第139話『大帝国編4 ア・バオア・重慶陥落、そしてドクツへ…』


「くそっ…くそ、くそっ…くそぉぉぉ!」

今日もシュウ皇帝は部屋にあるものに八つ当たりをしていた。
南京モン奪還におくった第三東夷攻略艦隊も壊滅した情報が入り…
かなり荒れていた。

「こんなはずではっ…こんなはずではっ」

「恐れながらシュウ皇帝様」

「なんだ!?」

「その…お怒りを覚悟で国外退去を進言いたします。このままでは皇帝様まで…えっ」
青龍刀で進言した部下の首を切り落とす。

「そんな事が出来る訳がないだろうが…朕は皇帝ぞ!
皇帝が国を出るだと…?ありえんわ!」

部下達も戦々恐々、機嫌を伺わなければならなかった…

日本帝国艦隊より先行し重慶入りしたカオルは調査し手頃な人材を目をつけていた。

……

その重慶へ日本帝国艦隊が侵攻してくる。

混乱する中帝国艦隊。
司令部では不利を感じ逃亡しはじめる艦隊の報告が続いていた。

「あっ…また降伏です!
第20防衛艦隊が降伏したもよう」

「第18輸送班が脱走しました!戦線から離脱します!」

「っ……日本艦隊からの通信です…その降伏を勧める、と。
如何なさいますか?」

銃が放たれ、
「えっ」
倒れる通信係の女性兵士…即死だ。
「きゃぁぁぁ」

「黙れ!!敵前逃亡は死罪だ。裏切る奴はすべて殺す。
それがいやなら中帝国の為に最後まで戦え」

「そんな…」

「…コード212だ」

「…え、えっと」

「いいからコード212と打ち込め、殺されたいか」

「は、はい!」

途端に司令部内に各艦の会話が流れる。

「01から順番に30秒ずつ打ち込め」

「は…はい」

「これって盗聴器?」

「みたいね」

『…じゃない!
降伏するしか』

「おい、止まれ…何番を打ち込んだ?」

「じ、12です」

『ね?』

「第12防衛艦隊か……ふん屑が!」

『そうね…では日本に降伏を』

『うん!』

ザッ盗聴がきれて…
「第12防衛艦隊…
攻撃されてもないのに、ばっ爆発…?」
「レーダーから…消えました」

報告に振り返って…
「あっ……ああっ」

皇帝はコンソロールに手をかけていた。
なんらかの信号を発する装置だろう。
「朕は言ったはずだ。
裏切りは許さぬと。
これでわかっただろう。
朕は本気だ!朕の為に戦え!
朕の為に戦わぬ者は軍にいらぬ!
なんの為に貴様らを養ってると思うのだ!
朕を見限るなら死で償え!

全軍に流せ!逃亡者には死でもって償わせるとな!
守備艦隊全艦に爆弾をしかけてある!
死にたくなければ朕の為に戦えとな!」

「は、はひぃ」

「とはいっても…流石に遅かったか…

金!金提督をよべ!朕の戦艦泥巣をだす!」


日本帝国艦隊では少し混乱をきたしていた。
降伏してきた艦隊が次々と爆発し、閃光と消えている。
無事だったのはワープゲートに先にむかっていた遠距離にいた艦隊…

その混乱でしばらくは時間を稼げたが…
侵攻が止む被害が日本帝国艦隊には出ずに攻略戦にうつってく…

降伏を受け入れない中帝国に対し日本帝国艦隊が侵攻を開始。

対するは、嫌々ながらも自分の命の為に日本帝国艦隊と相対することになった中帝国艦隊編成は…

第二戦域のスペースパンダ4匹計2部隊分、

第三戦域にコロニーレーザー艦大繁盛と焼売型駆逐4個戦隊、

第一戦域には泥巣が待ち構えていた。

「第三戦域に巡洋艦4隻、駆逐艦24隻がむかってきます」
田中提督の艦隊が第三戦域に…

「第ニ戦域に敵戦艦隊、がむかってきます」
東郷提督の艦隊が第二戦域に…

「我が艦の戦域1には、索敵艦2!魚類艦3!駆逐艦クラス24!
巡洋艦クラス8!その他1、3個艦隊規模が向かってきます!」

第一戦域には小澤提督、南雲提督、山本提督、更に見えてないデーニッツ提督が…

「ほう…余程この泥巣が脅威とおもえるな。ふはは恐れいったかこの泥巣は世界最大の戦艦なんだぞ。最強なのだ」

「…その辺の巡洋艦とかをつなぎ合わ!せただけじゃないですか…」

「ん?なんかいったか?」

「い、いえ…なにも」

「朕は世界最強であらねばならない。
だから朕の軍艦も最強なのだ。ははは!」
確かにオペレーターの女の子のぼやき通り、大きさだけならある。
沢山の船を繋げ合わせた為無駄に耐久性はある。
が、巡洋艦を無駄に繋げ合わせたので攻撃面では性能に難有りだった…

どっかの世界みたく沢山の機動兵器を搭載したりはしない。
ただのレーザーの攻撃のみ、中帝国製である。

更に無理矢理結合をしたせいで、先の攻撃性能面の話だが、
単艦であったら使える砲門が多数潰されていた。
つまり発射すると前に結合した艦に命中するからであり…
切り離せば使えるが…
だが無人部分を切り捨てる事によっての耐久性はある。
切り捨てても攻撃力はかわらない。

もう一つ最大の問題があるが…
単艦なら使用可能だった脱出艇射出口が、
結合により射出時に他に結合した艦に命中し破壊される為に、
使用可能なのがかなり限定されている事でもあり…

更に使用可能のまま表示されていて…

―逃げるルート確認しとくわよ?

―ええ…

ルートを確認しておかなければ衝突する脱出艇と運命を共にする、
問題艦でもあった…


戦端が開かれた。

「敵の先制攻撃がきます!」

先もいったが泥巣の性能は耐久性以外低い。
照準が会わずに先に敵のレーザー攻撃を受けてしまう。

「被害軽微!」

「戦域2駆逐艦隊レンジ内!敵戦艦隊命中も軽微模様」
他の戦域情報も入る。
長門が盾となり駆逐艦隊の攻撃を受けきったのだろう。

「?潜水艦です!潜水艦よりレーザー攻撃!軽微!」

デーニッツ提督からの攻撃、
いる事はわかったものの攻撃はまだできない。

「第三戦域、パンダが痛みに耐えられず戦闘拒否!1部隊撤退」

「ちっ!役立たずか!」

「敵巡洋戦隊からのレーザー攻撃!命中中破!」
山本艦隊からの攻撃で累積ダメが入る。

「戦域2、大繁盛轟沈!!」

「うぉ!なぬ?」

「敵巡洋戦隊からの攻撃でした。中破!」
報告と同時あたりに、主力砲艦と呼べるコロニーレーザー艦が、
轟沈するのがスクリーンに映し出されていた。

「ええい、照準まだかっ!!」

「戦域3、敵艦隊へ命中も殲滅ならず!」

田中艦隊はぎりぎり堪える。
旗艦に巡洋艦でなければ沈んだだろうが…

「艦橋より、照準あわせよし!」
やっと泥巣の攻撃。

「撃てぇ!」

「敵艦隊に命中…被害中微模様!」

小澤提督艦隊に命中しなんとか耐えていた。
まんぼう艦3と索敵艦だけで編成してたなら殲滅しただろう。

「よしよし、チャージ急げ!」

レーザーのチャージ待ちでミサイル攻撃が届く。
この世界ではチャージに30秒程かかり…その為に戦闘ターンごとに1射でミサイルになる。

「Uボートの攻撃で…」
泥巣デーニッツのミサイルで…

「うわぁぁぁ」

「きゃぁぁ」

「被害甚大!ダメージ抑えられません!」

「くそぉぉぉ地上で覚えてろよぉぉ!!朕の精鋭部隊が相手してくれるわ!」
総員退艦指示を出さずに

「皇帝わたくしめもお供―」

「邪魔だっ!」
ぎゃあぁ…
シュウは青龍刀で声かけてきた女性士官を切り捨て…

「貴様らは艦と運命を共にしろっ!!」血が剣先から垂れている状態で剣先を向け指示をだす。
傍らでは切り捨て絶命したと思われる士官から血が流れでていた。

「朕が脱出するまで退艦命令を出すな!!
邪魔になる!!わかったな!」

と言い捨て艦隊指揮所から出ていく…
流石に次は私では動くに動きようもない…
扉がしまって2分位し…
「総員退艦!本艦のダメージは甚大です。総員退艦…さっ逃げるわきゃぁ」
シュウの脱出を確認する事なく、退艦命令を出して逃げようとしたが、
爆発に襲われる指揮所スタッフ…

虚数空間に…

……

シュウが脱出する前には、
戦域2の駆逐艦隊が鉄鋼弾で殲滅し残るはスペースパンダ部隊だけになっていた。

脱出した皇帝のシャトルから見える戦端は、
スペースパンダ部隊に田中艦隊が次弾を決めたところであった。
星域戦では日本帝国軍の勝利にきまる。

そしてシュウ搭乗艦であった泥巣から脱出したシャトルの数は…すくなかった…


==重慶司令部==

脱出挺にて逃げ込んできたシュウ皇帝。

だが既に陸軍が降下して激しい攻撃で後宮の女達が逃げ回っている。

「ええい、騒ぐな!!見苦しい!!」

シュウ皇帝は、
「ぎゃあああ」
逃げ回る味方である女性を青龍刀で切ってく。

「はぁはぁ…逃げるのではない!!
戦え!!
この朕を守るのだ!
死んでも戦えー!!」

……

全身を返り血浴びまっかになり佇んでいた。
逃げ回っていた兵士、女性を全員殺害してしまったのだ。

「はぁ…これは…朕のものだ。
日本人にやるくらいなら殺して…破壊して!」

人を切りすぎてナマクラになった青龍刀を捨て、
カーテンにライターで着火。

自ら点けた一点の火が瞬くまにカーテンに燃え広がり、
壁紙へと…天井へと勢いよく燃え上がる。
狂喜にわくシュウ皇帝は燃え広がる後宮を後にし、
笑いながら何処となく…

(救助〜救助〜)

まだ死にたての目のつけていた子を次々と虚数空間経由でカプセルにいれこむ。
カオルの服が燃えはじめたが関係ない。
救助作業はすすむ…

……

業火で焼かれている後宮内から黒ずみの男がでてくる。

黒いのは焦げではなく、周りの炭化が付いた状態であり…

ルーロスが出現し艦内へと…
「マスターシャワー!」

入ろうとすると艦内汚れるのを嫌ったルーロスからレーザーシャワーを浴びせられる。
黒ずみがとれてゾウサンが見えるカオルが…

「やっぱ燃えちったか」

カオルがきていたのは通常の異世界軍服であり、耐火性も一応300度まであるが…
それ以上の温度で燃え上がっていた。

「マスター予備服もってきてよかったでちね」

「まぁな」
と艦内クローゼットから服を取り出して着始める。

「ところでマスター、なぜパンダが宇宙空間でレーザーらしいのをはくんでちか?」

「……それはスペースパンダ、宇宙生物だからさ。
要はわからん。まぁ魚類艦と一緒だ」

「魚類艦?」

「魚がレーザーやミサイル、鉄鋼弾をうったりするんだよ…宇宙は広いよ〜
ま、宇宙怪獣みたいなもんさ…
確か横綱がこの世界にはいたなぁ」

「へぇぇ〜…ハガネとどっちが」

「横綱だろうな。ハガネ単艦…いや百でもきついかな?」
めっちゃくちゃ強く軍事基地がでる箇所に出てくれと祈っていた。
何しろ一発でどんな艦隊でも全滅する攻撃を1ターンに2回もしてくる。
全滅した艦隊を入れ替えながら攻撃しないともたないだろう。

「他にも宇宙台風とか、エアザウナとか宇宙いなごとかさ…
結構色々いるからね〜」

「それらはプラントで生産できないでち?」

「ま、生物だからできんだろうな。勿論魚類艦もな」

「で、魚類艦って結局なんなのでち?」

「宇宙を駆け巡る魚に調教して、
ワープドライブを外にくくりつけた戦闘艦というべき存在さ」

「つっこんだら宇宙怪獣と一緒と返答くるでちね」

「ご明答。生物だから俺もわからねぇ」
機械なら取り付けるが純粋な生物は洗脳しかできないカオルである。

「さて…じゃあベルリンへといってくれ」

「ベルリン星域でちか?」

「ああ」

「なんでまたでち」

ドクツ…現在過去の敗戦から蘇りドクツ第三帝国を自称していた。

ドクツは統一歴939年7月にシャイアンに侵攻、占拠しポッポーランドを滅ぼした事で、
同月エイリス帝国はドクツへ宣戦布告した。

939年9月ドクツ、北欧へと侵攻占拠、
これにて後方はソビエト一国に接するのみとなったドクツ、
10月にはオフランス王国首星域パリへと侵攻して占拠。

オフランス王国。
王制をとるかなり呑気な国家であった。
戦争反対をとなえ自衛力を疎かにして…
侵攻の気配を王室に提言するが軍備に反対されあえなく占領されてしまう…

11月には友好的なイタリンと日本との三国同盟を結び、
いよいよ宿敵エイリス帝国首星域ロンドン侵攻作戦、アシカ作戦へ準備にいそしんでいた。

オフランス王室生き残りは首星域をだっしてマダガスカル星域へとのがれていった。

940年3月三国同盟のイタリンが守備が薄くなっていたエイリス帝国領北アフリカ星域を占拠、
戦勝パーティを行っていた。

今はそんな時である。

この世界の未来の話になるが、ドクツが生き延びレーティアが新品でなく中古になる為には、
統一歴441年10月に…30turnまでに三国同盟のいずれかに接するか、
ソビエト、ガメリカ、エイリスのいずれかを滅ぼさなければならない。

滅ぼすまでに非常に労力がかかり、
また下手に一方行侵攻すると予想外の強敵が発生するフラグもたつ。
現実的と思えるのが北アフリカ星域がイタリン領のうちに、
スエズ星域まで24turnに進出するのが現実的だが、
この先の各星域は後述になるがなかなか難儀だ。

距離が短いソビエト方面は17turn以後にしか開戦せず、
侵入はそれまではできない。

その為にはラウバウ星域で防備を固めて資源をため、
新造艦を編成しスエズ星域方面に振り分ける必要があり…

現実点で中帝国をやっとではいずれかの条件を満たすのは、ほぼ難しいだろう。

欲をいえば12turnまでには四国星域とラウバウ星域を抑え、
マレーの虎星域方面へと戦力を振り分けていたい…

つまりほぼドクツ滅亡し星域が大爆発により大量の死者、
及びドクツ亡命将官で日本帝国強化は確実であろう…

「ま、救助の事前準備さ…何日でいける?」

「ん〜ドライブチャージで丸1日半でちね」

「インドカレー方面から回るでちよ」

「ソビエトじゃ?」

「宇宙怪獣に遭遇したくないでち」

「あ〜ソビエトのあれか…了解」

……

南京モン、北京、日本とワープホールを最高速度で飛ばしていく…
ちなみに北京は航路が未発見のワープホールがあり、
30ターン内に条件満たすとモンゴル星域から元が出現する。

ついでに星域の説明をしながら…。

マニラ2000…ガメリカ合衆国のリゾート開発された植民星域である。

一時期日本帝国に防衛艦隊が撃破され占拠されたが、
反乱後に駐留艦隊がいなくガメリカが再度進行を企てていた。

「記録によると主力を中帝国に再度むかわしたようだね」

「なんで一回攻撃して占拠したあと放置するんでちか?」

「まぁ…一回防衛艦隊撃破すれば再度侵攻はしやすくなるからな」

「なら陸戦部隊だけでも特攻しちやえばいいんでちよ」

「あ〜それゲームオーバーフラグ」

「ふぇ?」

「帝ちゃんが無条件降伏しちゃうからね」

「そうなんでちか」

マニラ攻略の場合はララー守る駐留の資源も惜しいから…
とりあえず索敵艦をいれた中打撃…240ダメを鉄鋼弾発射前に入れられるのを用意する。
あとはぶっちゃけイーグルダグラスいる宙域の駆逐艦隊処理できれば奇襲段階なら勝てるだろう。

奇襲でなければ…
強力なレーザー攻撃が存在する、イーグル・ダグラス指揮下の太平洋艦隊と戦わなければならず、
まだマイクロネシアの方が戦いやすい。

またレーザー無効になるバリア艦の開発条件、支配下星域10に届く可能性が無いため、
必然的にイーグルダグラス艦隊を速攻で倒すか、堪える艦隊で編成するか、
損害無視するか…

ダグラスの艦隊は旗艦エンタープライズ、レーザー巡洋1個戦隊、サムナー級2個戦隊で編成され、
高い耐久力の速攻、高火力ときている。

更に同戦域に2個艦隊がいる。
1戦域には最大4個艦隊までであり…
かなりの至難なともいえよう。

ただし日本化フラグを想定し、
マレーでの救助を目論んでいる場合には調整がしやすい。

救助を考えている場合は不利イベなし奇襲前提なら5turnでマニラ2000、8turnでマレーの虎が固定ルートともいえる。

マレーの虎には高HP、高レーザー持ちの特別防衛隊がいて、
それをどうにかしないと占拠ができず…
すると8turn時にはかなりの無理ゲーで…

更にハニトラを考えると中帝国側侵攻は南京モン止まりで、
主力をマニラ2000に向かわなければならない。

「次の星域いくでちよ〜」

……

エイリス帝国領マレーの虎星域…

ここは3方向へと航路があり、修理工場も建てられる為重要な拠点ともいえよう。
この星域に侵入すると…

「マスター反乱軍がどうのって傍受したけど?」

「あっ…そうかイベントがあったな」

マニラ2000占領後日本帝国の軍を当てにしてマレーの虎で蜂起がおきる。
今月末…つまり3turnまでに占拠すれば蜂起は成功し、
世界日本化に賛成してれば提督が加入する。

しかしマニラ2000から軍の方向は再び北京へと中帝国奥地へ進んだ為…
反乱は失敗し処刑される運命は確定した。
マニラ2000は現在ガメリカ領つまり間に合わないのである。
「助けよう…地上へ向かってくれ」

「あいでちぃ〜」

……

マレーの虎反乱軍拠点

「なっ!その子は関係ないだろ!解放しろ!」

「ゲリラに一人や二人子供がいたっておかしくないだろ?
自決したり無駄な抵抗はするなよ?この子の命が惜しいならな」

「卑怯だぞ!」

「さ、ラクシャラ元提督どうするのかね?民衆の英雄が見殺しにするのかね?」

「…わかった投降しよう。そのかわりにその子を解放してくれ」

「良いだろう…おいっ!」

武器をおいたラクシャラに近寄り手錠、さるぐつわを…
「さるぐつわか!?」

「自殺されると楽しめないんでな」

「その前にその子を解放しろ!」

「ちっわかった。解放してやれ」

「おね〜ちゃん」

「さっ早くお母さんの所に帰りなさい」

「うん」

「解放したんだ。おとなしくさるぐつわをされろ」

「ぐっ」

「さて…女のあんたには楽しい尋問がまってるからな?期待してろよ」

生き残りは一人のこらず捕縛され…車に乗せられ収容所へと運ばれる…

「所長!ラクシャラを生きたまま捕まえました!」

「でかした。裸にひんむいて牢屋にいれておけ」

「は?あの今では?」

「やったばっかりでたたんのだ。
わしが1番に楽しまなければならんだろ?命令だ」

「は、はぁ…」

「裸は武器とか持っていて脱走や自殺は面倒だからな。ほれやれ」

「はっ!」

目の前の嫌がるラクシャラの軍服を乱暴に切り裂き、裸にひんむかれる…

「では所長…」

「そうだな…4時間後だ」

「はっ!」

牢屋に裸のままつれてかれる。
「入ってろ!」

ドアを閉められ…手錠、足錠、さるぐつわをかませられ…身動きできない状態だ。

「無駄な事をするなよ?」

軍人が牢屋のまえからさっていき、看守が廊下にいる状態となった。
カオルはアルミサエルで精神にアクセスし…

『ラクシャラ提督』

「むぅん?」

『声ださない考えるだけでいいから』
「なに騒ごうとしてるんだ?ラクシャラ」

『こ、こうか?』

「気のせいか…」

『そうそう。それで大丈夫だよ』

『えっと…この後だけどラクシャラ提督…慰み物になって、マレー総督が満足するまでのおもちゃになり、処刑されちゃうんだよね』
マレー総督のおもちゃで嫌悪感に顔が歪む。
『マレー総督が気のすむまで中に出されー』
『嫌だ!あいつだけは嫌だ!なぁ、頼む今すぐ殺してくれないか?
あいつのを突っ込まれるのだけは嫌だ!』

『殺す?できなくはないけど、助ける方法があるっていったら?』

『助ける方法?』

『そ』

『この状況からか?』

『勿論。じゃなきゃここにこないよ』

『どんな方法だ?』

『異世界へのご招待』

『異世界?』

『どう?』

『…つまりスカウトって事か?』

『そうだね』

『…なら頼む、この収容所に捕まってるだろう仲間も助けてくれ…
私についてきた仲間だ』

『…確か全員処刑されるから問題ないか…わかったいいよ』

『頼む』

『じゃ、髪を抜いたら引き込むね』
牢屋全体に幻影をかけ髪を抜きシェルターに引き込み…擬体を作り代わりにしかけた。

収容所の今生きている仲間達も救助していく…

救助しおわり幻影をとくと…

「ひっひっひっ。楽しい尋問の時間だ。喜べよ?
所長と俺以外にも多数の者がお前とやりたがってるんだからな…
おい!聞いてるんのか!?」
擬体に鞭がはたかれる。はたかれた顔が起き上がらない。

「ああん?…ん?…あ、くそっ!おい医者を呼べ!
あばずれ!楽しむ前に死ぬな!」

「医者だ!医者を呼べ」

「こっちも医者だ!」

「くそっ…どうなってやがる?捕虜が同時的に勝手に死亡なんて…」

……




寸劇風後書き

作者「ア・バオア・重慶陥落、そしてドクツへ…をお送りしました〜」

ナギ大尉「しました〜って作者、この話で別世界にいってたんじゃ?」

作者「次話にずれ込んで…」

ナギ大尉「あ〜さらっとして流していたの書き足したから?」

作者「まぁ…そうなります」

ナギ大尉「重慶戦もかなり書き足したし、
あと…ダグラス戦に向けての解説とかね〜」

作者「まぁそうっすね〜」

ナギ大尉「で、次は…別世界に…」

作者「もってければと…次回お楽しみにぃ〜」

H25年9月再改稿



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