GROW LANSER
〜彼の地を貫く光の槍〜
4th pierce ポーニア村へ 前編



   自己紹介も済んで、一行はコの字型の島、
   フェーザーアイランドを発つべく、島の北側へと向かった。
   そこには転送装置があり、大陸とこの島を結んでいる。

   物語の舞台となる大陸にはいくつかの国がある。
   まず、大陸の北側、アネットの故郷でもあるキシロニア連邦。
   そしてキシロニアを囲うように大きな国を持つシェルフェングリフ帝国。
   帝国西部に位置する商業国家、ローランド王国。
   最後に祠門とエリスが降り立ち、今回の戦闘の舞台となった、
   ローランド南部に浮かぶ孤島、フェ−ザーアイランド。
   そして、キシロニアと帝国の西部の岩山を国境に、
   強大な国土を持つ、アグレシヴァル王国。
   
   これからアネット一行が渡る国でもあるローランド王国は、
   事実上ほぼ壊滅している。長雨によって、植物が育たなくなり、
   深刻な食糧危機に陥っていた。そのため、他国へと逃れる民衆が増大、
   唯一、帝国との交易ルートであるトンネルが閉じられてしまった。
   これによりトンネルでは、餓死者が続出、あたりに死体が転がり、
   死臭に惹かれたモンスターたちの巣窟となってしまっている。
   もちろん、キシロニアや帝国に行くためには、
   その洞窟を通らなければならない。

   シェルフェングリフ帝国でも、皇帝オーギュスト・ウェリントンが逝去。
   帝位継承者カールは赤子のため、母テオドラを中心とした西部のテオ ドラ派、
   ウェリントンの弟である東側のジェームズ派に 別れ、
   後継者争いの真っ最中である。
   モニカの住んでいるポーニア村はシェルフェングリフ帝国東側の   
   ごく小さな村である。しかしポーニア村は南にある
   ビブリオストックと北にある関所の町、
   シュワルツハーゼとの間にあり、意外に活気がある村だ。

   そして、スレインやアネットの住むキシロニア連邦は
   アネットの父、アルフレッドを議長とする議会を設けて、
   各地域の代表による連邦議会政治を行っている。
   他の国よりも、多少食料が豊富なのが救いだが、
   アグレシヴァル王国やシェルフェングリフ帝国に
   狙われているのが現状もあるが、
   外交政策により、何とか平穏無事を保っている。




   「とまあ、簡単に近隣諸国の関係とかを
    講義したけど、なにか質問はあるかしら?」

   「いや、これだけきれば大丈夫だ。
    あとは、自分の目で確認するよ。」

   転送装置へ向かう道すがら、祠門とエリスは近隣諸国の状況を
   アネットから聞き出していた。想像以上に荒れ果てているらしく、
   各国の緊張状態は極限に達している。
   彼女の話を聞いて、ますます打開策の検討を迫られる。

   「う〜ん、これだけ荒れてるとなるとな〜。
    エリス、なんかいい案はないか?」

   「といってもね〜。いろいろ考えてはいるんだけど、
    結局どっちつかずになっちゃうんだよね〜。」

   二人でいろいろ検討しているが、
   圧倒的に兵力のない連邦は戦争になれば、
   侵略されるのも時間の問題である。
   手を携えるにしても、食料のことで問題が起こり、
   どっちつかずの状態になるという。
   要するに、どちらか一方としか手を組むことができない、ということだ。

   「これは2択だな。連邦議長の判断に任すか。」

   「そうだねぇ。あたしたちがあんまりおおっぴらに
    動いたら、絶対支障きたしちゃうしね〜。
    時期が来たら、議長が判断すると思うけどね。」

   そして盛大にため息をつく二人。
   どこかしら哀愁が漂っている風にも見受けられる。

   「そんなこと言って、この世界の異常を元に戻しに来たんでしょ?
    だったらおおっぴらに動いてもいいじゃないの?」

   アネットの言葉に、スレインたちもさも当然といったように、
   首を縦に振る。しかし、それを祠門は真っ向から否定した。

   「ところがどっこい、そういうわけにもいかんのさ。
    どの世界にも国家間のパワーバランスがあって
    各国家の緊張状態が成立しているんだ。
    例えば俺たちが連邦側に味方して、大暴れ。
    近隣諸国を統一したとしよう。
    もし、俺達がいなくなれば、連邦はどうなる?」

   「強大な力を持つものがいなくなるのだから、
    こぞって近隣諸国は分裂、また戦争になるわね。
    もし戦争になったら、連邦は確実に最初に狙われるわ。」

   モニカはあっけらかんと答える。
   もともとフェザリアンは合理的な考えをする種族で、
   一見冷たいと思われるかもしれないが、
   一番被害を少なくするにはと考えるのが
   彼ら流の論理の展開なのだ。

   「ま、そういうことだな。できる限りは協力するが、
    必要以上に首を突っ込むことができないのさ。
    モンスター相手ならなりふり構わず暴れられるけど、
    人間相手、特に国家間の争いが関わってくるときは
    俺たちはサポート側に回るから、それで勘弁してくれ。」

   「それで構わないわ。この世界を正常に戻してくれるなら、
    サポートしてくれるだけでもありがたいくらいよ。
    本音を言えばあなたたちがちゃちゃっとかたしてくれれば
    ありがたいけど、私たちと行動を共にする限り、
    戦争も絡むかもしれないから、仕方ないわね。」

   事情を聞いて納得する。確かに彼らの力を用いれば、
   例えその気がなくとも、大陸を制覇することは容易いだろう。
   しかし、問題はそのあといかにして維持するか、である。
   故人曰く、壊すは安し、保つは難し、とはよく言ったものだ。



   「そういえば、なんだってあんなところで
    戦闘なんか繰り広げてたんだ?」

   「え〜と、詳しく話すと話すと長くなるから簡単にまとめるけど、
    シオンって黒幕が時空融合を阻止しようとしてたのよ。
    あなたが来るちょっと前に爆発しちゃったんだけどね。」

   「ちょっと待て、今何て言った?」

   「え?シオンってやつが爆発したこと?」

   「違う、その前。」

   「時空融合のこと?」

   話している間に、祠門とエリスの顔はどんどん険しくなる。
   そして、時空融合のことに触れると、
   突然歩みを止め、ふかいふか〜いため息をついた。

   「エリス、準備。俺の周り、半径1メートルで。」

   「うん。リリース。」

   祠門が一言そういうと、エリスは短く解除の呪文を唱える
   すると指輪から一冊の本が飛び出してきた。
   そして、ひとりでに本ががめくられ、
   あるページでぴたりと止まった。
   そのページに手を当てながら、エリスは言葉を紡ぐ。

蒼天に舞い 地 に躍りし
七星の巫女よ
汝が連ねし光の軌跡を以て
わが願いに応え
彼の者を悠久無間の箱舟に捕らえよ
プ ラ ウ バ イ ン ド
七天聖光結界

   祠門の立っている地面から、白い光が迸る。
   光が収まると、そこには半径1メートルほどに
   魔法陣が淡く輝きだしていた。

   「みんな、危ないかもしれないから、
    ちょっと離れるよ。」

   エリスがアネットたちに避難を促す。
   一体何がはじまるのかわからず、
   促されるまま、彼女についていった。
   ここへんでいいよ、といったその場所は
   祠門から10メートル近く離れている。
   そして、これから何が始まるのか、
   その疑問をアネットがみんなの気持ちを
   代弁して聞いてみることにした。

   「え〜と、これからなにをするの?」

   「端的にいうと、時空融合した人たちが
    全滅してたり、時空間を彷徨ったりしていないか
    調べようとしてるの。」

   さらりと不吉なことをいう。
   しかし、この後の言葉を聞いて、
   みんなは納得したと同時に
   時空融合して別世界へと旅立った
   人たちの安否が心配になっていた。

   「時空融合って言うのはねかなり危険なんだよ。
    おにいちゃん、時空乱流に巻き込まれてこの世界に来た
    っていってたから、原因は多分それだね。
    融合するってことは新しく別の時空間を作り出すこと。
    そのとき発生するエネルギーで時空間に乱れが生じるんだ。
    で、時空融合がどれくらい危険かっていうと、
    そうだね、この世界が崩壊するくらいかな。
    空間を限定したからよかったと思うんだけど、
    この世界そのままもっていったら、
    何か支障が出ていたことは確かだよ。」

   「・・・・・・」

   「かといって、時空融合した彼らも危険なんだよ。
    融合するときに時空間に取り残されるかもしれないし、
    もし無事に融合できたとしても、
    そこが人の住む環境に適合しているかわかんないし、
    まったく別のモンスターとかが闊歩してるかもしれないしね。」

   「そ、それで、向こうに行った人たちは無事なの!?」

   「それを今から調べるんだよ♪」

   そういってエリスが指をさした方向には、
   祠門がナイフを右手に、鞘を左手に構えていた。




   「来い、クロノ。」

   「いえっさ〜、マスター。」

   どこかかる〜い返事をしながら、
   祠門の髪からニョキっと顔を出す。

   「これから時空間を調べる。宿れ。」

   「わかったよ、マスター。」

   柄と鞘の尻をあわせ、宝玉にクロノが吸い込まれる。
   そして、鞘も含め、武器が強く光り輝きだすと、
   柄と鞘が一つの棒のような形になり、
   刃は二つに別れ、片方は横に、もう一方は縦に
   それぞれ折れ曲がり、光が晴れると、
   彼の手に収まっていたのは一振りの鎌だった。

時の流れに伏し  異界の果てに続く回廊
繋げし扉は我が前にあり
閉扉開放 時の神クロノスの名の元に
与えられし亘の能力 ここに顕現せん
トランジットゲート
時空間開扉

   彼が紡いだ言葉のあと、淡く輝きだした鎌を振り下ろすと
   彼の前の空間に一筋の線が現れた。
   鎌を引き抜くと同時に線は広がり、扉のように開け放たれた。

   「よし、探査頼むぞ。クロノ。」

   <まかせてよ、ちょっと待ってて。>

   放たれた時空間に鎌を突き出すと、
   そのまま暫く動かなくなった。




   そして、5分くらい経過した頃、

   <マスター。調査完了だよ。>

   「わかった。」

   鎌を時空間から引き抜くと、
   再び祠門は呪文を唱える。

我開け放てし異 界の扉
ここに封印せん
ゲートクローズ
時空間閉扉

   言葉を紡ぎ終えるとともに、今度は
   鎌を横に薙ぎ払った。
   そして、開いていた時空間は
   扉を閉めるように小さくなり、
   もとの空間の静寂さを取り戻していた。

   「エリス〜、終わったから、解除してくれ〜。」

   「は〜い。」

   祠門からの合図を聞き、魔法を解除する。
   すると、淡く輝いていた魔法陣は
   きれいさっぱり消えてなくなっていた。
   祠門がヒューイたちの待機場所まで戻ってくると
   深刻そうな顔をして告げた。

   「どうやら、ちょっと、とんでもないことになっているっぽいぞ。」


TO BE CONTINUED

  なかがきという名の 座談会 FOR GL (シルフェニアVer)

というわけでなかがきである

少しは反省のはの字も覚えてください

ざくっ ザクっ 坐苦ッ

ぎょえああああぁぁぁ!!!

ここ最近出番がないから
セリフ忘れちゃうところだったよ〜

よくも半年以上ほっとしてくれましたね・・・・・・

ちょっとまて!!!!
俺の言い訳も聞いてくれ!!!!

懺悔の言葉なら聞いてあげますよ

おれ、8月まで忙しかったんだよ?
9月はいっていろいろ更新もしてるのに?

でも、この小説のもとになったゲームの
最新作は最近終わらせたんでしょう?

ああ、へんなところで迷ってしまってな。
9月になってクリアしたよ

さ、遺言も聞き終わったことですし、
旅立ちの準備はよろしいですか?

え、俺のセリフってこれだけで終わり?
もっとなんか言わせてよ!!!

バイト数の無駄です。消えてください。

グサッ ぐさっ 虞鎖ッ

みぎゃああああぁぁぁ!!!

モニカちゃん、いつもより過激だねぇ

この作者が愚かしい真似をしたからです

ふえ?べつに今回何もなかったような・・・・・・

この小説の真性ヒロインのはずの私が!!!
事もあろうにセリフがほとんどないんですよ!!!
これほど愚かしいことはありません!!!!

うん、それはひどいね

わたしとスレインの甘美あふれる
濃厚なラブシーンは
一体いつやってくるのですか!!!?

う〜ん、ボクとおにいちゃんのラブシーンも
当分おあずけかにゃ〜〜?

私とスレインの幸せのために
この作者にさっさと続きを書いてもらいましょう

それはボクも賛成
あとでパソコンの前に
転送しておくよ♪

とりあえず今回はもうお開きですね

次回は一気にポーニア村まで駆け抜ける
って作者は意気込んでいたけど・・・・・・

多分やってくれるでしょう
ここでそうそう時間を食っていられません
はやく私とスレインの同棲生活まで
事を運ぶべきです

といっても、同じマンションに住むだけだけどね〜♪

よけいなチャチャは入れないでください

それじゃ、今回はこの辺でお開きだね

ばいば〜い♪

ほんとにセリフ・・・・・・アレだけだっ た・・・・・・がくっ

某月某日
コの字型の島より実況中継





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