ラピス、その心には……










ワタシはラピス、ラピス・ラズリ。

ワタシはアキトの目、アキトの耳、アキトの手、アキトの足、アキトの、アキトの……

アキトはワタシの全て。でも……

最近アキトはワタシを見てくれない。アキトは最近ルリばかり見てる。

ホシノルリ。

アキトの大切な娘。

ワタシはアキトの娘じゃない。

だからかな、アキトがルリを見てるのは。

だったらワタシも娘になりたい。

娘になれば、アキトが見てくれるから。

だからワタシは、アキトに頼んでアキトの娘にしてもらった。

でも違った。娘になってもアキトはワタシを見てくれない。

どうして……?お願いアキト、ワタシを見て。

ルリばかりに笑顔を向けないで。

ワタシとアキトは二人で一人なのに。アキトの笑顔は私のものなのに。

なんでアキトは、ワタシにその笑顔(眼差し)を 向けてくれないの?

ワカラナイ。なぜ?

私は悩んだ。ずっとずっと。

そして(この時)ま で悩んでいた。でも……

今、ルリの言った言葉(告白)

それでわかってしまった。



「私、アキトさんと結婚するんですよ」



それはとっても簡単なこと。

ただ単純に、それを思いつかなかっただけ。

でも、それは間違いなく正しくて。

私がアキトに見てもらえないのは、ルリがアキトを取ったから。

なんだ、つまりはそういうこと(ルリの所為)

だったら、ルリ(邪魔者)が いなければアキトはワタシのものになる(ワタシを見てくれる)

だからかな、私は動いてしまった。ごく自然に。

手が誰かに操られている(エイリアンハンド・シンドロー ムに罹った)かのように。まるで、それが予定されていた事象(定 められた運命)であるかのように。

いつの間にか手の中にあった牛刀が、ソレ(ルリ)の 首の中ほどまで吸い込まれる。

そういえば昨夜アキトが、よく切れるように丁寧にこれを研いでいたっけ。

アキトには悪い事しちゃったかな。こんなモノ(ルリ)を 切っちゃって。

でもアキトは優しいから、きっと笑いながら許してくれる。

ヒト(ルリ)の 形をした噴水(オブジェ)が出来上がった。

それは生命の水(血液)を 吹き上げる奇妙なオブジェ(前衛芸術)

ワタシには芸術家の才能もあったみたい。

後でアキトにも見てもらおう。きっと褒めてくれる(ワタ シを見てくれる)に違いない。

紅い水溜り(血溜り)熱 い雨(血の雨)の中で私の唇は流れるようにその言葉を紡ぐ。

























「これでアキトは、私のもの……」



















はじめまして、ししゃもです。

今回、二周年記念作品を投稿させていただきました。

元ネタは、分かる方はピンと来たかと思いますが某ゲームのエンディングの影響を多聞に受けています。

こんな作品を書いていますが、ルリやラピスが嫌いなわけではありません。

ぶっちゃけ『妖精教・ラピス主義派』(ラピス大好き)な 人間です。

ルリは……TV版のルリは好きです。あの冷めた性格は結構味があると思います

なにぶん初めての投稿作品ですので、色々とおかしい点があるかもしれません。

それでは、この辺りで……。








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