ポケモン不思議のダンジョン×鋼の錬金術師〜記憶の裏に〜 Chapter1*人間とポケモン*
作者:七海
2010/07/22(木) 11:14公開
ID:Lt4Bnj2Rwig
ザー・・・ザザザザザ………
穏やかに波打つ海。オレンジの夕日。空を舞う泡。それら全てが重なり合い、最高に美しい景色を作りだしている。
…と、それはいいのだが、どうしたらいいんだ?俺は。
よく分からないまま真理の扉に引きずり込まれて、目が覚めたらこんな所にいて。
真理は俺に、何をさせようとしているのか……
「ん?」
ふと見ると、前方から何かやってくる。いや、生物ってのは分かるんだが。
ネズミ…かな?でも黄色い。もう一匹はペンギンだ。
「今日も綺麗だねぇ。泡がちょっと控えめだけど。」
ペンギンの方が言う。
「そう?私、よくわかんない。さすが、ポッチャマ。」
ポッチャマ?変わった名前だな。
と、黄色いネズミの方がこちらを見る。と、妙な感覚を覚えた。
懐かしい。
なぜこんな風に思うのか分からない。でも、とにかく懐かしい。
「あのぅ………。」
「……………!」
やっと我に返る。そして、黄ネズミの方を見た。
「あなた…人間?」
「おう。」
さらりと言ったが、相手は相当驚いたみたいで、顔を見合わせている。
そして俺は、疑問に思った事をつい、口に出してしまった。
「この世界に人間がいる事って、珍しいのか?」
「狽゚、珍しいなんてもんじゃないよっ!僕が知ってる限りでは、君でまだ、二人目なんだよ?」
その言葉を聞いて 案の定、“関わりたくない”気持ちよりも、“好奇心”が勝ってしまったもんで、
「じゃあ、一人目は?」
と訊いてしまった。
するとポッチャマは、隣の黄ネズミを指さした。
「この子、ユーリ。」
………………………。
「狽ヲえええぇぇぇ――――!!!!!!」
待て待て待て!状況が整理できん…!え?え?それってつまり――。
―――懐かしい人に、会えるかもよ?
突如頭をよぎった真理の言葉で、なぜか落ち着いた。
懐かしい人って、まさか?
(……なワケねえか。)
すると、ユーリ達が歩み寄ってきた。
「説明するね。」
*。*。
「じゃ、まず、君の名前。」
ポッチャマからの問いかけ。
「ああ。エドワード。エドワード・エルリック。エドでいいぞ。」
「よろしく、エド!」
ユーリが微笑む。俺も頷いた。
で、またポッチャマだ。
「よろしく。んじゃ、いくよ。エドはポケモンって知ってる?」
「ポケモン?」
「うん。ポケットモンスター、縮めてポケモン。この世界は、そのポケモンだけが住んでて、人間が
紛れる事なんて、なかった。」
「…なるほどな。そこに来たのが」
ユーリ。
「うん。でね、ユーリは自分の名前以外、ほとんど覚えてない…つまり、記憶喪失なんだ。」
記憶………。
もしかして、真理の奴――――。
「ユーリさぁん!ポッチャマさぁぁん!!」
見ると、青い身体で、尻尾の先に球体の物が付いてるネズミが、走っていた。
よっぽどの大事件が起きたらしく、かなり焦っている。
「マリル!どうしたの?」
「何かあったの!?」
マリルは俺を見てぎょっとしていたが、すぐにとんでもない事を言ってくれた。
「弟が――――ルリリが、
攫われちゃったんです!!!!」
「「「えええ―――!!!!!!」」」
さあて、面倒な事になってきたぞ……………?
- ■作者からのメッセージ
-
う〜ん……今回も微妙なボリューム…。狽ト!
凄い事になってる!展開、急過ぎたかな?
あ、ちなみに次回、バトルオンリーだと思います。ほぼ。
錬金術も出します。
これからも、七海に付き合ってくださるとうれしいです☆
ボリューム……頑張ろう!!
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