第10話『翌日…』
BETA…異星起源種で今の人類の天敵、絶望的な生存競争相手…
その存在が確認されている種に、
要塞級、突撃級、要撃級、戦車級、光線級、重光線級、闘士級、兵士級がいる。
光線級、重光線級は前の話で詳しく述べたから省こう。
外見的特徴をまだ述べてないのが突撃級のみ…
まずは突撃級について…
重厚なモース硬度15のダイヤモンド並の甲殻に前面が覆われていて、
その甲殻は36mm程度は跳ね返し、BETA戦以前には対戦車用砲弾である、120mm撤甲弾でないと貫通できない防御力をほこっている。
防御力ばかりでなく、その甲殻での最高時速170kmでの高速突撃、
はね飛ばしが主な攻撃方法だが、
追突されたら無事じゃすまないのは車の衝突事故でもわかるだろう…
人で例えるならダプンカーが正面から横にならんで突進してくるに等しいだろう。
いかに突進をとめるかがキモといえる。
弱点は甲殻におわれてない背後または真下、そこなら36mm弾でも通用する。
あとの種は外見は述べてたので、特徴などのみ。
要塞級…主な攻撃方法は何でも突き破る触角…ようは尻尾。
またその自重を支える脚での串刺しもある。
同時に弱点が脚の付け根ともいえるが…
それ以外の箇所は自重を支える甲殻に覆われているため、120mmでも一撃とはいかない。
要撃級…両腕の甲殻での打突が主な攻撃方法であり、
受けたら戦術機の胴体真っ二つや潰される等無事では済まない。鉄筋コンクリートのビル等一撃で倒すだろう…
自ら一階部分をぶち抜き上階が倒れてきて絶命しても…
幸いにも両腕部以外は36mm弾がきく。
戦車級…小柄だが数にまかせて取り付き金属装甲を食いちぎり、
果ては生きたまま搭乗員を食いちぎるのが主な攻撃方法である。
何でも食べる悪食…といえ1番衛士が殺される種。
闘士級…戦術機にのっている限り無害だが、生身であるならかなりの脅威。
長い鼻は人を頭をつかみ引き抜く。
腹に横への一撃食らえば真っ二つにはならないものの40m程とばされ、内臓等破裂で死亡するだろう。
兵士級…95年頃から出現した種で油断するとカオルもなりかけたがバリッと食われてしまう。
ヒタヒタとほぼ無音で行動するためいつの間にかに食われてあの世へ旅立つという、
悪質極まりない。
ただし歩兵でも警戒して先に発見できたら問題がない。
BETAの侵攻は物量にまかせて旅団規模…約6000匹、更には師団規模約2万、軍団規模3万等で度々侵攻して、
人類に被害を及ぼす…それに対し間引き作戦で数を減らしていくが、
減らしきらない数が上陸してきて、先のように防衛戦が発生するわけであった…
更に酷くなると…ベルリン陥落時の20万規模の侵攻が発生し人類の勢力圏が大いに衰退する。
さて本編に戻ろう…
2001年5月10日
== 香月副司令執務室 ==
「おはようございます」
「あんたねぇ」
「ん??」
「ヴァルキリー8の機体に何かした?」
「あ〜、OS弄って、CPU関係を有機体化し、駆動部も半有機体化しましたが?」
「有機体化って、あんた…扱えると思ってるの?」
「扱えますよね?」
「あんたの世界って動物兵器が主力なの?」
「へ?」
「だから…犬とか猫が戦争の主役よ」
「……少なくとも違いますね」
「はぁ…まぁいいわ…わたしよ。封印をといて頂戴。そう、責任はカオルがとるわ。……ええ、いいわよ。
さて、朝から大変だったのよ、整備の人も徹夜だったそうだし…」
受話器に向かって話終わると改めてカオルに話しかけた。
「あちゃ〜」
「まぁわかったからいいわ…で、できるのね?」
「ん?何をです?」
「改造よ…馬鹿なのかわからないわ…まったく」
「あ〜まぁ異能力で取り付けばできますよ」
「なるほどね…なら不必要には見せたくないわねぇ…いいわ専用のハンガーと執務室用意してあげる、
搬入出以外は資格がない人以外は立入禁止にしておくようにね」
「了解」
「ハンガーはB55のを使ってちょうだい、許可は今だしたわ。とりあえずそれだけね」
「あの副司令?」
「なによ?」
「昨日気になったのですが、PXで…全てに合成ってついてたのですが、なんでです?」
「それはね…あなたの日本の食料事情はどうだったの?」
「俺の日本です?」
「そっ、早くいいなさい」
「俺のところは、自給率米が100%越えてましたが、あとの大体の食料は輸入に頼ってました」
「何処から?」
「えっと中国や東南アジア、アメリカ等ですね」
「アメリカは関係悪くなってるわ、中国や東南アジアはBETAに占拠されてる、
あと日本の関東中央部あたりと、山形県堺を結ぶラインから西は軍関係以外はいないとしたら?」
「あ、東北や北海道に避難民押し寄せですね…正確な数はわからないですが……」
「東北、北海道への避難民総数は九州から約500万が事前に疎開されてたんだけど、更に近畿地方からも約1000万人、中部から約1500万、更に関東も一時期わね。
埼玉の東側、群馬の一部、千葉、茨城、東京は帝都圏内は解除されて戻ってきたけど、まだ東北、北海道に居る人はいるわ」
98年九州上陸前までは日本帝国は約1億5000万人で、正史98年より約2500万人程多い。
正史98年の四国中国総人口数は約1185万人で、2日間に約1千万人死者行方不明が出たのでほぼ避難できなかったと推測される。
倍増計算だと約1500万人程度かなと。
九州からは先に約2500万人疎開だが、安全と言われた疎開先、四国、近畿地方、中部地方、関東地方で再疎開なので東北北海道へ直接は500万という数字になった。
「東北、北海道に約3000万「一時期は7千万人よ」ですか…」
東北、北海道の人口は正史98年で約1400万人。
その人口で市街地を形成して空き家ももちろ=んあるが、1400万人分の空き家はない。
正史2023空き家全国平均は14.9%、夕張市で全国トップ10の40.2%…つまり50%分、人口分の空き家はない話になる。
人口はマヴラブ98年は増えてる計算なので、1600万人のよくて空き家率20%、640万人程度は空き家収容可とみる。
そこへ更に98年7月10日〜の近畿地方の1000万人…更に9月迄に中部地方の1500万人、更に関東も、再疎開や再々疎開民もだ。
となると、1次避難所として代表的な体育館収容、更に公共施設内雑魚寝でも収容しきれない。
一応一般的想定で、人口の20%程度屋根下収容を各市町村は考えてはいる。
でだ、屋外テント暮らしになるが、公共用地だけで足りなくなり、敷地や休耕地等も張られる様になった。
土地足りるんじゃないの?と思うかもしれない。
たが、土地角度が基本的に3度の傾斜以上は切土盛り土等して擁壁等して、平坦にしなければ建造物はともかく、水田にも使用できない。
特に広大な大地北海道という印象だが、山地というか急斜面がまず51%は占める。
斜めな土地にキャンプで貼り地面に直寝すれば…翌日は解ろう…無理だと。なので睡眠には兎に角平坦な土地が必要だ。
大量の人数がとりあえずブルーシートや簡易テントで全員雨を凌げる様にし、
後に大型の防雪テント等高性能冬キャンプ用品配布や、電気の入る冬型仮設住宅へと…
そうすると……平坦な土地が更に足りず平坦な水田や畑を潰して住む場所を確保していく。
団地やマンション等で避難民全員収容し面積節約できるなら話は別だが、凍死の危険ある冬まで近畿地方の避難民が来てから4ヶ月では到底間に合わず…
建築には一応階数+3ヶ月〜5ヶ月が目安らしい。
木造2階建てアパートならプレハブ工法で3ヶ月でギリ間に合う見込みだが……
平屋長屋仮設住宅を選択したのだろう。
それでも関東圏の住民が避難時には時期が悪く、98年横浜ハイヴ建造の99年8月の明星作戦でやっと関東圏の脅威が排除。
つまり冬期に年越し長期化してしまい、雪の中…凍死等も頻発してしまった。
札幌の気温記録が1998年12月1日から6日まで日中も上がらず氷点下、7日にやっと6度まてあがった。
特に12月1日が大雪だ。
そして翌1月28日から最低気温が−10度超えが31日まで続き、翌2月3日が−12.4度だ。
日中最高気温氷点下は4日まで続く。
そんな気温でブルーシート屋外暮らしで耐えられる訳がない。
冬キャンプの例え装備を持ってたとしてもファミリー用のを車に積めても東京札幌間フェリー除き約1100km…
まず普通の乗用車が航続距離的に持つわけもなく、
まずガソリンと考えると給油の必要あるが中東が落とされ安定供給ができているわけでもない。
アメリカがあるじゃないか?と思うが産出国にしてシェールオイル技術前は1日100万バレルを輸入する国。
2010年代のシェールオイル技術はまだ早い…
ソ連があるじゃないかは1984年ノギンスクハイヴ建設で西シベリア地域の油田ガス田が…
それ以前に西のウラルボルガ地域やティマンベチョラ地域が…
中国はうん…
1984年正史ではソ連、アメリカでサウジ3位、メキシコ、英国、中国、イランの順で、
無事なのがアメリカ、メキシコ、英国といえた。
で、次第にアメリカの原油生産は下がっていき……
したがってガソリン車での避難はマブラヴでは帝国内に限っては非現実的な状態。
第二次世界大戦時の木炭化改造車?
航続距離は90km程度だが再補充しやすいが、
補充の際に何処でも止まる等でそもそも避難時には使用が禁止された。
高速道路自体に普段から乗り入れ禁止でもある。
電気自動車?確かに正史より速く開発はされてたが、自宅外の電気スタンドの普及が……あっても取り合い、かつ充電時間。
正史では、2011年でまだ日本全国1千箇所を下回り、2012年半ばでやっと上回る状態。
2017年でやっと7千箇所を上回った。
電気自動車はまず1948年にたま電気自動車がタクシー等で使用されてたが、航続距離96km、最高時速35kmと驚異的なスペックだ。
その後継のたまセニア、航続距離200km最高時速55kmと誇ったが……
ガソリン供給安定したために製造終了、駆逐された。
以後電気自動車はながらく開発されず…
鉛バッテリーの7代目セドリックEVが1991年に、フル充電5時間で航続距離120km/h、最高速度100km/hの性能だ。
ただ環境庁へのテスト貸与のみだったらしい。
リチウムイオンは1997年の法人リースプレリージョイEVが初で、満充電時の航続距離200km以上、最高速度120km/hの性能だ。
で、一般販売されたリーフが2010年っうかんじだ。
で、リーフ販売にあわせて充電スタンドの小規模な設置や地域的な設置計画にとどまり……まぁ一般向け充電が開始された。
以上が正史正史だ。
それまでは基地や自宅充電基本、出先で充電なにそれ?な話だ。
来るんですか〜?来ないんですか〜?な充電スタンドをわざわざ設置する必要が?の話で…
リーフ販売によって電気料金私ども施設が持つからお買い物来てくださいね〜な広告的なのや、
こっちは急速充電やってますよ〜な場所も現れたわけだ。
つまり1998年だと……充電スタンドが設置されてるかもあやしく…
マグネシウム電池が戦術機に使われてるから、民間車にマグネシウム電池バッテリー普及早いよの意見あるかもしれないが、
軍用でしかも消耗品の様な損耗率に使われる必須の電池、民生用に使われますか?
つかって足りなくなる場合は?と…
で、水素エンジン車?1998年にはちと早すぎ…
そもそも水素ステーションの登場が2002年にだし、その数が……
水素燃料電池車、
水素燃料電池は戦術機にバッチリ使われとるがな……
だけど民間車に対しては、電源は確保できた。あとはモーター…駆動力部に関しての話でもある。
正史正史で燃料電池車をもつユーザー、自宅近くの水素ステーションが閉鎖され困る話がでた。
と、同様……乗り出せる性能に達する前にこの世界ではインフラで失敗してしまった。
まず…中東損失の1984年当時のガソリンスタンドの話になるが国内5万強箇所……正史2024年の純粋に倍以上、
しかも人件費はセルフが認められたのが1998年の消防法規制緩和からなのでフルサービスのみ、更に数倍っていいだろう。
更に土地の維持は?になる。
その他石油加工業、製油所、タンカー、もちろん事務所および会社人員等中東の石油無しに給料払って維持できるのか?と……
元請け直営ならともかく、特約店(フランチャイズ)やその下請けは…
まずガソリンスタンドだけで働く人は少ない令和2年で329万人…国税調査結果ですが多いですね…
1984年当時フルサービスのみと…単純に1.5倍のガススタ数は2倍……987万人?資料がないので正確ではないが、それだけの人員がガススタで働いてたとかんがえると、
アルバイトはシフト減らして社員のみにするが…
売り逃げというかまず特約店以下は廃業が相次いだ。給料保障されてるだけでも良いだろう。
スタンドオーナーにとっちゃ、解体費用がある内に更地にして別の業種か、または土地売却か……だ。
ガソリン以外で儲けてるからってみるかもしれんが最大の集客が給油行為だ。
それがなくなる以上…
元請け直営で見てみると…木炭を取り扱いしたが、薪エンジンが流行り出すと益々店舗数が減り…
働いていた人は徴兵されたり、コンテナ物流業に荷役として雇われていった。
重油不足による荷役作業だ。
フォークリフトも薪エンジンでは力不足、トレーラートップも動きもしない。
4段コンテナおろしようのストラドルキャリアだけは軍用確保枠で重油がまわされたが…
水素燃料電池車で乗り出せる性能車をやっと販売しようとしたが、ガソリンステーションを、
そのまま直ぐに水素ステーションへ切り替えられれば人員や土地はそのままうつせたもだが、まだ1984年当時は販売できなく、
販売できるレベルになった1995年には既に人材不足が始まっており…
新たに立ち上げられたステーションはまだ30程度あたりだったらしい。
なのでファミリーキャンプ装備を車抜きに約100kg抱えて更に食料も抱えて長距離歩きで避難できるわけも無く…
結局は自前キャンプ装備は放棄せざるえなくといえた。
鉄道ならとの話もあると思うが、キャンピングカートで避難民ごったがえす車内持ち込みは、
警察に止められて破棄するか後の便にしてくれとなろう。
ブルーシートや簡易テントでなく、冬キャンプ装備を政府が配布すべき、と言うかもしれないが備蓄が基本ないというか発想してない。
政府は九州で完璧に抑える想定をしていた。その為…各自治体は通常の地震災害時の想定の備蓄だ。
九州上陸された。西日本侵攻?急遽生産っても……
地震災害避難の基本は体育館等であり、毛布寝袋が備蓄として備わっているのが現状で…東北地方以北は何処も冬はできない野外サバイバルを想定して備蓄はしてなく、
何も持てない徒歩避難民が大量に発生してというか多すぎて、
できたのが関東地方の無事な備蓄庫から簡易テント搬送、冬テント大量発注、メーカー側とりあえずあるだけの在庫放出の結果ともいえた。
うんでその後は冬キャンプテント等生産にかかるが、需要に供給が追いついてない状態といえよう。
2011経験したら!ま、そうだが……経験していない以上……
北海道や青森なら当たり前だろ!!
東北地方の一番南の秋田、福島なら凍死しない!!
一応福島県の南側、白河の記録だ。
99年1月8日から10日は1日中氷点下。
11日から日中は+になるも夜間氷点下が19日まで続く。
凍死に関してだが、避難がない平和な正史でさえ、2012年には1294人、内酔っ払って屋内外寝込むが51%占め、
続いてホームレスが……との事だ。
一応19℃以下で酔っ払いが屋外で凍死し始め、
平時では5℃以下でホームレスが多数あの世にいく……
避難中に食われた、戦火に巻き込まれた、凍死する以外…
国外脱出も勿論選択肢にありえるが、一番大量輸送なのが船。
一応98年当時のおがさわら丸同等クラスで約1036名まで輸送はできるが…単純に航行日数の話になり、
受け入れてくれるオーストラリアのブリスベンまで直行で見込み8日。
その船の往復が補給込みで18日かかり、例え全世界から同等クラスレンタルし300隻投入したとしても1日約16便、日に約1万6千人程度、関東が危なくなる10月始めまで約80日、128万人程度しか運べない。
1つのバースで補給品(燃料込み)積込作業に最低5時間程度はかかり、
せいぜい12時間に1便発着、東京3箇所、横浜3箇所に、輸入量激減したコンテナターミナルが使用された。
関東が危なくなると大洗港、常陸那珂港、日立港、仙台港と八戸港、青森港、苫小牧港とつかわれた。
11月以降は仮設住宅待ちの人から乗船できるようになったというが……
正史ベトナム難民の様に漁船にすし詰めなら!かもしれないが、その様に定員以上は基本島沿い寄港しながらでしか食料や燃料がもたなく……無理というか…140万人程度で社会問題になる話であり、
オーストラリアまで上手く行って片道24日はかかろう。
漁船すし詰めはかなり緊急的でありないと思う。
燃料の重油は!!と思うかもだが船に関しては切れても落ちやしないから他国で買う、
または石炭ボイラー等過去技術に戻るや更には風力、LPGなどの手段もある。
輸送機で羽田空港から…という手段もあるが…まず輸送機は大出力、かつ短距離離陸能力、高機動が好まれ、長距離は二の次で、
旅客機とはまぁ反対である。
なので西日本がBETA支配下になると光線級を避けるために硫黄島回りだけになり、いけてグアム島、フィリピンと言っておこう。
近畿地方の時は良いが日米安保を破棄した中部地方以降の時はグアム島を使わしてくれるだろうか?のがある。
なので長距離の旅客機を使わざるえない。
それで、この世界の羽田空港はアメリカ進駐軍が存在しなかった為に、1945年の羽田穴守町等強制徴収が無かったので発展は遅く…
より沖合に埋め立てて拡張はしてはいるが…
日本侵攻前は国際線はあくまでも安全な太平洋間、フィリピン方面なものだ。
それで正史では1984年に拡張工事開始してるが、石油事情悪化の為に需要見込みなしで計画段階で中止されているので、
98年時にはA滑走路は駐機場とされてる為、旧BC滑走路のみの運用の2面滑走路。
今現在は1日あたり便数が1200便だが、この世界の98年時には1日424便がMAXの形となる。
エアバスはなく、ボーイング747-400が569席が最大の為、
よって羽田空港利用だけでは最大1日24万人。
JAL設定なら384、ファーストビジネス込み数なんで、1日16万人だ。
成田空港は?
反対運動もあったが、弱体化したものの解体前の日本帝国軍が現存するこの世界。
流石にやりすぎて軍が出て鎮圧。
最終的には正史計画通り2面滑走路で開港していて、成田新幹線も開業してる。
こちらもクロス2滑走路なので424便がMAXといえ、なので1日最大はかわりなかろう。
一応光線級がいない正史世界旅客機総数が1994年で11407機。98年でも1万5千機を超えていない。
この世界は正史48%の欧州の空がなく、需要が無い為、単純に世界の保有数は6千ちょいといえ、
…緊急避難だからといって千機、世界の16%を3ヶ月も借りつづける事ができないだろう。
燃料の問題もあろう。
原油から1割しかジェット燃料が精製できない。してB747-400はタンク容量167kl、東京ニューヨーク間で150kl使うため安全のためにアンカレジ給油必要な機体に、1日MAX飛ばすとして羽田、成田でどのくらい必要だろうか?
機体借りても燃料足りず給油できずに飛べないという光景しか見られない…
要は陸路が1番大量に移動できる手段といえ、それゆえ人口多すぎ島国、日本帝国の宿命と言えた。
関東圏の避難民は時期が悪く凍死のリスクを背負わなければならなかった。
「土地が足らなくなった…だから合成プラントからできた合成食料に頼ってるの。
もっとも、軍関係だけよ合成ながら三食まともに食べれるのは…」
「ありゃ〜」
「天然物で自給可能なのは、今だBETAのこない北南米大陸、特にアメリカと、オーストラリアぐらいなものよ」
「かなり悪いんですね…」
「どうしようもなくなってるわね」
「テコ入れ必要か…な…」
「できれば必要ね」
「これも異世界でさがしてみますが、
自分の知ってる世界で食料事情強化できるのあったか、わからないので努力はしてみます」
「あらそう……期待は?」
「食料事情に関しては…あんまり…」
「残念ね……あ、異世界いったら天然物のコーヒーだけはお願いね」
「わかりましたが、お金は…?」
「あらそうねぇ…こっちのお金は使えないとして…何が売れそう?」
「ん…個人用武器や弾薬、戦術機…位ですかね?多分コレクターはどの世界にもいると思うので。
あとは調べないとわからないですが…」
「武器弾薬はともかくとして戦術機だと輸入もできそうね。
勿論、必要ではあるからそうそう売りには出せないわ」
「ま、輸入は可能かとは思いますが」
「まぁわかったわ…考えとく、
あ、異世界は無断ではいかないでね、あなたを捜して大騒動になっちゃうから」
「わかりました、その際には一声かけます」
「他にはないわね?」
「あ、あとひとつ、自分は技術士官なんです?
衛士なんです?昨日ピアティフ中尉にきかれ答えられなかったのですが…」
「そうねぇ…技術士官にしておくわ、他には?」
「とりあえずは…ですね。また何か気がついたらきますので」
「わかったわ」
「では〜」
カオルが退出すると、別のドアから入れ替わりに、
「あら霞?」
とよばれた少女が入ってきた。
「鑑さんがまた暖かい色をだしてました」
「そう……」
……
(とりあえず…A-01の待機室にいくか…いるかなぁ?)
待機室入ると…
(お、イッシーだけか…)
「よう!!」
「あ、カオル〜」
「どうしたん?」
「それがね〜わたしの機体、代替機になったんだけど、急遽元の機体に戻ったり…」
「あ、それ俺のせいだ」
「はぁ?カオル!!あんた!!」
「まぁ〜ゴメン ほら戦闘中に弄ったろ?」
「あ〜OS?」
「そこら辺関係なんだ。まぁ…なおしておかなかった俺のせいでもある。
でもって…それで他の機体も強化する事なったし」
「他の機体も?……あ〜〜先任に勝つ夢が……」
「ん??勝ちたいん??」
「うん!!絶対勝ちたい特に速瀬中尉には!!」
「あ〜……かんばれ…」
「………なによぅ……」
「まぁ…俺の実験台になるなら別だろうけどな」
「う〜〜〜…わかった…やる」
「うっし、実験動物ゲット」
「あたしゃハムスターかい!」
「はははまぁ〜ね」
喋ってると、伊隅隊長達が入室してきた。
伊「あ、少佐こちらに」
石「え?」 「「「「「「「少佐ぁぁ〜!?!?」」」」」」」
伊「改めて紹介するぞ、昨日付けで少佐になった渚カオル少佐だ」
「まぁ…いきなり少佐になっちゃいましたが、階級気にしなくって構いません。
もらいもんですし、階級ぬきのお付き合いでよろしく」
伊「しかし……はぁ……わかったかおまえら」
「「「「「「「「了解!!」」」」」」」」
「あ、A-01付けの護衛と、技術士官にもなったのでそれもわすれなく」
伊「あとひとつ。喜べお前ら。少佐殿が機体を順次強化してくださるそうだ」
「強化?」「どのように?」「レーザーうて」「バレエでき」「早くしてー」「速瀬中尉に勝て」「楽しみ」
伊「はい、静かに!…よし、少佐お願いできます」
「うん。と…昨日の戦闘の時俺がイッシーの機体に取り付いたの覚えてるよね?」
大多数頷く一部「大胆」「純潔うば」
「まぁその時にかるく弄って強化したんだけど、今朝のイッシーの機体の件はそれが原因だったわけだ…
で、まぁその強化をみんなの機体にも施す、プラス順次魔改造するつもりだから」
(魔改造でキョトンとしたな…お)
「高畑少尉」
高「具体的には?」
「うん、まず魔改造の前の段階は、OSの強化でおもに硬直の除去」
う「え…それって?」
「あーつまりだ、みんなの機体は長刀等で切ると切りおわるまで他の動作できないだろ?」
一斉に頷く。
「それじゃ例えば横からいきなり敵に切ってかかられたら、切られるまで待つしかない」
高「細かい操作いれる」
「あーまぁそれもだが、だけど切るの中止して、他の動作、例えば避ける事ができれば?」
誰か「あ!」と声あげたり、驚いた顔している。何故誰も発想しなかったのか?と…
「そう、それが今回の目玉硬直の除去だ」
宗「あ、でも、機体が転倒しようとした時に、受け身を自動でとりますけど、それは除去できないですわよね?」
「あーそこら辺はコンピュータも強化するので判断と、どっちか片手だけは射撃するようにはなってる。
またはバーニアふかして浮上可などね」
高「シミュレーターにはいつ?」
「へ?あるの?」
一斉にうなずく。
「あー知らなかったから後で副司令に許可とるけど…いれる事可能だよ…今案内して貰えればね。
あとは即応性の向上等だな…大体ソフト面と駆動改造で80%の向上可能とみてる。
具体的には昨日の俺が取り付いた後のイッシーの機動だ」
みんなイッシーをみる…首を引っ込めて照れているイッシー。
「あとは…まだ具体的には思いつき改造にはなるが…
とりあえず昨日つかった大剣のような高周波ブレードは可能だぞ」
西「正面からの両断ね」
「もっとも模擬戦にはその剣は使えないから、別なのでそういった設定でよろしく。
とまぁ…こんなところか…じゃあ、シミュレーターの件かたずいたら、順次隊長の機体えっと…」
伊「1番機から順番にコールサイン通りだ」
「に改造します、なを他の人には力みせれないので、専用ガレージB55にて改造しますのでね。俺からは以上です」
伊「おい、昨日副司令に見せた力は?」
「あ、わすれてた…まぁ具体的には魔改造のプランとか、この世界でのオーバテクノロジィの入手する為の力がありますので皆さんにも見せます」
世界扉を唱えると、伊隅以外は一斉におどろく。
「え?」「ふわー綺麗ですね」「肉がきれる?」
「まぁこれで手に入れてきますので、技術に関しては、
この世界の方々の頑張り次第で反映できると思いますよ」
風「個人的ですが楽器とか手に入れられます?」
「あ〜それは向こうの通貨がないと無理ですので、こっちの何かを向こうで売って、それで仕入れる形ですね…
副司令にもおんなじようなの聞かれました」
風「そうですか……」
お「物々交換ねぇ」
「まぁ何からしか考えてはおきますが、
協力してもらうかも知れませんので、その節にはよろしくお願いします」
「あれなら売れるかな?」速「シグ?」
「あとはないかな?……以上です」
伊「あ〜全員の機体の改造が終わる期間は?」
「シミュレーターの方許可おりて、シミュレーター改造後、搬入出時間だけですね…B55がどんなとこか見る前にここにきたので」
伊「じゃあわかったら知らせてほしい」
「了解〜伊隅さん」
「じゃあ、おまえらは…今日は各自の仕事かたずけろ、解散!!」
副司令に許可もらいにいこうと廊下にでて執務室にいこうとすると…イッシーが横に並んでくる。
「ねぇカオル」
「ん??」
「甘いもん好きなんだけど…異世界の手に入れられるかな??」
「ん〜協力してくれりゃぁ…」
「うんするする」
「了解、そんときは声かけるよ」
(犬のように尻尾ついてたらぜってー振ってるな…)
「あ、わたしここまでしか、エリア進入許可ないから…」
「あ、そうなん?ん、じゃ〜な」
「うん」
……
== 副司令執務室 ==
執務室前につくと、ノックをし、
「カオルです。よろしいですか?」
「あら、どうぞ」
許可でたので、入室をする。
「失礼します」
「で?何用?」
「あ、シミュレーターの改造したいんで許可を…」
「彼女らのね?専用台、独立ブロックだからいいわよ。他には?」
「あと少し俺に関してなんすが、戦闘時の力の公開は何処まで?」
「秘密にしては欲しいんだけど、それで、護れないのもねぇ…」
「ばれなければ?」
「そうねぇ」
「あ、ならこういった感じにすれば…」
カオルが幻影を唱えると…カオルに霧がまとわりつき、
霧がカオルに吸収されるように消えると人間サイズの不知火に外観がなる。
それをみて滑る副司令…
「な……」
「これでどうっすか?」
でターンをきめる。
「はぁ…まぁ…いいわ…
ようは、余計なところからの詮索入らなければ良いだけだし…
これなら新兵器で普通にいけそうだしね」
でカオルは元の姿に、
「うんじゃ〜ま、戦闘時はさっきの格好でやりますので」
「他にはないわね?」
「今のところは」
「わかったわ」
「では、失礼しました」
カオルが退出すると、またもや入れ替わりに…
「夕呼さん…」
「霞、また?」
コクんと頷く霞。
「あれに接触を試してみるべきかしら…?」
……
(…そういえば場所何処だっけ??…ん〜待機室誰かのこってれば…
お、高畑か?)
「高畑少尉〜」
「なに?」
「シミュレーター室の場所教えてくれる?」
「こっち」
「おう」
「ところでさ、自己紹介いらいだっけ?
あんまり喋ってないけど、何か聞きたい事ある?」
すこし考えてるしぐさをするが、
「ない……あなたの力……想像できない位大きい………わからなくなったら聞く」
(か、絡み辛い…)
「ああ、わかった」
「ついた」
「ここか、同フロア内だったんだな」
頷く高畑。
「わたし戻る」
「ああ、ありがとな〜」
何処かにいく高畑…
(さってと…改造しなきゃ)
オペレーションブースぽいのに、涼宮中尉がつめている。
「涼宮中尉〜」
「あ、カオル君ね」
「シミュレーターの改造にきました〜
そこ、オペレーションブースですよね?」
「ええ…そうよ…」
「じゃ、お邪魔します〜…これかな?」
手を触れて…
「イロウル」
…解析中…
(このブースで更新すればいいみたいだね… じゃ弄っって…cpuも代えよう)
「バルディエル」
右手が同化…
(更新完了っと)
「終わりました〜」
「え…ええ?…終わったの??」
「はい、チェックしてみて下さい」
涼宮中尉、急いで確認作業にはいる…
「ほ…本当…ね…」
「うん。じゃあ…他のところいってくるので失礼しま〜す」
「………」
side〜涼宮すこし前〜
オペレーションブースで昨日の戦闘ログの整理をしていると…
「涼宮中尉〜」
「あ、カオル君ね」
「シミュレーターの改造にきました〜
そこ、オペレーションブースですよね?」
(何にも持ってないのに??)
「ええ…そうよ…」
「じゃ、お邪魔します〜…これかな?」
(カオル君なにを?そんなところに、手を触れて…)
「イロウル」
(え…??モニターログが凄いスピード…目がついてけない……ありえない…)
「バルディエル」
(な、右手が…中にはいった??
いえ…同化??)
「終わりました〜」
「え…ええ?…終わったの??」
(う、うそ…)
「はい、チェックしてみて下さい」
チェック作業はいったら…
(見たことないOSになってる…)
「ほ…本当…ね…」
「うん。じゃあ、他のところいってくるので失礼しま〜す」
(…夢かしら……朝ご飯ぬいたから貧血??)
side〜涼宮end〜
その後B55のガレージを確認し格納庫までの搬入経路を確認、
ついでに整備士の方々にお詫びをして…
伊隅隊長を捜しにいった。
「隊長〜」
「カオルか」
「改造時間の大体の見積もりでました。
いっぺんにに搬入するなら約1時間で可能です」
「ふむ…シミュレーターの方は?」
「もう既に完了です」
「わかったよろしく頼むぞ」
「了解〜」
格納庫に向かい、整備士の方々にお願いし、B55まで搬入してもらう。
30分後に引取に…
ー改造タイムー
内容 OSの更新 CPU関連有機体化、駆動部半有機体化。
高周波ブレード…
カオルが取り付いてないと主機の出力たらず…
(ブレード部分を単独カートリッジ方式にしたらどうかな??
けど駄目だ技術的に知らない…研修に行ってきますorz)
見送り。
S2機関搭載…
万が一の時回り含めて全滅の恐れあり。
整備中に事故の恐れあり。
無理と判断し…却下。
ー改造タイム終了ー
引き取りに来てもらい隊長への報告に…
「隊長、報告です」
「改造のか?」
「はい、OSとCPU、駆動部方は問題なくできたのですが、
高周波ブレードが主機出力が足らないため、
今回は見送りになりました」
「そうか……」
「ですが、ちっと別世界にいけば解決予定です」
「もういくのか?」
「ええ、やれる時にやっておかないと…ですから、じゃあ副司令に一声かけに行ってきます〜」
「あ、ああ…」
== 副司令執務室 ==
「副司令よろしいですか?」
「はいっていいわよ…あら、またなにか?」
「異世界にいってきますのど、お願いが」
「あらさっそく??と、なにかしら?」
「改造のテスト用に、不知火一機と、破棄された撃震でいいんですが、
コクピット部分と下半身いただきたいです。
あと随時改造テストしますので、武装を種類多く」
「不知火ねぇ……すぐには無理かもよ、武装と撃震の方は可能だけど……何故下半身とコクピット部??」
「まえに、撃震の上半身ペイルアウト後の機体確保しまして、
生体兵器として改造しちゃったので…続きを…」
「ふ〜ん、おもしろそうね、いいわ」
「ありがとうございます」
「あ、そうそう、いつもどる予定なの?」
「多分…三日あればっすかね?」
「わかったわ…いってらっしゃい」
執務室内で世界扉を唱え構築し…
世界扉を潜る。行く世界は…
後書き
平成25年6月24日改稿
とりあえず序章は此処までで…次回からトリップに入ります。
R7 避難描写追加 備蓄分に関しては正史を参照してます。
中東の石油失陥後のガソリンスタンドや民間車等も追加。
しかしEV車って1997年には法人リース開始してたんすねぇ…
押して頂けると作者の励みになりますm(__)m