自身の胸に手を当て、鎧についた一筋の傷を確認するアリアンロード。
 あと一瞬反応が遅れていれば、鎧ごと胴は斬り裂かれていたに違いない。それほどに見事な一撃だった。
 しかし、分からないことがある。

「いまのは……八葉一刀流のものですね」
「そうだ。〈螺旋〉と呼ばれる八葉一刀流の技の一つだ。まあ、身体能力に物を言わせた紛い物に過ぎないがな」

 リィンが使った技。それは八葉一刀流に伝わる型の一つで、「螺旋を極め、無を操る者がすべての武術の極みたる〈理〉に至れる」とも言われる数多の武術の基本にして応用とされる技法だった。
 しかしリィンが八葉一刀流の使い手であるという話をアリアンロードは聞いた覚えがない。
 自分の記憶違いかと思案するアリアンロードにリィンは答えた。

「別に〈剣仙〉から学んだわけじゃない。アンタなら薄々気付いているんじゃないか? 俺の力の正体に――」

 剣仙ユン・カーファイから学んだわけではないと聞き、アリアンロードは双眸を細める。
 盟主が気に掛けるリィンの正体に、アリアンロードは確かに気付き始めていた。
 異能の一言で片付けるには、余りに常軌を逸した力。
 この世ならざる者。外の理に身を置く存在。もしそうなら――

(盟主が干渉を禁じた理由もわかります。彼の存在は我々とは違うやり方で、この世界の摂理を根底から否定することが出来る)

 この世のルールに縛られないリィンの存在は、世界の摂理を根底から否定する。
 盟主がリィンへの干渉を禁じたのは、そのことに気付いたからなのだとすれば、アリアンロードからしても納得の行く話だった。
 しかし、

「やっぱり引いてはくれないか」
「問答は無用。互いに得物を取ったからには全力を持って当たる。これが武人の宿命(さだめ)です」
「俺は武人じゃなく猟兵なんだがな……」

 だからと言って退く理由にはならない。そんなアリアンロードの答えに「融通の利かない奴め」とリィンは呆れた様子で愚痴を溢す。
 戦いに身を置く者が強者を求めるのは自然の摂理だ。自分の力がどこまで通用するかを試してみたいという欲求はリィンにもある。しかし、それは時と場合による。優先すべきは個人の感情ではなく猟兵としての仕事だ。シャーリィと違い、避けられる戦いに進んで身を投じるほどリィンは戦いに飢えていると言う訳ではなかった。
 ましてや相手は結社最強とも噂される槍の達人だ。正面から事を構えるにはリスクが高すぎる。

「先程の一撃。学んだわけではないと言いながらも、たいしたものでした。ですが……」
「不意を突けるのは一度だけと言いたいんだろ? 何度も通用するとは俺も思っていない。だが、紛い物だろうと未熟だろうと使えるものは使う。それが猟兵(オレ)のやり方だ」

 もう一度同じことをやったところで、俄仕込みの技ではアリアンロードは通じないだろう。そのくらいのことはリィンにもわかっていた。だから策を弄したのだ。
 出来ることなら、先程の一撃で決められればと思っていたが上手くは行かなかった。傷を負わせるどころか、僅かに甲冑を傷つけただけ。完璧に不意を突いたと思った一撃を、勘と経験則だけで回避するのだから堪った話ではない。まったく面倒な相手に目を付けられたものだと、リィンは嘆息する。

「どうかしたのか?」
「……いえ、少し昔のことを思い出しただけです」

 ふと視線を向けると、何やら呆けた顔のアリアンロードを見て、リィンは首を傾げる。
 先程の攻防からも明らかな通り、油断や慢心とは程遠い人物だ。敵を前に隙を作るような相手には思えない。
 何かの罠かとリィンが訝しむのも無理はなかった。

(勝つために使えるものは使う。あの方≠燗ッじようなことを仰っていましたね)

 そんな訝しげな表情を浮かべるリィンを見て、アリアンロードは笑みを漏らす。
 彼女がアリアンロードではなく『リアンヌ』と名乗っていた時代のことだ。嘗て共に戦場を駆けた仲間たちの姿を彼女は思い浮かべる。そのなかで彼女(リアンヌ)≠ェ志を共にし、友と認めた若き頃の大帝≠フ姿にリィンはよく似ていた。
 だから気になったのだろう。自分の目で確かめ、彼の強さを肌で感じてみたいと思った。

 盟主の命に逆らってまで、このような行動にでるのは初めてのことだった。
 だからこそ引くわけにはいかない。それが勝手な思いだというのは彼女自身もよく理解している。
 それでも若き日の大帝を思わせる青年が何を考え、何を思い、何を為そうとしているのか、アリアンロードは知りたいと感じていた。
 そのためにも――

「あなたは確かに強い。その貪欲なまでに勝利を求める姿勢。常人を遥かに超えた身体能力と闘気の強さ。人の域を超えた、嘗てない強敵であることを認めましょう。それでも、私の勝利は揺らぎません」
「……たいした自信だな」
「自信ではなく純然たる事実です。先程の攻防、力と速さでは僅かにあなたが勝っているでしょう。相手の不意を突き、奇策を用いる思い切りの良さもさすがです。ですが――」

 直後、アリアンロードの姿がリィンの視界から消える。

「正攻法。技と経験では、あなたは遠く私に及ばない」
「――ッ!?」

 いつの間に接近されたのか?
 気付かないまま左手で顔を掴まれ、そのまま地面に叩き付けられるリィン。
 肺から息を吐き出すも、アリアンロードの胸もと目掛けて剣を突き出す。

(クッ! 動きを捉えきれない!)

 だが、リィンの一撃は宙を裂く。
 また視界から消えたアリアンロードの姿を捜すリィン。そして――ゾクリッ!
 首筋を言い知れぬ悪寒が襲い、リィンは逃げるように後ろへと飛び退いた。

「いまの攻撃をかわすとは、勘は鋭いようですね」

 衝撃が大地を揺らし、風が渦を巻くように吹き荒れる。
 先程までリィンがいた場所に、アリアンロードの槍が突き刺さっていた。
 上空から槍を放ったのだろう。しかし、いつ空に飛び上がったのか、それさえもリィンには分からなかった。

「どういうことだ? 力を隠していたのか?」
「言ったはずですよ。あなたの方が力と速さは上だと」

 力を隠していたわけではない。
 嘘を言っているようには思えず、どういうことかとリィンは考える。

「速さが増したわけではない。なのに姿を捉えきれないと言うことは……抜き足、縮地とか呼ばれる武術の奥義か」

 八葉一刀流にも似たような技はある。二の型〈疾風〉がまさにそうだ。
 相手の無意識に割り込み、まるで消えたかのように錯覚させる歩法の一つ。
 アリアンロードほどの武人なら、その程度のことは容易くやってみせるだろう。
 しかし、

「博識ですね。ですが、私のは少し違います」

 アリアンロードはそれを否定し、再びリィンの視界から消える。
 手品の種を探っている時間はない。そう考えたリィンは意識を内へと向け、戦技を発動した。

「オーバーロード〈閃影(シャドウ)〉」

 リィンがイメージするのは、もう一人の自分だ。〈剣仙〉から剣を学び、仲間たちと苦難を乗り越え、英雄となるはずだった青年の姿。
 王者の法の応用――〈外の理〉へと意識を接続することで、膨大な知識と記憶が流れ込んでくるのをリィンは感じる。
 先程の〈螺旋〉もリィン・シュヴァルツァーが〈剣仙〉より学んだという〈無〉の型を再現したに過ぎない。
 本物には及ばずとも、僅かでもアリアンロードの動きを捕捉できればいい。
 そうリィンは考え、再び八葉の技で迎撃しようとするが――

「なるほど。それが先程の力の正体ですか」
「――なッ!?」

 二度は通じない。そう言ったのはリィン自身でもあった。
 対応できないほどの速さではない。見えていないわけではなかった。
 なのにアリアンロードの放った槍が、リィンの胸もとへと吸い寄せられていく。

「奥義などと大層なものではありません。しかし、槍を突くという動作も極めれば、必勝の一撃となる」

 それは避けることすら許されない必勝の一撃。
 灰色に染まった世界で、時が制止したかのような錯覚をリィンは受ける。そして――


  ◆


「サラ、いたの?」
「いたの? はないでしょ……。民間人の避難誘導を終わらせて、急いで応援に駆けつけたって言うのに……」
「そうなんだ」

 軍人やフィーたち猟兵と違い、遊撃士は戦争をすることが本業と言う訳ではない。
 ギルドとしても悪しき前例を作らないために、国の問題に介入することは出来るだけ避けたいという事情がある。
 国家の揉め事や政治には原則不介入。それこそがギルドを中立たらしめる根拠となっているからだ。
 彼等の仕事は主に魔獣退治。そして優先すべきは民間人の安全と保護だ。
 そのため貴族との戦いには参加せず、暴徒の鎮圧に徹し、主にギルドは民間人の避難誘導と街の安全確保に人員を割いていた。
 そんななかでサラが応援に駆けつけたのは、ひとえにフィーとラウラがこの戦いに参加しているからと言うのが大きい。
 なのに心配してきてみれば、「いたの?」と首を傾げられれば文句の一つも言いたくなるのは無理もなかった。

「でもいいの? ギルドは戦争には参加しないんじゃなかった?」
「国家間の戦争ならね。でも、これは内戦というか、薬でおかしくなった人たちが暴れているだけの話でしょ? 教団の件もあるし、無視は出来ないわよ」
「……勝手なことして、怒られても知らないよ?」
「心配してくれるの? 可愛いところあるじゃない」
「ん……後で泣きつかれても面倒臭いから先手を打っただけ。クビになっても、お金は貸さないよ?」
「ほんと、可愛げがないわよね!」

 ギルドをクビになるのはサラの自由だが、それで後になって泣きつかれても困るというのがフィーの本音だった。
 とはいえ、仮にもA級遊撃士だ。これが国家間の戦争ならまだしも、暴徒の鎮圧に手を貸したくらいでクビにはならないだろう。それほどにA級遊撃士が貴重だと言うのもあるが、先の内戦でもアルフィンやオリヴァルトに力を貸したトヴァルが処罰されなかったのは貴族連合の非道な行いが前提にあり、民間人の安全と保護を優先するために力を貸したという建て前があったからだ。
 ギルドが危惧しているのは戦争が起きた時、片方の勢力に力を貸すことで、その中立性が揺らぐことだ。
 今回も民間人の安全を確保するため、暴動の鎮圧に力を貸したと言う建て前があれば、ある程度は許される案件だった。

「まあ、いいわ……。応援にきたわけだし、残りの掃討を手伝ってくる……」
「ん……任せた」
「アンタはいかないの?」
「もう報酬分は働いた。そもそもアルフィンの護衛が本来の仕事。サービス残業はしない」
「あっそ……相変わらず仕事にはシビアよね。アンタたち兄妹って……」

 呆れた様子で溜め息を漏らすと、戦場へと走り去っていくサラの背中をフィーはベンチに寝そべりながら見送る。
 まだ暴徒の数はそれなりにいるが、貴族連合の残党に関しては列車砲が破壊され、指揮官が死亡したこともあって順調に事態の収束へと向かっていた。

「フィー。ここにいたか。教官がここに来なかったか?」
「サラなら残党を掃討してくるって」
「そうか……なら、やはり私も……」
「ダメ。休むのも仕事のうち。まだ回復してないよね?」
「む……しかし、父上は……」
「〈光の剣匠〉は別。列車砲の砲弾を剣で叩き斬って、その余波を喰らっても平然としているような人は人間とは言わない」
「人の父親を化け物扱いしないで欲しいのだが……」
「ん……それでも、まだマシ。リィンなら、もっと被害がでてたはずだから大丈夫」

 何が大丈夫なのかと問い質したくなるが、聞くだけ意味のないことだと悟り、ラウラは観念する。
 実際ラウラも列車砲の砲弾を剣で受け止めたという話を聞いた時、自分の親のことながら、その非常識さに耳を疑ったのだ。
 しかしフィーの言うように、リィンも津波を起こしたり、山を吹き飛ばしたりした前例がある。
 そういうものだと納得した方が、心の平穏を保てると言うものだった。

「そなたは落ち着いているのだな」
「休める時に休む。それが戦場で生き残るコツだから。焦りは禁物」

 まだ戦いは終わっていないというのに、完全にリラックスしているフィーを見て、ラウラは感心する。
 同じように休むようにと言われたラウラだが、戦場の高揚感からか横になることが出来ずにいた。

「何をそんなに焦ってるの?」
「……そんな風に見えるか?」
「必死に慣れようとしているみたいに見える。無理してる?」

 そんなラウラを見て、フィーは少し心配した様子で尋ねる。

「少しでも、そなたや兄上に追いつきたい。父上のように強くなりたい。アルゼイドの名に恥じぬ力を付け、領民のために剣を振う。それが私の願いだ。しかし強くなればなるほどに、その距離が遠く感じられる」

 修行の成果もあって、以前に比べれば随分と腕を上げたとラウラも思っていた。しかし、それでも目標は遠い。
 ヴィクターやリィンに遠く及ばないことはわかっているが、フィーにもまだ一撃すら決めたことのない有様だ。
 強くはなった。しかし、それ故に目標とするものが遠く感じられる。だから気が急くのだろう。
 そんなラウラを見て、そういうことかとフィーは理解する。それは彼女も一度は通った道だったからだ。

「ラウラは強いよ。剣の腕ならラウラは私やリィンよりも上。たぶん、いまのラウラは剣の技術だけなら〈光の剣匠〉にも、そう劣ってないんじゃないかと思う」

 実戦経験はともかく、少なくとも剣の技量でヴィクターにラウラが大きく劣っているとはフィーには思えなかった。
 ラウラは剣の扱いについては天賦の才を持っている。潜在能力だけならヴィクターすらも上回るほどだ。
 先の山籠もりでヴィクターから奥義を継承した今なら、剣の腕前は既に達人の域に達しているはずだとフィーはラウラの腕を認めていた。

「だが、私はそなたに一度も勝てたことがない。それどころか一撃すら……」
「それはそう。戦いは剣の腕だけで決まるわけじゃない。パワーにスピード。そして、それを活かすための経験と技術。何より勝算を分けるのは、諦めの悪さ。勝利への執念だって団長も言ってた」

 リィンもそうだがフィーもちゃんと武術を学んだわけではない。剣の振り方や武器の扱い方を団で学びはしたが、ほとんどは戦場で培った我流のようなものだ。故に荒削りで無駄も多いということは本人たちも自覚していた。しかし戦いの勝敗は経験や技術だけで決するものではない。

「騎士として正々堂々と戦うことに誇りを持つことが悪いとは言わない。でも命を懸けて殺し合う相手が、正々堂々と勝負に応じてくれることなんてまずない。誰だって死にたくない。だから生きようと必死に足掻く。それこそ、どんな卑怯な手を使ってでも……」

 訓練や試合と違い、戦場にルールなど存在しない。殺すか、殺されるか、ただそれだけの命の奪い合いだ。
 故に相手が人質を取ろうと、巨大な兵器を持ちだして来ようと、フィーはそれを卑怯だとは思わない。
 必要なのは最小限の犠牲で、戦いに勝利することだ。そうしなければ、より多くの犠牲をだすことになる。
 そのことはラウラも理解していた。しかし理解することと、納得することは話が別だ。

「騎士の誇りを捨てよ、と?」
「そこまでは言わない。でも我が儘を、意志を貫き通すなら強くなるしかない。そんなことが出来るのは一握りの人たちだけ。弱者が強者と同じことをしても、絶対に勝てない」

 意志を貫き通すなら強くなるしかない。フィーにそう言われてラウラは顔を伏せると、ギュッと拳を握り締める。
 確かにフィーの言うように、がむしゃらに勝利を求めると言ったことをラウラはこれまでしてこなかった。
 正々堂々と勝負を挑み、そして敗れたのなら、それも仕方がないと考えている部分が心のどこかにあったからだ。

「でもリィンなら、技量で負けていても、経験で劣っていても、相手の方が力が強くて速さで上回っていても……必ず勝つ。戦場では次はない。絶対に負けられない戦いがあることを、リィンは身を持って知っているから」

 戦場での敗北は死を意味する。それは自分だけでなく、仲間の命も危険に晒すということだ。
 故に戦場での敗北は許されない。負けられない戦いに身を置く。それは猟兵にとって当然のことだからだ。
 そんな環境に身を置いてきたリィンに、ラウラが勝てないのは当然のことだとフィーは話す。

「ラウラ、強くなりたいなら――」


  ◆


「捕まえた」

 ギリギリのところで直撃を避け、脇腹をかすめた槍をリィンは脇に抱えるように掴み取る。
 直撃を避けたとは言っても、脇腹をかすめた一撃は肉を抉り、少なくない出血をもたらしていた。
 しかしリィンは痛みに耐え、獰猛な笑みを浮かべる。

「絶望を抱く者は、戦場の死神に魅入られる。故に希望を捨てるな。拘りを捨てろ」

 突然なにを――と困惑の表情を見せるアリアンロード。
 しかしリィンは、そんな彼女の反応を無視して話を続ける。

「親父によく聞かされた言葉だ。戦場では死を受け入れた者から死んでいく。それは奴等が敗者≠セからだ」

 戦場では希望を捨て、絶望に魅入られた者たちから先に死んでいく。
 それは彼等が勝利することを諦め、敗者に成り果てたからだ。
 敵も味方も関係なく、そうした者たちをリィンは数多く目にしてきた。

「技量で負けている? 経験で劣っている? それがどうした。最初から、そんなことは織り込み済みなんだよ。俺は猟兵だ。だから綺麗な戦い方なんて出来ない」

 アリアンロードは最初からリィンを殺す気はなかったのだろう。それが盟主の意志だからだ。
 故に「あなたの力を確かめる」と口にしたのだ。しかしそれはリィンからすれば甘い一言だった。
 これが訓練や試合なら次があるかもしれない。しかし、ここは戦場だ。
 互いに得物を手にし、対峙したからには全力を持って当たる。それは彼女自身が口にした言葉だった。

「まさか、最初からそのつもりで――」

 最初から一撃を受け、距離を詰めることがリィンの狙いだったのだとアリアンロードは理解する。
 先の戦技も囮。敢えて隙を作ることで、アリアンロードに必殺の一撃を放たさせることが目的だったと言うことだ。

「これは……」

 目を瞠るアリアンロード。
 槍を引き抜こうとするが、リィンの腕でしっかりと固定された槍はピクリとも動かない。

「力では俺の方が上。そう言ったのは、アンタ自身だ」

 力と速さ。身体的な能力はリィンの方が上だと認めたのは、アリアンロードだった。
 そして、それは確かな見立てだったと証明される。
 強烈な力で固定され、ギチギチと音を立てるアリアンロードの槍。
 黒白の闘気と共にリィンの背に紋様が浮かび上がり、アリアンロードの身体からも暴風の如き闘気が溢れ出す。

「さあ、どっちが先に音を上げるか、勝負だ」



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