その日、デュエルモンスターズ界に激震が走った。
日本中、いや、世界中のマスコミ各社が、I2社(Industrial Illusion社)の緊急発表の場に呼ばれた。なんと、名誉会長である、ペガサス・J・クロフォードが直々に話をするというのだ。それを知り、ある者はI2社そのものに関する重大なことなのだろうと想像し、ある者は今までのカードが使えなくなるのではないか、と心配した。デュエルモンスターズの発売自体がなくなるのではないかと推測する者さえもいた。
会見は全世界に生中継されていた。ペガサスが会見の場に現れると、そこにいたすべての者が、彼の一挙手一投足を、まばたきもせずに見つめていた。
彼は席に着くと、ゆっくりと口を開いた。
まずは、今回の会見に集まった者達に感謝を述べ、それから、こう言った。
「さて、今日の会見の趣旨は、デュエルモンスターズにおけるルールの変更についてデ〜ス」
場は静寂に包まれていた。全世界の人々が、彼の言葉を聞き洩らすことが無いよう、耳を澄ませていた。そして、彼の次の言葉で、世界は驚愕に包まれた。
「今年の四月一日から、デュエルモンスターズにおけるすべてのデュエルの初期ライフを6000ポイントに変更しマ〜ス」
初期ライフ。今までのデュエルモンスターズにおいて、初期ライフは4000ポイントであった。それがいきなり1.5倍に。それはつまり、今までのすべてのデュエル理論、デッキ構築理論、既存のカードの価値、デッキ同士の相性、etc......が、覆される、という意味であった。
「次に......」
ほとんどの人が先程の発言の内容を十分に理解しないうちに、ペガサスは、更に言葉を紡ぎだす。
「既存のカードの多くに、ベリー、ベリービッグな制限をかけることになりましタ〜。もう少し具体的に言うならバ〜、ドロー、および手札交換カード、手札破壊カード、デッキ破壊カード、墓地にデッキから直接カードを送るカード、蘇生カード、ロックカードといったカード達デ〜ス」
この頃には、既に会見の場は騒然となっていた。それもそうだろう。かつて、これほどまでにはっきりと、広範囲に制限がかけられると宣言されたことはなかったのだから。
「そして最後に......」
まだあるのか。会見を聞いていたほとんどの者が、素直にそう、思った。頭の中はパンクしそうだった。身体中を、消化不良をおこしたかのような感覚が占めていた。
「今までの融合デッキは、エクストラデッキへと姿を変え、その枚数は15枚が上限となりマ〜ス。
そして、今までになかった、新たなるシステムが導入されマ〜ス。
これらの変更により、今まで弱いと蔑まれていたカード達が突如として脅威となり、逆にパワーだけ高かったカード達は一気にその高みから転がり落ちることになるでショウ。
今回の会見は以上デ〜ス。詳しい内容は、二週間後に再び会見を開き、お知らせしマ〜ス。皆様、
Thank you for your hearing.」
そう言って、彼はゆっくりと立ち上がり、その場を後にした。
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字数稼ぎを兼ね方針説明。
1.主人公は転生者です。転生者には特別な能力があります、が、そもそも能力が説明されるのかどうかも未定です。説明されなかったら、勝手に想像してください。別にチートではない、かな。
2.エクシーズモンスター・シンクロモンスターは出ます。
3.オリカも多少出ますが、完全なオリカは出ません。
@)アニメオリカは出ます。主人公はたぶん使いません。しかし、強すぎるものは、本文中でもあったように、禁止制限をかけます。
A)TFオリカも出ます、が、やっぱり強力すぎるカードは使わない予定で す。
B)オリカではないオリカが出ます。意味が分からない?そのうち分かります。
4.原作を時に大きくブレイクしたりしますが、きっと問題無いレベルです。
5.女神のミスで死んでしまった主人公は、ある能力を貰って「遊戯王GX」の世界に転生した。彼はその世界で無双してやろうと、そう、最初は思っていた。だが、彼はその世界で過ごすうちにこう思うようになった。「つまらない」と。だから彼は、この「遊戯王GX」の世界はもとより、彼がいた世界をも越える、「理想の世界」を創ろうと動き始めた......
というあらすじをにじファンでは書いていました。その真偽はあなたの目で確かめてください。