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〜遠くへ去ったアキトと出会う前のルリ:2〜 後編:だが、俺ごときがジャンプしても変えられない過去、思い出、…忘却
作者:ふじ丸   2011/11/24(木) 00:09公開   ID:HWSHbprkrFk
店のおやじに、ありがとう。
などと思っていたら、彼女が俺の持っているたこやきに、串で一個を一突きした。
ぷすっと、ね。
そして、俺の方に「あ〜ん」としている。(絵には串とたこやきは描いてない)
「うれし、はずかし、あ〜んですよ、みなさ〜ん!」と叫びたい。
いや、吼えていた。

うおおおおおおおおーーーーーーーーー!!!!(しー、しー、静かに俺!)
かっ かわっ かわいい〜!!

ん?!
だがしかし、ちょっとまて、何か変だ
ルリちゃんって、こんなことする娘じゃないと思う。
まず服装だ。心の乱れは服装からと聞く
いつものツインテ、彼女によく似合う白のワンピ、
黒のストッキングに、オレンジ色のかわいい靴、

・・・黒のストッキングぅ、くっ、黒スト
ごくりっ、いやだから唾飲んじゃだめだろ、
黒ストですか、何でこの服装に黒のストッキング?
この場合は白のソックスかな、オーバーニーソでも良いんだが
(鼻の下を伸ばして妄想中)う〜む、

・・・はっと我に返り、なぜだかうっほんっと咳払いし、
えーっと次は、(あたふた)態度だ、(あたふた)態度!
(自分で挙動不審と思えるな)
彼女があ〜んとしている動作は、
相手に同じ動作を促そうとしていると理解できるが、
なんで、舌を出している、それもエロく、左手を口元に添えてまで、
で、右足にはいている黒っストッキングがいつの間にか膝までずり落ちている!
ちょっと足を開き気味で膝をたてて
靴も脱いできれいに揃えて……いや、その前に、
さっき、自分で脱いで、後ろに置いた靴(揃えてはいないが)を、
四つん這いで、お尻フリフリで、めざとく探すのもおかしい、わざとらしい、
やはり何か変だ。

と、色々考えてはみたものの、
あ〜んして、もぐもぐとたこやきをたべている俺であった。
彼女にあ〜んしてもらって、食べたたこやきは、うまい!

こんどは、私が食べる番と言って、彼女は串で一個を一突きした。ぷすっとね。
たこやきにチュッとしながらウインクして、もぐもぐもぐ、と彼女は食べている。
ちょっとドキッとしたりして(断じて俺はロリではない!っと思う)

ふと、口から言葉が出た。
ルッ ルリちゃんまた逢いっ…ん、
まぶしい、少し太陽の角度が変わったのか、
木の間から木漏れ日が目の上をなぞっている。
ルリちゃん、まぶしい ね ・・・



公園のすみの植木の陰で、周りからは見えづらい芝生の上、
俺は一人ぽつんとすわっている。
木漏れ日がまぶしい。
そう、俺はまた彼女に会えることを期待してジャンプした。
前に会った公園にポイントを合わせジャンプをしたのだ。
だがそう都合よく彼女に会えるはずもない。
今、俺が持つ力技で無理やり会う事も可能かもしれないが、
未来が変わってしまう。
それで、一人公園のすみで、彼女に出会った妄想をしていたなんて
情け無い。
ははっ、はっ、・・・戻ろう。
この時代、ここの彼女には、じきにあの頃の俺に、初めて会う。
そして、この俺は、今の彼女に会う事を……恐れている?逃げている?
いや、彼女だけではない、全てからか・・・
ジャンプした。
歪む時空間の入り口で、妄想の中で言えずじまいだった言葉が漏れた。
ルリちゃん また逢・た ・  ね


















ルリ:
!、誰かに呼ばれたような・・・?
さて、公園まで散歩しましょうか。
それで今日はたこやきでも食べよう♪

おしまい

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■作者からのメッセージ
いかがでしたか、シリアス能天気なへたれ文章、最後までおつきあい、ありがとうございます。
あのあと、ルリたちと分かれた黒い人がどのような想いでいるかは、私の想像でしかありませんが、今回のラストはこのように書いてみました。
たんびたんびに書いてますが、私は男が描けないので、挿絵の中に黒い人の登場はありませんです。
シルフェニアへの投稿やおえびの方で絵を時々うpしてますので、シルフェニアともども、今後ともよろしく願います。
それと、私自身のHP(ふじ丸の家頁)は現在休止中です。が、忘れた頃に絵の差し替え等をしたりして^^
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