第231話『2つの世界から1ヶ月強ぶりに帰還 20020724』


西暦2002年7月24日
AM9:41

==B55ハンガー==
「ただいま〜」

[マスターお帰りなさい]
一ヶ月過ぎた辺りで帰ってきたハンガー内は相変わらずであった。
若干コバッタ達が少なく見えるが…主な生産拠点が宙へと行ってる為であろう。

[マスター、まずトリップ中の経過報告なんだけど…]

前回トリップする前の残存ハイヴが、
ソ連領アルハンゲリスク州ヴェリスク、
ソ連領ベラルーシ州ミンスク、
ソ連領ハンティ・マンシ自治管区スルグート、
フィンランド領ロヴァニウミ、
ソ連領エヴェンキ自治管区ノギンスク、

そしてソ連領クラスノヤルスク地方クラスノヤルスクハイヴが攻略中であった。
地球上は残りハイヴ6で一つが攻略中の状態だった。

一方マーズは残りハイヴ数10、タイタンはゼロ攻略し残りハイヴ数7であった。

[マスターがトリップしている一箇月強の間に、クラスノヤルスク、ノギンスク、スルグートが攻略、
地上では残すハイヴは、ヴェリスク、ミンスク、ロヴァニエミの3つになったよ〜]

BETA勢力圏が東欧ヨーロッパ部及びノルウェー半島のみという事になる。

[マーズは残りハイヴ3、タイタン残りハイヴ2になったよ〜。
で、現在攻略中がヴェリスクハイヴで間もなく攻略完了だね]

これにより地球上も残るハイヴも間もなく2つになる。

「太陽系は間もなくか…」
人類が30年近く生存競争をしていた相手が、
[後一ヶ月以内だね]
一年足らずで覆される状態に追い込んでいた。

作業用相手であったからこそかもしれない。
これが戦闘種であったら、司令塔が残存し常に対応策とられたらそうはいかなかったかもしれない…

一方存在が確認されている戦闘種がいる外宇宙の方は…
「ところで外宇宙の状態は?」

[ベテルギウス宙域の探索状況だけど、現在10編成のB1が、ベテルギウス中心に1200光年宙域範囲内探査中で、
確認恒星系総数103、内現在61%探索完了で、
現在BETA勢力下の恒星系が24。
攻略完了が3。
その他コロニーレーザー艦隊で攻略中が4、
攻略中の恒星系の惑星一つが大気圏ありの為Gゴキ兵器使用予定。
有人惑星は0、原生生物が存在する惑星はあるけどね]

何度も説明するが地球太陽系含む宙域がベテルギウス宙域だ。
恒星系外の通常宙域間も調査対象になっている。

現状ベテルギウスを中心にぽっかり穴があいてはいるので、
リアル2013年の観測数よりも少ない数となってはいる。

「地球外の文明的惑星はまだ発見されてないんか…」

[あったとしても滅ぼされたか…今のところ不明だけどね]

「あ〜まぁ…だよな…」

作業用BETAに襲われた地球も、
誰かがあ号を倒さなければ生き延びられなかったろう…
または武がいなかった場合、異世界軍が介入しなければ後5から6年は持たなかっただろう。

つまり戦術機をもつ現代兵器レベルでも40年は持たなかったと想定される。

これが中世世代あたりのテクノロジーだったらどうなってたか?
地球サイズであるなら魔法等ない限りもって10年であろう。

中には宇宙世紀レベルや、キャーティアレベルでBETAを反対に撃退できただろうが、
現状文明が発見されてない以上先進的文明はこの宙域には存在しない。

また文明があって滅ぼされたとしてたら、滅ぼされた文明の遺跡も全て敦煌の様に作業用BETAの手によって回収されてしまう…

「ん〜地球外文明いたらいたで…」

[どうする?]

BETAが現在天の川銀河の覇者だと考えて、作業用BETAだけでも単独で退けられる実力あるなら充分ともいえよう。

「同盟関係を結べればか?」
そこら辺のフリーハンドの権限も今や異世界軍は所持している。

[了解、最終的決断はマスターに任せるけど、
いたら潜入調査及び報告するね]

「ああ」

(できれば先進技術の入手できればかな?)
と思うがこればっかりは発見しないとどうにもならないだろう…

もっとも1973年時でも喀汁が落着した時点で核を集中運用したら充分退けられただろうが…

[あとバーナード以外での入植可能星系は…]
6の改造無しでの入植可能惑星、つまり地球と大気組成がほぼ成分が一緒の惑星が発見し、
現地調査チームが組まれ臨時基地を立ち上げ、調査段階にうつる。
そこも一年間は時間は必要だとの事であった。

[後α、β、θ、δ宙域の様子は今のところ問題なしかな…]
銀河中心方向北天がα、東天がβ、西天がθ、南天がδと仮に名付けられ、
δ以外がBETAの存在を確認している宙域であり、
先にベテルギウス宙域調査が終えてからの流れにはなる。
侵入等ないかを監視している状態で、
B1を約10編成投入して境界線として想定したラインを常時警戒している状態だ。

[あとは…ステルヴィアの世界からの人々目覚めたよ〜]

「問題なしだよね?」

[うん。あとビアンカを武装解除し、多目的作業艇にしたよ〜
結構便利っぽい]

「ああ、力場が生まれるから安定するからな〜」

[そうそう。停止状態を2点の力点で保てるのがね]
無重力空間にいながら地上と同様な作業ができるという点であった。

艦内での人工重力発生技術は以前からあったものの、
艦外…いや艇外空間からの反作用はスラスターで打ち消していた。
力点がないからである。
が2点の人工的に発する力点で艇を固定できれば地上と同様の作業ができ、
宇宙空間での作業のスムーズ化に繋がっていく。

スペースコロニー等の補修作業用として広まってくだろう。

[で、最後に戦力事情だけど…]

「あ、先に救助した人とかやりたいから明日みるよ」
差し迫った事案でないから明日に…

[了解、マスター]


報告を終え、情報を交換したところで、救助した人々を…

今回は銀河英雄伝説から多数の人々と、
アトランティスから若干名、及び鯖に入った状態であり、
先に時間的制約もあるアトランティスで救助した人達から出す。

「仮想PCいれたサーバーだけど」

[あ、ここにつないで]

オーライ号で仮想空間に入ったままの人がいるPCサーバーを接続し…

「後はサルベージか…」

[審査はしないの?]

「ん〜…超能力を制限できれば問題ないかもしれんが…
調査には?」

[一週間程時間くれれば可能だよ]

「じゃ、わかったやっててくれ」

その他のアトランティスから救助した人達を出す。
擬体方式をとっていたのと爆発時重体の為しばらく時間がかかるはずだったが…

(あれ?OKサインがでてる…)
一つのカプセルの表示がokになっていた為、開放ボタンを押すと…
シールドがあがり…
(ベケット先生か)

「ん…ぼ、ぼくは…」

「おはようございますベケット先生」

「き、君はだれだい?」

「ここは地球の日本帝国内にある国連異世界軍の横浜基地、
自分は渚カオル元帥、
異世界軍の最高責任者です」

「地球?アトランティスではないの?」

「はい」

「SGC基地でもなく日本帝国?異世界軍?」

「はい」

「今何年なの?」

「西暦2002年7月です」

「…並行世界ね?」

「流石先生、ご明察です」

「それで僕を帰してくれるの?」

「あ〜…先生は死んでしまったので…」

「じゃあなんで僕はいきてるのさ」

「その方法は後でご説明しますが、最後の記憶は覚えてます?」

「最後の…?…確か僕が爆弾腫瘍を処理班の彼に渡して
…交信して…後ろから熱いのが…」

「はい。それが先生の運命で死亡して盛大な教会葬が開かれたそうです」

「それじゃここにいる僕はなんなのさ」

「本来なら死亡してましたが、地球で今、墓の中にいるのは擬体です」

「擬体?」

「まぁこういったので…」
擬体カプセルをみせ、遠隔技術を説明した。
「君…神に対する冒涜だよ」

「まぁ…こうしなければこの世界が救えなかったかもでしたので…」

「救えない?どういう事なの?」
BETAの存在を教えると…

「…レイス以上にたち悪いね」

「いやいや科学力ある分レイスだと思いますよ」

「そうね…うん。そうだね…
それで僕をどうしたいの?」

「この世界で先生の医術を振る舞って下さい」

「…わかった僕でよければ協力するよ」

とまた一人協力者がふえた。

……

ベケット先生が新職場へ案内されていった後…
[マスター、この人は?]
変な顔といいながら他のコバッタ達も救助カプセルを覗き込んでいる。

「ああ、レイスという人間を餌にしている種族だね」
オーロラ号の中で死亡してた個体を救助し蘇生中であった。
銃撃数十発でやっと死亡した個体だ。

[ちょっ…危険でしょ]
確かにハイリスクでもある。
レイスに触れられたら若さ、生命力を吸い取られ死亡する。

「だから隔離室で調査対象に…T-850の監視つけてな」

[マスター非人道的だね〜]
彼等を人間というならかもだが…

「ま、しょうがないだろ。
この世界に離して餌とられるわけにもいかないし…さ。
生存競争の相手だからな…」

[で…どうするの?そんな危険な個体、すぐに殺しちゃうの?]

「すぐには殺さないさ…まずレイスのエネルギー源の食事問題からだな」

[えっと…確か人間の若さを吸うんだよね]

「ああ、食事もする個体もいるがレイスにとってはただの酒みたいなもんで、
腹を満たすものではないらしいからね」

[人間の生命力にかわるものね…]
多分難儀な問題でもあろう。

「レイスを生き延びさせないと、
調査研究が始まらないからな〜」

[で…最終的には餌にされた人のすり替えが目的?]

「だな…それが成功すれば数億は救助できる筈だから、
純地球人とはいえないがかなりの勢力圏をもてるようにはなるからね」
数億の人類勢力、十億まで減った人類にとっての回復の原動力にもなり、
また生産能力も計り知れない事になるだろう。

[マスター、億じゃなく兆単位だよ]

「へ?兆?」

[うん。アトランティスデーターからね。一万年前には兆を数えてたってさ]

「兆か…」
兆…住む所にこまるだろうが、
今、宇宙を制覇しているBETAを引きずり落とす原動力には絶対になるだろう。

「研究成功させてな」

[了解マスター]

アトランティス側が終わったところで、
銀河英雄伝説からの救助を虚数空間からだし始める。
今回回廊の戦い、シヴァの戦いから、
ヤン、シェーンコップ、ファーレンハイト、
シュタインメッツ、メックリンガーを始めとした多数の将兵を救助した。

シヴァの戦いの救助者の多くはまだokサインが出ていない状態であるが…
「あ、シェーンコップさんのは出てるか…」
押そうとしたが…ストップし、先に続けてく…

「ここはヴァルハラか?」

「いらっしゃいませファーレンハイト提督」

「貴君がカオル元帥閣下か?」

「初めまして。あ、メルカッツ提督はぞんしてますよね?」

「あ、ああ…」

「メルカッツ提督のお相手お願いしますね。提督目覚めさせるので」

「メルカッツ提督が?!?!……提督はいつ死なれたので?」

「貴方の一年後辺りですね。ビッテンフェルト提督の猛攻で戦力差が覆せずに…」

「なる程…しかし死後にこうしてまた会えるとは思ってもいなかったな」

「じゃ…」

メルカッツ提督のお相手を任せ…

「君が…カオル元帥かい?」

「ヤン提督」

「君は僕とフレデリカを引き離して…いや、すまん愚痴をいってしまったな…
テロリスト達が原因だったな…」

「地球教徒ですね」

「地球教…参ったね…それで、
僕が死んだあとどうなったか教えてくれないか?」

「自分がしっているのは、
貴方の後継者にフレデリカ夫人が共和国政府代表、軍事面ではユリアン司令官がなり、
1年後に彼女らの手で、バーラト星域含むハイネセンに自治区を立ち上げる事をラインハルトに認めさせ、
ほぼ同時期にラインハルトは病で亡くなり…までですね」

「彼が亡くなるのか?」

「ええ…。二代目皇帝が皇太子、摂政に皇太后になります。
で、イゼルローン要塞は帝国に引き渡たします」

「ユリアンやメルカッツ提督やポプランらは?」

「メルカッツ提督はあちらに…シヴァの戦いで…」

「提督もか…」

「ユリアンはカリンと結ばれ…」

「ほう」

「ポプランも生き延びて…軍がなくなり何をするのでしょう…?」

「…戦闘機パイロットをやめた彼には、女漁りしか思い付かないな」

「フレデリカ未亡人も最後まで…」

「彼女に子供を残したかったな…
そればっかりは悔やまれる」

「で、シェーンコップさんは…あちらに」

「彼もか…死んでも死なないと思ってたんだがなぁ…」

「最後の帝国との戦いになるシヴァの戦いにて死亡しましたね」

「彼をとった相手は誰なんだい?」

「クルト・ジングフーベル軍曹」

「……聞いた事ない名前だな」

「ええ、軍曹が気絶から気がついた時に、油断し一息入れていた准将の背中がみえ、
グサッと背中に」

「油断大敵か…」

「それが致命傷となって出血死ですね6月1日、ヤン提督の一年後です」

「わかった。じゃあ彼を起こしてくれ」

開放ボタンを押すとシールドがあがり…
「むう……」

「やぁ、シェーンコップ中将おめざめかな?」

「……おやおや…当官が1番会いたいと思っていた方が目の前に…
ここはヴァルハラですか…」

「いや残念ながらヴァルハラではないよ」

「ですが…ヤン提督、貴方は私が…」

「彼の仕業で君も僕も生き延びさせられたらしいね。別世界というおまけつきで」

「別世界ですか…」

「詳しくは彼がご説明します」

[じゃあ映像をもって説明するから起きれる?]

「……まさに夢のようですな」

説明シアターに一向が向かい始め…

(さて、後は…)

救助者全般が終わり、入手技術を鯖に入れはじめる。
今回技術的にはかなり先進技術が入手できた。
エンシェントの先進的な技術がテンコ盛りでもある。
例によって殆ど研究しないと生産不能かもしれないが…

海底地熱採掘基地…スタードライブ作動に足りないZPM変わりにエネルギーを供給した、半永久的な地熱利用発電所。
最終的にはオーバーロードして、エネルギー供給中に切断した為に、
逃げ場がなくなったエネルギーで自爆してしまった。
マグマを直接利用するタイプであり、オーバーロードしたZPMには最大出力は劣るものの、
定格出力は核融合炉以上の10Gwクラス、オーバーロード500Gwの発電を可能としていた。

迎撃衛星…1kmの大きさで、
最終防衛ラインに設置されていた衛星であり500Mwの高出力ビームを最大射程200光秒にて放つ事ができる。
蓄電施設及びオーバーロードさせる能力がかなり優秀でもある。
[これなら月軌道に2つ浮かべれば地球全土をカバーできるよね]

「だな。あとは建造」

[だからチートすぎるんだってば…マスター作ってよぅ]

「自力研究でだな」

[わかった〜研究続けて建造できるようにする]

地上砲台、結局は放出しきれなかったが、
100Gwクラスのエネルギー弾として秒3発を放ちつづけていた。

[マスター、このエネルギー源の発電所は?]
アルクトゥルス…この世界の真空からエネルギーを抽出する無限の発電であるが…
「あ、それは欠陥というか危険、使わない事ね」
完全欠陥品で未知の物質が生成され、
不安定化に陥いって恒星系を破壊つくしてしまた。

[自爆システムや機雷としてなら有能じゃ?]

「……かもな」

一光年の距離を完全に破壊してしまう程の威力があり…
使い所を間違えなければ強力な兵器ともいえる。
原爆も平和利用すれば原子力としてであり…
平和利用が発電開始時に制御不能に陥いれば爆弾として化す。
そういった意味ではアルクトゥルスは強烈な爆弾として生まれ変わるかもしれない。

そしてレイス母船等を…
[有機体ね〜]

「人間の体内から蔓が生えはじめ、組体として組み上げ、
最終的に乗っ取りコアとして成長するんだよな…」

[うわぁ…]

「ま、宇宙戦闘種も似たようかもしれんし、技術データーだけね」

レイス系技術がはいる。
因みにレイスの船等はシールドは無く、艦体の耐久力で耐えている。
特に20m級の戦闘機、ダーツは火力はあるが防御力に関してはリアルF-15よりも下で、
立射で放たれた分隊支援火器の攻撃程度で火をふき墜落する。
だが単独大気圏突入及び単独離脱等もでき、宇宙空間も自由自在な性能だ。


「後は…凍結ポット利用による完全VRか…」
現在オーロラ号救助に1週間程準備がかかってるが、
上手く取り入れられれば爆散等痛み有りの死亡すら体験できる、
完全リアリティ訓練が受けられる事になる。

現状痛み等は再現できなく、機体動作に関してもJIVESでは衝突は勿論再現不能であり、
また緊急停止措置が行われても事故が起こる可能性も否定はできない。
だがアトランティス技術の完全VRを入れると痛みや快楽感等、完全再現可能であり、
また機体衝突等も、勿論潰され死亡するのも体験できる…という訳であった。
これは是非ともいれるべきだろう…
勿論設定弄って痛み減少等は勿論可能でもある。

遠隔擬体による体験も勿論可能だが、1週間の休眠時間がやはりおしい…

そして、最大の戦果とも言えるのが…
「さて…ん〜オーロラ級をおきたいんだけど」

[オーロラ級?]

「エンシェントの戦艦だね」

[あ〜あれか…実機研究ができる〜…使用しないよね?]

「まぁ……お任せするよ」

[大きさが…7km級ね…1番でっかいなぁ…]

「大きさだけでなくチートすぎるね多分」
2005年当時、ミサイルやレイルガン等いくら撃っても耐久力がありすぎてびくともしないレイス母船相手に、
戦闘を行え有利に立つ戦闘能力はあるといえよう。

西暦2008年、ぺガサスレプリが母船にオーロラ級をしたてあげてた時に、
アスガード技術を入れた地球側がとれたのはアスガードビームによるヒットエンドラン、
奇襲による不意打ちのみであり、がち撃ち合いでは中破寸前であった。

「で、トリア号はハイパードライブ部分だけが消失していて、
後はなんだかの動力源さえ確保すれば問題なく使用可能な筈さ」

[実機みてみなきゃなんとも言えないけど、なんで入手できたの?]

「救出時には99.9%の亜光速で銀河間の真っ只中、船外1万年船内12年」

[あ、成る程ね…そりゃあ放棄されるね…じゃあ修繕と研究するから、
プラットフォーム連結したらそこにおいといて〜]

続いて…
シヴァ等銀河英雄伝説の個々の旗艦バリエーション艦のデーター、帝国軍空母等を入れるが…

[でも、マスター、全体的技術形態いれたら個別艦船は要らないよ…
既に銀河英雄伝説の艦船の攻撃力じゃ、こっちが凌駕してるし]

「あ〜…やっぱり?」

[うん。ハタク級同等レベル以上までは既にいってるからね]

ハタク級同等レベル…
スターゲイトを知らないならばどの程度かわからないと思う。

西暦1998年6月、地球にアポフィス及びクロレルの2隻のハタク級母艦が来襲した。

アメリカ合衆国軍は、核制限条約後の、規制が掛かっている10MTクラスの現用型Mark2核ミサイルを改造して、
ナクアダで威力を1000MTに高めた2基の試作核ミサイルを、
大気圏外静止軌道上にいるハタク級に向け発射。

ペンタゴン軍司令部が自信満々で放ったが…
2発ともゴアウルドシールドで防がれダメージを与えられなかった。
船内では何かがあたったと震度2程度の衝撃ですんでいた。

確かに当時アポフィスの母艦で他のハタク級よりは強化してるが、
アポフィスの死後にその技術は各ゴアウルド、そして後に自由ジャファらにも流れ、
天の川銀河のハタク級標準レベルになった。

多分他の母艦は震度4程度だろう…
当時撃退には内部から爆発させる方法しかなかった。

またパラレルワールドでは西暦1998年7月全面戦争に突入したが、
はがたたなく、地球はほぼ全滅、征服されてしまう…

そんなハタク級もアスガード艦には手も足もでなく、
実体兵器でなく、ビーム兵器が主力になるのもわかるといえよう。

実体兵器で主力になったのは、
チート技術のエンシェントのドローンだけだ。
シールド中和装置付きの自己判断誘導ミサイルと思ってよい。
ドローンも地上では小型すぎで大気圏の制約をうけ、
いつかは撃墜されるだろうが、エースパイロットのヘリコプターにかわされまくってはいた。

ただし、対実体弾シールドについてはあくまでも初見殺しであり、
スターゲイト世界では、アメリカ合衆国軍も現用ミサイル兵器が効かない事実を突き付けられ、
ゴアウルドのデスグライダーを入手し、 まず研究改造、アスガードの助けもあり、
そして量産化と約4年で対抗兵器開発には成功する事ができる様に、
長い間戦争をおこなってる一方の勢力が開発した技術は、
もう一方に流れ利用されるもんであった。

銀河英雄伝説世界での、ブリュンヒルトに使われた特殊コーティングでの傾斜装甲技術が、
いきなり同盟軍のレダ級に使われた様なもんであり、

特に実体弾シールドなんぞは戦局を一気に覆すが、
搭載されようなら対抗勢力も実体弾シールド突破兵器開発に躍起になり、
結局は実体弾シールド突破兵器の開発に成功、
積まれている実体弾シールドがデットストックになるようなもんだ。

スターゲイトの世界での実体弾シールドに対しての対抗兵器はプロメテウスとF302であり、
西暦2004年3月地球襲来のアヌビス艦隊の先遣隊ハタク級3隻に、
現用兵器の空母ニミッツ含めた海上艦隊は手も出せずに撃沈され、
そして29隻のハタク級と巨大ハタクが襲来、
世界各地の通信網や発電施設が破壊されたが、
南極にて偵察船をまもる為の戦いにおいて威力を発揮できた。

その時は数の差は歴然としてF302は全機墜落するも、
偵察船が作業を終え離脱する時間を稼ぐ事ができた結果になった。

無駄になり高コストになるなら、
より効果的な誘導妨害装置にながれるのもわかるだろう。


銀河英雄伝説の世界ではミサイルは誘導部分が妨害等で無効になる為、ほぼ途中から無誘導で、
真っ直ぐ突っ込んでくるミサイルを陣形崩してかわすか、
当たらないのを期待して覚悟して待ち受けるしかない。
密集陣にむけ軌道にのった矢が放たれると思ってよいだろう。

当たれば一撃で沈んでしまう。
陣形を崩すとビームに対して共鳴が弱くなりやはり沈んでしまう…

より大量に搭載でき大量に放てるように小型化し威力は一定を保ち…
大体1MTの威力で艦に突き刺さると1kmクラスの艦艇でも撃沈できるレベルなので、
レーザー核融合ミサイルもその威力でつくられ、
大量に放たれるので受けた側の被害も甚大といえた。

屋外では1MTは直径約5kmを完全破壊する威力で艦という室内に対してはその威力で充分であった。

勿論それ以上の威力の対艦用ミサイルも作られはした。
だが未知の物質を入れないかぎり、威力に比例して巨大化する。

更に艦外でいくら巨大な火の玉が生まれようとも、艦という装甲にまもられ、思った以上にはダメージはあたえられない。
過去にはクロスロード作戦という核爆弾による実例もある。

ならば対艦用には自然的に内部から破壊する一定の威力、またより長射程、より小型化、
そして確実に装甲内部で炸裂させる事に落ち着くだろう。

大量虐殺用にはより高威力が好ましいが、ヴェスターランドで使用されるまでタブーとされてきた。
無用の長物を保持するだけ無駄であり、多少のアレンジで使用できるがに留まっていた筈だ。

[ま、で…シュミレーターの結果なんだけど…]

ミサイルは無効なので記述なしはレーザー主体で行う結果だが…

ハタク級にもいくつか技術レベルがある。
エンシェントもどきのアヌビスが改造強化したハタク級、
レプリが改造強化したハタク級、
そしてアポフィス技術の銀河標準後のハタク級、
その前あたりのハタク級とあるが、

先の核ミサイルに耐えた銀河標準後のハタク級と帝国軍標準戦艦がやり合った場合ですすめた結果…

ハタク級1隻に対し標準型戦艦20隻で勝率50%台におちつく。
互いの有効射程距離で戦闘開始した結果だ。

無改造ヤマトVS標準型戦艦では…ヤマト1隻と標準型戦艦8隻で勝率50%台。
レーザー核融合ミサイル使用して分厚い内部構造で耐えられるのは4発程度であり、
いかに標準型戦艦を先に沈め、ミサイルの本数を減らすかにかかっていた。

因みにハタクVS無改造ヤマトでは…
ミサイルは使用されないが、火力で決まるといえ、
波動砲の一撃、またショックカノンの命中具合によるが、ハタク2隻とヤマト1隻でヤマト勝率65%台だ。

ハタク級3隻で戦闘開始し、3方向に別れられたらシールド無しのヤマトでは、
いっきに勝率が50%以下に落ちる。

またハタク級1隻につき宇宙戦闘機デスグライダーが約200機搭載されていて、
条件を変えて艦載機使用全機発進済みで戦闘開始したら…ハタク級に一気に傾く。

ハタク級1隻撃墜でもきつくなる。
例えハタク級を先手必勝で波動砲で撃墜してもデスグライダー200機来襲で…ヤマトは撃沈または大破するだろう。

コスモタイガーがいるとおもうがヤマトは約500m、しかも艦型なので容量的には長円で搭載機数は40機。
ハタクは1km四方超えで容量は充分搭載機数の差は歴然ある。
コスモタイガー1機でデスグライダー5機を全部阻止するのは不可能ともいえ、
突破したデスグライダー100機以上が襲来…の結果だ。

宇宙空母スパルタニアン全機発進状態での条件ならまたまた変わってくるが…
ハタク級1隻とラザルス級6隻で釣り合ってくる。
200機と600機で、ラザルス級は早々撃沈してるがデスグライダーで阻止できない数のスパルタニアンが、
ハタク級を沈め、後にデスグライダーとスパルタニアンとの総力戦だ。

勿論、戦闘機の技術格差はあろうが、互いの有効射程距離内での開始、技術格差の恩恵をうける前に数の襲撃をうける。

アウトレンジから開始の条件等に変更すればまた別結果となるが、
とりあえず有効射程距離内での開始及びその距離より離脱不可での条件での結果だ。
それ以外の条件付け加えると更に長い報告になる。

肝心重要な異世界軍技術導入後の2002年8月現在のヤマト級に変えると、
シールドは同等レベルの条件になり、
更に搭載機がシールド付加のVF-25改に変更されてる条件なら、
火力はヤマト級が上な為に結果は…

搭載機数全機発進済み仮定でも、ヤマト級1隻とハタク級4隻の結果がでる。
GUFがきれる前にハタク級3隻までなら撃ち抜き、後は強化された機動力で艦載機から逃げに徹すれば充分勝てる結果だ。

艦戦闘のみで制限するならヤマト級1隻とハタク級11隻で戦力は釣り合う結果となった。

もはや銀河英雄伝説の技術レベルでは意気揚々とデーターを入れても、
コレクションにしかもうならないという事であろう…

ただし、宇宙空母に関してはかなり参考にはなる。
全長1124m、全幅343m、全高471m、乗員約1800名。
全機一斉発進システムの作りだ。
ヴィルヘルミナ級の艦体上部に頑丈な艦載機格納庫をつくり、
そこからワルキューレや雷撃艇120機が一斉に発艦し敵陣へと襲い掛かる。

防御力頑丈なヴィルヘルミナ級を利用していて、
かつ完全収納型な為にそうそうは沈められないだろう…

ただし、ここまで巨大にしなければ全機一斉発進システムはとれないともいえた。

データーをいれ終わり作業は明日に持ち越しとなる。

……




寸劇風後書き

作者「2つの世界から1ヶ月強ぶりに帰還をお送りしました」

ナギ大尉「話はいつも通り帰還処理と経過話ね」

作者「それはしょうがないというか定番だよな」

ナギ大尉「チートはいいとして、英雄伝からは死んだ人々の流入ね…
で、あとは今回は…シミュレートがはいってるのね」

作者「まぁそうだね〜」

ナギ大尉「無改造ヤマトと帝国標準戦艦ならもっと差がつくと思うけど?」

作者「核融合ミサイルの斉射数でだね…
あ、そうそう指摘されるかもで記載しておくけど、
公式設定には宇宙空母は標準戦艦サイズ、
全長約600mなんだよね…」

ナギ大尉「600m?120機ものワルキューレ積めるの?」

作者「計算上なんとかぎゅうぎゅう…だけど雷撃機は絶対不可」

ナギ大尉「だよね〜…」

作者「それで更に正面砲門数が16と」

ナギ大尉「ヴィルヘルミナ級と一緒?」

作者「ということで、帝国軍空母はヴィルヘルミナ級改造タイプの設定です。
とりあえず次回、ガンパレ九州熊本戦編へ…お楽しみにぃ」



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