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トライデンとグレムリントはとんでもない目にあったようです 崩壊への序曲〜トライデントとグレムリンの失敗
作者:エファト   2012/08/30(木) 17:27公開   ID:U7fIhODV/5g
21世紀に入って半ばが過ぎたころ・・・・世界は混迷を迎えていた。冷戦下の真っただ中に日本に外国人科学者であるアレイスター・クロウリーの提案によって設立され、科学技術と学問の振興のための都市であった学園都市はモンスターに変貌していた。

実際は、学園都市の設立目的とは全寮制の学校もあるとはいえバイオウェポン、ヒューマンウェポンとして相当数信憑性のあると判断されていた超能力の軍事転用の

ための隠れ蓑に利用されていただけだったのだが、超能力の実証に成功した学園都市はそれを盾にアメリカと日本の手を離れた独自の研究開発を開始。

その結果、未知の物理法則を短期間に解析し技術的に転用するという異常な結果だが数十年にわたる技術格差を手に入れたそこは実質上独立の上に統括理事会による独裁という言葉のつく都市国家として変貌。のちに第三次世界大戦で軍事大国であるロシアを撃破するという圧倒的な軍事力を見せることになる。

またこの学園都市の異常な科学力の増加に次ぐようにそれまで世界の裏側で活動し社会的な影響力を持っていた魔術サイドが宗教上の理由、単なる科学技術への優越感などから策謀を開始し、世界の新たな危機の火種ととなっていた。

これは、そんなからハワイで起きた戦闘を駆け抜けたアメリカ合衆国大統領とさらに侵略する側にとって運の悪いことにハワイに居合わせたことによって侵略してきたグレムリンとPMCトライデントの合同作戦を打ち破ったものたちの話である。



トランデントと呼ばれるPMCは、彼らが欧州政府にとっての都合のいい私兵という側面を持ちPMCの目的であるテロリストの殲滅という合法的に定められた行為の逸脱をたびたび行っているが、ハワイでの作戦はトライデントの行う最大級の違法作戦になるだろう。それも失敗してしまい、企業規模を縮小してしまうことに。

トライデントはPMC、すなわちアフリカのエグゼクティブアウトカムズ社に端を発する民間軍事会社の一つである。民間軍事会社といっているが、要は傭兵ビジネス行が高度に進化しただけに過ぎない。
PMCは軍隊経験者によって編成されるものであり、軍事作戦を行う実務部門と経営部門に分かれており軍隊ではなくテロリストなどの犯罪者と認定される勢力との戦闘や油田や要人の警護、または軍事訓練を行ったり補給についてレクチュアすることを主目的にしている。

実際にアフリカ共和国という国で生まれたPMCは、その国の職にあぶれた特殊部隊経験者で構成されていたが反乱軍を容易に鎮圧するという実績を持っている。トライデントは、急成長するPMCビジネスの中で最大級のものであり万単位と国家正規軍に匹敵する物量を持っている。
例えば日本の自衛隊は10万人であり、他の国でもフランスやイギリスはこれを超えるが大体40万でありいかに優れた兵力を持っているかがわかるだろう。

しかし、トライデントがこのように企業として優れているのは違法行為を行っているからだ。ばれたとしたら国際紛争を招きかねず、トライデントは倒産することはまず間違いないだろう。

トライデントは、東欧側で活動しているがそこでテロリストではなく要人の暗殺を行ったりあるいはその国の重要な社会インフラを有する施設を裏面で破壊しているという活動を行っている。東欧側はグルジアとロシアという旧宗主国と構成国との間で戦争をやったようにむしろEUとの接触を目指しており、またロシアとの間に根深い人種対立を抱えている。
中国と日本、チベットと中国と言えば分りやすいだろう。これらから西欧諸国との接触を積極的に進めているがだからといって冷戦下や国家間での利害対立がないわけではないのだ。

トライデントの経営者である旧KGBの現地工作員の人間ではないのかと噂される社長のトマス・ウェストはこの政治力学にうまくつけ込み、トライデントという企業を急成長させ相当の金銭的利益を得ている。
欧州政府も自前の特殊部隊を動かすというリスクを負う必要はなく、Gと呼称される裏の世界の伝説の諸刃の剣である男を動かせねばらなないよう案件はともかくミスを犯したり家族が病気だったり上官との不和だったり、たちの悪いことに戦争地帯で民間人に虐殺や性的暴行などまともな神経の人間なら行わないような退役兵士やリクルーターを使って退役させた兵士を雇うことで高いレベルを維持しているため願ってもないことだった。

その上おまけにまあそれらにも優秀な兵器はないわけではないが、西側に比べて劣っているとされる東側兵器ではなく優秀な兵器認められているとしてアメリカ製やヨーロッパ製の優秀な兵器、学園都市製兵器にこそ劣るがF-15やその発展型のストライクイーグル、F/ A-18スーパーホーネットやEU版ラプターのユーロファイターといった航空戦力にドイツ企業のパソコンのオーダーメイド版の軍艦版である持ち主のニーズに応じて必要に応じて受注するMEKO型フリゲートや装備更新を行う手間から格安で売り渡されたものを改装したアメリカ海軍のアーレイバーク級といった陸戦以外にも強力な空戦・海戦能力を有し、陸戦もM1エイブラムズやレオパルドといった戦車から、兵器もMP5サブマシンガンからM-16アサルトライフルにWZ43というポーランド製サブマシンガン、ロシア製だが堅実なAK47アサルトライフルといったものがある。
そのためトライデントの血と人命とを食い物にしたビジネスは、トライデントがへまをするまで続くだろう。

しかし、のちにハワイ大規模テロ事件と呼ばれる争いにおいてトライデントは致命的な失敗を犯すことになる。トライデントの依頼主は、オーレイ=ブルーシェイク。
アメリカにおいて影響力を有するメディア王で他の工業分野においても影響力を誇っている。
アメリカ政府によって保護されている児童虐待を自分が行った娘の暗殺がそれだ。
娘であるリンディー=ブルーシェイクの児童虐待を行ったのは、ねつ造した証拠によって裁判ですでに夫と判断されているが、それでも生きた証人を残しておくわけにはいかない。とくにアメリカ政府のイレイザーと呼ばれる専門職員が行う商人保護プログラムを受けているとあっては。


ちなみに商人保護プログラムを受けている娘を探し出せたのは、個人が保有する電子監視ネットワーク網がそれだ。
現在の社会は監視社会といってよい。本来はプライバシーや自由が認められるはずの自由なインターネットもエシュロンとされる通信・盗聴網の餌食に会いアメリカのNSAをはじめとした通信傍受を専門とする諜報機関で監視されている。
監視カメラもそうだ。地球上には、民間、軍用、科学調査と様々だが地上監視を行える衛星もある。
オーレイはIT系分野を積極的に企業として進めており、その世界的シェアを誇る製品のソフトウェアには特殊なプログラムが仕掛けられており通信傍受や盗撮といったものさえ行える。
要は、これは事故だがウィーニーのような情報流失を行った血管ソフトどころの話ではなく事前にプログラムとしてプライバシー侵害を行なえる監視網をその手に握っている。
これに顔認識ソフトウェアを組み込めば探すのにはわけがない。

しかし、場所が分かり娘を暗殺しようとすればできないわけではないが徹底的に管理下に置かれているため困難だ。
それでも普通に考えればトライデントの中にはグリーンベレー、デルタフォース、SEALSといった特殊部隊経験者もおり必要に応じてこれらのメンバーから暗殺部隊の編成や狙撃によって殺すという手段も考えられた。
しかし、オーレイがとったのは、ハワイへの軍事侵攻。

ハワイへの軍事侵攻など無謀の一言である。真珠湾奇襲攻撃の当時ではないのだ。陸軍、海軍、空軍、海兵隊が常駐し相当数の兵力を誇るハワイを攻略することは極めて無謀だ。
それがまともな状態ならという前提条件こそ付くが。
オーレイとトライデントがとったのは、新興の魔術サイドグレムリンと結びつくこと。破壊工作向けといわれる魔術によって火山噴火を制御できる爆薬を奪取、しかるのちに爆薬を仕掛けてキラウェア山を噴火、火山杯によってアメリカ軍を無力化し所属不明勢力による大規模テロと見せかけ殺すことである。
この計画をとった時から、彼らの崩壊への序曲は時を進んでいた。









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■作者からのメッセージ
話し言葉が一切なくて済みません。次からは書くことになると思います。作者はミリオタなのでこういった専門用語を出しましたが、結局トライデント蹂躙とグレムリン蹂躙のとある蹂躙になります。
メタルウルフのマイケル・ウィルソン・jrがグレムリンの計画阻止、つづいて火山噴火なしで無謀な進行をしてきたトライデントをその場にいたマクレーンやらケイシー・ライバックやらでふるぼっこにする話です。
あと学園都市ですが冷戦下に作られたといってますし、軍事面で超能力開発においてアメリカと共同で行っていたという話もあったので、アレイスターが目的達成のために作ったのは事実ですが、そういった面が設立理由としています。
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