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とある交差の電磁目録(ユニゾンレイド) 【第四章“魔術結社{マジックキャバル}編”2-2】
作者:デュゴス   2011/05/28(土) 16:50公開   ID:Na3Ti0u04L.
【7月20日・PM1時30分・第7学区内・】


俺達は、バーミヤン'Sで昼食を終え、姫神と小萌先生と別れ自分達の家に帰っていた。
店ではハンバーグステーキを食べたから、現在満腹だ。
なので帰るまでのこの歩く距離がちょうどいい運動となっている。
にしてもインデックスは俺の数倍食っているのに、どうしてお腹が膨れないんだ?

何から何まで全くもって不可思議な少女である。

そういえばインデックスはバーミヤン'Sで姫神から何かもらっていたようだけど、あれはなんだったんだ?
聞いてみるか。



「なあ、インデックス。」
「どうしたの?とうま。」
「さっき姫神から何か札みたいなのもらってたろ、あれ何だ?」
「え…(照)」
「へ…?」



なぜだかインデックスの頬は赤く染まっていた。

あれ?何かこの少女を恥ずかしがるような事を言ったのだろうか?

いやそれはないはずだが……いやしかし現に顔を赤く染めているインデックスのことを、どう説明するんだ?

そうするとインデックスが口を開いた。



「と、とうまには関係ないかも!(照)」
「そ、そうなのか?」
「そうだよ!(照)」



なぜだかムキになるインデックス。

照れたり、ムキになったり最近の女子と言うのはそういうものなのだろうか?

と、色々考えながら俺はインデックスと一緒に家へ帰って行った。



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[7月20日・PM3時00分・アメリカ・某州・理想郷(エデン)本部]



そこはアメリカの某州にある理想郷(エデン)の本部。

山の頂上に聳え立つ古城をエデンが買い取り、そこを理想郷の拠点として利用しているのである。
元は王族が住んでいた城なので、内装は立派なものである。
見た目はボロボロな城にしか見えないが、特殊な術式の結界が城を囲っている為、一般の兵器では傷1つつけれない程である。

その城の最上階には“王室”と呼ばれる部屋があり、そこには理想郷のトップ“創生主(グランドマスター)”と呼ばれる者がいる。

そして、古城の西方棟には“強襲部隊「アサルト」”の面々が揃っていた。



「吟醸。例の物を奴等に送ったか?」


強襲部隊「アサルト」隊長、一条相馬。


「当たり前だ。」


強襲部隊「アサルト」実行第1部隊部隊長“吟醸”。


「招待状としてちゃんと送ったので大丈夫かと思います。」


強襲部隊「アサルト」実行第2部隊部隊長“恋歌”。


「そうか。我らの目的は上条勢力の討滅。
だがあくまで最優先目標(ターゲット)は上条当麻だけだ。
奴を潰せば上条勢力は烏合の衆と成り果てる。
目的を見失うなよ!」

「あいよ!」
「任せて下さい。」



吟醸と恋歌は返事をする。
吟醸は投げやりな感じだったが、恋歌はしっかり膝を着き、丁寧に返事をした。



「決戦場は招待した場所でだ。
アサルトの全勢力をもって上条勢力を潰す!」



そこには相馬を始め、吟醸や恋歌と言った部隊長格総勢5人+実行部隊全兵士40名が立ち並んでいた。

その光景は少人数ながらあまりにも強大で、圧倒する気を発していた。



「我ら理想郷のアサルトはネセサリウスの上条勢力に宣戦布告をする!」

「「「ハッ!」」」



新たに動き出した理想郷(エデン)。
狙うは上条当麻やインデックスを含めた上条勢力!

知らぬ間に1つの戦いに巻き込まれていくのだった。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



「ハックション!」
「大丈夫?当麻」
「ああ…風邪かな〜(だがなぜだか不幸な予感がする…これは気のせいだろうか?)」



そんな風に嘆いている当麻を、遠くから睨んでいる二人の女性がいた。
一人は肩ぐらいまでの髪の女性と、もう一人はツインテールの女性だった。



「見付けたわよ、上条当麻ぁ!」

「探すのに苦労しましたわ。」

「とにかくアイツを捕まえて、昨日の事洗いざらい吐いてもらうわよ!」

「えぇ、わかってますわ、お姉様!」



美琴と黒子に狙われた上条当麻!
不幸は止まらない!


【7月20日・PM16時30分・第7学区内・中央公園】


そこには、御坂美琴と白井黒子の二人がいた。

二人は、昨日の襲撃事件の後、事情を色々と上条当麻に聞こうとしたが、当麻に逃げられた為、今日は二人で上条当麻の事を全力で探しているのだった。



「中々見付かりませんわね。」
「たくっ、どこにいるのよー!もう!」


美琴SIDE


上条当麻のやつ、少しくらい事情を話してくれたっていいじゃない!

私だって狙われてるんだからさ…少しぐらい心配してくれたって…(哀)

でも今思えば上条当麻やあのちっこい子(インデックス)がよく魔術がどうとか言ってたわね…

最初は魔術だなんて言うから、私の事をからかってれのかと思って、腹をたてたけど……昨日襲ってきた長い髪の女。

手勢の警備員(アンチスキル)を一瞬で昏倒させたあの技…あれは能力によるものじゃなかった。

てっきりレベル4以上の音波使い(ハイボイスター)かと思ったけど、黒子や初春さんが言うには、学園都市のデータバンクにはレベル4以上の音波使い(ハイボイスター)は該当しなかったらしいし、いてもレベル2が3人、レベル1が18人しかいないみたい。

となるとやっぱり魔術…?
でも魔法だなんて、そんなおとぎ話みたいなのが存在するわけが……



その時、美琴は気付いた。
自分達の目の前の先に、上条当麻とインデックスが歩いている事に。



「見付けたわよ、上条当麻ぁ!」

「探すのに苦労しましたわ。」

「とにかくアイツを捕まえて、昨日の事洗いざらい吐いてもらうわよ!」

「えぇ、わかってますわ、お姉様!」

「上条当麻ぁっ!」



美琴の力のこもった叫びは即様、当麻の耳に入った。



「ん?この声どこかで……」

「上条当麻!やっと見付けたわよ!」
「げっ!御坂…!(汗)」
「むぅ、また短髪……」



インデックスは少しむくれた様子だった。
しかし、そんなこともお構い無しに美琴と黒子は、当麻に言い寄る。



「まさかこんなところにいるなんて思いもしませんでしたわ」

「ずっと探してたのか…(汗)」

「当たり前よ!
昨日、何で逃げたのか?
昨日の奴等は何なのか?
あんたらが言う魔術ってどういう事なのか、色々聞き出す為よ!」

「うっ…(どれも答えられない質問ばっかじゃねぇか(汗))」

「さあ答えてもらうわよ!」

「と、とうまどうするの?(汗)
これはまずいんじゃ…」

「イ、インデックス…逃げるぞ!」

「う、うん!」



当麻は、これ以上ここにいたら美琴に色々聞き出されてしまうと焦り、インデックスの手を引っ張って、来た道の逆の方向から走って帰ろうとした。



「!? 黒子!」
「ハイですの。」



その時であった。
美琴はこうなることを予知してたかのように、黒子には前もって話をつけていた。
もし上条当麻が逃げ出す様なことがあれば、黒子のテレポートで、逃がさないように、地面に縫い付けてやりなさい!と。

黒子はテレポートで逃げる当麻とインデックスの前に跳んだ。

そして刺柱で、当麻の服を刺し地面に固定して動きが取れないようにした。



「くっ…!(この針事態は異能の物じゃないから打ち消す事が出来ない!というか、そこまでして聞きたいのか━━ッ)」
「と、とうま、大丈夫(汗)」



インデックスは少し怒った表情を見せて黒子の方を睨んだ。



「とうまを放してよ!」

「もちろん放しますわよ。逃げないとお約束が出来るのなら。」

「でも何で逃げようとするのかしら?」



美琴は当麻の方へ寄ってきて、座り込んだ。



「何でって……(マズイ…マズイマズイ!上条当麻一生のピンチ(汗))」

「別にやましいことしてる訳じゃないんでしょ…何で教えてくれないのよ…(哀)」



美琴は少し哀しそうな表情をしていた。
美琴は、自分が何度も苦しくて辛い時に上条当麻に助けられてきた。
だからこそ恩返しをしたい。
何か上条当麻の役にたてることをしたい。
なのに上条当麻は、自分の事になるとすぐに隠してしまう。
他人を巻き込まないようにと言う上条当麻成りの優しさなのはわかっている。
しかし、美琴はそんな当麻の役に立ちたい。
何で助けを求めてくれないの?
と言う、美琴の深い想いから出た哀しい表情は上条当麻にも伝わったのか、当麻も少し哀しい表情へと変わった。



「お姉様……」

「…何とか言いなさいよ…(哀)」

「…御坂…(哀)」



当麻が何かを、美琴に伝えようとした時、突如目映い光が当麻の付近一帯を包み込んだ。



「な、なに!?」

「発光能力者!?」

「…これって…(魔術だ…)」

「な、なんだ!?」

「当麻さん、こちらです!」



そこに現れたのは、一人の女性だった。
肩のとこまである黒い髪に、ピンク色の服を来て、少し脛の所が見える丈の短いズボンを履いている少女、その名を“五和(いつわ)”。アニメ禁書目録二期参照。


そして光が収まると、そこに当麻とインデックスは姿はなくなっていた。



「ああ!また逃げられましたわ!」

「……上条当麻…(さっき何て言おうとしたのよ…)」


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[7月20日・PM6時00分・第7学区内・学生寮・当麻の部屋]


そこには、五和と当麻にインデックスがいた。
あの後、危機的状況を助けられた当麻は五和と一緒に自分の家に帰って来たのだ。



「さっきはありがとな、五和。」

「言え、私こそご迷惑でなければ良かったです。」

むぅ〜」

「どうした?インデックス。」

「別に〜」



軽く説明しておくと、五和は当麻の事が好きである。
そしてその事をインデックスは気付いているので、ライバル視しているのである。
もちろん万年鈍感な当麻はそんな二人の想いに気付いていない。




「今回も仕事なのか?」

「はい。今回の件は魔術結社(マジックキャバル)の1つ「理想郷(エデン)」が動いているのを確認したので、私達“天草式”は全力で上条勢力を護衛するとの任務が発令しています。」

「なるほど、それで側近で五和が来たと言う訳か。
わざわざ悪いな(汗)」

「私は以前にもここに来てましたから、多分理由はそれかと…」

「そうか、わかった。」

「今頃、上条勢力に該当するメンバーには天草式のメンバーが5人〜10人によって護衛している筈ですよ。」


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「7月20日・PM7時00分・常磐台中学女子寮」


女子寮の側には6人の人間がいた。
皆、魔術で姿を消しているのは、プロの証拠だ。


「対象の御坂美琴、白井黒子。無事、部屋に入るのを確認。」
「全くやれやれな仕事だよ」
「そう言わない。でも五和さん、当麻さんとうまくやってるかなー」
「こら、今は大事な任務なのよ!私語を慎みなさい!」
「は〜〜い」


そこにいたのは、天草式の若いメンバーだった。
年齢的に見ても14〜18歳ぐらいだろう。



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「そうか、それじゃ安心だな」

「はい、万全です。」


『to be continued』


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■作者からのメッセージ
少し投稿に時間がかかってしまいました。。

それで、やっと四章が終わりました。
次回から始まる五章では、舞台が切り替わります。
しらべて分かったのですが、学芸都市というのがありまして、そこを使わせてもらおうかなと思っています。
ちなみに学芸都市は、日本ではなく、アメリカにあり、舞台が変わるというのはこういう意味です。

そして五章は、結構戦闘があるので、皆様に理解できるように作っていこうと思います。


黒い鳩さんへ

姫神については、設定の理解の勘違いが私の中でありました。。申し訳ないです。
てっきり東洋魔術が得意なのかと思っていました。
なんとか内容に支障がないように、うまく消していこうと思います。


13さんへ


話を楽しく読んでもらえてるみたいで、うれしいです。
そういわれて見ますと、確かに表情の地の文がかけていました・・これは今後直していくように頑張ります。


ではまた五章も見てくれると、助かります。
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