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僕が時の冬に願ったら 〜時の涙は嵐になって〜
作者:ひーさん   2011/02/13(日) 21:04公開   ID:H.MCxtv29co
プロローグ…
世界のシン・産廃の踊り

戦争のあの日の宇宙(そら)は憎たらしいほど輝いていて、まるで流星群のようだったらしい。しかし、宇宙世紀も過ぎ、宇宙開拓民との戦争から三十年……地球は傷跡を多数残したが、復興は進んでいた……。

「シン!シンってば!」
しかし、学生には戦争が終了しても、受験という戦争が待っている。

「起きなよー!」

そして、大砲の弾より厄介で、いやな同級生の起床の声。

「もぅ学校を遅刻しても知らない!じゃあね!」

しかし、この手の催促は慣れており、もう狸寝入りもお得意のものだ。さて、うるさい目覚まし女もいなくなり、一眠り……

「わぁぁぁぁ!?」

っと、思ったが、いきなりのホースの水。いくらなんでもこんな起こし方はないだろう。

「どう?起きた!?」

人の眠りをやはり邪魔する。この目覚まし女は……

「今日から、学校よ?早く用意しなきゃ」
「わかったよ……。戦争が終わって、それからすぐに停戦協定が結ばれて十年でよく学校制度が戻ったよな……戻らなくていいのに」
「これも、宇宙技術の賜物よ」

彼女は、ラティ。まぁ、隣の家の女だ。祖父の知り合いの娘だそうだが、関係の歴史は全く知らないし、正直、魅力もへったくれもない

「とにかく行くわよ!シン!」

今日からは、新しい一日が始まればいいのだが……。
まぁ……そんなことはあり得ないことであった。
キーンコーン、カーンコーン

「今日から、ここの担任のロバートなのよぉん♪ぬふ」

いきなり、気持ち悪い女(女なのか、微妙な奴)が担任となった。始まりから最低だ

「私は、地球再建計画の一例としての勉学改革で、地区の学校を任されたのよ、これからよろしく」

なんと気持ち悪い顔がでてきた…こんな奴はいやだな。てか、こうゆう系統の方は、核でも死ななそうだよな……

「気持ち悪いわね、さらにぬふぅの意味もわかんないし」

何故か、目覚まし女も同じ教室である……正直やだなぁ

「文句はあるかもしれないけど、お黙り。まずはこの箱で、クラス分けをするわよぉん。ぬふ」

クラス分け?馬鹿馬鹿しい大体、こんな奴を学校に取り入れる事態から、世界はこんな奴しか残ってないのか?

「誰かやってみてぇん」
「はい!はい!私がします!」

なんだ……変なとこに興味があるな、類は類を呼ぶのか?

「シン!お先にやらせて貰うわ!」
「勝手にしな」

箱のなかに手を入れているが……単なるくじ引きか?つまらんな。

「えいっ!!」

今の時代にえいっ!!はないだろ。

「うーん、これは赤ね…シン!私引いたのだからあんたも引きなさいよ!!」

おいおい……めんどうだな、しかしこの目覚まし女が呼んだせいで別の目線かもしれないが俺は評判だろう。こうして俺の奇妙な学校生活は始まったのだった……
 
第一章
平和の為の
センチネイル
その日の夜のこと……・
 なんだかんだで引きずり回され、へとへとに疲れた俺は、そのまま泥の様にとこについた。正直戦争の恐怖感がまだ取れてないのかもしれない
 
「起きろ」
 
 いきなり、蹴りで起こされ、シンは吹っ飛んで、壁にぶつかった。
 俺は苦しみながらどうにか立ち上がると部屋の中には侵入者がいた。

「ん?誰だ……。お前……」
「説明は、あとだ、ひとまず学校に来い」
「え?いやまずは着替えさせろよっ」
「断る、貴様に決定権はない」

半強制的に、その人に、俺は引きずられながら学校に到着した。

「冬蘭です」

完全に黒い服を着た人は柱をノックし、窪みに自分の名前(かは、不明だが)を言っている。

ゴゴゴゴゴゴゴッッ……
凄い音と共に柱が動き、穴が開いた。

「何だその目は!」
「言わなくてもわかるだろ入れ」
「いやだね、一体お前は何だよ!?」
「……貴様に決定権はないと言ったはずだぞ?」
「そんな自分勝手が通じるか!」

 シンは意地でも抗戦しようとしたが… 

「だからこんな役はしたくないんだ……」

 その黒衣は、回し蹴りにかかと落としをして、気絶させた。

「……ニクロスの息子にしては軟だねぇ」

 そのまま俺はその黒衣に引きずられて運ばれていった。
二十分後………
「蹴らずに言えよ……」
「なんであんたみたいなのを私が迎えにいかないといけないかもわからないし。人の苦労を考えてよね」
「そんなの知る……痛い!?」
「口答えしないで!伝染する。腐るわ」
「なっ……」

そして蹴られながら、部屋に辿りついた。

「いらっさい、シン……くんだったかな?」

痩せ形の牧師みたいな格好のおじさんが、コーヒーを飲みながら話す……。

「こら、冬蘭…お客さんは大事にしないと」
「だったらなんで私に行かせたの?」

アッ、黙った。

「冬蘭…。君は男嫌いが仇となって、パートナーがいない状態で早2年……。普通は3か月でできるのだが……」
「ふん、男なんか嫌いだ……」
「はぁ……」
「シンくん、話は聞いているね?あとこのお茶を飲みたまえ」
「ありがとう……。あと、何の話だよ?人をボールのように蹴ってさ……。大体ここはどこだよ……」
「なんだって……?はぁ……」
「改めて紹介させてもらうよ、私は、紺鼬(こんたち)……まあ呼びにくいなら、いたちで構わないよ。シンくん」
「はぁ……」
「驚くのも無理はないか。君は今、政府軍地球再生プロジェクトの本部にいるのだからね」
「妄想に巻き込まないでほしいのですが……」

KYと思うかもしれないが、こう言った方が、巻き込まれないで済みそうだ

「妄想か……。確かに勘違いされてもおかしくはないね」
「大体、政府が何の用だよ?」

よし、このまま押し切ってやる。そして俺は、平和で楽しい学園生活を送る!!

「重大な用さ。君、彼女が見えたのだろう?」
「なぜそれを……。まさか、あんたはっ!!エクソシストかなんかか?オカルトの新宗教か?」
「エクソシスト……よくわからないが、私は、牧師だ」

アーメンとか言っているが、怪しすぎる。

「とにかく、この宗教には、入らないですから」
「そうか……それは残念だ、あと宗教ではない」

ピコッ……

「何の音だ?」
「君に爆弾を付けさせてもらったのでね、それの爆発装置を…」
「あんた、意地でも入れたいのか?そんなウソを」
「嘘ではないさ」

イタチがボタンを押すと…
ぐるぐるぐぅぅぅっ……。

「なっ!?おっお腹が……」
シンのおなかが急速に痛み始めた…。
「さぁ、この下剤爆弾の威力は、計りしれんぞ」
「貴様……鬼か!!」
「君は父親に似て頑固だからね。これぐらいが適切なのだよ」
「ふぐぅぅぅっ……」

こうして無理やりに入れられた俺は、一般観察隊とかなんか言われて、家に帰らされた。

 そして次の日……
「シン!!朝だよー!!」

うるせぇ、昨日は、エセ牧師からの下剤で寝てない……。正直、寝かせろ

「昨日のホースは大家に怒られたし……うーん……・ならこれね!!」

カンッコロロロン……。

「ん?」

えーっと……これは、暴漢用催涙ガス…デスヨネ……

「アスカ嬢。これなら、近所迷惑にはなりませんよ。催涙弾は使用用途がたくさんですからね」

バシュゥゥゥゥゥッ……

催涙弾は目覚ましに使っても、恨みを買うだけなので、やめましょう……。催涙弾は危険すぎます。

「おはようー!起きなよー!」
「グシュ……。なんでこんな……。グシュ……」
「あんたが起きないからだ、産廃」
「なんでお前がいる」
「ん?シン…知り合い?まさか、恋人なのー!?ヒューヒュー!!」

 ラティは、冷やかしてけたけた笑っている。

「うるさい……。こんな暴力的なのが恋人なら俺は死ねるぞ」
「アスカ嬢、こんな腐れた下衆野郎が恋人なわけがないじゃないですかー」

 二人とも冷静に否定推してラティはつまらないといった顔をしながら……

「ふーん、まっシンを起こしたし…学校へGO!!」
「朝飯まだだろ?」
「催涙弾は一日残るから、家の食事は無理だね、外で駄犬のように這いずって食っていればいいじゃない。そうですよね、アスカ嬢?」
「それ名案だねー!!」
名案じゃない!!オマエ、絶対に聞いてなかっただろ!!

「ん?聞いていたわよ?あんたは駄犬だって」
「そこ!?ひどくないか!?」
 こいつは本当に口が悪い。いったいどんな親に育てられたのやら……一度見てみたいものである。
 
第二章
戦士のノクターン

人生には、二つの選択があるそれは、人生の中で突如起こり、選択を迫られる、運命の歯車と共に……。

「なんだここ?」
「見て分からないのか?ここは、鍛冶などをする部屋だ」
「それはわかる。じゃなくて……なんで俺はここにいる!?」
「いるからあるのだ」

 いるからあるって……なんて返答だよ。しかし……熱いな。
冬蘭は時計を見ると…

「さてシン、何とかごまかせたな、君の事について真実を話す時がきた……今から聞く話を聞いてほしい」
「なんだよ……いきなり」
「あれは、戦争が終わって間もないころ……」
冬蘭は思い出話を始めた…


「やっと封じ込められたか」
「カリアン、本当に良かったのか?」
「仕方あるまいて、この事実をニクロスが報告しては困るからなニクロスは名誉の贄となって、勇者扱いだ。いいではないか、なぁ?マリエル」
「……」
「どうした?そんな浮かない顔をして」
「いや、なんでもないわ」
「君の夫を贄にしたのは、さすがに受け入れに時間がかかるか……だが、仕方あるまい」
「分かっている、分かっているわ。だけど!!」
「なら、なにが不満なのだ?」
「あなた達には解らないでしょうね……」

 マリエルはそのまま家に帰っていった、そして家…。

「私は、なにをしているのかしら?私は……。シン、ラティ、二人とも元気かしら、私はあなた達を生かすために思い人を売ったわ」

マリエルは、うなだれた、何をしていいかもわからず、何を感じていいかもわからず…
そして、4年が過ぎた……
コンコン……

「ん?」
「私よ」
「君か、入りたまえ」

ガチャ……

「なっ!?」

開けた瞬間、冬蘭は走って、いたちの頭に銃を突きつけていた、いたちはやれやれと言った顔をし

「やはり君は……裏切るのか」
「そう。やはり封印するべきではないのよ……いたち」
「つまり君は我々に逆らうのか。では、私のあくままでの予想だが、彼は、マークSSは、何年後に目覚めるのかね?」
「シンやラティが、高校生になったら目覚めるわ、もう、止められない……」
「なるほど。ところで……この私の襟首にナイフを当てる少女は?」
「彼女は冬蘭、極東大陸侵攻作戦のときに私が拾った子よ」
「あの民族の生き残りか、全て殺したと思っていたのだが……」
「……我の主に逆らう者は殺戮を与えるのみ」
「まだ殺してはだめよ。さて、ここであなたを殺しても歴史は変わらないわ」
「……そうかここで躊躇か?」
いたちは冬蘭のナイフを取りあげ…いきおいよく二人の胸に差し込み、引き抜いた。
「まずは君に消えてもらう」
「……ッ、甘い…ね、いたち。私を殺しても、歴史は……」

マリエルは殺された……この時この瞬間。そしてその事件は闇につつまれ、消えた……

「といったところだ」
「じゃあ、お前は母さん……!?」
「違う。私は記憶で形成された、データだ。カリアンが作り上げた愚像だね、体は冬蘭という器だが……」
「つまり、父さんの母さんに対する記憶……ということ?」

 まぁ、愚像でも何でもいいが目の前にいるのは母さんであることは間違いないのだ!

「そうだ」
「封印された歴史ってなに?」
「わからん」
「なんで?」
「そこまでは、形成されてないのだ」
「だったら、私自身に問うしかあるまい……。この場を……生きている保証があるならばね」
「いたちッ!!」

 外を見るとそこにはいたちが立っていた。

「残念だ。冬蘭、君は生きすぎたのだよ」
「くっ、気付かれていたか……」
「いたちさん!!あんたって人は!?」
「シン……君は物わかりがあると思っていたがね……残念だよ」
「生憎だね。楽しかったよ、記憶喪失である私を殺さずに働き口を与えてくれたことはね。助かった、いたち」
「記憶喪失のままいればいいものを…」
いたちはサングラスを外し、そのまま、何か口でもごもご言い始めた…

「さぁ、永久の闇に消えてもらおうか!二人共々にね!」





第三章、
終わらない明日への
プレリュード
「やれ」
「なっ!?」

いつの間にか周りには、たくさんの手が浮かんでおり、その一つ一つが、二人に襲いかかってきた!!

「無限手車…すぐには殺さない。苦しんで、苦しんで、もがき苦しむがいいさ」
「いたち……あなたは」
「……そうだ、君は消えてもらった方が良いのかもしれないな」

冬蘭を縛り、刻印の上に投げ捨てた……

「我……汝に問う、冥界への扉を、偽りし記憶を」
「や……っ、やめろ!?」

見ると冬蘭がどんどん消えてゆく……

「冬蘭!?」
「くっ、シン……すま……な……」
バシュッ……
冬蘭は消えた……最後の言葉もいえずに……

「さて、この人間はただの骸になったな。これで、君だけ…シンくん。さぁ、心臓をいただこう」

シンは何とか格闘態勢を採り……いたちをはねのけた……

「ふん、父親に似て強情だな。君の父親も私に期待して……裏切られたのだからな」
「なるほど……そうだったのですかニクロス暗殺はあなたが。田中の事も間違いではないな」
「誰だ!?」
「ふふふ……輝く月夜に、悪の木霊あり……!!たとえ閻魔さまが許しても、この私は許さない……いたち隊長!!いや……イタチ!!」
「だ…れだ…?」
「産廃だったな……お前は妹のパートナーだ、なのに姉である!!私に内緒でなにしている?」
「ふん……馬鹿で有名なお前に何が出来る」

いたちは、部下に命令し…

「数で私に勝てると?未熟だな」
夏蘭は走って……

「加速」

サッ……
夏蘭は、全て刀の峰で相手を倒すと……いたちの喉元に剣を当てた。

「一瞬だと!?」
「一瞬はありえないな……って言いたいのかい?」

夏蘭はフフフと笑うと……

「この時間を、私は待っていた……妹を殺され、軍の犬として生きた12年の輪廻から解放される機会を……」

多方から来る敵を、冬蘭は剣を構え、斬ってゆく……

「解放……?果たしてできるかな?すぐに妹のところに送ってあげよう」

イタチが部下に命令しようとした時……

「ふん……闇に飲まれろ……」

バキャァァァ!!
夏蘭の周りの兵士がいきなり闇にのまれ……

「つめが甘いのさ、いたち」
「ニクロス……まだ生きていたのか!?この死に損ないがっ!?」

「死に損ないで悪かったね。ヒーローってのはなぁ、遅れてやってくるものだかんな……あっそうそう、君の悪事は私が全て報告させてもらった、私を暗殺したが、私の魂と夏蘭を生かしていたのはのが運の尽きだったな、さぁって俺は仕事に移らせてもらうかな」
そう言ってニクロスは消えた…

「さぁて、産廃……君が決着をつけるべきだろうな。あんたも、その方が好都合だろ?いたち」

夏蘭は背中の刀を投げると……

「(姉でも呼び方は変わらないの……か)……決着?」

シンは刃のない刀を受けとったが……なぜ刃がないのかが不明であった
「ふん、良いだろう私は、シン君、君の心臓さえあればいいのだ」
「なぜだ?」
「君の心臓が最終兵器の起動の最後の鍵だからだよ!!シンくん!!」
「そうなの?」
「あぁ。さらに残念なことがある……あれを作ったのは君の父上だ」

一方……地下
ニクロスはここに来ていたすべての始まりで終わりの……
「いたち、貴様の野望には意味はなかったな……さーって、はでにやってくれよー!!」

カタカタカタッ……

「ロック解除、第七プログラムから、十五までを、スキップ」

ニクロスはすごい勢いでキーボードを打つと……
カタカタッ……ゴゥン……ゴゥン……

「やっぱり……最高傑作だな。フフフ……シン……これが最後の私からの贈り物だ。これが起動すれば全て終わる。いたち、貴様はやはり裏切りという、火の粉をかぶってもらう」
ニクロスはカプセルに入り……
「さて……自動分子化……量子に展開後、作成ペースに移り、作成後、この基地は自爆、全てを抹消する。ちゃんと分解してくれよな!!コンピューター!!」
「了解しました」

さて…シンたち

「そうだ、君は……。……武器は長くは持ってはなさそうだな。違うかい?」
「ないな」
「残念だよ……もっと良い戦いがしたかった……そんな鈍らでは何もできまい」

タッタタッ……ガキンッ!!

「早い……!?」
「ほぅ……止めたか」

いたちはいきなり、小刀で切ってきたが、シンは何とか鞘で止めた

「いきなりは卑怯だろ!!」

ガキンッ!!
「知ったことか!!……君は、全てを知らない……なのになぜ、戦う!?」
「そんなこと、知るか!?ただ、あんたをここで止めないと世界が終わるのだろ!?」

シンはなんとかいたちと距離をとり……踏み込んで攻撃していった

ガキンッ!!

「ふむ。よく剣法は、わかっているな……さすが、ニクロスの息子だ!!」

ガキンッ!!
ガリガリッ……
鞘と剣は混じり、火花は散り行くなかで、二人は野生の本能……闘争本能をたぎらせながら戦っていた……
ガキンッ!!

「だが、そんな理由もない奴に私は倒すことはできない!!貴様には守るべき人も、人を愛する人の強さを学べなかったお前は……私に殺されるのだ!!その刀もどうやら使えないみたいだしな!!」
ガキンッ!!
「くそっ!?……もてあそばれているのか!?」
ガキンッ!!
「もっとだ……もっとこい!!もっと逆らえばより良い心臓が取れる!!」
ガキンッ!!
「そうだ良いことを教えてあげよう!!我々が秘密にしていたことを……!!」
「秘密!?話すのか!?」
「君の父上は……レクイエムを起動させなかった!!人が人を粛正するのは、間違っていると、私に正した!!」
「それは偽りじゃ!?」
「真実は、私を君の父は封印しようとした!!私は君の父を殺し、犯人として祭り上げた!!」
「じゃあ、父さんは……!?犯人として祭り上げられたのか!?」
「そうさ、君の父親は既にレクイエムができた時点で、死んでいたのだよ!?私は彼の技術を手に入れ、彼を生きているように演じた!!」

バンッ!!
いたちは容赦なく、腰の銃で肩を打ち抜いた……
「ぐっ……なぜ演じる必要が!?」
「君にはわかるまい、人類を抹殺し、この地球を、マークSSと共に宇宙人民軍に売るためさ!!フフフ……アハハハハハハ!!」
「狂っている……」
「さぁ、シンくん、君はどうするのかね?このまま、また偽りの歴史をたどり続けるのか?それとも、私のように新たなる歴史をつくるのか!!さぁ、答えろ!!」

いたちはシンの頭に蹴りを入れ……

「私は君が憎い!!君は、その才能を無駄に使い!!」
 いたちはそれを踏み。
「いつかは世界を変えられなどの希望をいだき!!」
さらに蹴りを入れ。
「人の正義を無駄に信じ、いつか、いつかときてこの終局だ!!!」

いたちはシンの腕の骨を折ると……

「ぐっ……!!」
「いったい、この世界のどこにそんな希望がある!!!」
「うるさ……い!!」

シンは足払いをし……

「それは貴様の単なるエゴだ!!そこまでして世界がほしいのか?世界が統一されて何かが変わるのか?」

するとイタチは笑い……

「ああ!!変わる!!世界は私の手によって統一され、戦火もない、新しい革新を起こす!!その為に焼くものは焼き、邪魔者は消す!!そして感情は統一されるのだ!!」

シンは確信した……ここで奴を倒さねば、世界は崩壊すると。

「そんな世界……誰が望む?人は喜怒哀楽で生きている!!……あんたみたいな人がいるから!!!!」

シンは頭突きでいたちをひるませ……

「俺はぁぁぁっ!!」


シンはいたちの銃を自分の肩の傷口に当て……トリガーを引いた

「ぐはっ、なんてことだ……自分の肩から銃を撃つだと」
「いったよな……いたち、偽りか新たなるかと……?」
「あぁっ……」
「俺はどちらも選ばない。どちらもいらない」
「なんだと!?」
「俺はこんな戦闘に巻き込まれるのはごめんなんでね……」
「見逃すのか?世界の崩壊を?」
「見逃す?そんなわけはないね、俺は俺なりの道を行く、じゃあな」

 そのまま放置され、この戦いは終わった…。

「私を殺さないとは…。まだ甘いが…。貴様の心意気…懐かしいな…。ニクロス…君の息子はとても重大な役目を果たしてくれそうだ…」
 
第四章、
慶光院の輝き、戦士よ

戦いが終わってすぐ、夏蘭の兵士の次に誰よりも先に来たのは、意外な人だった…

「無理もほどほどにしてほしいですわね。冬蘭」
「慶光院、遅いじゃん」
「当たり前でしょ……あなた、正規軍を敵に回したのですわよ、時間を作ったこっちの身にもなってほしいですわ」
「ふふふふっ、あいかわらずだな」
「あなたこそ」
「慶光院……、いや、宇宙進行軍司令部、慶光院 咲司令とお呼びしたほうがいいかな?」
「蘭左鬼で、いいですわ。だってあなたは……」
「ふふっ、僕は夏蘭さ、君がやりたいと言ったのだろ?」
「ですが、あなたが本物の開発者であり……私の恩人ですわ……そして私は、夏蘭といった偽物以外は生み出せては、大体本物はどこにいるんですの?」

「今は、ばれなければいい。マークSSの最終開発者、仲 冬蘭と慶光院 咲は死んだのだ。今は、完全ツンデレの冬蘭、君は、愛の蘭左鬼……。海軍大尉さ」

夏蘭は、鼻で笑いながら、去って行った。

「歴史は、変えて見せる……本当にしたとは……」
「さて、後処理をしないとね……」

夏蘭は服を戻して…シンに近づき……

「起きな、バカ」
「痛っ……」
「まったく、あんたはバカか?」
「へっ……お前の普段の攻撃に比べれば痛くはねーよ(ん?さっき死んだよね……こいつ)」
「なるほど……。ならば今度からはもっと激しくしようか?援軍の隊長慶光院だったけな……が会いに来ているぞ」

シンは見渡し、ブラウンの髪を見つけた……

「ホントだ」


シンは走って近づき……彼女の名前を叫んだ

「慶光院さん!!」

シンは走って慶光院に近付くと…

「へ?シン様じゃなかった……シン!?よく生きていましたわね」
慶光院は、腕から光を出すと……またシンは眠く…なってきた…

「眠りなさい。あなたは、長い夢を見ていたのですわ。眠りなさい、全ての罪がなくなるまで私は…」

この後、慶光院という存在はまた消え…

「わぁ!?」

消えようとしたら、慶光院は冬蘭にいきなり腕を掴まれた。

「もう記憶は消さんでいい。また変なことになったら面倒だ」
「悪かったですわね」

冬蘭はシンを起こすと……

「あれ?まだいたのか……このまま消えるのかと思ったよ」
「消える予定でしたわ……なんか冬蘭さんからがっちりと掴まれていまして」
 
第五章
偽りの記憶・過ちの痕跡

その後、シンたちはそのまま兵士に連れられて、軍部本部についていった……

「ここが、日本の軍部本部か……」
「余り逢いたくはないが、奴は嫌いだ」
「珍しいな、お前が嫌いだなんて」
「私だって嫌いな人はいるさ」

 さて、そのまま話しながら扉の前に辿りついた……

「さて、入るか」

 そのまま恐る恐る扉を開くと  
 …

「ふむ。今回のいたちの件、御苦労であった」
「……。」
「なにかね?私の顔になんかついているかな?」
「なんで、いたちの企みを知っているのに救援もなかった?」
「彼は、企んでいる事は知っていたのだがね、本当に動かなくては、何も出来んのだ」
「何もできない?何もしないとかの間違いではないのか?俺の両親の時の様に!!」
「……ちょっと熱が入りすぎではないのか?ちょっと落ち着きなさい」
「……。」
「さて、私にもっと言いたい事があるのかもしれないが……ここでは抑えてくれ」
「わかった」
「よく知っているかもしれないが……私の名前は如月 真(きさらぎ まこと)日本支部の隊長だ」
「なるほど、如月さん、あんたにはいろいろ尋ねないといけなさそうだな」
「粗相はないようにしようとする気はないのかね?」
「全くないな」
「……。なるほど、そう言えばさっきから冬蘭少尉、君は隅で黙っているのかね?」
「生憎ですが、私の位は曹長ですが……貴方のようなお偉いお方とはしゃべる気がないだけですが何か?」
「……ふう、姉妹そろって粗相の塊のような人物だ」
「どうも申し訳ありませんね」
「……君たちには、期待はしてないが、折角の招待をしたのだ、私の話を聞いてくれないか?」
「くどいようですね、仕方ないシン聞いてあげましょう。お・えら・い・お・か・た・のお話を。何でしょうか?」
「君たちは、マークSSを封印を解いてしまった様なのだが……どこに行ったか覚えはないのかね?」
「知らないな」
「知らん」
「そうか……あれはとても危険だから知りたかったのだが」
「肉体改造の果てだからな、聞いたぞ、あれは人を、しかもさらっても影響のない奴隷や孤児をさらって、肉体に改造を施したものだってな?」
「……。わたしとて、したくはなかったのだがな……戦争が悪いのだ」
「戯言を!」

 冬蘭は初めて顔を如月に向け、机を思いっきり叩いた

「したくはなかった?戦争が悪い!?私の義姉はどうなるんだ!?私の義姉は、私を救うために実験体となって帰って来なかったんだぞ!?」

 如月はやれやれとした顔をしながら、悟りかけるように話した

「あれは事故だと言っているだろう、さらに彼女は今は元気に陸軍大使として戦線で活躍しているではないか」
「記憶が無く亡霊のように戦い続けるのが戻ったと言うのか!?」
「彼女は、永久の命がある。最高ではないのか?」
「……。」
「やめろ、冬蘭。お前らしくないぞ」
「黙っていて貰おうか産廃」
「いや、黙らんさ、如月さん今日は帰らせてもらうよ」
「……そうか、それは残念だ」
「だがな……」
 シンは如月の首根っこを掴むと………
「俺はあんたを許す訳ではない、むしろあんたを逆に怒りさえ覚えたよ……でもな、あんたがいないとこの世界は立て直せない事は知っているからな、せいぜいがんばってくださいよ」

 そう言い放つと、シンと冬蘭は帰っていった……。如月は服を払うと、側近を呼び

「……。ふん、今の子供は逆らう反骨心だけは一人前なんだな」
「……。どうしますか?」
「一応は見張っておけ、また反骨心で我らの作戦を遮られても困るからな……」
「かしこまりました」
「あと、立花に伝えておけ、時は来た。とな」

第六章
最高の笑顔を君に

「シン!!開けなさいよ!!」
ガチャ……
「起きているよ、ラティ……というよりひさしぶりだな」
「ははは、次回の私の活躍に期待してなさいよ!!」
「どこ向いて話している?俺はこっちだぞ?」
後ろで、私の活躍はー?と少女が言っているが気にしてない。
「ほら、冬蘭、君も学校だろせっかくそんな身体もあるのだし、行くよ!!」

さて、この少女がいる理由は……戦闘の日の夜……病院……。

「あぁ……なんかいやな夢を見ていたようだよ」

 シンが帰ろうとすると…空から少女が降りてきた……

「ほぅ、黒幕というか、総本山の登場だな」
「総本山?どうゆうことだ?あいつは……は誰だ?」
「どうやら君の父、ニクロスは、自分を媒体にしてこのレクイエムを起動させたらしい、また厄介者が増えたな」

冬蘭は自虐的な笑いをすると……

「この少女がレクイエム?ちょっとカッコいいな」
「そうさ、覚醒融合人体型兵器MK-X型、レクイエム」
「認識……確認……忘却……キラッ☆」
「へ?キラッ☆って……?」

その時、レクイエムの顔の仮面が外れると……

「……あんた誰?」
「私は冬蘭だ、君は予定の四十年後に復活したんだ」

 そのレイクエムというロボットは、凄く嫌そうな顔をしながら自己紹介した……
「僕は、まぁ。レクイエムって言うんだ!!よろしく」

これにて、過去の過ちの輪廻はほぐれ、彼らたちは、また普段のような生活に戻った……しかし歴史の過ちは、また繰り返されるだろう。人は知らぬ人と出会って、人と別れ、また時代はめぐり、過ちを繰り返す生物なのだから……。だから、まだまだ過去との関わりは終わりそうにありませんね。この続きはまた次回話しましょう、今はこの平和を堪能しますかね。


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■作者からのメッセージ
さて皆様お久しぶりでございます。天性のへたれのひーさんです
いきなり何なんだという事はさておき……大学の成績(特に数学・英語)がレッドゾーンです……。この死にそうになりながらの執筆なのですが。
まぁ〜絵が書けません。極論、PCで描いても、目が死んでいます(泣)
文章は書けるのですがねー、絵についてはどうもこうもいきません……。
さて、身の上話はこれくらいにして……。(涙出てきた……(TAT))
(留年だけは勘弁ですねー)
次回
「セカンド・ハイペリオン・ユニバース」
〜世界はあんパンで回っている〜
冬コミ書いてないで勉強しろとか言わないで!!
お楽しみに!!

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