GROW LANSER
〜彼の地を貫く光の槍〜
  2nd pierce 飛んできたのは冒険者? 後編


   ――――――――周囲を見渡すスレイン。
   敵将でさえ何事かと見回すが、
   それよりも眼前の敵を倒す方が先らしい。

   「ええい、かまうか!!!しねえええぇぇぇぇぇ!!!!」

   「うわっ!?」

   「なっ、ぶっ!!」

   後方から何か近づいてくる気配に
   後ろを振り向くと、ちょうど前方宙返りして、
   文字通り”蹴撃”の態勢だ。
   驚いて慌ててしゃがみこむスレイン。
   だが、剣を振りかぶっていた敵将の方は
   スレインが視界から消え、
   そして突然現れた祠門の”蹴撃”になす術もなく、
   まともに”蹴り”を受け、後方へ吹き飛ばされる。
   かく言う祠門は、敵将の方に絶妙のタイミングで
   慣性を移し、後方宙返りして着地していた。

   「「「「た、隊長。」」」」

   「だからどいてっていったのに・・・。
    そこの君は怪我はないかい?」

   「え、ええ。それよりあなたは・・・。」

   「ぐむっ!ええい!!何をしておる!!
    やつは敵だ!!射殺せ!!!」

   「「はっ!!!」」

   どうやら敵将は意外にタフらしい。
   あれほどのスピードの蹴りを受けたのだから、
   普通なら病院行き、いや普通でなくても
   きっと”逝って”しまっているに違いない。
   首がギクシャクしているが、生きているのだから、
   彼は相当の人外の者であるかもしれない。

   スレインが何かを聞こうとした瞬間、
   突然、二本の弓が彼に向け放たれた。
   祠門のことで注意をそがれていたため、
   とっさに反応ができなかった。

   「スレイン!!!!」

   後ろからモニカが叫ぶ。
   もうだめかと思った瞬間、矢はスレインの腹部の前で止まった。
   言わずもがな、祠門が二本の矢をてで掴んだのだ。

   「「なっ・・・!?」」

   「まったく、俺の前で人を殺そうとするとは・・・。
    ちょっとおしおきが必要か・・・!?」

   「おのれ!」

   「食らうがいいわ!!!」

   「「ファイヤーボール!!」」

   二人の魔術師から放たれた炎玉は、
   その軌跡の途中で混ざり合い、
   一つの巨大な赤き牙となって
   祠門たちをめがけ、襲い掛かる。

   「どうやら俺もターゲットにされたみたいだな。
    そこの二人と精霊か?名前は?」

   「え・・・、俺はスレイン、スレイン・ウィルダーだ。」

   「私はモニカ・アレンよ。」

   「わあ〜、ラミーのことも見えてるんですね〜。
    貴方、一体何者なんですか〜?」

   後から追いついてきたアレンを含め、
   何がんだかわからず、流されるままに
   簡単に自己紹介する。

   「俺の自己紹介はとりあえず後。
    俺もあいつらに敵視されたみたいだから、
    あんたらに加勢させてもらうぜ!
    二人は後ろで苦戦してるヤツの援護をしてくれ。
    こっちは俺が引き受けた!!」

   言うが早いか、今にも噛みつかんとする
   剥き出しの紅牙に、祠門は駆け出していった。
   その途中、彼の髪と同じ色のもやのようなものが
   彼の身体を覆っていった。

   「待って、いくらなんでも
    素手で立ち向かうなんて無茶だわ!!」

   援護しようと、モニカがナイフを振りかぶり、
   スレインが彼の後を追いかけたときには、
   炎玉は祠門の眼前、もう一歩踏み出せば、
   確実に衝突する範囲に立っていた。

   ―――これだけ大きなもんだと・・・
        相克するのはちょっと
        気を練っただけじゃ無理か。
        となると、まとめて自分のものにするしか
        手は残されてないか・・・。
        上手くいけば相手の戦意も
        削げるかもしれないし・・・。
        ま、やるだけやってみますか。

   「はあああああああ!!!!」

   刹那、考えをまとめ実行に移す。
   周囲の心配をよそに、彼は炎玉に向け、
   無作為に右手を伸ばした。
   祠門の手に炎がぶつかる瞬間、
   彼の手の平からも、炎が噴出した。
   炎玉の勢いを殺しながら、左手からも炎を噴出させ、
   迫りくる炎の中心に両手を添えた。
   そのまま、両手を炎の中心に押し入れ、上下に引き裂く。
   そして炎は両の腕を纏い、完全なる彼の僕と化した。

   「そ、そんなバカな!?」

   ありえない光景。
   彼は、放たれた魔法を避けるどころか立ち向かい、
   ダメージを無効化し、なおかつ自分の力としているのだ。
   これは敵だけでなく、味方でさえも肝を抜かれた。

   たとえ避けたとしても、その熱波や衝撃波で
   幾ばくかのダメージを負うことを期待していた兵士は、
   戦慄を覚えるほか無かった。

   「くぅ!!もう一度!!!」

   弓兵が祠門へと矢を放つ。
   先程と同じように、祠門の急所を射抜かんと
   鏃(やじり)の先がひらめく。
   祠門は一歩足を引き、両拳を握りしめて
   腰に据え、構えを取った。


  「九頭龍式舞闘気功体術
            爆咬螺旋撃」

   彼の腕を纏っていた炎は、
   火炎の螺旋となり、二本の矢へと向かう。
   そのまま矢を飲み込み、次に獲物と定めたのは
   矢を放った弓兵と魔法兵たちだ。
   すさまじい火炎が渦を描きながら、
   標的を巻き込まんと大きな口を開けていた。
   しかし、その渦は弓兵の前で急激に下降し、
   地面に衝突するのと同時に、
   爆音と熱波ともなって、あたりに衝撃を伝える。
   衝突した地面はくぼみ、黒く焦げた跡が残っている。

   弓兵たちは、衝撃で吹き飛ばされ、
   死を目前にしたため、精神的ダメージも大きく、
   立ち上がる事さえままならない。

   「この状況でも、まだやるか・・・・・・?」

   不敵に微笑みを浮かべる祠門と、
   吹き飛ばされた部下をみて敵将は
   態勢を立て直すか、撤退するか、
   迫られる事となった。
   しかし非常識的な現実を目の前に、
   『恐怖』を表出させた部下を見れば、
   選択肢はもはや一つしかなかった。

   「くっ、ここは引くぞ!!!」

   「そんな、奴らをほおっておけばいつか・・・」

   「そのときがくる前に奴らを討ち取ればよい。
    ともかく、任務は失敗したが、
    これ以上戦闘を長引かせる事のあるまい・・・。
    負傷したものを背負って、引くぞ!!!」

   仲間を倒され、4人となった剣兵は
   何とか態勢を立て直そうと、
   アネット、ヒューイの会心の猛攻を振りきり、
   スレインとモニカの、攻撃も寸でのところで受け止め、
   命からがら戻ってきたのだ。
   だが、戻ってみれば、大将は負傷し、
   魔法兵や弓兵も、もはやこの戦闘での
   再起は不能と思われた。
   「くっ、わかりました・・・。」

   そう言って決定した後の行動は迅速なものだった。
   まさに疾風のごとく、仲間を担ぎ上げ、
   超速で戦線を離脱していく。

   「くっ、待てや!!!」

   「いや、もういいよ。ヒューイ。」

   「せやかて、リーダー・・・。」

   「それよりも、彼女の事だ・・・。」

   「・・・・・・。せやな・・・。ここは退散やな。」

   追い討ちをかけようとしたヒューイを
   スレインが引き止めた。
   これ以上争う事が無いと考慮してのことだが、
   それよりも、文字どおり飛び入り参加してきた彼女の事だ。
   もちろん、祠門のことであるが、彼らの目からは
   少し大人びた美少女にしか見えていない。

   「とりあえず、彼女の話を聞こう・・・。」

   こうして、戦いの幕を閉じた。
   そして祠門の話を聞こうと、
   彼らは第三魔法障壁発生装置の入り口の前に
   集まる事になった。



   「やれやれ、どうやら終わったようじゃな。」

   装置に集まった矢先のできごと。
   装置の入り口が開くと、そこから現れたのは
   灰色の髪と口髭が特徴的な初老の男だ。
   上半身はワインレッドの紳士服で統一され、
   黒い長靴にズボンをはいている。
   それに何が入っているのかわからない、
   巨大なリュックを背負っている。

   「お、ジイサン。ご苦労さんやな。
    さて、役者も揃った事やし、
    そろそろ自己紹介ようか?」

   「わたしもたのしみですよ〜。」

   何故かしきっているヒューイ、
   そして、それをあおるかのように
   はやしたてるラミー。
   ラミーは闇の精霊の集合体で、
   いまのところスレイン、ヒューイ、祠門、
   の三人しか姿を見ることが出来ない。

   「私を見ることが出来る人は少ないですから〜、
    まず私から改めて自己紹介しますね〜。
    わたしは〜、ラミ〜です〜。
    宜しくお願いしますですよ〜。」

   「ほな、ワイからやな。
    ワイはヒューイ、いろんなトコ旅しとる
    放浪人や。ま、よろしゅうな」

   「次は私ね。私はアネット、アネット・バーンズよ。
    お父様はキシロニアで議長をしているわ。」

   「じゃあ、あらためて私も自己紹介するわ。
    モニカ・アレンよ。よろしく。」

   「それじゃあ、俺も。スレインウェルダーだ。よろしく。」

   「それじゃ、わしも自己紹介しようかの?
    わしは、ビクトル・ロイド、これでも研究者じゃ。」

   それぞれが自己紹介を終えると、
   好奇の目が祠門のところへ注がれる。

   「ははは、そんなに注目しなくても
    ちゃんと自己紹介するって・・・。
    俺の名前は・・・・・・。」

  「うにゃにゃ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」

   まるで猫の鳴き声のような叫びが、
   晴れた空に響き渡った。

TO BE CONTINUED

あとがきという名の座談会 FOR GL (シルフェニアVer)

月;はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
   やっと、おわったよ〜〜〜〜〜。

???;一体何をやってるんですか?

月;うわっ、なんですか、突然!!
   何で貴方様がこんなところにいるんですか!?
   ホシノ・・・・・・

さくっ

月;ぎにゃ〜〜〜〜〜〜!!!

モニカ;私はそんな名前の人じゃないです。
     あらためまして、モニカ・アレンです。
     今回からこの座談会の登場となります。
     どうぞよろしく。

月;なにいってんだ!!声、雰囲気、
   性格に至るまで、なんらホシノ・・・・・・

トス トス トス トス

月;いぎゃあ〜〜〜〜!!!

モニカ;今度その名前で呼んだら、
     抉りますよ?

月;い、イエス、マム!!

モニカ;それではまずは祝辞から。
     シルフェニア、50万ヒットおめでとうございます。

月;一年未満であそこまで発展させるとは・・・・・・。

モニカ;いろいろなところにリンクを張っているから、
     いろいろなところから入ってくるのね。

月;俺もいろんなところににリンクを張れば
   HPのHIT数ものびるってことか?
   今、やっとこ3000HITを越えたところなんだが。

モニカ;貴方の場合、まずは文章力を伸ばす事ね。

月;うぐっ、それを言っては元も子もないんだが。

モニカ;今回の戦闘シーンにしても、
     幼稚としか言い様が無いわね。
     もっとアクションつけられなかったの?

月;今の俺ではムリだな・・・・・・。

モニカ;やっぱり精進が必要ね・・・・・・。
     それから、謝罪する事もあるでしょ?

月;え?なんかあったけ?

グサッ グサッ グサッ

月;あぎゃ〜〜〜〜〜!!!!

モニカ;まったく、感想をくれた夜白さんに返信一つよ こさず、
     あまつさえ小説が遅れていると言うのに
     反省の色がまったく無い・・・・・・。
     これはあの方を呼ぶしかありませんね・・・・・・。
     ミカエルさん、出番ですよ。

ミカエル;呼ばれて飛び出て・・・・・・

月;そのネタはもういい!!
   それよりなんでお前がここにおる!!!

ミカエル;最初に言ったでしょ!!?
      呼ばれて飛び出てきたのよ!!!

モニカ;さ、早くこのあほ作家を連れて、
     制裁してください。反省がまったく有りませんので。

ミカエル;まっかせて!!さ、今日は
      ガブリエルの薬品フルコースよ〜
      逝ってみましょうか♪

月;なに!?そ、それだけは勘弁してくれ!!

ミカエル;ダ〜メ、逃がさない♪

月;へ、へるぷ〜〜〜〜〜!!!!

月、退場

モニカ;さ、私も退散するとしましょう。

???;あにゃにゃ?もう終わっちゃったの〜?

モニカ;あら、あなたは次回登場の方ではないですか。
     今日はもうおしまいですよ。

???;えええええ!!そうなの!?
     せっかくおめかししてきたのに〜〜〜!!

モニカ;まあ、次回から出してもらえれば
     いいじゃなんでしょうか?
     おしおき終わった後、それとなく
     吹き込んでしまえばきっと出してくれるはずです。

???;そうなの?じゃあ、終わるまで待ってる。

モニカ;そうですか・・・・・・。それでは今回はこのへんで。

???;ばいにゃ〜〜〜〜〜!!!!




感想

感想も一度に書くと結構な量ですね(汗)

とまあ、感慨は兎も角、Vのチームと無事合流できたようですね〜

しかし生成祠門君強い! ファイヤーボール二つ無効化ですからね〜、

範囲攻撃を無効化するには爆発前に押さえ込むしかない訳ですが、同化吸収するというわけですね〜

では、彼は精霊を使った呪文では傷つかないという事になりますね。

まあ、限界はあるのかもしれませんが…それは兎も角、九頭竜式気功体術ですか…むむぅ…ダディフェイスの九頭竜に似てますね(爆)

でも、その辺は面白い所を足していくという意味でもいいかもしれませんね♪

はあはあ…結構足が速いですね…

いえ、
逃げ足ですか…とまあ、その辺は良いのですが、今回 の作品はグローランサー3のメンバーが多く出ていますね。

うん、君も出ているね。

わっ、私は出ていませんよ。一体誰 の事を言っているのですか?

モニカ・アレン(12)

フェザリアンの母は既に死去、行方の知れぬ人間の父を探している。

外見は幼いが、精神的には人間より大人な為、子供らしからぬ冷めた印象を与える

だったっけ(爆)

そっ…それがどうかしましたか?

12歳で冷めた印象で…銀髪で…誰かに似てるね(笑)

そっ…そうですね、誰でも似た人は います。その人も私があまりに有名なので影響を受けたのでしょう…(汗)

まあ、否定する所じゃないね確かに、ルリ嬢に影響を受けて作られたと思うよだって…CV南央…

あっ あぶない! 

レ インボーブリッド・バースト!!

どどばばごーーーんんん!!

ヒク…ヒク…ヒク…

あぶ なかったですね…蚊がもう少しで貴方を刺すところでした。もう大丈夫ですよ♪

ヒク…ヒク…ヒク…




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