ブ リジット・アイル

やみねこさん画のブリジット・アイルで す。

やみねこさんに新キャラ絵第四弾です♪

教会の掲げる聖女様を描いて下さいました♪
広報担当というか、アイドル的な存在と言う事であります。

それでは、やみねこさんによる基本設定を公開しておきます。

聖女さまです。戦闘で はなく布教のほうでの存在です。
ほとんど布教用アイドルとして
見た目重視で存在してるような感じです。

聖女は一人とは限らなくて良いかも、
いろんな国に数人存在してもいいかもしれません。
中には戦える聖女がいてもいいかもしれませんね〜


との事。

何と言いますか、
犬さんの設定がかなり細部にわたっていたのですが、
翠霞。さんが更にパワーUP!
短編小説みないなノリに(汗)
でも、読み応え抜群ですよ♪

ブリジット・アイル

 聖女と崇められる少女。
聖女といえば聞えは良いが、
実際は教会を代表する看板娘のようなもの。

聖女の持つ意味合いは大きいが、
教会に取っては代用品なのである。

 ブリジットと言うのは聖女に与えられる
役職の名称のようなものであり、
本人の名はアイルである。

 ブリジットという聖女の役割としては
月の巫女という役割のほかに
医術・戦の聖女であるという意味合いもある。

 古来より魔術的な意味合いとして
重要なポイントを占めて来た
月を司る聖女であるだけにかなり高位の聖女。

また、
ブリジットという女神は三位一体を中心として考えられており、
医術・戦も司ることになったと言うわけだ。

 これは、
かつて教会が行った異教徒狩りの折に、
どうしても消すことの出来ない信仰の強い女神を
ブリジットの神格の一角として取り込むことにより
納得させたための弊害と見られているが、
なにぶん、情報規制がひどいために定かではない。

 アイル自身の生い立ちは不幸と言う言葉に尽きる。

 彼女の両親は村において数少ない貴重な医者であった。
それも魔法を使わない外科的な医者である。
そのため、彼女の両親は人々の信頼も厚く、
それは戦場にも借り出されるほどであった。

魔法使いと言う役職が
忌み嫌われる意味合いを含むのは
秘匿主義ゆえの弊害とはいえ、
魔法を使った医者に頼るより、
人の力により解決しようとする
医者の方が信頼が置けたということだ。

 もっとも。
両親へと向けられていた信頼は、
結果として、両親の命を奪うこととなる。

 戦場の医者として常に前線近くに居た
アイルの両親が前線の後退に気がつかず
戦火に巻き込まれたのである。

 その時よりアイルは孤児となった。
当初は親類の家々をたらい回しにされて居たのだが、
それはアイルの両親が持つ遺産目的であり、
人道的道徳的観念からのものではなかった。

結果として、
遺産の一部を使って教会の孤児院へと
アイルは迎え入れられることとなる。

 その時期、
そんな周りの人間たちが抱いていた
負の感情を感受性の高さから目一杯受けてしまったため
アイルは熱を出して寝込む。

三日三晩にも及ぶ高熱に
最早耐えられまいと誰もが諦めたその時、
アイルの体調は回復の兆しを見せた――
―彼女の視力を引き換えとして。

 医者の診断では熱によって
脳細胞の一部が壊死した可能性が高いということだった。

脳と言うのは複雑であり、
一部細胞が壊死しただけでもどのような影響が出てもおかしくは無い。
むしろ視力だけで済んだのだから幸福な方であるとの診断だった。

 彼女は盲目のままに教会の孤児院で育てられることと成った。
 文字の読めなくなった彼女は本ではなく、
神父の語る言葉を覚え、
無くなった視覚の代わりに敏感に物音に反応するようになった。

 そうする内に、
彼女は言葉を覚えることを苦と思わなくなる。

 これは実際あることではあるが、
彼女は完全記憶能力を手にしたのだ。

それも、
一度に複数の物音を同時に覚えると言う離れ業も付け加えて。

 そのころから、彼女は少しずつ変わり始める。

 人々の語る言葉の奥底に潜む感情の機微に通じ、
言葉を通じて系統樹の如く成り立つ
幾万の可能性から適切な一を摘み取る術を得た。

 また、思い出す事も巧みになった。
忘れていた過去。
幼少時の思い出を夢と言う形ではあるものの
思いだすことができるようになったのだ。
 
そうして。
 彼女が変わってから二年。
少女が教会に預けられて早十年。
アイルが十五の誕生日を迎えた日に突如として視力が蘇る。

 それと共に、
彼女は両親の持ち得た医療技術すらかつての記憶から呼び覚まし、
再現したのだ。

 そしてなにより。
彼女の周りでは奇跡が起こるようになった。
 落ちてきた花瓶が彼女に触れる前に軌道を逸らした。
 枯れた井戸が彼女が前に行くだけで独りでに水を蘇らせた。

 そんな噂が広く広まった頃、
教会から聖女に認定すると言う御触れが届く。
 君は今日からブリジットと名乗れ。
ブリジット・アイルと。

 告げた神父の顔は誇らしげでありながら、
同時に目の前の奇跡を讃える眩しげなもの。

 言葉にハイと頷きつつも、彼女は考えた。
 自分の力はまだまだ小さな新芽のようなものでは在るが。
いつの日か。
 戦争という悲劇をなくす事の出来る力を得たい。

 それこそ奇跡。
それこそ聖女の御技。
 彼女は今日も飾り物でありながら、
本物の聖女として人々の前で奇跡を起こす。

 余談ではあるが、
ブリジットという階級の聖女には護衛の戦士がつく。

 聖女ブリジットの加護を一身に受けた
守護騎士ブリガンズという役職の戦士が。

 その役職が彼女にとって
どれほどの意味を持つのかは定かではないが。

 飾り物の聖女の身を支える存在であることを、
このブリガンズは望まれている。

 性格はいたって温厚かつ活発的。

 優しい性格は聖女に相応しいのだが、
着飾ることを教会生活で身についた節制となにより、
視界の見えなかった時期が
そういった華美装飾に対して抵抗感を少女に植え付けていた。

 着飾ろうとする侍女から遁走し、
孤児院の子供達と戯れる。

そんな庶民的な聖女だからこそ彼女は聖女たりえるのだろう。
 唯一彼女を着飾るもの。
 それは、いつしか手にした赤い傘のみ。

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