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僕が時の冬に願ったら カオスオブエンデミオン
作者:ひーさん   2011/05/11(水) 00:30公開   ID:dJ/dE12Tc8A
プロローグ
混沌のアイデンティティ

「貴様には、失って怖いものがあるか??」

 ある女はそう言い放つ。

「……。」

 怖い…まだ死にたくない……心はそう叫んでいる。

「もっと苦しめ、もっと泣け、私に頭を垂れて懇願しろ。もっと生かさせてくれと」
「こっ……懇願すれば助けてくれるのか!?」

その男は言われたまま懇願し、助けてくれといった。
「そうかそうか。助けてほしいか」

その女性は笑うと…
「そうやって何人もの人を殺めた貴様が、被害者の立場で懇願するか…」
 
 その女性は、チェーンソーを取り出し……

「その気持ちがわかった上で血肉すべて飛び散らせろ!そして行為懺悔して逝け!」

 今日もまた、その部屋には断末魔と血が飛び交っていた……


「おおこわ……!こんな所に行くのは僕勘弁だからね!!」
 PCを見ながら、涙目で話すサラの後ろにはぶるぶる震えながら聞いているシンとラティ、それと、普通じゃないの??と首をかしげているコサインの三人がいた……

「なら今回はお留守番だな。それにしても、さすがコサインは戦場にいただけはあるな、この刑務所の処刑人の説明や話を聞いて怖くないなんて言えるとは……」
「だって、処刑人なのだから残虐非道なのは当たり前でしょ」
「あのー。コサイン、お前こんな所にどうやって潜入するの??」
「ん?たぶん正面から入れるよ?」

 コサインはお茶をすすりながらテレビでショッピングを見ていた

「正面からって……」
「俺たちは別に一般市民だ、面会としていけばいいじゃないか」
「……そうだよな」
「もしかしてどこかのドラマのように、壁を乗り越えたり、敵をバッタバッタなぎ倒して、地下にいる危険な武器を持った処刑人を倒したりして目的の人を救い出そうとか思っていたのか??」
「図星だ、そこまで合っていると何も言えんな」

ずずず……
「まぁ、それは後日の話だ、それは俺らが捕まった時にでもしようか」
「するのかよ……」

 コサインははっはっはと笑いながら、バックをもってきた

「さて、行こうか!虎の牢獄へ」
「待て」
「ん?どうした??」

玄関には剣を持った立花が立っていた。また生傷だらけだが何をしていたのだろうか

「どうしたの??」
「お前ら、大事なこと忘れていないか?」
「大事な事??」
「……」
「あっ、慶光院さんどうも」
「どっどうもじゃ……ない!!」

そこには恐ろしいオーラを身にまとった慶光院が立っていた

「どうした……グハァ!?」
 
立花の渾身のサマーソルトキック!!

「完全にお忘れの様です……わね……」

 やばい、何か恐ろしく大切な事を俺は忘れていたらしい。

「な…なんでしょうか…?」
「あなた、四日前……私になんておっしゃったかしら……??」
「四日前……?あっ……」

その時俺はすべてを思い出した……これは重要とかの騒ぎではない。うまく言葉では表せないが……簡単に言おう。修理費用の払込期限の相談だ。

「私が……全部払いましたわ……あなたは何にも連絡してきませんし……」
「ご……ごめん」
「今度からはやめてほしいですわ!その後に、私とのデートの予定だったのに……」
「ん?なんか今ごもごもと言って聞こえなかったけど…?」
「きっ、気にしなくてもいいですわ!!」
「そうか…?」
「さて、行きますわ、シン!」
「へーい」
「何です、その生返事は!?」
「いや、そっちトイレ」
「……そっそういう重要な事は、はっ早く言ってくださいませ」

そして旅だった一行だったが、ここにはいない冬蘭は別行動で、カフェにいた

「……来ない」
 
 5時間前、彼女は、別の支援先と会う用事があると言って、シン達とは別行動をとっていた。

「……こ・な・い」

冬蘭はかちかちとペンを鳴らすと、その今から出会うだろう支援先の男を待っていた。彼女が怒っている理由は二つある。
一つは、三時間待ってもその男が来ないこと。二つ目は……

「やぁかのじょ〜、今一人??」
 
 このカフェにはナンパが多い事である。皆忘れているだろうが、この冬蘭は姉の夏蘭と違い、男とチャラチャラしたものが大というより極限に嫌いなのである。そんな人が、ナンパ男が二十分ごとに来るこの店に三時間もいるのである。さすがに精神的にもたまった物ではない。今すぐにでも出ていきたいのだがここが待ち合わせ場所なのだ、我慢するしかないのである。

「べつに、会う方がいますので、今日は一人ではないですので、お引き取りを」
「さっきから見る限りさーそいつ本当に来るのかな?」
「彼は必ず来ますので、お構いなく(さっさと失せろ)」

体に溜まる怒りを抑えつつ冬蘭は精一杯の笑顔でこたえていくが……
「ね、なら彼が来るまでここに座っていて良いかな??」
「結構です人待ちだって言っているだろうがこのクズが」
「ん?今クズって…」
「気のせいかと」
 そのナンパ男は許可も得ずに座ってきた
「あのさぁ、僕さ、丁度今日非番でさぁ〜暇なんだぁ」
「そうですか、あと座らないでくれます??」
「冷たいねぇ、でも、これから一緒に遊べば気持ちも変わると思うんだ、だから今から一緒に遊ば…」
「否」

 答えることもめんどうくさくなり冬蘭は間髪入れずに一言で返した、さすがにこれはナンパ男のプライドに傷が入ったか……再び気を取り直して

「そんな否なんて言わなくてさ、一緒に遊ぼうよ、そう言えば君の手……きれいだね」
そういって握った瞬間……

「私の……助手に触れたな?」
「え??」
その男の腕は、凍っていた。嫌凍っているというより凍傷になっていた。

「おや、凍傷じゃないか早く病院いかないと、腕を切る事になるぞ??」
 そしてその傷から、何かもぞもぞ出てきていた……

「ひっ!?むっ虫が!?世界
が!ひゃあ!?」
その男は逃げるように店を出て行った
「遅かったですね、隊長」
「隊長はやめてくれ私はそんな柄ではないよ」

 そこには、若い男が立っていた、さっきのナンパより若い男だった

「隊長、相変わらず歳取りませんね…あとさっきのナンパ男精神科に今度から通わせる気ですか??」
「ははは、彼の眼を壊してあげたからね、精神科で済むかな??あと歳を取らない訳じゃない、取ったように見えないのだよ。もう42だぞ??君の逆さまの年だ」
 
 彼は、丹剛 氷河(たんごう・ひむろ) 世界氷河期対策機械開発中に不慮の事故で永久冬眠となり消息不明となった。実際は国家の陰謀で冬眠させられたが、そのせいで、老化が見られぬまま死んでいく体となってしまった。

「奥さんにはまた逃げられたのですか??」
「家内は元気だよ、外で働いて浮気はしない良い奥さんだ」
「えーっと、画面上ですか??」
「違う、三次元だ」
「なんて事だ、明日世界が崩壊するのか…」
「ひどい言い草だな……」
「あなたは女ったらしで有名でしたから、私にも告白しましたしね」
「言っとくけど諦めてないから」
「今度誘ったら、二度と性行為できない体にしましょうか??」
「おっと、ベッドの上じゃまだ負ける自信はないね」
「下ネタはいい加減にしましょうか。隊長」
「怖い顔しない。折角の美貌が台無しだよ、さて本題に入ろうか」
「あぁ、なるべく早く頼む、あんまり長々といると気がくるってしまいそうだ」
「はっはっは、冬蘭は大げさだなぁ」
「笑いごとではない、この頃はシンといて慣れていたが…やっぱり男は嫌いだっ」
「まぁまぁ、これでも飲んで落ち着いて」
「これは?」
「牛乳さ、知らないのかい?」
「……なぜ、牛乳が緑なのだ!?」
「さぁ?」
「……。」
第一章
処刑人は逆に恨まれる
「え?」
「話は佐助大尉から伺っております、どうぞ入りください」
「大尉??おいコサインどうゆうこ……」
「大尉!!お久しゅうござます!!」
「大尉!!」
 
 よく見ると、コサインは周りの兵士に囲まれてがやがや騒いでいた

「コサインって有名だったんだな」
「みたいだな」

 立花は泥だらけの恰好で納得していた
「……」
「どうした?」
「なんで泥だらけなん?」
「気にするな」

そして彼らは処刑室に案内されると…、頑丈な扉が開いた……

「さて、ラティの母親はどこかな??」
「何??」
「え!?」

 一同はびっくりした。そこに立っていたのは巨大なチェーンソーを構えていた女だった

「えぇ!?……どうゆうこと??ねぇ立花ぁ!?」
「誰も刑を受けた身とは言っておらんぞ」
「言ってはなかったけどさ…」
「ところでラティは??」
「そういえば、いないな」

「ラティならそこで寝ているぞ」
「ぐーっ……」
 
 ラティは堂々と処刑台の上で寝ていた
「処刑台で寝てるよこいつ」
「はっはっは、私の娘らしい!」
「えーっと、ラティのお母さん?」
「そうさね?なんか文句でも?」
「いやないけど、なんで幽閉されているの??」
「幽閉??私が幽閉する立場なくらいだよ??」
「だよね、立花どうゆう事だ?」
「ここにはいるさ、魂だけでな、触ってみろ」
「そんな普通に触れ…」

 触れなかった。というより光があるところは、わかるがないところはよく見えない
「いやー、話は聞いていたがほんとに来るとは……仲間にしたいのはわかるが……呪いでこの刑務所から出られんのだ」
「呪い??」
「元からここの処刑を担当していたのだが……処刑した奴らから呪われてねー」
「なるほど……」
「まぁ、私の体を見つけてくればいいのだが……」

ここ……12階建てだし、国際刑務所だからめちゃくちゃ広いよ?

第二章
信頼と、テストストロン
「断る…?はぁ!?もう一度言ってみろ!!」
「こらこら、冬蘭言葉が汚いよ」
「……失敬、この後、ぼろが出る」

 氷河は、冬蘭にかけられたお茶を拭くとある紙を取り出した……

「これが進行表と赤紙だ」
それは国家軍の侵攻作戦の進行目的先の書類と赤紙だった

「赤…紙だと」
 
 赤紙とは、徴兵制度などで使われる紙であり、その紙を貰った者は絶対徴兵されるのだった
 
「すまんな、すでに敵に呼ばれているのだよ」
「……困ったな」
「あぁ……折角の君の誘い何だが……」
「ということはだ、まさかここで私を殺そうとかいう魂胆じゃないだろうな」
「それならとっくに息もさせずに殺しているさ」
「そうか……その言い方暗殺任務隊の頃が懐かしいな」
「その話はやめてくれよ、今はただのサラリーマンなんだ」
「サラリーマンなんぞやっていたの??」
「私だって家族がいるんだ、養うためには正体を偽ってでも就職せねば」
「就職氷河期なのによくやる」
「あぁ、なんて嫌な世の中になったもんだよ」

 氷河はよいしょっと言って立ち上がると……

「でも……君と戦うのは癪だね」
氷室は、仕方なさそうにある紙を出した

「これは?」
「散り散りになったメンバーの住所だ、尋ねてみればいい」
「……いいのか?」
「出来る限り、早く集めてくれ、作戦の為に」
「……わかった、しかしさっきから客がいないな」
「それは、まぁな……左三人、右四人だ」
「やはり、戦闘は避けられんか」
「はぁ、あんまり人は殺めたくないのに〜」
「さっき、眼潰しした奴が何を」

 そして、お互いを見て、しゃがんで転がった

「逃げたぞーーーー!!」

 その逃げた瞬間に男たちの叫び声が響く

「どこいった!?」
「気配が消えた!?」
「おい!?ここに手紙が!」
「なんて書いてある!?」
「『――親愛なる諸君、人の話を隠れ聞きするのはあまり好ましくないぞ?ぜひ、前世からやり直してきたまえ』」
 
 文章を出し終わった瞬間、そのレストランに響く声と一つの音。
「GOOD BYE♪」

 そして、そこはクレーターとかができる位の爆発を起こした

「うわー、そんなに爆破しなくていいんじゃ?」
「これくらいで死ぬ奴らではつまらないさ」

その時、瓦礫からさっきの男たちがでてきた……

「やっぱり改造人間だ」
「ほぉ……爆発に耐えられるくらいの装甲を得たのか〜」
「納得している場合か?」
「大丈夫、そろそろ来るさ」
「何が?」

「ジャァスティィィィィィィィィィィィィィィィッン!」

そこに男の叫び声……いや咆哮が響く

「ジャコビか……まだ死に損なっていたのか…」
「彼はいくら死にそうな境遇でも帰ってくるよ」
「はぁ、不死身のゾンビのあだ名は伊達じゃないか」
「たいちょーっ!ふゆらぁん!この俺が助けに来たから大丈夫ですよぉ!」
「はぁ……」
「さて私はこれで帰るかな、じゃ!」
「隊長!?どこ行かれるんで……」
「よそ見するな!!」
「秘剣十二……皐月」

その瞬間に、その襲って来た改造人間は、ばらばらになった

「何をしているんです?死ぬ気ですか?」
「すっすまない!」
「別にかまいません」
「コタン!」
「冬蘭、何をぼっとしているんです?行きますよ」
「な!?一発でぶった切るだと!?」
「おいおい、呑気に解説する暇はないぜぇ!!」

その暑苦しい男は、拳を構えると……

「唸るぜぇ!!」

凄い速さでナックルを始めた
「おらおらおらおらぁ!」

拳を決めていくたびに、そのロボットの体がへこんでいく
「必殺!けん!こん!いっ!てぇぇぇぇき!!」
「さすがだな、拳だけの馬鹿め」

冬蘭は懐かしみながら、彼の技に見とれていた……

40分後……

「久しいな」
「そうだな!!」
「……(こくっ)」
「なんで、あんな所に?」
「いや、なんか爆発があったから正義のヒーローとして!!来ただけだぜ!!」
「うそ……洗濯物のついで」
「そうか、さっきの爆発で住所の髪が破れてね、他の奴らのいどころは知らないか??」

「……結婚式以来会ってない」
「だよな?俺らの結婚式以来だな」
「結婚??」
「そう言えばなんで、俺らの結婚式来なかったんだ??」
「……(こくこくっ)」
「知らなかった……」
「まぁいいや、ところで政府に喧嘩売っている事は俺の耳には入っているんだが、本当におっぱじめているのか!!」

その男は手をぶんぶん振りながら冬蘭に接近しながら聞いてきた

「まぁ、向こうが宣戦布告するならの話だが……それにしても、ジャコビと、コタンが結婚していたとは……」
「ジャコビって呼ぶなよー俺は飯田!!」
「それ……昔の自分。今違う」
「私にとってはいつまでもこのあだ名だ」
「大体さ…なんで他のは三角関数なのに俺だけ、面積??」
「最後だからだろうさ」
「……(こくこく)」
「むーっ」

コサインの父である丹正(たんまさ)が作り上げた私立暗殺団体、通称WAZ……それは、氷河と冬蘭を入れた六人から成り立っていた……
・コタンジェント(CT)
・ジャコビアン(J)
・ハイパボリック(HB)
・インバース(IV)

「ん?今、気付いたがコードネームの三角関数余ってないか?」
「気のせいだ」
「……そう」
「さては……忘れていたな!?」
「さぁ?」
「御託はもういい様な気がするな……、さてシンという男の方の所に向いましょう!」
「うわぁ!?」

「さて、シンとやらの所に行くか」
「奴はどこにいるんだ?」
「……。」

冬蘭は固まった

「どうした?案内してくれよ」
「わかってててているさ!!」
「冬蘭まさか……」
「あぁ知らん!てか、国際刑務所ってどこだ?」
「……方向音痴の冬蘭に案内は無理だったか」
「……はなからわかっていた」
「はぁ、これではいつになるか…」
「大丈夫だ!刑務所にいると言う事は知っている!!」
「あのね、刑務所って言っても……恐ろしい数あるぞ?」
「……。」
「はぁ、携帯とか持ってはないのか??」
「向こうはあるが…私がない、使い方が分からんからな」
「……科学者がなぜ携帯を使えん」
「仕方あるまい、あれは訳が分からんのだ!!」
「威張って言うなぁ!……どうする?美晴」
「……。」

美晴は携帯を取り出すと……

「もしもし……」
「あん?誰だ?」
「……美晴」
「ほぉ!?携帯変えたんか!?」
「それどころじゃない、今どこ?」
「今か〜?刑務所だが??」
「立花……もしかしてシンっている?」
「いるも何も私が、提案したんだからいるに決まっているだろ?ところで冬蘭はそっちにいるか?合流地点にいなかったのだが……」
「一応いる、わかった」

美晴は、携帯を閉じると

「いた……か場所は?」
「あっ」
「ちゃんと細かく聞きましょうね」
「……ごめん」
「まぁ立花がいるなら分かるだろう、とにかく合流するぞ」
「そうだな」
第三章
J・SCの光学
「いや……、大丈夫だ、あいつの事は俺がよく知っている」
「ん?何か言ったか?」
「すぅ……」

飯田は息を吸い込むと……

「あーーーーっ!冬蘭と美晴が女同士で戯れているーっ!!」

そう叫んだ刹那……

「はぁはぁ……」

遠くから雷の様に爆音と共に飛んできたのは立花だった

「どこだ!?」
「……たっちゃん?」
「立花を呼ぶにはこれが最適な方法だ」
「ところでどこだ!?」
「んなもんない」
「おい!?飯田!?嘘だったのか!?わざわざ走ってきたん だぞ!?」
「さて、戻ろうか」
「……お前って奴は」
「(立花さんお詫びにあのDVD貸しますから)」
「(本当!?あのDVDか!?)」
「(はい、冬蘭さんと夏蘭さんで共に添い寝をしている所を撮ったDVDです)」
「わかった、なら許す」
「明らかになんか寒気がしたんだが気のせいか?」
「気のせいだと思いますよ?冬蘭さん」
「ならいいのだが」
「(あなたも物好きで)」
「(BL物はないのか?)」
「(今度までに仕入れておきます)」


飯田 真(いいだ まこと)
齢……二七歳、退役後の職業、DVDビデオの制作会社のディレクターをやっている。

「またDVDか」
「……ゆりもいけたのね」
「百合物か……」
「冬蘭……好き?」
「あんまり」
「……よかった」
「ところで、なんでこんなに集まっているんだ?」
「……偶然」
「そうか(おい、ちりめんじゃこ)」
「(ちりめんじゃこ!?なんですそのあだ名!?)」
「(歳とったからそう見える、幼女好きは治ったか?)」
「(当たり前だっ!今は美晴がいるし!)」
「(美晴自体が幼女体型ではないかさらに作るビデオも……)」
「……。」
「……どうしたの?」
「あっあぁ……」
「???」
「さて、困った事が起きたぞ」
「どうした一体?」
「刑務所についたはがいいが、手荒そうな歓迎を喜んでしてくれそうな部隊が揃っている」

見ると、刑務所の前には何千人もの兵士が立っており、自分達を待ち構えていた

「あらら……」
「国際軍か」
「こらっ、冬蘭、顔を出し過ぎるんじゃない、気付かれたらあんな奴らを相手しないといけないことになる」
「誰だ!?」

そこに向って銃撃が飛んでくると全員緊急的な受け身回避で避けた
「いたぞ!!!!!!」
「そりゃいますさっ!!」

四人はバラバラに分かれながら、刑務所に何とかして入り込んでいった……

「幻想で我らを騙して入り込んだだと!?よくやる……」
「しかし何もできんだろう、だってあいつらが、援護してほしいと頼んでいる奴は……」
「だな」

刑務所内……いきなりの国際軍侵攻によって、占拠されていたが彼らはなんなく進行し続ける……

「外にいた奴らは、さすがに中までは追って来ないな」
「まぁ、治外法権とかじゃない?」
「治外法権はさすがにないだろう、大使館じゃないんだぞ?さらに少しだけ、いたじゃないか」
「そうか……怪しいが進むしか無いのだろうさ」
「シン達が心配だな、誰かさんのせいで、はぐれてしまったし」

ピンッ……

「なっ!?鉄扇!?」
「ふふっふ……なんか僕達の住処に敵が来たよ、姉さん」
「そうね、私達に食われに来たのでしょね?兄さん」

そこには、血まみれの姉妹が立っていた

「人食い……いや、殺人鬼の姉妹か!?」
「おいおい……まさか侵攻作戦の弊害で殺人鬼とか、野放しになっているんじゃ……」
「彼らは、二十年前に死んだ……たぶん殺人鬼の怨霊」
「まじかよ、俺、お化けは苦手なんだが!!」
「DVD作るぐらいなんだから亡霊ぐらい気にしちゃダメだろ……」
「でも怖い物は怖いんだよ!」
「とにかく……行け!ここは俺が引き受ける!!」
「……私もいる」
「すまないっ!」

冬蘭達は先を急ぐと…後ろで刃物の交わる音が聞こえた

「生き残れよ……」

そのまま進む事、20分……

「広い所に出たな……」
「ここは、なんの部屋だ?」
「……」
「すまない、冬蘭……お前は先に行ってくれ」
「どうした立花?」
「さっさと行け!!」
「おぉ……」

二人が言った刹那、槍が飛んできた……明らかに首元だけを狙って飛んできていた

「姿を現せ!」
「おや、立花じゃないカ」
「まさかこんなにすぐに会えるとは、水郷っ!」
「威勢のいい事で、堕落貴族が、私に勝てると?」
「堕落貴族ではない……もう私は貴族とかそんな考えはない!」
「ふん、そんな口が言えるようになった」
「あんたに従っていればこの気持ちはなかっただろうさ」
「だが、闇の力を捨てて生きる事なんて不可ネ」

二人は構えると……

「はぁぁぁっ!!」
「タァァァァァァッ!!」

ぶつかる拳と拳、その拳で二人はドンドン攻防しながら戦闘を進めていく……

「くっ……」
「おや?これぐらいでばててしまったのかイ?」
「ちょっとよろけただけだ、物書きの性質さ」
「強がりを言うようになったネ」

水郷は、構えると……

「倍速……」

水郷は立花に右フックを決め、壁まで吹っ飛ばした

「私が見きれなかっただと……」
「さらに強化すれば君を1秒以内で殺せるんだが、それでは興ざめだ」
「なぶり殺しか……いいだろう」

その後何十発の弾丸のような攻撃を受けたが彼女は立っていた……

「いい加減にしっ……うっ!」

2千発目辺りで水郷の拳は止まった、いや止まったのではない。動かなくなったのだ

「ふっふっふっふっふ……」
「受け止めただと……」
「たとえ早くても殴る場所を考えてそこにガードしていけばな…止まらせることだって!!」

そのまま、背負い投げをして形勢逆転となった

「はぁ……はぁ……」
「なぜ……だ、私は全てを失ってでもお前を守り戦った、なのにどうして私の言う事を聞いてくれない……」
「黙れ、もうお前の戯言は聞きあきた……毎日虐待して、私を守りたかった??私は……おまえのおもちゃじゃない……私は、立花だ!誰のものでもない!私はもう誰の指図もうけん!!」
「そうか、不良品め。だが、私が植え付けてきた闇はお前をむしばむ!私の操作が無くなった今はな!!ふふっ……あはははははっ!!」

そういうと水郷は氷のように溶けていった……

「くっ……さらに闇の力が、やめろ……蝕むな!!冬蘭……いや……アサ…ミ」

立花は自分を叩きつけ、地を這いずり回って……息を荒げながら階段を上っていった


立花の姿が見えなくなった後、水郷は近くの柱から出てきて、埃を払い脱いだ服を肩にかけた

「ふぅ、やっと闇の呪いが解けた……闇の力を増幅させて立花が私のように闇に落ちるか、姉さんの様に正義に目覚めるかどうか、見届けたかったが……うーむ、昔より己の能力が落ちたネ、それにしても闇に飲まれるとは、自分も精進しなくてはいけなかったネ……」

そして涙を流すと、砕けて散っていった……

第四章
闇の破滅・金色の矜持
「はぁ……はぁ……まだ死ぬわけにはいかんのだ、冬蘭にまだ私は恩返しができていないのだ!!」

自分は今までの冬蘭に対して嫉妬だけという一感情に身を委ね、本当に申し訳ない事をしてきたと後悔し、階段を上る。

「まだだ……」

一方、冬蘭と飯田は、最低階についていた……

「……」
「くそっ・・・…」
「シンっ!!慶光院!!」
「誰!?あぁ冬蘭……いいとこじゃない」

冬蘭は周りを見ると……そこには、血を流して倒れているコサインがいた

「コサインがやられた……」
「来たわね、冬蘭っ!!ふっふっふ……これよ、この時を待っていたのよ!!」

そこには、死んだ目をしている血まみれのラティとあの母親がいた……

「アスカ嬢……」
「おいおい、まさかアマテラスが復活したのか!?」
「アマテラスですって!?」

すると、黙っていたラティが口を開き、重々しい口を開いてシン達にしゃべりかけてきた

「我は……世界を破滅する神……愚民よ、なぜ生きる?」
「貴様ぁ!!何が目的だ!?アスカ嬢の母親を語る偽物め!!」
「おや、もうばれちゃった❤」
「なん……だと!?なら本物は!?」
「本物?とっくの昔に死んだわ、それにしても…あ〜ぁ、ばれちゃーしょうがないわね」

その女性は、仮面を外すと、髪を束ねた

「私は四季衆の一人、スプリング、破壊神アマテラスの復活のお手伝いありがとうね❤しょーねん」
「くっ……止まらなかったか」

そして血だらけのコサインはうめくように立ち上がって、何とかその体制を保つと……

「たく……まだ生きていたの?小崎原は父親も息子も私の邪魔ばっかりして……」
「おい、まさか……冬蘭の村の襲撃命令を出したのは……」
「私よ?あなたの村にアマテラスの復活の石があるからね」
「その為に、私の村を燃やしたのか?無実の罪を被せて!!」
「わるい?まぁあなたが生きる為にした事と同じようにこっちもしないといけなかったのよ」
「だからって、ならずの共に、女子供は犯され!!村は全て焼き払われた!!」

「そう、でもねあなたもここで死ぬのよ」

スプリングが右腕を上げた瞬間に閃光が走り冬蘭に向って飛んでいった…

「危ないぞ!!アサミぃ!!」

その瞬間の出来事だった……立花が走ってきて激突したのである。そして……立花は一発の光の弾丸の様な槍に打ち抜かれた…

「立花ぁ!」
「ぐはっ……」

立花は渾身の力で刺さった槍を抜くと……飛んできた先に投げ、兵士に当てた

「はぁ……はぁ……」
「たっ…ちゃん?」
「これでおあい…こだなアサ…ミ」
「あら……かばったの?雷体やるわねぇ」
「だ……まれ、アサ……ミに……攻撃はさせるものか」
「たっちゃん!?」
「シン!!冬蘭……いやアサミを頼む…」
「無茶だ!そんな出血で!?(関係ないが、冬蘭の本名ってアサミなんだ!)」
「黙って言う事を聞け!!」
「……。」
「スプリング……貴様がアサミの村を襲ってアサミを悲しませたのかぁっ!!私はお前に騙された……私はお前ら四季衆を信じ!!お前に従ってきた、なのにお前は……私を騙していたのか!!」

その瞬間……立花の体が光り始めシンの紋章が疼き始めた
「何なの!?この力は!?」
「立花!?」
「お前らが私の闇に落とし、従わせるなら私は逆らう!!闇に飲まれると言うなら私は全て受け入れよう!!そして……アサミを守る盾となる!!」

その瞬間、立花の体から禍々しい闇の力が出た……しかし立花はそれに屈する事はない。だって、それを使ってでも守る人が出来たのだから………

「なんだ!?この力は!?ええい!いけ!!アマテラ……」
「……おそい」

その叫んだ瞬間にはアマテラスは壁に埋め込まれていた

「ぐっ…速度…速度測定不可…」
「一撃!?そんな……この兵器はレクイエムの最終火力を積んでいるはずじゃ……」
「私の前…いや、敵として立つ者は全て粉砕する!!さぁ次の相手はどいつだ!?」
「そんな!?」
「ほう……いないのならば貴様を倒させてもらう!スプリング!!」
「やっやめて!?わかったわ何でもするから!!」
「問答無用だっ……!!ラティの母親を騙る悪党め!!」

そしてスプリングは立花によって粛清された……そして、またその場所の時の呪いは解けたのである。戦争に呪われた刑務所という呪いは……


「スプリングが落ちたな」
「ほう…彼女が落ちるとは」
「あの先走り女の事だ、頭が弱かったのだから仕方ない、今回は引かせてもらうが、次回は死んでもらうよ…シン君」

その三人の男は、笑いながら去っていった。

エピローグ
嘆きのマルクス
シン達は刑務所の外に来ていた、これからの事を話すためである。
「どうする?」
「どうするもこうするもないだろ?」
「支援してくれそうな所はどこだろうか……」
「立花、あてはないのか?」
「ないな、お前はないのか?」
「……俺はない、ところで慶光院はどこにいった?」
「彼女なら、アマテラスからラティを抜きだす作業でもしているんじゃないか?」
「本当にいきなりだったよな…、ぬけがらを見つけた瞬間に、ラティが急に攻撃してきて……」
「ところで、何気なく和んでいるけど、あなた達は誰ですか?」
「……通行人A」
「通行人Bだ」
「こら、二人ともウソはつかんでいいだろう」
「お前こそ、馴れ親しみ過ぎだろ」
「仲間だから親しまなくてどうする」
「確かにそうだが……昔のお前じゃ信じられないな、その言葉」
「昔は昔だ」
「……。」
「あっお帰り慶光院、どう抜けた?」
「抜けましたが……あなた方は手伝うって気はさらさらないのですか!?」
「うん」
「四人とも一斉に……まっまぁ気を取り直して……」

慶光院は地図を広げると……

「それではラティが起きるまで何週間か入院が必要みたいですからその間に、私達のデートプランを立てた後、デートしてとことん楽しんだ後に彼女は起こしますわ」
「デート?そう言えば……いかんとな」
「あら意外に乗り気?」
「まぁ、また飛び蹴りされちゃかなわないし……」
「……。」
「どうした?黙って…」
「この人……気絶している」

美晴は診察し、すぐに答えた

「気絶かよ…というか、なんでシンばっかりモテるんだよ〜?お前〜少し分けてよ」
「分けるもんじゃないだろ!?」
「なら一回死んで、残った物をくれー」

やはり恋多き人を見るとモテない人は悔しいものである。

「にしても忘れ去られているなぁ」
「立花……このお話で会話に参加しないキャラは空気と同じ」
「このお話?」
「飯田や……あなたの様な空気キャラには一生かかっても気付けない事」
「何を言っているんだ?」

美晴は外の降っている雪を見て……

「……彼らの様な戦争で止まってしまった時、つまり時の冬によって定められた運命を辿る彼らに私達はただ無事を願うだけ、それが私達の運命……それが時の冬に願ったら」

そうこれは、戦争で失われた時を戻すための戦い…またどこかで、戦争によって冬の嵐が吹く…。


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■作者からのメッセージ
さて、この話書きながら、自分の一生について考えてみたのですが、疲れるくらい考えて⇒三日三晩考えて⇒疲れて⇒眠って⇒次の日には何を考えていたか分からなくなっていました。てへ❤ ・・・・・・・・・。
はい。かわいくないですね。すいません。ところでこの話、そろそろ終局が近づいているのです。どうしよう……。頑張って書いていきますので、最後まで読んで言ってくださいね!!今作を呼んで下さってありがとうございました!!
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