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アクセルワールド〜灼眼を持つ少女〜 episode final eternal bonds
作者:インチキ抜刀剤   2014/08/06(水) 23:16公開   ID:atxyxk2whgY
「………」
重々しい空気が流れていた

「これより、ヨルムンガンド討伐作戦の打ち合わせを始める!!」
黒雪姫の一言で始まった打ち合わせに出ているメンバーは、皆神妙な顔つきをしていた。ただ1人春雪を除いては。
(早く、早くしなきゃ このままじゃヨルムンガンドが逃げてしまう……)
だが春雪の顔を見て心中を察したらしい黒雪姫が顔つきを変えず言葉を投げかけた
「わかっているさ、ハルユキ君、早くしなきゃならないことくらい。だがたった一つのミスで全員が危険になりかねない」
「わかってます でも!……」
「鴉さん、焦っても仕方ありませんよ 冷静になりましょう」
「師匠…」
「そーよハルは、すぐ焦るんだからまったく…」
「チーちゃんの言うとおりだよハル」
「チユ、タク…ゴメン」
「ヨルムンガンドの攻撃などは、分かるの?」
ここでシャナがようやく口を開いた
「いや、あまり戦ったことがないから詳しくは、知らん」
「じゃ、じゃあみんなは初見と思っていいんだね」
「そうだ、 ところでハルユキ君?まだ何かあるのか?」
「いや、あのトトト、トイレに行きたくて…」
「なんだそんなことか、行って来い」



参加メンバー 黒雪姫、春雪、千百合、拓武、楓子、シャナ、悠二

「それでは、3カウントでダイブする! 3…2…1 」 『アンリミテッドバースト!!』



『月光』ステージか…春雪は、内心で思った、ダスクテイカーと最後の死闘を繰り広げたステージだからだ
……!!
「………ヨルムン…ガンド………」
黒雪姫は人知れずそう呟いていた

「あれが、今作戦の目標のヨルムンガンドだ。あれを倒してシャナ達をもとの世界に返す!それが今作戦の成功となる!!」

そして気配を察したのかヨルムンガンドがゆっくりとこっちに向いて来た

「ガゥアァァァァァァ!!」
「やっと来てくれたね〜炎髪、灼眼!!」
「っ…… 誰だ!?」
「私さ〜」
「ま、まさか…ヘルチアーゼ?」
「ご名答!!」
「貴様!ヨルムンガンドに取り込まれたんじゃあなかったのか!?」
「何を言っているんだい?私が取り込んでやったのさ!」
「どっちでもいい!!」
「お前を倒す!それだけだ!!!」
「随分と元気がいいねぇ炎髪、灼眼?」
「全員!攻撃準備!!!心意を使っても構わん!」


ゾゴォォォ!
「くっ・・・ブレスか!」
ヨルムンガンドの口から放たれたブレスは、地面にめり込みそして、大爆発を起こした
「榴弾!?」
「来い!ブルートザオガー!」
悠二は愛用の剣を呼び出すと同時に地面を蹴り斬りつける
「まだあと、ゲージが5本も!?」
「攻撃し始めたばっかじゃん!」
つい突っ込んでしまった千百合であった
「ゲージは!?もう四割も削った!?そんなに防御力が弱いのか?」
「調子に乗るなぁぁぁぁぁ!!! スパイラルヘルブレス!」
「なっ!?」
口に、突如集まるエネルギーを見て春雪は、思った
あれは、喰らっては、ダメだと
その瞬間ブレスが地面に着弾した


地形すら消し飛ばしたのでは、ないかと言うほどの爆発が起きる
体力ゲージは、なんとか残っている、が残りは5割程度だ。あと一発喰らえばそれで死ぬだろう
「やつは!?」
ヨルムンガンドの体力ゲージは2本のゲージが吹き飛んでいた
あと3本か。黒雪姫は呟きながら立ち上がる
「シャナ!!しっかりして!」
ふと見ると離れた位置でシャナが倒れ悠二が必死に呼びかけていた
「くっ・・こんな」
その様子を見ていた春雪は、自分の心に静かでけれども熱く怒りの炎が宿ったのを感じた
「よくも、よくもシャナちゃんを!」
「春雪君!怒りに身を任せてはダメだ!!」
「先輩・・でもいかなきゃ、今行かなかったらきっと後悔するから」
「・・・・!!ハルユキ君・・・」
それまで口を開かなかった楓子が話し始めた
「鴉さん、なら言って来なさい自分の心を信じて」
「師匠…! ハイ!!」

「シャナ?」
「悠二、私のことはいいから行って来て」
「シャナのことを見捨てるわけにいかない!」
シャナは、悠二の言葉を打ち消すように、力強く言う
「今行かなかったら悠二は、いつ行くの?」
「それは……」
「ほら、ハルユキは、行ってるよ」
見れば確かにハルユキは、立ち向かっていくのが見えた
「ハルユキは、今出来ることを精一杯やってるんだよ。悠二に出来ることは、何?」
「僕に出来ること、僕にだけ出来ること・・・それは、 シャナを!みんなを守ること!!そしてヨルムンガンドを倒すこと!」
「私は、悠二が好き、だから……たまにはかっこいいとこ見せてよ」
「シャナ……わかった!シャナのために頑張るよ!、」
大事なことが耳に入ってないやつ↑
「うおぉぉぉ!」
悠二は、ハルユキの元へ駆けて行った

「やっぱり僕だけじゃ…」
ふと後ろを見ると拓武が千百合を、黒雪姫が楓子の助けに向かっていた
千百合は吹き飛んだ地面の瓦礫に足をはさまれ
楓子は、ブレスをまともに喰らわなかったものの擦りでもしたのか左足がボロボロだそのせいでまともに立てないらしい
「ハルユキ君!!」 「悠二君!?」
「シャナちゃんは、いいの!?」
「自分に出来ることをしろって言われたよ」
「なら、やるしかない!!」
「ふはははっ無駄さぁ〜雑魚がぁぁ!!」
「そんなこと、」 「やってみなくちゃぁ」 『わからないだろーがぁぁ!!』
光線剣! ブルートザオガー!
それぞれの剣が月光に照らされながら輝く
「はぁぁぁ!」連携なんてものとろうとしなくても良かった
ハルユキが斬りつけ、ハルユキに、一瞬の隙ができる、だがその隙に悠二が斬る
「無駄だと言ったろ〜死ね!!」
再びブレスだが悠二に当たらずハルユキに命中する
「ハルユキ君!」
だんだんとハルユキの意識が遠のく
「あぁやっぱり僕じゃ無理だったんだ、誰も助けられず 守れず 先輩ゴメンなさい」
だが誰かの声が聞こえる
「ハルユキ君、君は、私の誇りだ だから私の目の前から消えないでくれ」
「鴉さん、サッちゃんを支えてきたんでしょう? これからも支えないと、東京タワーから、えい!っとしますよ♥️」
「ほら!ハル!しっかりしなさいよぉ!」 「ハル、Level7になったら僕と全力で闘うんだろ? ここで諦めたらそこで終わりだよ」
「情けねぇなハルユキ!しゃんとしろよ!」
「NPあなたならやれるクロウ」
「クーさん、負けたのは、初めてでは、ないでしょう?なら次にすることは、クーさんが知ってるのです!」

「みんな… そうだ、こんな弱い僕を立ち上がらせてくれたのは、いつもみんなだった、なんで気がつかなかったんだろ先輩、師匠、みんな……僕は……諦めない!!だから、僕は、みんなを守るんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
そしてそれは、一瞬のことだったのだろう目の前では、悠二がヨルムンガンドの爪攻撃を耐えていた
「やれる!」
すぐさま駆けつけ叫ぶ
「レーザーソ……」
熱い!まるでもっとやれると、言うように
「レーザーブレイド!!」
通常のレーザーソードよりも、太く強い剣がハルユキの腕から伸びヨルムンガンドの体力ゲージを7割も削り取る
「すごい!」
「ハルユキ君!なら僕も負けてられない!」
「はあぁぁぁ! ソルクロノブレイド!」
悠二による斬撃でさらに体力ゲージが削り取られたヨルムンガンドは、残り体力ゲージが1本となった
「雑魚があぁぁぁ!調子に乗るなぁぁぁぁ!!所詮お前らは、誰も守れない!守れずして死ぬ!!それがお前らだあぁぁぁぁぁ!!」
「守れない……か、やってみなくちゃわからないことだってあるんだ」
「誰かを守ると決めたら、絶対に守り通す、そうしなきゃ心に誓った意味が無い」
「誰かを守る為なら、 どんな相手だろうと闘ってみせる!! 信頼をみんなを自分の心を裏切りたく無いから」
だから
『だからお前を、倒す!!!』
「お前らは、一体!?何なんだ、何を束ねた?その力は!!?」
『みんなを守りたいと思った自分の心の炎だ!!絶対に絶やさない!』
「やめろおぉぉぉぉ!!」
『おぉぉぉぉぉぉ!!ターミネートブレイド!!』
「あ、あぁ ほら空に流れ星が……消えていく、私も 流れ星も…………嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ消えたく無い消えたく無い消えたく無い消えたく無い消えたく無い消えたく無い消えたく無い消えたく無い消えたく無い あ、あああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
「終わった、これで悠二君達は、元の世界に」
「うん、ありがとう色々と」
それぞれが集まり始めていた、そう闘いは、終わったのだ



「ありがとうございました、みんな!」
「ン?どういたしまして、かな」
「ありがとう みんなこれで悠二と帰れる、これで…………あれ?おかしいなんで涙が流れてるの? 悠二もなんで?」
「嫌だぁぁ、まだみんなと居たい!!まだみんなと一緒に……あぁぁ」
「シャナ……」
「悠二君」
「何?ハルユキ君」
「また、会えるよね?」
「会えるよきっと もうみんなと親友になれたんだから」
「ほら、シャナ涙を、拭いて」
「悠二…………」
「悠二君、シャナちゃん!絶対忘れないから!絶対絶対忘れないから!! だから、僕たちのことも……おb」
「忘れない!みんなのこと絶対!
そしてシャナとユキは、元の世界に戻って行った
「さぁわたし達も戻ろう」
「ハイ!!」


「悠二?」
「ん?何シャナ」
「忘れて無いよね」
「忘れる訳無いよ」
「………」
「さぁ学校行こうかシャナ」
「うん!悠二、手 つなごう」
「いいよ」


「覚えてますよね?」
「あぁ、さぁ計画通り練馬に行くぞ」
その時だった、だった一つの奇跡が起こった
空を覆っていた雲が消えたのだ そう、決して交わること無い二つの次元の世界の空が雲の無い澄み切った青空になったのだ。そして爽やかな風が吹き抜ける 彼らがそれぞれ歩むこの道は、きっと 何処かで繋がっているのかもしれない、だがそれは誰にもわからない
けれどもそれで良いのだ彼らの記憶には、確かに残っている。たった2日だけ一緒にいた者を
そしてシャナが置いて行った手紙が風に揺れた、まるで次会うときの道しるべの様に

彼らが歩むこの道は、どこまでも澄み切った青空が続いていた


アクセルワールド〜灼眼を持つ少女〜 完



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■作者からのメッセージ
どうも、インチキ抜刀剤です。更新が大分遅れてしまいすいませんでした
この話をもってアクセルワールド〜灼眼を持つ少女〜は、完結です!もともとは、サブストーリーみたいな感じに書くつもりだったので短いです
楽しんで頂けたら嬉しいです
本編の方もどんどん更新していくのでよろしくお願いします
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