外伝その183『大空中戦5』


――ダイ・アナザー・デイ作戦で主に使用されたMSは、やはりジェガン系列である。ダイ・アナザー・デイ当時に至っても、後継機種達の普及具合が低いため、ジェガン系列は未だに現役であった。しかしながら、ティターンズは更に古い機体を使うので、特段の事情が無い限りは『歩兵』的運用がなされていた――


――MSが主に使われる戦場はイベリア半島であった。マジンカイザーを筆頭とするスーパーロボット軍団との正面衝突で分が悪いのを悟った彼らは、シンパから横流しされたモビルドールを使用し、ゲリラ戦を行っていた。それを連邦軍はモビルドールの処分を兼ねて、モビルドールで掃討する一方、有人MSを捜索し、討つという方法を取っていた。これはティターンズが自前の兵力の温存に重点を置き、リベリオン軍を前面に押し出していたからだ――



「ここが前線の駐屯地です」

「前線のって…ちょっとした基地よ?これ」

「MSを運用するには、それなりの設備は必要ですからね」

地球連邦軍の造成力により、前線の駐屯地と言っても、MSの整備などを可能にするためか、地球連邦の正規軍らしい設備を整えていた。そのため、格納庫に入ると、ジェガンが並べられていた。どれもロールアウト当時は指揮官用とされたR型であるのも、ジェガンが退役し始めた旧式機であるのを明示していた。


「未来の世界では、こんなものが戦車に代わる主力兵器なのか?」

「戦車自体はあるんですが、花形じゃなくなっただけです。このロボット、モビルスーツというんですけど、元々は宇宙空間での作業用重機の触れ込みで開発され、それを戦闘用に転用、強化して生み出されたものです」

「宇宙空間での使用前提だったのね?」

「はい。地上でも従来兵器より強力なので、結果的に主力になったんですが、色々と運用の苦労もあるんで、飛行タイプに変形するタイプや戦闘機が合体するタイプも造られています」

「どうしてそんな事を?」

「足の関節が地上だとどうしても壊れやすいんですよ。だから、長距離移動の時はサポートタイプの飛行機で運ぶか、足にホバークラフト入れて移動させる、機体そのものを変形させるか、三機の戦闘機にするか…」

モビルスーツは長距離進軍で脚部に負担がかかる事が多く、ジオンが取った解決策がドムのホバー移動であった。地球連邦軍はこれに対し、擬似的なホバー移動や可変MSの開発に鍵を取り、ペーネロペーやクスィーガンダムのような手法を試すに至った。ホバークラフト搭載機は試作含めていくつか試作、あるいは量産されているが、地球連邦陸軍では主流となっていない。地球連邦軍は脚部の肥大化で歩行機能が制限される事を鹵獲したドムの調査、いくつかのジム系やRX-78-6の運用記録で悟り、可変MSやミノフスキーフライトの開発やミノフスキークラフトそのものの小型化に舵を切った。その内のMSの完全飛行能力の具現化がペーネロペーとクスィーガンダムである。維持費の高騰化を問題視され、予定されていた『RX-106』はペーパープランに終わったが、プロダクトモデルと言えるクスィーガンダムの改良にリソースが注ぎ込まれた。そのため、マルセイユが使用しているクスィーガンダムはその改良が施された後の個体であり、ジェネレータ出力、装甲厚などで改良が施されている。死産に終わった『オミクロン』に使用予定の部材がその前型と言えるクスィーガンダムに使われたのも皮肉である。地球連邦軍が最後に採用した大型飛行MSという称号をクスィーガンダムは得る事になる。かつて、ゼク・ツヴァイは肥大化したMSの極致と揶揄されたが、今やその座はペーネロペーとクスィーガンダムのものだ。

「地球連邦軍は可変MSを作った後、『人型のまま飛ばそうぜ』と考えた派閥が宇宙戦艦のエンジンを小型化して、飛行MSを造らせた。モビルスーツが実用化されてから、陣営を問わず、飛行MSの試作機が造られては消えていったんですが、その到達点を見せます」

「到達点?」

「これです。試作機に当る、RX-104『オデュッセウスガンダム』と、その後継機種で、完成型の『クスィーガンダム』」

「大きいな……30mはないか?」

「グレートマジンガーより頭一つ分大きいだけなんですけど、幅取るんです、これは」

ペーネロペーとクスィーガンダムは幅があるため、ゼク・ツヴァイと同じく、艦載運用に適している大きさではないと議会に嫌われている。これは当時、クラップ級に置き換えられつつあったとは言え、多数がまだ現役バリバリのサラミス改級での運用に適さないとのことだが、ガンダムタイプはカイラム級などの大型艦で運用されるのが常であるので、いささか『いちゃもん』である。

「試作機、といったわね、美遊。試作機なら、実戦には出さないはずだけど」

「未来世界では、試作機って名目で、その時々の最先端技術の塊のようなフラッグシップ機を作るのが常なんですよ。貴方達が元の世界で見た『機動戦士ガンダム』。その末裔です」

「つまり、あれの……」

「開発系統的には別系統なんですが」

RX-78系統の血統は『RX-178』と『MSF-007』を経て、RX-93系に繋がる。νガンダム系は正統なガンダムMK-Uの後継機種と言える。(構造的にはZ、GPシリーズ、MK-Vの発展と言える)

「つまり、これらはお台場に立っていたアレの……?」

「代を隔てた後継機種と取って構いません」

「翼、そういう認識なのね、貴方……」

「し、仕方ないだろ!私は子供の頃から『防人』たらんと訓練を受けていたんだ!人並みにアニメなど見てる暇は…」

マリアに呆れられる翼。これでも、故郷の世界での表向きは『人気若手アーティスト』なのだが、日本で一般常識レベルのアニメを知らないというのは、一般常識に欠けると言わざるを得ない。むしろ、元々、アメリカを拠点にしていて、テロリスト活動も辞さない覚悟であったマリアのほうが詳しいというのは、翼にとっては悔しさ全開である。

「翼……。これ、一般常識よ」

「くぅぅ、不覚!こんなところで遅れを取るとは!」

「それに、黒江さんの約束された勝利の剣を食らってるのに、エクスカリバーに結びつかないってのも」

美遊に追い打ちをかけられる翼。翼は黒江と出会いたての頃、約束された勝利の剣を浴びせられているとのことなので、『エクスカリバー』とハッキリ言っているのに、エクスカリバーそのものとは考えていなかった事を指摘されたのだ。

「あれはどうみても、剣からドバーッって感じでビームを撃ってるようにしか見えなかったんだ!」

「いや、剣をハッキリ振り下ろしたでしょ?」

「こっちは必殺技をかけてる途中だったのだぞ!?そこまで注意しているものか!」

「……やれやれ」

「〜〜…!何という屈辱…!」

ワナワナと屈辱感にうち震える風鳴翼だが、隠れドS気質の美遊・エーデルフェルトに翻弄される。

「自分の攻撃目標しか見えてないのは二流、目標を前に舌舐めずりするのは三流。黒江さんに言われなかったんですか?」

「……黒江女史もそう仰っしゃっておられたが、君は一流という自負があるのか?」

「一流には半人前、でしょうか?少なくとも射程内には気を配ってるけどたまに漏れが有るから…」

「貴方、軍隊では元々、何を」

マリアが聞き、美遊が返す。

「元々は後方支援担当の狙撃手でした。ですが、踏ん切りをつけるために接近戦に転じました」

それは本当である。リネット・ビショップとして、Gウィッチとして覚醒しても踏ん切りがつけられなかったので、魂魄の記憶を辿り、美遊・エーデルフェルトとなったのだ。つまり、芳佳を守りたいがため、美遊になる道を選んだ事になる。

「踏ん切りだと……?」

「ええ。私は友達を守りたい一心で、この力を手に入れました。なので、剣を握ってからは日は浅いんです」

正確に言うと、芳佳が前史で扶桑皇国空軍きっての撃墜王『空の宮本武蔵にして、宮藤一郎博士の遺児』という箔を得て活躍していたというのに、自分(リーネとして)はペリーヌの従卒に甘んじ、あまつさえ少尉任官から間もなくして退役を口にし、周りに迷惑をかけた上、MAT幹部としても実績を残せたわけではないという負い目が彼女に見えない鎖をかけていたのである。そして、今回の覚醒で垣間見た魂魄の記憶に身を委ね、美遊としての自分を得た。リーネはそうするしか、芳佳と並び立つ資格はないと悟り、変身したのである。(実は前史での1950年代末から60年代にかけて、リーネはMATで幹部として、被害率最低部隊の表彰を何回か受けている。ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケの後継者になれたと評されたが、本人は謙遜しており、それも個人としての強さを求めた理由だろう)


「それが英霊の力を借りる事なの?」

「ええ。出力は本物の方々のそれに比べれば落ちる紛い物(フェイカー)だけど、それでも有に対軍級の威力はあります」

リーネは指揮官として、ミーナの跡継ぎになれたと言われるほどの才能を秘めていたが、それよりも、芳佳と戦士として並び立ちたいという欲求を選んだのである。これは指揮官なら黒江達がもっと的確にできるとする、自分の前史の才能への疑念と、前史で抱いた芳佳や姉への負い目の根源でもあるので、黒江達の配下で一戦士として戦う方が気が楽になるのだ。つまり、リーネは前史で築いた地位には執着がなく、『芳佳へ抱いた羨望を夢でなく、紛れもなく現実にする』道を選び、美遊という第二の姿を得たのだろう。その点は『地位を取り戻す事に執着した』智子と趣を異にする。そのリーネの決意が転生前、智子の直面した『悲劇』を際立たせているのも事実だ。

「思い出したが、穴拭女史の事を教えてくれないか。あの方も黒江女史と違う形の闇を抱えていそうと感じた」

「いいですよ。あの人も黒江さんに負けず劣らずにトラウマ持っていますから、その理由をお教えします」

智子のトラウマになった出来事。それは転生前においてのウィッチとしての後半生の飼い殺し、功績を立てたのに関わず、その功績に箝口令が敷かれ、後輩らに伝えられるのは、いつでも絶頂の頃の自分。絶頂の頃、スポットライトを浴び、持て囃されていた智子にとって、ウィッチとしての後半生の三年あまりを身勝手な理由で飼い殺しにされた事は屈辱そのものであった。時が経ち、引退する頃には、『潮が引くように』誰も注目しない、扶桑は自分のことを厄介払いしてくると来た。その落差が絶頂期に国民の英雄と持て囃された智子には耐え難かったのだ。その想いが智子の心に悪魔の囁きをし、歴史改変を持ちかけた黒江を結果として利用したというのが、事を知らぬ黒江への智子の負い目であり、圭子の智子への憤激の理由だ。

「あの人は、昔に広報に持ち上げられた後に落とされた事がトラウマなんです。アイドルみたいに持ち上げておいて、事情が変わると疎んじて、冷や飯食いにされた。これは堪えますよ」

「どういう事だ?」

「つまり、あの美貌だから、アイドルのように祭り上げておいて、引退期が訪れる事には誰も見向きもしなかった…ってことかしら」

「ええ。その事で溜まった負の感情で、結果としては黒江さんを利用してしまった。それが智子さんのトラウマなんです」

ある時、黒江に事を打ち明けて許しを請いたいと、智子は赤松に懺悔した。さしもの赤松もこの懺悔には激怒し、『お嬢ぉ!なんてことしでかしたぁ!』と思わず怒鳴り、智子を涙目にさせている。赤松は黒江が『智子を最後の拠り所にしている』事をハッキリと述べた。前史で智子自身が死んだ後、自分にすがりついて泣きじゃくっていたと怒気を孕んだ声色で告げ、珍しく本気で智子を責めた。黒江は純粋に智子を親友とし、最後まで信じていた。その思いを踏み躙ったのだと言って。赤松の『母親』としての思いであるので、智子はあまりの衝撃に目の前が真っ暗になるような感覚を覚えた。赤松が感情的に責め立てたのは極めて稀であり、普段は赤松に諌められる立場の若松が『童をこれ以上責めるな』と諌めるほどであり、赤松の母性愛の賜物だった。智子は懺悔で黒江の天使のように無垢な面を思い知らされ、赤松も黒江を娘のように見ていた事を改めて認識した。そのため、真の意味で親友となったのは、今回の転生が始めてであった。前史であーやが『おねーちゃん』と呼び、今回に至っては、主人格でも智子になついており、自分を連れ回す。そのことが智子に罪悪感を抱かせたのだ。

「黒江女史は穴拭女史になついてるようだったが、穴拭女史のほうが年上なのか?」

「実年齢は智子さんのほうが下です。ですが、黒江さんは母親の愛を知らないで育ったため、根本的に智子さんみたいなお姉さんキャラにそのようなものを求めてしまうんです」

「どういう事?」

「俗に言う虐待に近いレベルの英才教育を受けていた黒江さんは、母性愛というものを無意識に求めていたんです。その点、大人びて見える智子さんはピタリだった」

「母親から与えられなかったものを、あの人は智子に求めたのね」

「そういう事です。父性愛や兄弟愛には恵まれていましたが、肝心要の母性に飢えていた黒江さんは智子さんをいつしか姉代わりに思っていたんです。だから、智子さんはそれを受け入れています」

黒江の深層心理、智子が実年齢と関係なく、黒江を妹として認識するようになった経緯を説明する美遊。ある意味では切歌と調よりも歪な関係であるが、ある意味では、それが黒江と智子の『人間性』なのだろう。

「不思議ね。何回か転生して、不死になったからこそ、かしら?」

「そうです。あの方達は英霊の資格を得た状態で、神になった人間ですから、元々のメンタリティを維持しているんです。オリンポス十二神の多くは人を土塊同然に見てますから、ゼウスとアテナは珍しいんです」

「人間の味方の神はその二柱だけ?」

「オーディーンは気まぐれだし、ポセイドンは迷惑かけるし、ハーデスは戦いに破れて、肉体を滅ぼされて、肉体の再構成中です」

「オリンポス十二神は少なくとも実在していたという事か……複雑だな。ギャラルホルンで平行世界の奏には会えるが、それはあくまで私達の世界にいた奏とは別の存在だ。お前にとってのセレナと同じようにな、マリア。雪音が詰め寄ったのが分かる気がする」

「そちらでの神々の秩序はそうとも限りませんが、ここと近隣の世界はオリンポス十二神がその秩序を担っているのは確かです」

「神々の次元の話、か……。私達の知る聖遺物が、『真なる聖遺物』を模して作られた紛い物というのも……」

「神造兵装を再現しようとした過程で、先史文明の人々に生み出された『レプリカ』かもしれません。そうでなければ、その力が21世紀の機械工学などが前提の兵器を凌駕するはずはないですから」

「そうね、その可能性は大きいわね」

「私や黒江さんや調の持つ力は、元々、アテナが山羊座の黄金聖闘士に与えた聖剣の力に、概念兵装としてのエクスカリバーが合わさった力です。哲学兵装での干渉は不可能に近いです。響が生き延びたのは、シンフォギアの特性で命が繋ぎ止められたからで、普通は消し炭になっています」

響がエクスカリバーの直撃を食らっても生き延びた理由は、シンフォギアの特性がエネルギーベクトルの制御に近いものである偶然と、響の小日向未来への強い愛が織りなした奇跡に近い。だが、エクスカリバーに本質的に弱いという『聖遺物としての格』の違い、ロンギヌスと混じり合った効果による力の変質も重なり、エクスカリバーや乖離剣エアには敵わない。それはエルフナインも認識している事であり、響もそれを、改めて認識しつつも『自分なりにガングニールのあり方を見出すと、黒江に告げた。その時に、調を演じることを強要した事を詫びている。

「エクスカリバーを超えるものはあるのか?」

「天地乖離す開闢の星。乖離剣エアの最大出力はエクスカリバーすら超え、世界を文字通りに斬り裂きます。ガイちゃんが見せたあのドリル型ランスを媒介に放つだけでも、シンフォギアを一撃で粉砕できます」

「恐ろしい…」

「かの英雄王が認めし者にしか使用できない切り札。オリンポス十二神も怯える兵装です」

「乖離剣エア……恐ろしい代物ね。黒江綾香はそれを隠していたのね…」

「調も黒江さんとの同調で素養を受け継いだはずなので、訓練如何では英雄王の許しは得られるでしょう」

美遊はサラッと言っているが、黒江との同調で左腕に乖離剣を宿したという事は、翼の天羽々斬が問題外の剣を持つ事になる。しかも、同調でエクスカリバーの力を得て、シュルシャガナの力の本質に気づいた今は、その複合たる『エクスカリバー・フランベルク』の使い手であり、響が腕を使うのに対し、足を使うようになっている事をマリアは見ている。

「クソぉ、私としたことが、君のような子供にまで遅れを取るとは」

「あの、こう言ってはなんですけど、転生しているので、実感は有に80超えてます」

「ズルい〜、ズルすぎるぞぉぉ〜!」

涙目になる翼。実際、黒江が旧日本軍の職業軍人であった世代で、生年月日が関東大震災前にあたることを知った時には、まさに驚天動地の様相だったのだ。リーネも生年月日は1929年。2015年では80代後半にあたる世代で、前史では長寿を保ったので、そこまで生存していた。そのため、変身しても、その実感はあるので、何気に年上アピールというあたりは隠れドSだ。

「安心してください、この時点だと、まだ16です」

「どう安心しろと!?」

翼はギャグ顔で涙目であり、こうなると、雰囲気がフェイト・テスタロッサの素に近い。元々、風鳴翼は家庭環境もあり、リーネによく似た引っ込み思案な性格で、天羽奏の死をきっかけに、振る舞いを意識して変えている面があるので、素はだらけている時のフェイトに近いのである。ギアをまとっている状態でのギャグ顔は極めて珍しいので、マリアは驚いている。

「さて、そろそろかな?」

「そろそろ?」

駐屯地のスピーカーからの放送が響き渡り、格納庫内の機体にパイロット達が乗り込んで起動させ、出撃していく。

「美遊。そのガキ共が例の?」

「仮眠終わったんですか、マルセイユ中佐」

「まぁな。ここらで戦果を挙げておかんと、今後のウィッチ関連予算に差し支える。たとえ、ガンダムを使ってでも、日本を納得させんと」

マルセイユは風鳴翼とマリア・カデンツァヴナ・イヴを『ガキ』と評し、歴戦の勇者らしい口ぶりをしてみせる。マルセイユはウィッチとしての高い素養と比例して、美貌を誇る。Gウィッチ覚醒後は圭子に頭が上がらないという側面を持ったが、以前の性格も残っており、翼とマリアを一瞥するなり、『ガキ』と言うなど、天然の煽り属性も維持している。

「この子たちを見学させます?」

「良いだろう。ただし、クスィーは空飛べるから、お前たちは支援を担当しろ」

マルセイユはクスィーガンダムに乗り込んでいく。ドイツ人(カールスラント人)故に、実年齢よりも大人びて見えるからか、実際はマリアよりこの時点では3歳年下なのだが、マリアはマルセイユへの第一印象が『年上の女性』だったという。

『美遊、ガキ共の引率を頼むぞ』

「分かりました」

「待ってください、私達は子供では…」

『細かいことは後回しだ。後からついて来い』

マルセイユはクスィーガンダムを発進させた。美遊はこの後、風鳴翼とマリア・カデンツァヴナ・イヴを引率し、地上戦でリベリオン軍と死闘を展開する事になる。



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