ここは全年齢対応の小説投稿掲示板です。小説以外の書き込みはご遠慮ください。

悪魔と同棲生活(仮) 第1話『ゴミ箱漁る悪魔ってどうよ?』
作者:蜜蜂親衛隊   2010/12/13(月) 01:00公開   ID:YzyN.C0uTWM
あぁ……タバコがうめぇ……
やっぱりバイト終わりっていうのは、何て言うかこう、体に染み渡ってくるって言うか……
とりあえず、色々と落ち着くわぁ

ま、コンビニのバイトなんて、そんなもんだろ?
俺みたいな一般人の精神には、時々来るわけのわからんクレームは鬱陶しいことこの上ない
……主に、そう言う面倒事は店長とか他の店員に任せるようにはしてるんだが……
夜勤だとなぁ……

ま、いいか、今日はもう終わったんだし
とりあえず家に帰ろう
……せめてあともう二本は吸ってから


「ん?」


なんだ、あれ?
一応言っておくと、今俺がいるのは、コンビニの外の喫煙スペース
そこから細い道が見えるんだが、如何せん街灯とかがその道に無いから、何も見えないと言っても過言じゃない
ま、誰かが入っていくのとか、道の入り口付近で何かが動けば、多少は分かるんだが……

で、その道の入り口付近に、何かが動いたのが見えたというわけだが……
嫌いなんだよなぁ、興味本位で行動するの
とりあえず、二本目に手をつけようとしてるところだから、それを吸ってる間考えさせろ








……………………

…………

……








いかんいかん、色々考えてたらもう四本目を吸い終わってしまった
最近値上がりしたから、タバコも気兼ねなく吸えん


「ま、チラ見する程度でいいだろ」


そんな訳で、吸い殻入れにたばこを放りこんで(もちろん、火は消したぞ?)歩き出す。
横断歩道は……青
のんびり渡ろうとしたら、信号無視してきやがった車にクラクション慣らされた


「危ねぇだろうが、クソガキィ!」


いやいや、こっちのセリフだって
しかも、すぐそこに交番あるの分かってる?
通報してやろうか、この──


「はぁ、スンマセン」

「……チッ」


……面倒事嫌いだから、謝ってやったのに、舌打ちで返してきやがった、だと?
よし、通報決定
携帯、携帯は、と……
……そろそろ買い換えようかな、もう5年は使ってるし


パシャッ


これでOK、と
ナンバーも控えたし、先に用事を済ませてから交番に行こう
ま、用事って言っても、そこの路地をチラ見するだけだが……

さてさて、なにがいるのやら……
どうせ、酔いつぶれたサラリーマン辺りが妥当なところだな
路地に入る手前に、居酒屋もあるわけだし


……んぐ……くちゃ……


……………………え?
何これ、誰か食事中?
何でわざわざこんなとこ……で……………


「─────」

「もぐもぐ……ん?」


目が合った
とりあえず言っておくと、サラリーマンじゃない
俺よりも背の低い(ちなみに俺は167pだ)女の子

女の子って表現したのにはちゃんと理由がある
……いや、ただ単に、どんなに頑張っても中学生にも見えないからそう言っただけなんだが
……というか──


「え、と……色々聞いていいか?」

「私に?……んぐ……何を?」


会話中は箸を置け!
そのくらいの常識も知らんのか、この見た目小学生は!


「……じゃあ、何食ってるの?」

「お弁当」


はい、聞いた俺が悪かった
そのくらい見りゃ分かる
いや、そうじゃなくてだな……


「買い物袋が見当たらないから、どこで買ったのかと思ったんだけど?」

「買ってないよ」

「あ、そう……じゃ、誰にもらったの?」

「貰ってないよ」

「じゃ、どうしたの、それ?」

「ん」


見た目小学生が指さしたのは、よくありがちな青のポリバケツ
……って、廃棄食品?!
腹壊すぞ、こんな不衛生な場所で、そんな物食ったりなんぞしたら!


「ま、いいか」


全然よく無いけどな!
いや、食ってるものに疑問があったわけじゃないぞ?
なんか話の切っ掛けがほしかったから、適当に聞いただけだ
他意はない


「じゃ、もう一つ聞いていい?」

「いいよ」

「その格好、何?」


そうだよ!
一番聞きたかったのはそこだよ!

言っておくが、今は11月だ、しかも結構肌寒い!
なのにお前、ほぼ下着っぽいその格好は何だ!
頭にはわけのわからんカチューシャ乗っけてるし

詳しく説明するとだな……
まず、頭に乗っけてるカチューシャには、蝙蝠っぽい羽根の装飾品が付いてる
色はよく分からん
で、上半身は、とりあえず胸だけ隠してて、後は全部露出してる
服の色はよく見えん
下半身?
暗くて見えんし、見えてても言うか!


「……変?」

「変」


当然だ!
とりあえず、一回補導されて来い、見た目小学生
……この呼び名、面倒くさいな


「……ま、いいや」


何一つよく無いけどな!


「お前、名前は?」

「名前?名前は……レ、じゃなくて、えっと……ヴ、ヴラド・ツェペシュ……?」


……馬鹿にしてんのはよく分かった
大体、その名前を知らんとでも思ってるのか?
……普通は知らない奴の方が多いけど

って言うか、よくそんな名前がすぐに出てきたもんだ
ただの露出狂とかじゃないみたいだな


「仏の顔は三度までって言うけど、俺は一回きりしか待たん……次に本名言わなきゃ、その弁当に砂でもぶちまけるぞ?」

「砂?別にいいよ?」

「……………」

「……………?」


……落ち着け、落ち着けよ俺
相手は見た目小学生
多分……いや、かなりの高確率で見た目通りの年齢だ
そんな相手に、大人げない行動をとってみろ?
まず間違いなく、社会的に生きていくのが厳しくなる


「……弁当、取り上げられてもいいのか?」

「困る困る!困るから!本名言うから!」


疲れるわ、こいつ……
ってか、優先順位、逆じゃね?


「……本名は、レーヴィ」

「レーヴィ?ハーフなのか?」

「失礼ね!れっきとした、純血の悪魔よ!」


……そう睨むな
鼻で笑ったのは謝る

でも、この御時世に悪魔とは……
ここまでだったとは、正直焦ってる
とりあえず、この……レーヴィ(?)をどうするかだな……

さすがに放置して帰るのはまずいか?
すぐそこに交番はあるけど、こんな格好の奴連れて行きたくない
ってことは、家に連絡させるしかないんだな


「ハァ……で、お前の家はどこだ?」

「家?何で?」

「こんな時間に──って、もう3時か──見た目小学生を放置して帰れるほど、常識の無い人間じゃないつもりだからな……家が近いなら送ってやる」

「んー……相当遠いよ?」

「じゃ、俺の携帯使って、迎えにでも来てもらえ」

「無理だよ?」

「何で?」

「魔界に携帯が通じると思う?」

「俺は一回お前を殴ってもいいと思う?」

「……だめぇ」


満面の笑みで返してきやがった
ちょっと見えた八重歯とか、まぁ……見た目は可愛いけど、だな?
その常識の無さとかが、俺を苛立たせてるんだぞ?


「ねぇ?」

「何だよ」

「そっちの名前も教えてよ」

「俺の?あー……仙道 徳(せんどう めぐむ)だ」

「ふーん……徳って呼んでいい?」

「無理……名字で呼べ」

「何で?」

「説明する気はない」


……面倒くさい奴に関わったか、俺?


■作家さんに感想を送る
■作者からのメッセージ
はじめまして、蜜蜂親衛隊と申します。
……正確に言いますと、“はじめまして”ではないかもしれません。

シルフェニアに投稿されている作家様の一人で、ガチャピンα。
この人と二人で一つの作品を創らせてもらってます。
(敬称を省略したのは、自分と同じ年齢であり、本人も不要と言っていたため)

こういった場に投稿させていただくのは初めてで、読みづらい点も出てくると思われます。
また、タイトルが(仮)になっているのは、しっくりと来るものがなかったので、こんな形になってしまいました。
今後も、お見苦しい点をお見せし放題になるかと思いますし、なかなか定期的な更新も難しいと思われます。
ただ、完結させようという気だけはありますので、駄文にお付き合いいただけましたら幸いです。
テキストサイズ:5283

■作品一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集
Anthologys v2.5e Script by YASUU!!− −Ver.Mini Arrange by ZERO− −Designed by SILUFENIA
Copyright(c)2012 SILUFENIA別館 All rights reserved.