが、
敵のフロートを装備したKMFによって、戦況が押され始めた。


それだけに留まらず、帝国最強の十二騎士、ナイトオブラウンズまで援軍としてやってきた。




「さあ、お仕置きタイムだ」



ナイトオブスリーであるジノがそう口にして、
無頼をハーケンを破壊した。



「おかしな戦闘機だね、でもさ」


朝比奈がハンドガンを撃つも、ジノをそれを避けながら間合いを詰めて変形した。


「ナイトメア!?」


朝比奈が変形をしたKMFに驚いた隙にやられる。
それと同時に、右翼護衛艦が操舵不能になりゼロ達がいる艦に衝突しそうになると、
ナイトオブシックスのモルドレッドが一撃で護衛艦を破壊した。




「ふっ、相変わらずだな、モルドレッドのやることは、
アーニャ、それはもう使うなよ。総督殺しはまずい」



「守ったのに…」






カレンや藤堂達、そして一夏達はモルドレッドのシュタルクハドロンの威力に驚愕した。









ちょうどその時、ライも戦闘空域に到着した。



「護衛艦を一撃で破壊するのあの攻撃に気を付けないといけないな」


ライはそう口にしてラクシャータが改造したヴァリスをスナイパーモードにして、
艇の周りにいる量産機を落としていく。






「あの距離で、撃ったのか? やるなあのパイロット」



敵であるはずのジノは素直に口にした。


「グラストンナイツが全滅!! しかもあの機体は?…!!何!?」



ギルフォードは援軍として現れた機体が自分が乗っている機体に一瞬戸惑った瞬間に、
自分の機体も破壊される。


「くっ、あとは頼みます」



「ギルフォード卿をあの距離で仕留めるとはやるなぁ、
あのパイロット」


ジノが感心してる中、ライに接近するKMFがった。

それに驚いたジノは止まるよう命令するがパイロットはそれを無視した、
それどころか、オープンチャンネルで叫んだ。



『貴様かーーーーー!!、我が愛機を奪ったのは!?』



「愛機? ってことはあいつはヴィンセント卿!?」



ライが奪ったKMFと同じ名の騎士。
彼は自分と同じ名を与えられたKMFを渡されたときは運命だと思ったらしい。
試作機であったため、多少ピーキーになっていたが、それは愛でカバーするととか狂言をはいて、
彼はそれに慣れようとしたが、ある日突然、目の前で愛機は消えた。

それから、まわりから新しいヴィンセントにすればいいと言われたが断り続けサザーランドに乗っていた。


そして、愛機の帰りを持って戦場に出たヴィンセント卿は変わり果てた愛機を見て暴走した。


『我が愛機を陵辱した罪! 我が愛で断罪してくれる!!』


「おいおい、いくらなんでも猪みたいに突っ込んだら…」



ヴィンセントは叫び、ライに突っ込んでいくが、ライも間合いを詰めて、
MVSで上半身と下半身を両断した。


『おのれぇぇぇぇぇーーーーー!!』





「言わんこっちゃない」



ジノは呆れた口調でサザーランドが落ちるのを確認した。



断末魔のように戦場に響いたが、ライは無視して、トリスタンとモルドレッドに向かった。





『アーニャ、あれは私が相手する手を出すなよ』

『ダメ』

『それじゃあ、早い者勝ちでどうだ?』


『わかった』


そんな会話をおえて、二機はライに攻撃を仕掛けた。

トリスタンは変形して距離を詰めながら内蔵式機銃で牽制する。

ライはそれを避け、ヴァリスで応戦。

ライの射撃能力に感心するジノはライの攻撃を避ける。

アーニャはミサイルでライを攻撃するが、ライはヴァリスで打ち落としたり、
落とせなかったミサイルを巧みに避ける。



「おいおい、ラウンズ並みの腕前か」


ジノがライの実力を賞賛する。

「ラウンズを二人同時は流石にきついか、しかも、こちらの機体は調整して、
武器を多少改造しただけの急ごしらえ、圧倒的不利だ。せめて、ゼロ達が脱出する時間を稼ぐのがやったとだな」



ライが状況判断しているとランスロットまでやってきた。


「スザク! マズイな」





ランスロットはハドロンブラスターを構え、紅蓮弐式に狙いを定める。


「カレン僕はナナリー助けなくちゃいけない、今更許しは……請わないよ」




ライは初めて見たランスロットの武器に嫌な予感がした、
そのため、ランスロットの打つタイミングに合わせてヴァリスを撃った。



ライの撃ったヴァリスはランスロットの撃ったハドロンブラスターに当たるもかき消された。
だが、ランスロットの撃ったハドロンブラスターは威力は衰えなかったが軌道をわずかにずらされた。


「なっ!?」


「おいおい、こっちの戦闘中にスザクの攻撃をずらした!?」



「!」

スザク達がライの技量に驚愕する。



スザクはライに警戒するも、ナナリー救出を優先してライをジノとアーニャに任せようとした時、
紅蓮二式が艦から飛び降りた。


スザクは脱出したと判断しナナリーの元に向かった。
だけど、紅蓮弐式は紅蓮可翔式に換装して、ライの援護にでた。


スザクは紅蓮の換装に驚いたが、直ぐにナナリーのところに向かった。
カレンはライの指示でスザクを追いかけてゼロを助けるよう頼んだ。


その間にライはトリスタンとモルドレッドの相手をした。
スザクはナナリーをカレンはゼロを救出に成功しお互い引くことになった。




ラクシャータから、ヴィンセントは後一、二回しか戦闘はできないと忠告をうけた。


もともと、機体にあわない調整に加え、ライが性能をギリギリまで引き出しラウンズと戦闘で機体は一度の戦闘で悲鳴を上げたと判断した。



その戦いぶりに一夏達は驚いたが、
それ以上にスザクやカレン以外で戦場に出ているジノとアーニャの歳に驚いた。

彼らは帝国最強十二騎士に数えられる。
アーニャにいったては自分達より年下だ。



明らかに自分達と経験差が違うというところを見せつけられショックを受ける。
しかもISとちがい一歩間違えれば死亡にもかかわらず、冷静に対処していた。






そんなこと思っていていると景色は変わる。



C.C.がライにナナリーの目的で目的を失ったゼロを止めなくていいかと質問していた。


ライは二度も逃げた自分はルルーシュを止める権利はないと言って、カレンに任せた。


その言葉にC.C.は納得した。


ライは、もしルルーシュが逃げるなら自分があとを継ぐと答え部屋をでた。



だが、ルルーシュ逃げず、ゼロとして戻ってきたことにライはルルーシュを賞賛した。



そして、ルルーシュの策で日本を出ることに成功した。
ライとルルーシュは中華連邦を手に入れる策を準備していた。



本気で国を奪いに行く彼らに恐怖すらおぼえる一夏達。






だが、計画を変更しかねない出来事が起きる。

中華連邦の天子とブリタニア皇族のオデュッセウスの結婚が決まった。


そのことで、黒の騎士団はかなり危ない立場になる。
だから、ルルーシュとライはこの婚儀を壊そうとしている星刻の策を利用した。



天子を攫うことに成功するも、そのあと星刻との戦闘でカレンが捕虜となった。

ライは組織としてカレンの救出を反対するも、
ゼロの命令と扇たちの意見で救出しようとするが、星刻の策にはまり追い込まれる。




斑鳩の重ハドロン砲でその場を着る抜け天帝八十八陵に立て篭るが、
大宦官は天子ごと天帝八十八陵を潰しに出た。


そして、黒の騎士団はそれを迎え撃つために戦闘態勢に出る。


「坊やの新型、完成したわよ〜」


ラクシャータから知らせを受けた、ライも新型に乗り込む。


その機体は、黒の騎士団の暁や残月、紅蓮とは違うタイプのKMFであった。


その姿はブリタニアのランスロットタイプである。


ライの能力を最大限に引き出すために、
あえてこのタイプにした。


紅蓮や残月は接近戦で力を発揮するタイプのKMFである、
ライの機体を彼女たちと同じタイプにすると、ライの射撃能力が失われる。
紅蓮の輻射波動砲弾で援護射撃をすると仲間ごと殺しかねない。

そのため、ライのKMFはブリタニアと同じタイプのKMFとなった。

ただし、だからといってこの機体は接近戦が苦手というわけではない。
ベースとなったランスロットもどちらかといえば接近よりだ。
ランスロットをもとに開発されたライの新型には新しい技術が含まれている。


特に駆動系部分は従来のKMFとは違う技術が使われている。

そのおかげで、運動性能は既存のKNFを圧倒する性能を持っている。
だがその反面、操作がさらに複雑になり従来のKMFとは全く異なる操縦製となったが、
ライの機械的な操作技術でそれはカバーされた。


くわえて、従来と違い各パーツは多少小さくなったため、
空きスペースができ、そこをエナジフィラーの予備を装備することができるようになった。
しかも、自動的に交換もできることで、戦闘時間を伸ばすことができた。



ちなみに神楽耶はその機体に不知火(しらぬい)と名付けた。




ライは不知火に乗り込み出撃した。





ナイトオブラウンズであるスザク達は新型の見た目に多少驚いたが、直ぐに攻撃を仕掛けた。


不知火の動きが以前戦ったヴィンセントに似ていることに気づいたジノ達は直ぐに厄介な相手だと判断して、
ライに集中攻撃をする。

しかし、以前とは機体の性能が違い、ライは三機相手に互角に戦う。


スザクは接近戦でスキをつくろうに不知火の運動性能はランスロットを圧倒している。

アーニャは中華連邦の反乱軍の機体を蹴散らしながら、
不知火に攻撃するためのチャンスを待つ。

トリスタンは変形しながら不知火を翻弄して挑むも、ライの射撃能力で防戦一方となる。





三機相手にこれだけ戦えるライの技量に一夏達は驚くも、
実際は、ランスロットはハドロンブラスターのせいで運動性のが落ちている為、
接近戦で不利になっている理由もあって、ライが有利に働いている理由もある。





加えて、ライの目的は彼らを倒すためでなく時間稼ぎである、
そのため、ライは必要以上に攻撃をしかけてない。




「悪いけど、飛行形態のトリスタン相手では機動性は部が悪いけど、
ランスロットに比べたらこちらのフロートの方が旋回性能は若干高いよ」


ランスロットを追い詰めるライ。


「くっ」



不知火の相手に苦戦するスザク。
そのスザクを援護するためにトリスタンはハーケンを発射するも、
不知火は僅かな回避運動でそれを避ける。
その映像はまるで攻撃がすり抜けるようであった。



実際は一秒間に十二回の入力でそれを避けているに過ぎない。


その入力を行っている場面を見た一夏達はその異常性に驚愕するしかなかった。



しかし、ジノやスザクは多少驚くも、攻撃をやめなかった。



「とんでもない回避性能だなスザク、どっちがあれを落とすか勝負しないか?」



「不謹慎だぞジノ」


ジノの提案に若干言葉が乱暴になるも、余裕で会話を続ける彼等二人の技量にも驚くしかない一夏達。
なにせ、この攻防はかなりの速さで行われている。
ISと違い、戦闘機のような操作でこれだけの戦闘をしている。
加えて彼らにはそれ相応のGがかかっている。





「だけどさ、スザク。あれを落とさないと私たちの勝利は難しいんじゃないのか?」


「………」


「だったら、やる気が少しでも出すための提案だよ」


「私も、参加する」


その通信を聞いたアーニャが参加を告げる。


「だってさスザク」


「・・・」



三人がのんきに会話をしながらライと戦闘をしている中、乱入者が現れた。



『キサマーーーーーーーー!!』



「この声は……ヴィンセント卿?」



オープンチャンネルで叫ぶ男がライに向かった。


『私の愛機を寝取り陵辱し、それに留まらず捨てたというのか外道めーーーーーーッ!!』




グロースターは両手にマシンガンを持ってに不知火襲いかかるが、
不知火はヴァリスで撃退する。



『おのれえええぇぇーーーー』

ヴィンセントは落下しながら叫ぶ。

「何がしたかったんだあれ?」


「ジノ!!」

のんきに見ていたジノにヴァリスを撃ち込む不知火。


スザクのおかげでとっさに反応し回避する。



「危なっ」



「無事か」


「ああ、今のヤバかった」

「自業自得」


三機は再び体制を取り直し不知火と対峙する。


そんな時、斑鳩から新たなKMFが出てきた。


そして、各地から暴動が起きていると知らせを受けたブリタニアは撤退する。



「今回も時間稼ぎが目的だったけど、次回は倒させてもらうよ、
ナイトオブラウンズ」


ライはそう口にした。
その表情は黒の騎士団のメンバーとしてでなく、
一人の戦士としての表情だった。





ブリタニアを撤退させたあと、天子の婚期をどうするか相談が始まったとき、
ディートハルトは相手のリストアップができていると告げると女性陣から非難される。

ゼロに説得を頼むも、C.C.もディートハルトに反対して、
ルルーシュは混乱する。


そんな状態で、ライに意見を求めると。


「組織の長として、君はディートハルトの意見を受けるほうがいい思うけど、
個人としては反対かな」


「ほう」

「ゼロ、もし君に妹がいたとしよう。その妹が政略結婚のために・・・・
そうだね、玉城と結婚を強制された時どうする?」



その例えには多少引いた扇達。



そして、ゼロはというと。


「そんなことになったら、婚期を壊すだけでなく、
私は玉城を蜃気楼で引きずり回し、斑鳩の重ハドロン砲で消し炭にしてくれる!!」



二人のやりとりに、少し距離をとったメンバーたち。
そんな空気でタイミング悪く、例え話に利用された男がのんきに現れた。

「おい〜〜〜〜ゼロ相談があんだけど〜〜」


『タイミング悪!!』


ゼロとライ意外がそう思った。


「なんだ貴様、自分の葬式の相談でもしに来たのか?」


殺気を込めながらドスの低い声でそう口にするゼロ。


「な、なんだよ? 俺何かしたのか?」


「何かしたのかだと? ろくに戦果も上げず、
のんきに過ごしているのだろう」


「そ、そこまで言うかよ、俺だってエースとして」




「これ以上の失態が続くなら貴様を便所掃除の総責任者になってもらうからな。
天子さま、確かにこれはあなたの人生を左右するものだ、
婚期の相手はあなたがきめればいいでしょう」


「は、はい」


そういって、ゼロはこの場を離れた。


場の空気が悪くなる一方、
C.C.は腹を抱えて笑いを堪えていた。



それをみた玉城は不機嫌になるが、藤堂達に肩を叩かれ励ましの言葉を受ける。



「今はそうっとしておけ」


「そうだな、便所掃除総務官」


「便所掃除は大事だぞ、実際は用を足すとき便所が汚かったら
皆の士気が下がる、頑張れよ」

「頑張ってください便所掃除隊長殿」


「玉城、任せたぞ」




「これで、中華連邦の件は片付いたし、
僕は部屋に戻らせてもらう」


「というわけだ、これから宜しくな便所隊長」

ライはそういって、C.C.ともに部屋に戻った。















その後、ルルーシュの頼みで学園にもどる事になったライ。



ミレイやシャーリーやリヴァルはなぜかテンションが高かった。
理由は本人たちはわからなかったが、ルルーシュとライには分かっていた。

カレンやルルーシュと違って、
普通の生活を送ってきた彼らはルルーシュ達ほど感情を取り乱さなかった。



けど、スザクはライの姿を見てカレン同様、涙を流した。


その理由はスザクはルルーシュと同様、ライと特に仲が良かった。
スザクもライを信用していた。

記憶が消えた後、親友に裏切られ、出世のためにその親友を売った。
出世して戦場で白き死神と恐れられるまで敵を殺したスザク。

常に緊張状態を保っていたスザクにとってライの不意打ちにも近い登場で緊張の糸が切れた。


なぜ、自分の瞳から涙が流れるのか理由を求めるとスザクの意識は失った。



休み時間にライはスザクに会いにった。
言い訳としてはスザクとだけは自己紹介をしていないということでクラスメイトの質問は後回しにしてもらった。





保健室に誰かが入ってきた気配を感じとったスザクは目が覚める。


「君は・・・・」


「ごめん、まだ君とは自己紹介をしていないから、
それに急に倒れたから心配になって」


「僕もごめん、せっかく自己紹介をしたのに、急に倒れるなんて。
嫌な思いをさせたかな」


「そんなことないよスザク」

「え?」


「みんなから、名前を聞いたんだ、やっぱり変かなな?」



「…いや、そんなことは……そんなことはないよ」



懐かしい気持ち、嬉しい気持ち、悲しい気持ちで、
そういった感情に支配されたスザクは瞳に涙が溜まっていく。



ユーフェミアが死んだあの日から、涙が枯れたと思っていたスザク。

そんな自分がまた涙を流すことに複雑な気持ちになっていく。

くわえて、ライが目の前にいると、かつて幼いころルルーシュやナナリーと共に過ごした日々を思い出してしまう。
楽しかったあの日を思い出し、何とも言えない気持ちなっていくスザク。


だから、迷わないためにユーフェミアが殺されたときのことを思い出す。


「スザク?」



「すまない、急に取り乱して、確か・・・・」



ライはスザクに名乗ると、スザクはライに質問した。




「君に大切な人が二人いて、そのもうひとりがもうひとりを殺したとき君はどうするんだ?」


スザク自身、自分がなぜ突然そんな質問をしたいのか不思議に思ったが、
どうしてもライの答えを聞きたい衝動に駆られた為、理由は考えないようにした。


「正直、その時なってみないと答えられないけど、
僕としてはその立場を羨ましく思う」


「なぜ?」


その答え不愉快になったスザクはその理由を聞き出した。


「もし、その大切な二人が自分のせいで死んだら君はどうする?
誰を恨む?」


「そ・・・それは・・・」


スザクは何も言えなくなった。



「恨む相手がいるということはまだましだろう。
でも恨みの相手が自分だったら自殺するだろう。
でも、死ねなかったときはそれからは地獄の日々だろうね」



お互い自分自身のことを話す。



「そうだね、その気持ち何故だかかわかるよ。
…俺もそんな立場ならきっと・・・」



そんな重い話をしている中、ジノが保健室に現れる。



ジノの登場で重い空気がなくなる。



ライは二人がラウンズだと知り躍いた演技をする。
すると、ジノからは立場のことは忘れてくれと言ってきて普通の生徒として扱って欲しいと頼まれ、
ライもこれに了承した。









  














どうも、ライナナです。
少し時間が取れなく、ダモクレス戦は少し時間がかかりそうです。


でも、今年中に皇暦の世界編は終わらせたいです。
ちなみに遅くなった理由のひとつはライの新型の名前です。
ライの新型は最初はマスラオで行きましたが、
やっぱり黒の騎士団の機体だから、斬月のような名前にしようかと悩み、
蒼氷か緋炎、どっちにしようかと更に悩む。
そして、ランスロットと同タイプだし、それはおかしいなということで、
他の名前を考えた、
しかし考えても思いつかず、マスラオを漢字にして、益荒男でいいかと決定した一度は。
けど、それも納得いかず、小説を書くスピードが落ちていき、
気分を変えるためにとあるPCゲームで主人公の名前をみてこれだと思いました。
ちなみにそのゲームでヒロインの武器の名前もシラヌイだったこともあり、
不知火にしようと固まりました。
不知火について調べた結果、、蜃気楼の一種という事を知って不知火に決定しました。



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