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僕が時の冬に願ったら 〜セカンドハイペリオンユニバース〜 改変版
作者:ひーさん   2011/02/13(日) 21:38公開   ID:te6yfYFg2XA
プロローグ、燃えよ
楽しい夏休み!

争いも終わり……そして二ヶ月が過ぎた……。彼らは、休みを兼ねて、旅行を計画していた……それが、また歴史の歯車を動かすとも知らずに……。

さて、そんな事はさておいて、前回の騒動から、、三週間後の終業式終了後…。

「ねーシン!シンってば!」

何やら誰かの声がするが、そんなものは無視をして寝るのが人である。

「ぐぅー……」

しかし、相変わらず春は眠いし、終業式ほど無駄な登校日はない。何故なら聞きたくもない話を聞いてそれで家に帰らされる。こんな無駄な日はないだろう。だから俺は…

「駄目だわ、完全に寝ているわ……」
思いっきり寝るっ!そして平和な日を手に入れるっ

ゴスッ!!

「痛ッ!何しやがる!」

何やら鈍い音と共にシンは目覚めた、鈍器で殴られたらしい…。一つ間違えば、殺人事件である。

「いやあんまりにも気持ち良く寝ていたからさ〜起してみた」

そういいながら笑う女、冬蘭はニヤリと笑みを浮かべながら六法全書を近くに置いた…

「だからって、辞書?いや六法全書か…の角はひどくないか?一つ間違えば、殺人事件だろ…」

厚い本というのは、もはや殺人兵器である。とくに辞書の角…そう思う。

「ふふふ……アスカ嬢のモーニングコールを無視する君が悪い」

だからって永久の眠りに、つかせようとするあなたはどうなんだ

「ありがとう冬ちゃん、どう起こして良いか分からなかったのよ」

この起こし方は人として間違いだと思います。

「役に立てて光栄です、アスカ嬢」

そこでなぜ褒めた馬鹿っ!!

「なんでいる。お前は俺の担任ぐらいの歳だろ……もしやニートなのか!?」

女のニートは救えないと聞いたがこいつがニートなら、もったいないな。絶対司令塔とか、いろいろできる逸材だろう。

「何を言っているのかな?私は、18だ(ギロッ……)」

そう言って冬蘭は、声は普通だが、凄い眼
で睨みつけてきた……というか心の声で怒るなよ!?

「さて、これからどうしようか……」

目つき怖いのでスル―する事にする。

「おいシン!重大ニュースだ!」

その時、タンスのドアが勢いよく開き、ヘルメットがよく似合う男がでてきた…

「お?どうした、コサイン?」

もう、なんでそこから出てきたとかの質問は良いや…日常茶飯事だし。

「コサインって……」

その男は頭をポリポリ掻き、うーんと唸って気まずそうな顔をした。

「だめ?」

彼の名前は、小崎原 左介(こさきばら さすけ)、前回全く出なかったが一番のクラスメイトである。ついでにどう見ても同い年には見えない。

「なんか却下だね……」
「ところで、左介、なにを慌てていたの?」

 シンはお茶を飲みながら尋ねた……

「えっと、頼まれていた慶光院の家を調べておいたんだけどさ…あと壁修理しておいたよ」

「おっサンキュー」
「どういたしまして」

ラティ達が壊した壁を修理できるのはこいつしかいないからな。本当にありがたい

「小崎君が作ったの?あれ…」
「そうだよ?あれラティちゃんは知っているの?僕が作った高性能防御壁……」
「知っているわよ?あの壊すのに三日かかった壁でしょ」

ラティはけたけた笑い、冬蘭と大変だったよね〜と話していた

「え!?」

コサインはコップを取り落としそうになったが何とか受け止めた

「コサイン、あいつ対策の為に作ってもらったんだ…」
「へぇ……そうなんだ」

 佐介はがっかりしていた……どうやら相当の自信作だったのだろう。余談だが、壁はジュラルミンである。それを壊せるラティってのも…

「そっそこは、まあ、あいつだから……そういえばすまないな、サラについては」

そろそろ、話を変えてっと――変えないとムードが悪いからな。

「サラ?誰だい?」

コサインは首をかしげ、そんなのいたかなー?と言いながら、資料を確かめ

「いやのってないって、今命名したし、あのロボットだよ」

あのロボットとは、前回シンが拾ってきたロボットである

「あれサラって言うの?」

前回降ってきたロボット――サラ。俺の倒産が残してくれた最後の兵器だしかし…なぜ女の子なんだ…?趣味か?

「俺が勝手につけたんだが、駄目かな?」
「いいんじゃないかな?だって君の家族が作り上げたんだろ?君以外がつける資格はないんじゃない?」

コサイン、腕が震えているぞ。自分がつけたかったんじゃないのか?

「そうか?ならいいが」
「でも、僕が改良した時は僕の好きにさせてもらうからね」
そこでスパナがバックから出てくるお前がすごいよ。さらに…何で学校の鞄からドリルやらペンチがでる?

「はいはい、そーゆー魂胆だったのね」

シンは諦めたように話すと…

「当たり前じゃないか!!」

 コサインは机を叩くと、まるで宣言するように叫んだ

「いきなり来たロボット!!さらに今のテクノロジーじゃ解明できない!さらに可愛くてちゃんと喋るときた!こんなに最高な事はないよ!僕の人生で最高の出来事でもう嬉しくて二・三日は悶えていられることもできるよっ!!」

コサインは涙を流して感動しているが…、シンはその気持ちは分からないらしく、呆れた顔をして

「そーかい」

こんな生返事しかしなかった。

「ところで、そんなロボット話をしに来たのかい?」

冬蘭は冷淡にコサインに質問し

「そうだった、それどころじゃないんだっ!!」

コサインは写真を出すと…

「慶光院という人は、三年前に僕たちの学校で死んでいるんだ…」

予定外の言葉であった。こないだ会った人が三年前に死んでいるという…

夢幻の蒼穹

さて、それから調べを進め、二週間後に俺たちはある村町に来た……。コサインの話によるとここの寺に慶光院という名の女性が下宿しているらしい。ここから学校に来るのは一苦労ではないのか――やっぱりガセだったのかもしれない

「ここが慶光院の家か……」
「びっくりするほどでかいわね、なんか面白いもの埋まってないかしら…おもに埋蔵金とか、金とか、金とか」

 ラティは舌なめずりするとまじまじと周りを眺めていた…絶対前世は泥棒とかだなこいつ…

「はぁ、さっきから観察する点がずれているって」

そういいながらシンは、人の気配が一つもしないことに疑問を感じていた

「いいじゃない、暇なのよ」
「暇だからって、泥棒の観察眼は要らん」
「そう?」

そして一行は、門をくぐると、その先には崖があった。ほんとに深い谷だ…

「あれ?崖…?」
「ねぇシン……この先に行くには己の心に聞けって書いてあるんだけど」

ラティは崖を覗きながら、周りを観察していると……

「何をしている、いくぞ」

そいいうと、ごく自然に冬蘭は崖に向って歩いて行き、崖の上を歩いていった…。
「え!?どうして歩けるんだ!?(こいつ浮遊術使えたのか!?よしっこのまま○○波とか出せば完璧だっ!!)」

冬蘭はあきれた顔をし
「何をしているこれはダミーの崖だぞ?穴など最初からない」

冬蘭は当たり前の様に受け答えをし、すたすたと歩いて行った

「うっそだぁ浮遊術じゃないのか!?なら、波動拳とか…使えないじゃないか!?」

えぇい…まぎらわしい

「波動拳……?よくわからないが…疑うなら、ここで飛び跳ねてもいいぞ?」
「いや、結構だ」

シンはすたすたと歩いて行き、渡りきった

「ほう、すぐにわたって来るとは…度胸は人並みか」

これは人並みなのかは、不明である。

「ん?お客さんかナ?」
渡りきったと同時に景色が変わり、廃墟だったのが、普通のきれいな神社になった

「景色が変わった?」

変わったのは良いが…あの浮いている火の玉は何なのだろうか…

「なんでそんなの所で立ち止まっているのかな?」

あぁ…そうだった目の前に人がいるのに放置していた…

「ん?…師匠?」

冬蘭はよく目を凝らして見て…少し笑顔になって…

「おー!これは冬蘭じゃないカ、ひさしぶりだネ」

その男は、冬蘭の歓喜とは裏腹に、ちょっと冷ややかな態度で受け答えし
「師匠?」
「あぁ!私の師である水郷(すいきょう)先生だ!」

そして、冬蘭は今までのこと、いたちのところでスパイしていたこと、いろいろ話した後……。色々その男に話していくが…何かその男はあまりうれしそうではなかった…

「なるほど、君がシン君かー、冬蘭が世話になっているネ」

話しているうちに家の中に案内され、お茶をだしてもらった。

「あのー来てからいきなりなんですが…慶光院さんを知りませんか?」

「慶光院?彼女は確か買い物に行っているはずだから数時間くらい帰ってこないヨ?」

やはり慶光院はいるようだ…
「むむむ……困ったなぁ」
「まぁ、立ち話もなんだ休んでいきなさい」
「ありがとうございます、師匠」

冬蘭がお礼を言うと、水郷は仕方なさそうに、

「はぁ…冬蘭は元気そうだね、久しぶりに手合わせ願うかな?寺を出て……はや三年だネ」
「いいですよ、では……」

二人は、構えると……二人の間に歪みが生まれた……

「なんだ、この闘志は……」
「フフフ、来た時に全く気迫が消えていてがっかりしていたが…気を押さえこむとは…腕を上げたネ」

 そう言ったと同時に、水郷さんは風の様に動き、攻撃を与えた!

「うわぁー……容赦ない」
「うむ……これを見きれないとは…まだ、私には及ばないネ」

しかし、そこには冬蘭の姿はなく、あるのはぬいぐるみだけだった…

「ぬぅ!?代わり身とは…」
「師匠!!これぞっ!虚空の風…」

 といった割には、冬蘭はボロボロだった。

「ふっ……」
「おっ?見た目はボロボロだけど…余裕だネ」
「師匠……私とて、だてにサラさんの養子だったのではありません……」
「ふん、それにしては、私には気の無駄使いが見えるヨ(やせ我慢にも…)」
「なら、見てください!私の奥義を!」

 冬蘭は、鞄から、あるものを出した……。

「まっ、まさか!?それは、禁断の技ネ!と言ってはみたが…酒かイ?」

 そこにとりだしたのは、酒だったが、それを冬蘭は飲み…
 
「ぷはぁー……」

 思いっきり飲んだよこの人……。十八歳発言はどこ行った。

「ひっく……」
「(まさか、酔拳を会得していたとハ……)」
「さぁぁっていきますよぉ〜」

そう言った割には…めちゃくちゃふらついているし……。もしかして…見かけ倒しな技が多いのか?とシンが思った刹那…
 ヒュン!

「え?」

いきなりであった。冬蘭はまっすぐ立ち、水郷に裏拳を入れた…

「これは、七の構え……?」
「アチョォーッ!」

水郷が七の構えに対する防御態勢を取ると…

バキッ!

「おっと、真贋流酔拳ネ!?」
「ちがうぞぉぉ〜」

そういって、また構えを変え、冬蘭はコサックの様な蹴りを入れた

 シュルルルルルルッ!
「これは……。夢想流酔拳、弐の型!?」
「同時に、関節外してパンチ撃った!?凄いな……」

後々は叩き込まれるなど思ってないのであろうか……完全に傍観者である。

「あははははは」
「凄いヨ、冬蘭、しかし……」
 スパァン!
水郷は、裏拳でひっぱたいた……。

「ヒャン!」
「その酔拳は私がサラに教えたものを会得しただけヨ、ちょっと選択ミスだネ」
 しかし、その刹那……。

「アレ?」
「冬蘭流酔拳……。酒池肉林……」

 その裏拳の反動で、エルボ−と、正拳を決めた……。

「クパァ!?」
「私の勝ちです♪」

 水郷さんはちょっとよろめきながら……立ち上がり……

「さすがネ……。油断していたヨ、酔拳とは肉体の締りを緩められるかどうかだったネ」

 シンは物陰から顔を出し……。

「終わった?」
「あぁ」
「おやシン君、起きるのが早いね」
「凄い戦いですね……」
「いやー、あれでも、ウォーミングアップだヨ。それにしても冬が酔拳を極めていたカ……。さらに出来るようになったネ、関心、関心!」
「恐縮です……師匠」





二章、夏蘭の逆襲
夏蘭という軍人がいた。彼女は、鍛錬が大好きで、勉強が嫌いであり、彼女は、毎年、暴力沙汰で中尉であった。しかし、彼女にはそれ以外で秘密がある……。隠された秘密が……。

「私はー夏蘭だー、強いぞーははははっ!」
「中尉、お酒飲みすぎですよ……」
「いいだろ!?酒は薬だしな!」
「はいはい(また後で吐いても知りませんよ……)」

 二時間後……。

「うぇー……」
「はぁ……吐きましたか。大丈夫ですか?」
「ううっ……。すまんな」
「いいですよ……。もう、十年来の付き合いですし……」

すると、向かった先の方で衝撃音が響いた…あの戦闘の音である

「ん?他に誰か来ているのか?」

 一応、夏蘭は周囲確認しながら、進むのは軍人といったところだろう。

「えーっと、冬蘭とその他大勢みたいです」
「ふむ……」
「中尉?」
「こないだの女いるかな……」

 戦車砲を片手に構え、血に飢えた狼のような眼差しで夏蘭は吠えた……。

「待っていろ!ラティィィィッ!私に恥をかかせた罪は重いぞぉぉっ!」




「へくし!うぅ……風邪を引いたかな……?」
「ん?ラティさん、どうしました?」

いきなり背中から鼻水を浴びたコサインはタオルで拭き取りながら、ラティを心配した

「なんか凄く危険な香りと寒気が……ちょっとトイレ……コサイン、彼らのビデオよろしく〜」
「いいよー。それにしても凄いなぁ……冬蘭さん……。ん?コサインってまた」

 ここは屋根裏部屋……

「ふわぁ……眠い……」

 ここには立花という人間が寝ていた……

「んっ……?うるさいな……」

 のそのそごみ屋敷の様な部屋から出てくると…下を覗き込んだ…

「何だ…鍛錬しているだけか……」

そしてまたのそのそ布団をかぶると、睡眠態勢に入った…

「タァァァァッ!」

しかし、鍛錬の音は響き渡るのでいやでも耳に入る…

「今の声は……夏蘭か?いや……。違うな」
「さすが、冬蘭ネ、酔拳の見込みがあっただけあったヨ」
「冬蘭だと……。あいつめ……。帰ってきたか!」

その女性は布団を投げ飛ばすと、近くの槍を持って、天井から転がり落ちた…

 ゴロロロロロ……

「ん?雷鳴?」

そしてドサッと音がして天井から何かが降ってきた…

「おーやっと起きたカ、立花」
 雷鳴?と共に現れた一人の女性

「ふわぁぁ……。眠い……おい何している?」
「寝坊?変わらんな……たっちゃん」

たっちゃんと呼ばれた女性――その女性は、目をしかめて…

「ん?おぉ久しいな、冬蘭」
「あぁ(ん?目が悪くなったのか?)」
「凄い天候が悪くなったな……」

空を見ると、さっきまで快晴だった空が暗転し雷鳴がなっていた

「ふん、私のせいだろう」

立花が動くと雲も後を追うように動いている……

「雷神様?」
「それを超えたものだ」
「ふぅーん……」

 そんな会話をしているとバイクが突撃してきた!

「うわぁ!」
「おっと、危ないぞ!」
「姉者!」

姉者こと夏蘭は、先ほどのリバースとはうって変わって、元気はつらつで、バイクを乗り回していた

「ははははっ冬蘭!こないだはすまなかったな!」
「……もしかして、おねぇさん?」
「あぁ!」
「(片手で、98式対戦車ライフル担いでいるし……あれ確か、70キロはあったよな……)」

 シンはこの変人姉妹の力に呆れながらコサインに話しかけようとしたが……

「えー!?あれ、仲 夏蘭じゃ……!」
 コサインはすごい目を輝かせカメラを構え……写真を撮り始めた

「そうだ!私こそ仲 夏蘭だ!」
「コサイン、有名なのか?」

なんか自分が世間知らずの名を持っている様な気がしてきているシンはコサインにこっそり話しかけた

「有名どころじゃないよ……彼女が戦場に出て、悲鳴が一つ上がれば、百は死んでいる、血飛沫があがれば、十万は死んでいるといわれる伝説の鬼神兵士だよ(でも……たしか、部下ともども行方不明だったんじゃ……)」
「ははははっ!そんなに私は殺していない!しかしその位は殺してみたいがね!だが……生かすことも大切だ、死だけが善策ではない」
「コラーッ夏蘭!道場の門はバイクでくぐるなと言ったネ!」
「すっ、すいません!老師!」

 兵士も老子の前では形無しだな……

「おいおまえら〜!私が完全に出オチじゃないか!」

 立花が叫ぶと……

「すまないな!立花、私が目立っているからな!」

 確かに夏蘭さん目立つねー色々な意味で。あと、出オチって…。

「ははははっ!」
「完全に無視されている……」

 立花は、刀を構え……。

「雷鳴!波動落としぃぃ!」

 雷雲を作りぶつけようとしたが……

「がっぁぁぁ!」

「立花……客人がいるネ、雷鳴など許さないヨ」

とっさに、水郷がそれを蹴りで跳ね返して立花に当てた

「くぅー……(だが、こんな扱いも今日までなんだ……)ふふふっ」

立花は地底の底から響くような笑いと笑みを浮かべ…

「……?」
「なんだ!?じろじろ見るんじゃない!!」
「……まぁいいや、あまり自分自身を過信はしない方がいいですよ?」

コサインは、そういって、そのまま台所に走っていった……




三章
レクイエムの儚い憂鬱

「ふぅ……すっきりした……」
「あっ、ラティどこいた――」
「ラティ!?」

 ラティを見るや否や夏蘭は銃を構え射撃してきた!

「ゲッ!?あの時のおばさん!?」
「ここで会ったが二万年目!貴様は絶対に許さんぞ!」
「うわー、凄い気迫……。でもね」

 ラティは口笛を吹くと……

「彼女には勝てないでしょ?」
「呼ばれて、来ちゃった新潟県!三章でやっと登場だ!というか、危険物扱いとかで電車に乗れないなんてひどいな〜」

サラは、いなかったのではなく、危険物扱いなので、お留守番をさせられていたのだった……

「新型の機械兵だと!?」
「サラって呼んでよー。ぶぅーぶぅー」

サラは口を3にしながら、受け答えをした

「何だイ?あれは」
「師匠、あれが、レクイエムです」
「なっ!?新聞の一面で出ていたが……仲間にしたのかい!?」
「はい、このラティさんがね!」
「ある意味凄いネ、君の友達は」
「アスカ嬢は最高です」
「アスカ嬢……。ふむ。元気に育っているじゃないカ、親方も喜ぶネ」
「あっ、師匠その話は内密に……」
「ん?話してないのかイ?」
「はい」
「ふふふ。彼女はまだいい眼をしている……。黙っていて正解かもネ(彼女は、サラの娘ではない。彼女は、破壊神の子孫……神の子だヨ)」

「はい」
「とかく、私と決闘してもらおう」
「りょうか〜い!」

 二人は武器を構え……。

「見せてもらおうか……。世界を壊滅した機械……レクイエムとやらを!」
「もーっ、夏だか冬だか知らないけどさ、軍が子供を争いに巻き込むなって!」

と言った瞬間サラは回避行動に移った

「と言いながら逃げていてばかりだな!レクイエム!」
「うるさいね!リミッターが取れてないんだっ!反撃してやるさ!いけ!アインバルト!」

サラの背中から、羽が飛びだし、縦横無尽に飛んで夏蘭に向った!!

「意志を持った刃物だ……と……」

その刃物は、体にまとわりつき、すごい爆発を引き起した!

「やった?」
「まだまだぁぁぁ!」

夏蘭は無傷で突進してきた!!

「うわぁ、なんで無傷なの〜?」
「ははは!死ねぇ!」

夏蘭は足からミサイルを飛ばすと、マシンガンで弾幕を張った

「凄いなぁ……(てか、今…足の中からミサイル出てこなかったか?)」
「夏蘭は、強ければ強いほど燃えるからネ」

「面白い……。面白いぞ!サラ!」

夏蘭は笑いながら銃を投げ捨て、叫んだ!

「ならば、私も全力で迎えるのみ!」
四章
恋・おぼえていますか?

 その後、二人が戦っていると……いきなり爆弾が降ってきた!

「なんだ!?こんなときに襲撃か!?」
「みんな戦闘機だ!伏せろー!」

 その戦闘機は対人機雷をばらまくと……

「対人兵器を使う!?えーっと、ハリウムバリア!」

サラは、さっきの羽根を盾にして、壁を作り上げた

「ありがと、サラ」
「バリア壊れた……むむむ……コサイン何かしらの援護を頼むよ!」

サラは、なんかくれって顔をしながら、手をこまねいた
「援護?僕一応は一般人なんだけど……。」
「私を操縦して!」
「はい!?いや無理だよ!」
「無理か……」

ちぃ…と唸りながらサラは、もっている武器で応戦する

「サラ、援護は無理だけどこれはいるかい?」
「ん?なにそれ」
「これはあたらしいOSさ」
「OSはわかっているよ!なんの?」
「空軍の高速ライフルと、対空型弾頭式のミサイルのOS」

よく見るとその他にもいろいろなデータロムを持っていた

「ちょっと待て!?お前なぜそんなOSを!?しかしプロテクトコードは外れてなさそうだな……」
「姉者……外したら身元がばれるからだ……」
「いただき!」

 サラはそのCDを飲み込むと

「自動解析開始します……プロテクトコードを入れてください」
「ほら」
「姉者に見せてやれ…コサイン!」

コサインははぁ…とため息を吐いて…

「了解さ、はぁ……この形のプロテクトは自動パスワード変更がめんどうくさいんだよなぁ……もっと落ち着いて解除したかった」

 コサインは腕まくりすると、凄い速度で、キーボードを打ち始めた。

「なっ!?」
「彼は、ハッカーさ……。アメリカの軍のプロテクトを外すほどね……」
「終わり!」
「早いな!お前……私の隊に入らないか?」
「その話は後で!サラ!頼むよ!」
「任務了解……目的をせん滅する……じゃなかった……りょうか〜い」

 そう言い放ち、サラから羽がはえた。

「おい……。あれ……」
「僕がついで書き加えた武装さ」
「すごいな……。しかし、材料は?」
「貴女のような戦争大好き軍人とかの兵士が、撃ち落とした、戦車とか、戦闘機のジャンクだよ」
「貴様……。何者だ……」
「ただの学生さ、戦争の中で生まれた……ね」

サラは内蔵されていた特殊貫通型のライフルを太ももを展開して取り出す。ばね仕掛けのように射出されたライフルを瞬間的に構え照準をつけた。

「その兵器を破壊するぅ!」

貫通性の高い高速徹甲弾が空中を漂う対人機雷をまとめて貫いていく。
爆発は遅れてやってきた、耳をつんざく轟音に皆両手で耳をふさぐ。

ドォォォォン!!

「おーやったな!」

歓声を上げる後ろの2人、ほとんど観客気分のようだ。

「くっ……旧式風情が……」

悔しそうに顔をしかめるその兵士に対し、サラはライフルを投げ捨てながら飛び込んでいく。

「くっ…迷彩がすこし壊れてしまったか」

そういう声がし顔の面が外れ、その兵士の顔が露わとなった

「立花さん!?」
「あんたの仕業?てか、あんた誰よ!?」

そうラティが叫ぶと、立花は機雷をばらまきながら、捨て台詞を吐いた

「旧式風情がほざくか……といかさっきからいたが……いたのに……」

サラはその機雷をよけながら、立花に接近し地面にたたきつけ、さらに接近した

「旧式風情で悪かったわね!次世代機……?」

地面に穴を開けるぐらいの威力で叩きつけられたが、立花はサラの追撃は回避し、そのまま反撃に移った。

「ふん、貴様のような、雑魚ではない。といより……お前と同じにするな!私は人間だ!」

サラは、立花が言い切る前に剣で素早く切ったが……。

「なっ!?切れないというより、傷すらないよっ!?」

そのまま、立花は剣を握りしめ、逆に剣ごとサラを投げ飛ばした。

 その時、戦車砲が飛んできた……。

「相手してもらうぞ、立花ぁ!」
「ふん、貴様か。死にぞこない」
「夏蘭!こんな奴なんてあたしで充分よ!」
「ふん、ばかは死に急ぐな。はははっ、立花……本当の死闘というものを見せやろう……ってサラ!?」

 サラは、勝手に飛び出していった!

「あんたなんて―っ!」

 サラが渾身の一撃を当てようとしたが……。

「甘い!そのまま、死ねっ!」

 首を掴まれ……そのまま高く持ち上げて

「ぐはっ!?」

 バキャァ……と、べキャッ!と鈍い音が響き……

「う……そ……」

 そのまま、崖に落とされ……空しい爆発をした……。

それは、一瞬な出来事で誰も声を上げる事が出来なかった

「おいおい…ウソだろ…」

コサインは、はははっ…と笑い、膝をガクッと落とした……



五章
革命の幕開、裏切りの戦士

サラがねじ切られたその刹那、飛び蹴りが飛んできた……。

「たっちゃん!なぜ裏切った!」
「冬蘭か……!貴様にはわかるまい!私の苦しみも悲しみも!」

冬蘭の蹴りを受け止め、受け流した

「貴様は、この道場ができる前の環境を知っているだろう!」
「知っているが……。しかしそのことと何の関係が!?」
「ここに道場が移る前は、力こそ正義だった!しかし慶光院師範代が破門を受け、私は、誰にも相手にされず!危険人物と扱われ!鍛錬すらできないこの私を見てみろ!」

 自嘲しながら立花は話をつづける……

「何が、理想的な世界だ!何が、力だけではわかるまいだ!結局は、我々を差別しているだけだろう!」

 凄いラッシュをかけ、殴ってくる立花を、何とか避け反撃するが……。相手との差は歴然であり、当らない。

「クッ……。速いな……」
「さぁ!答えてみろ!?貴様のような、戦士の必要価値はなくなってもいいのか!?貴様は、この荒廃していく地球を見て何も思わないのか!?」

立花は冬蘭に近づき……

「グッ……。だが、地球を売り渡し、人類暗殺を企てたのは……。間違っている!」

冬蘭がそれを回避し蹴りを入れ……

「黙れ!地球を救う為なら私は業をかぶる!そして地球は自然に戻り、また地球は復活する!そんな簡単な計画がなぜ成り立たん!?それは人間がいるからだ!」

それを受け止めまた、立花は追撃し…

「そんな理屈!」

 立花は冬蘭の手をつかみ……。投げようとするが抜けられ……。

「最高の理由だろうに!」

それを回避した冬蘭が、拳を入れこんだ…

「最高なわけがない!人は人と生きて、恋をしあい!子孫を残してゆく!うれしくても、悲しくても前に進むのが、人間としての定めのはず……!」

 立花は鼻で笑い……。

「そんなばかばかしい理論で私に勝てると!?それならば……。今すぐ愚かなる人々に英知を与え、この世界の崩壊を変えて見せろ!出来もしないで!」

 立花の心の叫びだった。

「そんな考え……間違っている!英知があれば全てを解決できるとは、考えられない!水郷師匠の考えも知らずに!まずはそのエゴを解消しろ!」

立花は剣を構え斬り込んできた…

「エゴを言っているのではない!世界は血とひと握りの独裁者の英知によって変わる!貴様もそれはわかっているのではないのか!?私と共に暗殺者として教育されていたお前ならば!」

冬蘭は、仕込み刀でそれを受け止めた…

「私はたっちゃんとは違う!私は、やらねばならぬ人を滅したのみ!お前は闇雲に人を倒す殺人鬼になったの……?たっちゃん」
「たっちゃん……?昔の戯言を……。この人類に必要ない奴は死にも値しない……そんな奴を死と表せるだけありがたく思え!」

立花はその刀ごと叩き斬ろうと力を入れ始めた

「たっちゃん!自分のエゴを正当化するなっ!あなたはそんな人じゃ……」
「物分かりが悪いね……お前も、もしかしたら必要ないのかな……。ふふふっ……死ねぇ!」

 立花は、雷を飛ばし、追いつめてゆく……

「さらに激しくなった……!」
「あははははっ!どうした!?さっきの威勢は見かけだけか!?冬蘭っ!」
「……。雷と世間の夜風にあたりすぎて、とうとう狂ったか、立花……」
「さぁ冬蘭!貴様の力はそれではないだろ!こい!こいよ!あははっ!」
六章
百花繚乱・勇往邁進

崖下……。
 ここには、崖から落ちたごみや、廃棄物が落ちている……。
 ここにサラは落ちていた……。完全に電源もなく、AIも死んでしまっている。

「ふぅ…やはり私が開発していればこうはならなかったのだろうなぁ……」

 そこにたたずむは一人の男……。

「ニクロス……。やはり君の歴史はあっているとは限らなそうですよ」

 そこには、懐かしい男が立っていた……。

「さて……サラ、これが君の終わりかい……それにしても……小崎原君、あれだけ適合率について調べていたのに、ウイルスを消さないとは面白い、私のウイルスには気づいていたみたいだが……いや、私に直すように仕向けていたのかもな」

 無言の屍と化したサラに話しかけ……。

「ほう……。AIまで死んだのか、さすが私のウイルスだな、悪の商人に恥じない。だが……」

 その男は、スパナを取り出し……。

「せっかくの晩餐前に、サラを破壊されるのは興ざめといったものですから……」

 バキッ!メキメキメキッ!
 急に、サラの体の部品が集結し、体と構造が復元してゆき……。

「何をした?」

後ろから、ラティに似た女性が声をかける

「ウイルスを外しただけですよ、制作時に掛けていましたからね、まぁ、単なる嫉妬心ですが」
「貴様、ホントに何者だ?」
「ただの、旅人ですよ、人生のね」
「復元完了……」

 いきなりサラは立ち上がり……

「おはよう、サラ」
「いたち?生きていたの!?」

いたちは、くくくっと笑い…

「残念ですが、死にそこないましたよ」
「あなたが助けてくれたの……?」
「そうですよ」
「また世界を世直しする気?」
「馬鹿なことは言ってはいけませんよ、私は死に損なった事と同じことをして死ぬといった考えはありません、それに……」
「それに?」
「私には使命がありますしね、彼女と世界を見つめ直してみますよ」
「あれは……」

 そこにいたのはかすかに見覚えがある女性……

「フフフ、戦争孤児などの奴隷を販売する者がいたので退治した戦利品です」
「記憶喪失?」
「みたいですね、そうでなければ私は彼女に切り殺されますよ、母の敵とかでね」

 サラは思いだした……そこにいたのはかつてのいたちの娘だった……。娘に似ているのではない。娘が妻に似ていたのだ。

「自分の最愛者が見つかったの……。よかったわね」

「彼女の記憶は私のミスで消えた、一生かけても戻してみせますよ…ファーストサンプルとしての呪縛もね…」

「そうかい。さて私は行くかな……」

サラが飛び立とうとした時…
「サラ、私から、頼みを」
「ん?なんだ?」
「生きてくれませんか?あなたにはしなければならないことがありますし。そこは考えていてください、では、勇往邁進で頑張ってくださいね、あと……BERはまだ使われてないようですね……使わないのですか?自分で作った機能を」

 いたちは眼鏡越しに、ニヤリと笑うと、消えはじめた……。

「BER……あれは、こんな場所では…」
「おや、そんな機能は存知ないですね…私が言っているのは、バック・エレクロン・ロリメント……とでも言っておきましょうか……」
「知らないシステムね……」
「知っているはずはありませんよ、このシステムは、私の嫉妬で作ったシステムをニクロスさんが改造して入れたんですし」
「嫉妬って……?」
「私に殺される前に渡されましてね、破棄するべきか悩みましたが……。残していました……では、サラ。お元気で」

 そう言い残すと、いたちは消えていた

「システムの……説明してから行ってよね」
「私がしますわ」
「うーんどうしようかな」
「おーい?サラさん?」
「コサインが知っているわけないし……」
「おーい?」

「サラ!無視をしないで頂きたいですわ!」

「ん?あっ、慶光院いたの?」
「ここは私の実家です……。知っていて来たのに、なんですその意外顔は……」
「だってさ、このまま出て来なくて、また出遅れましたわ!とか言って出てくるんじゃないの?」
「それは……良い案かもしれませんが……それだったら……私の出番は、最後の二ページですわ!実に目立ってない!」

サラは、はぁ…とため息をつき…

「結局は目立ちなの?」
「なんです?前作では私の期待に胸が膨らんだ方が多いようですし……」
「ないない、前作は三冊しか売れてないんだから、さらにいい加減…現世に呪縛してるのやめたら?たぶんそろそろ、自縛霊になるよ?おーこわい…」

サラはニタニタ笑うと…

「あっさり言いますわね……」
「ところで髪切った?」

慶光院ははぁ・・・と深いため息を吐き

「あなたって人は……」


七章
血塗られた人生は蒼く、儚く

「もういいめんどうくさい……シン……私は貴様を殺し……!」

 立花は、シンに刀をむけ……

「この主役の座を奪ってやるわ!」
「えぇぇ!?新しい章に入ってから意外な展開すぎるでしょ!?」
「都合上、(あいつら…だらだらと会話しよって…)ページがないのだ!さぁ!覚悟しろ!」
「うわ!?」

いきなり矛先を変えられ、丸腰なシンに何が出来るはずもなく…

「ほう……避けるか!?だが避けてばかりじゃいつかは死ぬぞ!」
「そう言われても今回武器がないぞ!?前回の刀は物干し竿にしちゃっているし……」
「ははは!ならここで朽ち果てろ!」
「そんな、ここは平等にとか……」
「平等権など我が生き様にはない!」
「どんな生き様だよ!それはそれでエゴだよ、立花さん……うわぁ!?」

 シンが話している途中でも普通に切りつけてきたが、その時草むらから何者がでてきた!

「うわぁ!?いきなり誰だ!?」
「ふはぁぁ!やっと追い付いたぁっ!たく……冬蘭も立花も早すぎる……なんで戦闘するのに遠くで戦うのだ!?もっとその場で戦ってくれないか…?」
「姉者!?」
「シンではないか…こんなところにいたのか?」

シンは夏蘭を追い越すと、物陰に隠れた

「どけぇ!夏蘭!」
「は?」

 見ると立花は、構えて斬る瞬間だった…
 ガキンッ!

「立花……私を斬りつけるとは……」
「素手で受け止めた!?」

 そのまま、夏蘭は剣を握りつぶし……

「ふんもっふっ!」

 バキャ!
その剣をそのまま握り潰し、へし折った…

「ふん、剣の打ち込みが足りんぞ!もっと熱と槌のタイミングを考えることだなっ!」

「私の雷切が!?お前の握力は化け物級か!?」
「まぁ……化け物に近いよね」

シンは物陰からこっそり、しゃべった

「ん?あら……シン」
後ろからサラ達一行がやってきてのんびり、こんにちわっと挨拶をしてきた……。

「ばっばか!?なんでしゃべりかけるんだよ!?ばれちゃうじゃねぇか!?」

すかさず立花はシンを見つけ…

「お嬢様!?ロボット!?貴様はなぜ生き……ぐはぁ!」
「ん?なんかいった?」

 立花が言いきるのを前に、頭にかかと落としをし、地面にたたきつけた

「貴様!不意打ちとは卑怯な!」
「不意打ち?蹴った者勝ちでしょ?」

そのまま、サラは蹴りを続けて立てなくするまで蹴り続けた

「いたたたたっ!やめんかぁ!」
「だったらさー、いつまで放置するの?大体メインヒロインはこの!僕だしねぇ?シン――?」
「そうかなぁ?」

 ちょっとシンは首をかしげながら傍観していた。

「だとしても、貴様ごときポンコツに私が負けると思っているのか?」
「思うね!この新・サラBER型の底力を見せてやんよ!」
「BOMがた?」
「BER型だよ……
B(僕って)
 E(エネルギッシュな)
R(ロボットなんだ!?)の略さっ!!」
「ロボットって頭文字Lじゃなかった?」
「Rですわ……」
「敵であるが……私すらわかるぞ、それくらい……」

全員から呆れられてしまった…

「まぁ、馬鹿なシンはほっといて!チェェェェンジ!」
「うわ!?分裂した!」

 そのまま、7つに分裂したサラは立花の攻撃を回避したまま、また合体しようとしたが、立花は間合いを詰め、手刀で切りこんでゆく……

「ふぅ…合体を止めるとは何てKYな…でも、凄い攻撃だね……」

 その拳からは雷が走り、バリバリと音を立てている……

「でも……立花!」
「なんだ!?」
「あんたが強いなら僕も燃える!この僕の闘志にかけてあなたを倒す!」

 サラは腕を構えると……

「萌えろぉ、僕の手!唸れぇ、この心!」

 サラは背中から、翼を出すと…

「僕のこの手が、もっちり唸る!」
「ふん…格闘な…なんだこのちっちゃいサラは!?えぇい、まとわりつくな!?」

「君を倒せと、轟き嘆く!」

サラの拳がキュィィィィンと鳴り響き…

「えーっと…サラ流新奥義ぃぃぃっ!」

 そのまま、立花の頭を掴み……

「さっきのお返しだァッ!!ばぁぁぁぁくれつ!サラ・スペシャルフィンガァァァァ―――!」

 そしてそのまま空中に持ち上げてダッシュしていき……

「サラァァ!!」
「待て!!そいつにとどめを刺してはだめだ!!」
 サラが投げ飛ばして叩きつけられた立花はグッ!と言いながら吐血し…

「……どうして、私を生かす?私は敵だぞ……」
「……どうして?」

シンは鼻で笑うと……

「あんたは無くすには惜しい逸材だからね、もういいじゃないですか、上だろうが下だろうが」
「この殺人鬼と呼ばれ……汚れた私を……惜しいだと?」
「ん?汚れ?汚れたのは俺も変わらんさ。俺は……母さんも父さんも……見殺しにした……」
「シン……」
「よんだ?」
「違う!お前はそこで遊んでいろ!」

冬蘭は鬼神のような形相でにらむと…

「おーこわ。冬蘭が怖いっ!」
「ふん……まぁ、私はたっちゃんを一度も汚れたなんて思った事はないよ?」
「冬蘭……」
「……しかし、他はどうだ!?私は生きていていいのか!?」
「ん?何かしたっけ?どうですか、アスカ嬢?」

 ラティに話しかけるとラティはすくっと立ち上がり……

「……うーん、よく寝たわ。よく聞いてなかったけど―してないんじゃない?」
「私は……」
「単なる、一人の女だろ?まだ年も若いし」
「そうだよ!立花!わが友よ!ってね!」
「ふふふっ……サラ、友と言うにはレベルがまだだぞ?」

そのままシンを抱き抱えると

「え!?」
……キス?
立花はシンを引きよせ……キスをした……そして立花の傷が癒えてゆく……

「友とはこうやって誓いを立てるものだ、さぁこれから頼むぞシン」
「なんで……?あうあう……」
「はははっうれしさで言葉になってないぞシン」
「ファースト奪われたーこのどろぼーねこーっ!!」

 すごく目を虚ろにしながら、冬蘭は無言で立花の額を叩いた

 やはりこの二人は仲が良いようだ……

「勘違いするなよ?私はこいつと冬蘭が言う、真実を見たくなっただけだ」
「意外に既成事実作ってメインヒロインになろうとかの魂胆だったりして」

立花はゲッっと顔をし…

「うっ!なぜばれた!?」
「……そんな魂胆だったの!?」
「いや、ついでにそれもしようと思っていた」
「既成事実って……子供?」
「だな、出来ればこっちのものだからな」
「たっちゃん」
「なんだ?」
「これ、一般向けだから無理」
「なっ……何だと……では、どうすればいいのだ!コサイン!」
「何で僕!?知らないよ!?さらになんで、最後の最後まで、ぼくに誰も話しかけてくれないのさ!?」

……ここでこの戦いは終わり、僕たちはまた世界の崩壊を止めたのであった、止めたようには見えない?世界で一番強い力は、敵と友達になる事なんだよね。しかし、このまま人生はどのようになってゆくのだろうか?まぁ、どのようになっても、さらにこれからもこの人生は慌ただしいんでしょうね…。


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■作者からのメッセージ
さて皆様お久しぶりでございます。天性のへたれのひーさんです
テンションが上がりません、ほんとにこれを書いていると人生があんパンで回ればいいのにと思ってきました・・・。とにかく次回予告を。
次回
「アンダー・ワールド・ユニオン」
実はあんパンよりクリームパンが好きですww
お楽しみに!!
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