おい待て・・・、お約束すぎるだろうが!!
死ぬて、死ぬ!!
こうなったら一か八かだ!!研ぎ澄むせ!!
「風絶牙っっ!!」
神速突きで、次々と敵を突く、休まず突かせる。彼の頭には、突き進むことしか無かった。よく言ったものである。攻撃は最大の防御だと・・・!!
「おい・・・、何モタモタしてやがる!!行け・・・、行けええっっっっ!!」
「は・・・、はいっ!!」
「出来ない奴は、廃棄処分だ!!いいな!!」
王は、拳に光を篭らせて爆発させた。確実に、玉座にどんどん近づいてきている。
(少しはやり応えがあるじゃねえか!あの騒動で、イカロスが落とされた。そして、次はコイツか。コイツを救える力があるか、見てやろうじゃねえか!!
そうだな・・・。あの試作品も完成させたことだ。試しに運転させてみるか。それにあの杖は、ダイダロスが製作したものか!?フフフ、面白い!!)
「ぜえ・・・、ぜえ・・・。なんて反則じみた奴ばっかなんだ・・・。」
「おめでとう!ここまで来れたことは敵ながら褒めてやろう。だが、彼女を渡す訳には行かないのでね!渡したければ、せいぜいコイツを倒してみることだな!」
「お約束にも程があるだろ!!ふざけるな・・・、アイツを返せ!!」
「フ・・・、ダウナー共が!!」
「だ・・・れ・・・。」
力強そうな天使が指を鳴らした瞬間・・・、
「止めて・・・、あ・・あああああああっっっっっ!!!!!」
不意に彼女の周りに、糸が絡みつかされる。そこには、大きな蜘蛛状の形をした機械がいた。そして、それが
彼女を飲み込ませる!!
「貴様!!何が目的なんだ!!」
「決まっているだろう。貴様らの殲滅・・・、そして空の女王のコアを手に入れるのが目的だ。そして、そのため
お前とサクライトモキが邪魔なんだよ!!消えろ!!
そして、お前には一番最悪な死を与えてやる。助けようとしたエンジェロイドに、共に食い殺されるという無様な死に様をな!!アハハハハハ!!!!
最後に教えておこう。ここは、俺達の住処じゃない。お前が来ると思ってあえて作ったものだ。そして、そこは5分以内には崩れ去る。嫌ならば、そいつを倒してみることだな!!せいぜい、最後くらいは楽しませろ!!アハハハハ!!」
狂ったかのように笑った天使は、姿を消えて去っていった。
「くそ・・・!!何て奴だ!!」
「・・・。」
機械が、何らかの術を詠唱をしようとする。
「さあ、鉄壁の蜘蛛オーム!やれえっっ!!」
「動けれたら・・・。」
「チ・・・!!」
蜘蛛の糸に絡まれるエンジェロイドとかいった少女、俺、そして蜘蛛状の戦闘兵器オーム。
しかも制限時間が5分。
どうする・・・、どうする!!
かといって、このまま戦ったら間違いなく時間切れになるがオチだ。そして、あの敵なのだが、とんでもない
核がありやがる。この魔導杖を使ったら、とんでもなく駆動してやがる。まともに戦ったら間違いなく、勝ち目もない。
それに、彼女いやエンジェロイドか。彼女を、このまま放置する訳にもいかないのだよ。あくまで、今回の目的は・・・、
彼女を連れ出すことだ!
こうなったら仕方がない!!
「逃げるぞ!!」
「え・・・!!」
俺は、杖をハングライダー状の形にした。勿論、青い髪で傷塗れの少女を抱えて・・・。
「今は退いてやる!だが・・・、絶対に貴様は許さねえ!!」
と捨て台詞を吐いて、空から落ちていった。
その後、あの機械が放った術はと言うと・・・、
「何だよ・・・、アレは!!」
「マスターが、そんなものを製作していたなんて・・・。」(一秒でも遅かったら、間違いなく死んでいた・・・。)
黄色く、壊滅を意味する嵐を呼び起こす上位術だった。少し遅かったら、完全に死んでいた・・・。
そして、俺の天使戦が終わった。ただ・・・、これはまだ序章に過ぎなかった・・・。
その後、<シナプス>では、
「マスター、彼を追いますか!?」
「いや、その必要は無い。それよりも、俺は良いアイデアが思い浮かんだ。」
「それは何ですか?」
「それは---。」
nymph救出事件、完
雷雄は、称号として「反逆の人間」を手に入れた。